「ふ……ふふ……。凄まじい快感だったが……互いに、ここで終わる訳にはいかないだろう?」
そう言ってレインボー・ドラゴンを見下ろすサイバー・エンドの股関では、三龍が未だに健在であった。亀頭にへばりつく精の残滓が、そそり立つ角度と新たな先走りによって流れ落ちていく。
(あっ……もったいない、です……)
惜しむと同時に、精子の本分を、身体の疼きで彼女は悟る。
口も顔も胸も……精液の強さを受けて満足した。しかし、まだ満足していない穴がある。
「んっ……んんっ……」
喘ぎ声を洩らしながら、白いスカートを捨て去り、指でその穴を――膣口を慰めはじめるお姫様。其処は、汗とも尿とも違うぬめり――愛液で、下着が役立たずになっていた。それをサイバー・エンドはしばらく淫靡な笑みで眺めていたが、やがて痺れを切らせた。
「自慰に溺れるなら、それも結構。肉棒をおねだりするなど――『イケない』ことだか――」
「おチンポ様をぉ……ココにっ、突っ込んでください……!」
レインボー・ドラゴンの反応は、異様に早かった。性の焦燥感と、闇の背徳感は、それほどにレインボー・ドラゴンを蝕んでいた……ということなのだろう。
「……ココ、では分かりづらいな。かといって、『おまんこ』などという呼び名は絶対に『イケない』ものなのだが――」
「おまんこっ。おまんこに、欲しいです……!」
ものの見事に誘導されてしまうレインボー・ドラゴンに、サイバー・エンドは最後の釘を刺した。
「だが、いいのか? もし“おまんこ”の中で私を射精させてしまえば――私の精に宿る力で、お前は『究極宝玉神レインボー・ドラゴン』としての名と身体を、捨てることになるぞ? それでも――いいんだな?」
「名前と、からだを……?」
レインボー・ドラゴンは、それが招く事態を想像した。家族たち友人たちの、涙、悲しみ、絶望を……。
「あぁ……! さいっこう……。最高じゃないですか……! 出してください……! 私のおまんこで、白いのっ、いっぱい出して……私をぉ、改造しちゃってください!!」
「ふふふ……いいだろう」
どちらからともなく、抱き寄せあう二竜。胸が柔らかく形を歪ませるほどに近づくと、サイバー・エンドの股間に生えた三竜が、レインボー・ドラゴンの敏感な突起にキスをすることになった。
「あんっ」
小さく嬌声を洩らして開いた口を見逃さず、サイバー・エンドはすかさず蛇のように口づけを迫る。レインボー・ドラゴンは臆することなく、舌を絡ませてそれに応える。実はあまり乗り気でなかったのは秘密だ。
(口の中……せっかくドロドロに汚れて気持ち良かったのに……サイバー・エンドの舌で綺麗にされてしまいます……)
しかし、肉棒を突っ込まれるのとはまた異なる、テクニカルな責めによる快感が味わえたことと、相手の舌を自分の舌で攻撃することが楽しかったことを以て赦すことにした。いやらしい糸を引きながら、二人の口が離れる。
「まあ――前戯のキスなど、要らなかったかもしれんがな」
(……だったら、やらなくていいじゃないですか……)
雫垂れる恥部を左目で見下ろすサイバー・エンドに対して、そんな苛立ちが沸くが、そんなものは次の一言で忘れた。
「……2本、挿入れるぞ?」
器用に半サイボーグの肉棒が配置され、挿入する2本、外から愛撫する3本目と、役割分担されたことが見て取れる。灼熱の棒を当てられた女陰は、溶かされるアイスのように、ドロドロと粘液を零す。
「はぁっ……はぁっ……!」
レインボー・ドラゴンは、胸をときめかせ、熱い息遣いを繰り返すだけ。もはや問答は無用である。
「ふふふ……それぇっ!!」
「んああああぁぁぁぁ――――ッッッッ!!」
宣言通り、一気に2本が挿入られた。
実際にはあり得ない性交。誰も想定しておらず、そんなようにはつくられてはいない器官。しかし、レインボー・ドラゴンは、十二分に満足することができた。
「さけっ、さけっ――裂けるううううぅぅぅぅ!! おまんこ裂けますうううう!! こんなのっ、ダメ! ダメ! 広げられて……開きっぱなしになって……イケないですっ!! イケないのっ、イイ! イってる! 気持ちいい! キモチイイ!! ふああああぁぁ――――っっ!!」
腕を直接突っ込まれたほどの長さと太さ。膣口は勿論、子宮頚口までも――2本の肉棒が左右から進撃してきたことで、押し広げられつつある。そんな乱暴で、許されざる凌辱が、どうしようもなく気持ちいい。
無論、一度突っ込んで終わろうはずもない。引き際においては、カリ首と陰茎に施された装甲で、膣肉が引っ掻かれ、削りとられそうになる。外部の3本目も負けじとばかりに、クリトリスが千切れ飛びそうなまでに引っ掛かる。押しては拳打のような面の圧力、引いては斬撃のような線の圧力。媚肉も神経も、夢中になってしまう。
2本の装甲ある肉棒で容量を押し広げられてはいたが、膣内の収縮と肉棒の膨張の勢いには勝てなかった。一度口淫で絶頂していたため、身体が敏感になっていたのかもしれない。あるいは、クリトリスを越えて外から子宮を責めていた3本目のせいで、膣内拡張があまり進んでいなかったのだろうか。
「くぅっ……! 行くぞ……『究極宝玉神レインボー・ドラゴン』! 私の精液で、生まれ変われッ! 我が同胞に! パラドックス様の下僕となれ!!」
「はい……! はいいいいぃぃ!! それっ、それっ! イケないことでしょう!? イケないことして、ドキドキしたいんです! 気持ちよくイキたいんです! どぴゅどぴゅ、真っ白いモノを出して……私を染め上げてええええぇぇぇぇ――――っ!!」
そして、レインボー・ドラゴンの最奥で、彼女の運命と存在を変える真っ白な閃光が弾けた――。
「 イクッ! いくぅ!! せいえきぃ、でるうううううう――――っっ!!」
「ふあっ! ふああああ!! 膨らんじゃう! 変わっちゃう! イっちゃうううう――――っ!! 熱くてぇ……イケなくてぇ……キモチイイィィ――――!!」
狂ったような――いや、実際狂った――雌の絶叫が、鼓膜を破りそうなほどに響く。ただし、一方は雄の内容、他方は断末魔……やはり、それは狂気と言わざるを得なかった――。
精の砲撃二発は、放たれてまもなく膣での居場所を収縮で失い、激流となって、一部は体外へ――大半は子宮へと殺到した。無論子宮にも限界はあるのだが、粘度が高く活き活きとした精子たちは、子宮を責め立てて腹をぽっこりと膨らませた。体外へ行くものも、ごく一部が『レインボー・ドラゴンの』体外という妙な了見違いを起こして、サイバー・エンドの体内へ逆流した。射精し終わっても尿道が圧迫され続け、快感がサイバー・エンドの中で幾度も乱反射を繰り返す。
体外の3本目も、射精の激しい振動でクリトリスを責め立て、臍とその周囲の肌を真っ白に染め上げて、外から子宮に精液の熱を送り込む。
「はぁーっ、はぁぁぁぁ……。しゃせい、は……きもちよ、すぎ、だ……な……」
「はぁ……はぁぁぁぁ……♪ 広がるぅ……。せいえき……全身に……広がってます……。あはぁ……キモチイイ……です……」
蕩けきったレインボー・ドラゴンの言葉は、ただの比喩ではなかった。事実、まだ装甲ある凶悪な肉棒が引き抜かれていないにもかかわらず、精液を孕んだ子宮が萎み始めている。頃合いを見て肉棒が引き抜かれたとき、精液は外に零れなかった。臍とその周辺の毛穴も、いそぎんちゃくの口のように、精液を体内に取り込み始めた。
体内に吸収した精液の量に比例するように、彼女の身体や服に、黒い部分が生まれ、広がり始めた。黒雲が空を覆うように、銀髪が黒髪に変わっていく。白鳥のような翼は、まるでタイルを裏返すように、羽の一枚一枚がモノクロ模様の無機質な鉄翼に変わっていく。それは何処となく、サイバー・エンドの鎧に似ていた。
白いフリルたっぷりのドレスは、要所要所の紐が黒いものに差し替えられていく。肉棒が引き抜かれて露わとなった恥部を隠すように、短いスカートが再構成され始めたが、それは蜘蛛や蜂の腹のような、白と黒の縞模様をしていた。
それらの変化が終わるのと、彼女が絶頂の余韻から一息ついたのは、ほぼ同時であった。
「――あれ。私……生まれ変わったんですか……?」
「ああ。これでもうお前は『究極宝玉神レインボー・ドラゴン』ではない。『Sinレインボー・ドラゴン』という呼び名がふさわしいだろうな。よく似合っているぞ」
『Sinサイバー・エンド・ドラゴン』の賞賛は世辞などではなく、本心から出たものである。それほど、『Sinレインボー・ドラゴン』は可愛らしくも妖艶で、美しいものだった。
妖しくも柔らかい笑みを浮かべる顔は、魔性の満月に喩えるのがふさわしいだろう。月の光で星を失った夜空のように、黒髪が孕んだ闇は果てしない。元々あった銀髪の名残である白いフリルの花一輪と、未だ艶やかな天使の輪、不変の輝きを放つ宝玉の髪飾りも、闇と調和してしまっており、闇に抗う意思は見えない。
琥珀と紫水晶のオッドアイは、右が東洋人によく見られる黒眼に変化し、左は『Sinサイバー・エンド・ドラゴン』とお揃いの眼帯で隠されている。白鳥のような翼は、跡形もなくなっていた。背中にあるのは、やはり『Sinサイバー・エンド・ドラゴン』の鎧とお揃いの、金属製でモノクロの翼のみである。
身に纏ったものは、白のドレスを基調として残しつつも、肘より先や、胸元の紐、幾つかのフリルなどが黒く染まり、間違っても純白のドレスと呼べるものではなくなっていた。特に胸元は、はち切れそうな乳房のラインに合わせて紐が広がり、自らの淫らな肢体と欲求を隠さずにアピールしている。
「ふふふ。これならパラドックス様も満足されることだろう……」
「あの……さっきから――『パラドックス様』って、一体何なんですか? それって『おチンポ様』みたいにキモチイイですか?」
陵辱劇が始まる前の時のように、『Sinレインボー・ドラゴン』は首を傾げる。至極当然ながら、今さらな疑問であった。
「ああ、そういえば説明していなかったな。パラドックス様は、我が主であり、お前の新たな主でもある。その目的は――私たちを率いてデュエルモンスターズを滅ぼし、破滅の未来を回避することだ」
「デュエルモンスターズの……滅亡!?」
あまりに大胆で、あまりに突拍子もないその目的に、驚愕した――。
(なんてイケないことを……愉しそうなことを、思いつく人なんですか!?)
デュエルモンスターズが滅亡するなどということになれば、ヨハンや十代はどれほど嘆き悲しむだろうか? 宝玉獣たちはどうなってしまうのだろうか。しかもそれを執行するのが、自分たちデュエルモンスターズの精霊だとは……。
(あぁ……。やってみたいです! どんな楽しみが、気持ちよさが生まれるのか――早く確かめたいです!!)
まだ見ぬ実験とその結果を待ちわびて、彼女の心臓は早鐘を打ち、恥ずかしい雫が龍の尾に一筋の流れを光らせた。それを見たサイバー・エンドは、
「まあ焦るな、同胞よ。準備に時間がかかるのだ。そんなすぐには始まらんぞ」
と、残念そうに告げた。レインボー・ドラゴンのほうも、気の抜けた溜息をつく。
「ではさらばだ。そのうちパラドックス様もいらっしゃることだろう。ゆっくり休むといい」
サイバー・エンドは、簡単な別れの挨拶を済ませ、踵の代わりに機械竜の尾を返し、部屋を出て行こうとした。
後に残されたのは、まだ見ぬ滅亡が産む愉悦を待ちわびて股間を濡らす、半人半竜、ゴシックの色合いに飾られたお姫様のみであった――――。
――。
――――。
――――――。
「そんなの……つまんないです」
「え――――」
部屋から出ようとしたサイバー・エンドは、突如として首を締めあげられた。何事かと見てみれば、それは銀竜の尾――。
「れ、レインボー・ドラ、ごん……?」
レインボー・ドラゴンの尾は意外なほど長い。意識して伸ばせば、部屋の出口を目前としたサイバー・エンドに不意打ちするぐらいは、造作もない。そのまま釣りと同じ要領でサイバー・エンドは引っ張られてしまう。
「あっ……ぐ……くび――しまっ――」
「もうちょっと……遊んでくれますか……?」
くりくりとした右眼は、何も知らない幼子が遊び相手を求めているかのように見せかけて、実は濃いも酸いも知っているかのような風である。事実、攻撃力4000のサイバー・エンドを、なすすべなく手玉に取るほど、強く巧妙なポテンシャルの持ち主なのである。その技量を活かし、今度は抵抗は許さず、発言は許す程度の締め方に切り替えた。
「あっ、のっ……だな……。3本の陰茎で2回射精したから……単純計算で射精量も快感も6倍で……これ以上は無理なのだ――」
「出来る出来ないの話じゃないです。良いですか? 悪いですか?」
有無も言わさぬ強い口調。その言外にある欲望を感じ取り、サイバー・エンドは顔面蒼白となった。
(良いと答えれば性交を許すことになり、悪いと答えれば、コイツは歯止めが利かなくなる……! おっ――犯される、のか……!?)
口をパクパクさせるサイバー・エンドを見ているだけではつまらなくなったのか、ゴスロリの竜姫は、蛇がとぐろを巻くように首を拘束する尻尾をズラしていく。その結果尻尾の先端は、彼女と大きさが互角で形の良い乳房がつくる谷間を通り……。
「ふぁっ!?」
ちゃっかりと臍を、筆のような動きでなぞりながら下り……。
「んんっ……」
射精によって少しだけ縮んだ3本の陰茎を一緒くたに縛りあげ……。
「あぐあっ!?」
そのまま、2度の射精絶頂で発情していた淫裂に、銀の尻尾を挿入した――!
「あんぎゃああぁぁぁぁ――――っっ!?」
「くすっ……。珍獣みたいな鳴き声ですねっ」
まち探検に出かけた幼女のような感想だけでは、サイバー・エンドの快感と苦悩は表現しきれるはずもない。陰茎で熱が再び凝縮していくのに、淫裂で新たな熱が生まれる。神経が熱でおかしくなりそうなのである。
「あら……? やれば出来るじゃないですか……。――うそつき」
サイバー・エンドの肩に顔を乗せるレインボー・ドラゴンが見ていたのは、自分で縛り上げた3本の陰茎であった。束縛による血流の制限と、挿入による絶頂で、ビキビキと血管が浮き出るほどに勃起していた。
「うふふ……。簡単に――壊れないでくださいね……?」
「あっ……ああ……! ああああああぁぁぁぁぁぁ――――――っっ!?」
こうして、『究極宝玉神レインボー・ドラゴン』が『Sinレインボー・ドラゴン』に堕ちる物語は終わった。
しかし、『Sinサイバー・エンド・ドラゴン』と、『Sinレインボー・ドラゴン』の淫らな時間は……まだ終わらない……。
Q:サイバーエンドっていつ堕ちたの?
A:サイバー・エンドが堕ちた話はこれから書きます。
Q:レインボードラゴンの罪って何?
A:無邪気の罪。聖邪善悪を問わず、快楽や愉悦、好奇心に基づいて行動してしまう罪。
善良なヨハンや宝玉獣たちに囲まれている限り、まず意識することのない罪。
ぶっちゃけこじつけ。
Q:お嬢様風ってリクエストしたのに……。
A:本当にお嬢様風だとヨハン(ああ!/カッコE!/方向音痴だからなぁ!/潜水艦DA!)と釣り合わないため、こんな感じの、頭の中お花畑な、お姫様にしました。