敗北勇者(♂)と淫魔王(♀)のマジカルチンポハーレムライフ 作:ぷうち☆りん
淫魔王フォルディアが治める地の一角。ここにはある研究所が存在していた。魔導工房『グリモワール』と呼ばれるその施設では、日夜様々な研究が行われていたのだ。
「このタコども!全くロクな物を研究しやがらねえな!」
フォルディアの名代として視察に来たミアンはそう吐き捨てながら、グリモワールの幹部に唾を飛ばす。
『ジャック』、『オールドメイド』、『エース』、『ジョーカー』は皆ひれ伏しながらミアンの罵倒を聞いている。表情は見えぬが皆、肩が震えている。恐怖か、恥辱か、あるいは怒りからか……。
「おい!テメエらもなんか言ってみろよ!オレにこんなに言われて悔しくねえのか!ああん!?テメェらは息をするだけの生ゴミか!?」
ミアンがそう怒鳴るが相変わらず幹部達は黙ったままだ。
「……ちっ!まあいいさ。今日はこのくらいにしておいてやる。次は覚悟しとけよ!」
そう言うとミアンは部屋から出て行った。すると途端に幹部達が騒ぎ出す。
「はあ〜ミアン様の罵倒は五臓六腑に染みるぜ〜。ガチ感が違うよ……」
「ほんとほんと、ミアン様最強!ミアン様最強!」
「テメェらは息をするだけの生ゴミ……♥ああ、なんという心地よい響き……♥もっと罵って欲しい……♥あの御御足に踏まれて脳みそ捻り潰されたいですぅ……♥」
「何て奴等じゃ……まともなのはワシだけか……ラミアモードのミアン様こそ至高にして究極!」
彼、彼女達の共通事項は変態かつマゾヒストである事。そしてミアンの崇拝者である事だった。そんなミアンが要求したのは『ライルに匹敵する人工モンスター』。
フォルディアの魔力と愛情を注がれ誕生した魔人と同等のものを生み出せというのだから無茶苦茶であった。
しかし彼ら、彼女達は諦めることなくミアンとライルのガチハメ動画をオカズにしながら研究を続けた。
他の共通項としてBSS、WSS脳の持ち主であったようだ。その結果、ついにそれを作り出すことに成功したのだ。
「おお……これが……」
「素晴らしい……」
「我らの愛の勝利ぞ!ミアン様万歳!ミアン様万歳!」
そこには異形の存在が佇んでいた。それはタコの様な、イカの様な、或いはクラゲに似た姿形をしていた。
四人は嬉々としてミアンの元へと向かっていった……。
が、ミアンはニンニンと共に凧に乗ってどこぞに向かっていたという。
ー
現在ミアンは海に来ていた。
聖教国の更に南の海域にある小島群の一つだ。フォルディアはライル達を連れてバカンスなるものを楽しんでいたのだ。
「ふふふ、常日頃余に忠誠を誓うお主らを労うのも淫魔王としての務めでな。ここなら邪魔が入ることもないしのう。存分に楽しむがよいぞ♥」
明らかに自分が楽しむ気に満ちてはいるが特に文句を言うものはない。皆も楽しむ気満々なのだから。
一行の浮足立つ様子にライルは呆れ気味だったが彼女達にとっては初めての体験であり楽しみなものでもあった。
「ではまず水着を選ぶとしようか♪
余の新たなる肉体美に耽溺するがよいぞライル♥」
「ああ、期待している」
「くっふふふ♥正直じゃのう♥」
最愛のライルに期待され、フォルディアは鼻歌交じりに更衣室へと向かった。
(魔法で着替えれば良さそうなものだが……)
ライルはそう思ったが口に出す事はしなかった。彼女なりに焦らしプレイをしているのだろうと察したのだ。潮の満ち引きの様に緩急をつけながらじわじわと快楽を与えていくつもりだろう。
取り敢えずライルはビーチパラソルの下で待つことにした。
(勇者だった頃はこんな余裕はなかったな……。だが今は違う。俺を支えてくれる者がいる。この幸せを守る為ならば俺はどんなことでもしてみせる……)
ライルは自分の中で決意を新たにしていた時、後ろの方から声をかけられた。
「あの〜すみません。もしかして勇者ライル様ですか?」
「違うな」
出会って数日なのに聞き馴染んだかの様な声が聞こえたのでぞんざいに答えた。
「うふふ……そうね♥今の貴方は勇者ではなく魔人だったわ♥」
咎め立てる様な口調ではない。むしろ楽しげな響きさえ感じられた。なので振り向かずともわかる。やはりその声の主はユール・マアタ。破戒の勇者にして性交により相手を支配し、屈服させる力を持つ。破戒神の加護のもとライルに挑み、勝負がつかなかった唯一の存在だ。
彼女は既に着替えを終えていたらしく、紅白のクロスタイプのビキニ水着に身を包んでいる。
「お久しぶりね……」
「会ってまだ一週間と経っていないはずだが……」
「もう随分前のように感じるの。それだけ濃密だったということね……」
ユールは唇に指を当て妖艶な笑みを浮かべている。
「私ともう一度戦いたい?あの時の続きをしてみる?」
サングラス越しに見える彼女の瞳には強い光が宿っている。まるで肉食獣のようなギラついた光だ。ライルと交わってなお従属せず、自らを高めることをやめていないのだ。
「流石にそこまで節操無しじゃない。フォルディアを待っているところだ」
「なら、三人で楽しむというのも有り……だと思わない?」
そう言うとユールは自らの豊満な胸を押し当ててきた。柔らかく弾力のある乳房がライルの鋼の様な胸板に
吸い付いてくる。男にとってこれほど抗い難い誘惑があるだろうか。鋼すら腐食させる強酸じみた色香を纏った女の肉。ライルはその感触に思わず生唾を飲み込んだ。
「我慢は身体によくないわよ……ほら……」
「んむっ……」
ユールはライルの顔を両手で掴み引き寄せるとそのままキスをした丁度その辺りで水着姿のフォルディアが現れる。
「待たせたのうライル……!?
また貴様か!」
「あら、魔王様。お久しぶりです」
「余のライルに何をしておるか!
温泉宿の時にライルとは雌雄を決したであろうが!下がれ下がれ!地平線の彼方まで!」
ヒュゴオッ!と突風が巻き起こり、砂浜に大きな穴が出来上がる。その中心にユールは悠然と佇み、毛程の傷も負っていなかった。
「相変わらずの魔力ね。破戒神様の加護がなければどうなっていたことか……」
「『魔法無効化』……か。しかしライルに抱かれた貴様の反応を見るに内側より発動する類の魔術には対応できぬとみたがどうじゃ?」
多少色ボケしてもそこは淫魔王。ライルとの愛を育んでいても敵に対する観察眼は衰えていなかった。
「まあ……そこまでにしておけフォルディア。折角の海なんだ。楽しまないと損だぞ?」
「おお!すまぬライル!そなたがそう申すのであれば……!」
そう言って抱きついてこようとするフォルディアの頭を優しく撫でてやる。
「むふふふふ♥ライルの身体は常にぽかぽかじゃのう♥」
するとすぐに上機嫌になったフォルディアは水着姿のままライルに寄り添ってきた。彼女の水着はホルターネックの黒ビキニだ。フォルディアの白磁の様な肌に黒い布はよく映えており、ライルは自然と視線が釘付けになる。
「何じゃ何じゃ?目つきがいやらしくなってきおったな?この好き者め♥」
ユールに対して『貴様の入り込む隙などありはしない』という挑発の意味も込め、見せつけるようにライルに密着する。だがその程度で引き下がる破戒の勇者ユールではない。
「ふふっ、それならそれで構わないわ♥ 私と貴方とで同時にライルを可愛がればいいだけの事だもの」
ユールはフォルディアの反対側に回り込み、ライルの腕に自分の胸の谷間を絡めてくる。
「何故そうなるか!下がれと言っておろうが!」
「別に私は貴方の部下でもなければ奴隷でもないわ。貴方が命令する権利はないはずよ」
「余は淫魔王フォルディアなるぞ!破戒神の駒ごときが思い上がるか!」
バチッ!と二人の間で火花が散る。
ライルはそんな二人を見てため息をつくと口を開いた。
この二人はライルを巡って争う仲ではあるが決して険悪ではない。むしろライルを巡るライバルとしてお互いを認め合っている節があった。
ライルとしては二人が仲良くしてくれる方が都合が良い。なので二人の喧嘩を止める事はしなかった。
「ライルはどう思う?」
「貴方はどう思う?」
二人同時にライルへと詰め寄る。
左右から美女に迫られるこのシチュエーションは非常に嬉しいのだが、こうも両極端な性格の美少女に好かれるのは正直困ってしまう。
(俺みたいな奴には勿体無いくらいだ……)
「そうだな……。二人とも魅力的だと思うし、優劣をつけることはできない。だから」
ライルは両側から迫る美女の腰を抱きよせ、そのまま尻から秘所にかけて指を走らせた。
「あっ♥」
「んぅ♥」
二人の口から甘い吐息が漏れた。ライルはそのまま耳元に口を近づけ囁く。
「二人で俺を愛してくれないか?」
「ああ……わかったわ……んちゅ……じゅぷっ……れろぉ……」
「うむ……任せるがよい……んむっ……んちゅう……」
ユールは唇を重ね舌を差し入れてきた。ライルもそれに応える様に彼女の唇に吸い付き、唾液を流し込んでいく。
一方でフォルディアも負けじとライルの首筋に顔を埋め、首の根元にキスマークを付けていく。しばらくそのままの状態が続き、やがてユールは唇を離すと今度は自らの乳房を押し付けながらライルの胸板を愛撫し始めた。一方のフォルディアはライルの手を取り自らの股間へ導いていった。水着越しに彼女の柔らかい割れ目がライルの掌を包み込んでいる。そのまま手を上下に動かしてやるとフォルディアの口から艶やかな声が漏れ始めた。
「あん……ライル……♥もっと強く握ってくれ……♥」
ライルは彼女の言葉に従い、指先に力を込める。するとフォルディアの身体がビクンと跳ね上がった。
「くぅ……はぁ……はぁ……ライル……もう……限界じゃ……ライルの……欲しい……♥」
フォルディアはそう言うと鴻毛ばりの軽やさでライルの上に跨った。そしてライルの剛直を掴み自らの蜜壺の入り口にあてがい、ゆっくりと腰を落としていく。
「んっ……はあ……ああっ……♥」
「大丈夫か?辛かったら無理をするなよ」
「何を言うかライル♥そなたが余に齎したもので何一つ不快な事などないわ♥」
そう言ってフォルディアはライルの背中に腕を回し、抱きついてきた。豊満なバストがライルの身体に押し付けられ、柔らかく形を変える。
「あふっ♥ライルのが奥まで入って……♥んっ……はあ♥」
ライルの上でフォルディアは快感に震えていた。淫魔王であろうと最愛の伴侶と繋がり合う快楽には勝てなかったようだ。
「どうじゃライルよ♥そこなユールなる女より余の方がそなたを悦ばせることができるであろう?」
フォルディアは勝ち誇るようにユールを見下ろした。
ユールも流石に苦笑いを浮かべているがやはり引き下がることはない。むにぃっ、と双丘にライルの顔を挟み込み更に彼の手を取って自分の胸を揉ませる。
「むぐ……」
「ふふふ♥ライルもこういうの好きでしょう?遠慮なく私のおっぱいを味わってくれていいのよ♥」
ユールの言葉通り、ライルは両手で彼女の胸を強く掴んでその柔らかさを堪能し、更に太ももに擦れるユールの陰唇から滴る液体を感じ取っていた。
「ぬう……!これでは余を愛している時のライルの安らいだ顔がユールに見せられぬではないか!」
「あら、それは残念ね」
ユールはニヤリと笑みを浮かべ、自分の胸に挟んだライルの顔をビキニに引っ掛け、乳房を揺さぶる。その動きに合わせてユールの巨乳は自在に変形し、ライルはその心地良さに酔いかけた。
「うふっ♥どうかしら、私の顔面パイズリ♥気持ち良いでしょう?もっともっと可愛がってあげるわ♥私のダーリン♥」
「ダーリンじゃとお!? あぐっ♥」
フォルディアは怒りを覚えたが皮肉にもユールの顔面パイズリに興奮したライルのペニスの昂りを子宮にぶつけられ気を飛ばしかけてしまう。
「おのれえ……ライルは余のモノじゃぞ……♥」
悔しげに呟くフォルディアだったがライルのペニスは益々硬度を増していき、膣内を押し広げていく。
ライルはそんなフォルディアの尻を掴むと激しく突き上げ始めた。
「ひゃうんっ♥いきなり激しすぎるぞライルぅ♥」
「すまないフォルディア。だがお前も感じてるだろう?声だけでもわかる」
「あうぅ♥」
ライルの指摘は図星だった。フォルディアの腟内は更にキュンキュンと締まり、ライルの精液を求めて子宮がすうっと降りる。
「くぅ……はぁ……はぁ……ライル……♥ お主のが……欲しい……♥ 中に出してくれぇ……♥」
「ああ、俺もだ……出すぞフォルディア……!」
「はぁ……はぁ……♥ きて……ライル……♥ あぁぁぁぁぁっ♥」
ライルが射精すると同時にフォルディアも絶頂を迎え、二人はそのまま重なり合ったまま荒い息を吐いていた。
「ふう……すまなかったなフォルディア。大丈夫か?」
「はぁ……はぁ……♥ ああ、なんのこれしき。余はまだ満足しておらぬ。もっとそなたの愛を注いでくれ……」
「ふふ、盛り上がっている所悪いけれど次は私よ♥」
「ぐぬう!つくづく余の邪魔立てばかりする女じゃのう……」
フォルディアは爪を噛むが、久々に燃え上がる様なセックスをした事で気分が良くなり余裕を取り戻していた。
「ふふ。ダーリン、まだできるかしら?」
「無論だ」
ライルは力強く答え、ユールの唇を奪いつつペニスを彼女へと挿入していく。騎乗位のままライルの腰の上でユールは火刑にかけられるかの様に身体を激しく震わせた。
「ああっ♥すごい……♥飛んじゃいそう……♥ダーリン……もっと……もっと愛してあげる……♥」
ユールは甘い声でライルを求める。
だが、あくまで同格の相手としてライルに抱かれ、甘えはするが媚びるつもりはないらしい。
ユールもまた、破戒の勇者してのプライドを持っていた。
「んっ……はぁ……♥ どう?私の中は気持ちいいでしょう?ほら、私のおっぱいだって……♥」
ユールは自らの乳房をライルの目の前で揺らし、挑発的な視線を送る。ライルはそれに応えるように突き上げようとした途端、視界が閉ざされた。同時に甘酸っぱい爛れきった匂いに包まれる。更にぐちゅぐちゅに蕩けきった蜂蜜酒の様な淫蜜がライルの口の中に流れ込んできた。
「んぐっ……!」
「んっ……んっ……♥ どうじゃライル♥偶には余の尻に敷かれるのも良いものであろう♥」
フォルディアは得意げに言いながら、ライルの顔の上に座り込んでいた。
「ちょ、ちょっと!何のつもりよ!」
「いや、何。破戒の勇者たる貴様が犯されてよがり狂う様をライルに見られるのは辛かろうと思っての?ならばライルを悦ばせるのはこの余の役目じゃ♥」
「くっ、相変わらず性格の悪い女……」
「ふはははは!淫魔王ゆえそれは言われ慣れておる……わひぃ♥」
高笑いはあっさりとメスの声にかき消された。ライルの舌が膣穴を舐め回し、クリトリスを前歯でコリっと刺激したからだ。
「アハハッ!何そのブザマなメス顔?それで淫魔王だなんて笑っちゃうわ……あはああっ!?」
ユールもライルに負けじと責めるが、ライルは彼女の尻肉を掴み更に奥深くまでペニスを突き入れると子宮口をノックした。理性を昏倒させる狼牙棒の一撃にユールの口からは悲鳴が漏れる。
「ふ、ふざ、ふざけないで……こんなので私が屈服するとでも思ってるわけ……え、えへえ♥」
「おお、何と無様かつ惨めたらしい顔じゃユール♥普段の澄ました顔とは大違いじゃ♥」
「だ、黙りなさいフォルディア……あんっ♥ そこっ、だめ♥ライルのチンポが強すぎるぅ♥」
ユールはフォルディアの言葉に反論しようとするが、ライルが彼女のGスポットを擦り上げたためそれもままならない。
「あ、あひっ♥ひいっ♥」
「えへっ♥へへえっ♥♥♥」
姿は見えぬが二人の美女が自らに抱かれて連続アクメしている事に興奮を覚えつつ、ライルは腰の動きを早めていく。
「あ、ああ、ダメぇ♥またイくっ♥イクうぅっ♥♥♥」
「ふぁっ♥ひぁっ♥♥♥」
二人が絶頂を迎えると同時にライルも射精し、ユールの子宮に猛犬がマーキングするかの如く大量の精液を流し込んだ。
「はぁっ……はぁっ……」
ライルがペニスを引き抜くと、フォルディアとユールは白目を剥き、ビクビクと痙攣していた。
ユールはカエルの様に股を開き、秘所からはゴボッという音と共に精液が逆流してくる。
フォルディアも尺取り虫の様にうつぶせになりながら、股間から潮を吹き出しており、ライルは思わず苦笑いを浮かべてしまう。
「すまない、二人とも。やりすぎたな……」
「あひい……♥ライルぅ……♥
余は……もうそなた無しでは生きていけぬ……♥」
「んっ……んっ……♥ 私もぉ……ダーリンとのセックス……忘れられなくなっちゃった……♥」
二人は虚ろな瞳のまま白昼の淫夢に浸り、脳髄をピンク色に染めていた。ライルは征服感に満たされ、二人の頭を撫でると再び勃起したペニスを彼女達の眼前に突き出そうとしたその時。
「ちょいとアンタら。あたいのシマで何をしてるんだい!」
突然背後から怒声が響き渡りライルは振り返った。
そこには海賊帽に眼帯といういかにもな格好をした女がいた。
後方には彼女の船であろう海賊船が見える。
「そりゃおかしら、ナニに決まっているじゃないですかあ〜」
「煩いね!アンタらは一々下品なんだよ!」
何故か即興漫才を始める部下達を叱咤する女船長。ライルは彼女に対し何か言わねばと思ったのだが、女はこちらを一睨みした後、すぐにユール達に視線を移した。
「ん?あんたは確かユール・マアタじゃないかね?こんな所で会うなんて奇遇だねえ」
「ええ……そうね」
「いや、ヤローのチンポ汁塗れで
キリッとされてもなあ」
「だから話の腰を折るんじゃあないよ!」
「ありがとうございます!」
平手打ちをされているのに屈強な船員達はどこか嬉しそうだ。どうも彼女は慕われているらしい。妙な方向で。
「ひょっとしてコイツら、海で捕まえた女達の仲間じゃあないスか?ミアンとニンニンとかって名前の」
「かも知れませんぜ!」
ライルの眉間にシワが寄る。まさかニンニンとミアンに何かするつもりなのではと警戒するが、女はすぐに否定した。
「違うさね。あの子たちはただの客だよ。ま、今頃は仲良くお楽しみ中だろうけどねぇ」
「何……」
海賊の言うお楽しみとは略奪、強姦、陵辱、拷問といった非道極まりないものと相場が決まっている。
ライルから禍々しい殺気と闘気が立ち上る。並の者なら思考も心臓も止まってしまうであろうプレッシャーだが、女は鼻を鳴らすだけで動じなかった。
「ふん、そんなに怖い顔をしないどくれ。ウチは強姦と無益な殺しはご法度さ。尤も海賊の倣いとして貰うものはきっちり貰うがね?」
恐らくニンニンとミアンは何らかの方法でこの女海賊に捕らえられ、捕虜となっているに違いない。ライルは歯噛みしたくなる衝動を抑えつつ、冷静に問い質した。
「ならばお前は何をしに来た? 俺を……殺すつもりなのか」
「随分と気が立っている男だねぇ……剣呑なのは見た目以上かい? 全く……立ち話も何だしあたいの船で話そうか?その度胸があればの話だけど」
「立ってるのはそいつのチンポでしょ」
「だから話を混ぜっ返すな!」
「ありがとうございます!」
今度は蹴りを食らうがやはり嬉しそうな船員達だった。ライルは溜息を吐くと、二人を連れ立って女の船へと乗り込むのであった。ライル達が海賊船に乗り込んでから数時間後。船は港を離れて沖の方へ進んでいた。
「ウボロロロロ!!」
「ゲベベボロロロロ!!」
決して魔獣の咆哮ではない。
ニンニンとミアンが連れションならぬ連れ吐きをしていた。魔族ゆえ転送魔法の移動が殆どな彼女達にとって船は天然の拷問機械に等しいらしく、先程からずっと胃液を撒き散らしている。
「おい、大丈夫か二人とも」
「て、テメェなんかに心配されるなんざ……オヴェエェッ!」
胃液をぶち撒けられてもライルは動じずにハンカチをミアンに渡していた。この辺りは勇者であった頃から変わらない。
「うぅ……ライル様の前でこの様な生き恥を晒すとは某はもう生きてはおられませぬ……うげぇ……」
「気にするな」
ニンニンに回復体位を取らせ、優しく背中をさすってやるライルにフォルディアは呆れた顔を向けた。
「相変わらず甘ちゃんじゃのう……少しは厳しくしてやれば良いものを」
「と、言われてもな……。身内をぞんざいに扱い切り捨てる様な俺を君が惚れるとは思わない」
「むう……」
「あーあ、惚気ちゃって……」
ユールはつまらなさそうに二人へ冷ややかな視線を送る。今向かっているのは彼女達のアジト。 何でも急に住み着いた怪物とやらを退治して欲しいというのだ。
「くだらぬのう〜……。モンスター退治などギルドとやらに頼めば良かろうに。これ、ライチ入りの炭酸水を早う出さぬか」
「私も同じ物を頂ける?」
フォルディアは海賊達に接待をさせながらビーチ用のパラソルの下で寝転んでいた。ユールもそれに習うかの様に優雅かつ静かに飲み干す。
「アンタらねぇ……」
女海賊はこめかみに青筋を立てながらも、依頼のために堪えていた。
「すまんな。フォルディアはああいう女だ。生まれついての王だから謙遜やら遠慮という言葉を知らないんだ。それより依頼をするからには名前ぐらい教えてくれないか?」
「まさか名前を聞いた途端、呪いをかけるなんて事はしないだろうね?」
海賊故か考えが擦れている。
ライルは苦笑しながら首を横に振った。
「しないさ。俺はその手の呪術は滅法苦手でな。得意な女は知っているが……。ただ単に名前が知りたいだけだ」
「アンタも苦労してそうだねぇ。
まあ、いいさ。アタイの名はアスターテ。『蛇龍』の名は聞いた事あるだろ?」
アスターテは髪をなびかせ、不敵に笑うがライルは首を傾げる。
「知らないな。有名なのか?」
「……マジか。あー……マジか。少し寝る……」
殊更アスターテはショックだったらしい。頭を抱えて項垂れてしまった。各員の思いは様々だが船は目的地へと到着する。
何故キングとクイーンがないの?
不敬だから。
何故ミアンとニンニンは転移魔法を使わないの?
適性がないから
フォルディアは船旅を楽しんでいるから。
このデカパイで女海賊は無理でしょ
【挿絵表示】
俺もそう思う。デカパイ感謝
ヒロインって誰が好き?
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フォルディア
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ユール
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ミアン
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ニンニン
-
アクエス
-
スレイ