インペルダウン性拷問部門部門長『ナルイト・ホーテンス』 作:栗藤 紅
その日、インペルダウンは朝から騒がしかった。
休みだからと眠っていた俺が起きるくらいには、騒々しく。
そして、その喧噪に起こされて程なくすると、看守長からの呼び出しが。
……インペルダウンが騒がしいと、俺にとっては嬉しくないんだよなぁ。
こういう時は、決まって大物の賞金首が捕まった時だし。
そうなると、基本俺に拷問役が回ってくるしなぁ……。
はぁ……今回はいったいどんな相手を拷問させられるのやら。
*
「あら、貴方が私を拷問する人かしら?」
俺が部屋に入るなり、そんな言葉をかけてくるこいつは。
両手両足を海楼石の錠で縛られ、あられもない姿を晒しているにもかかわらず、何故だか余裕を見せていて。
その余裕から、今の状況への一種の慣れを感じさせる。
「その通り。今日からお前を拷問するナルイト・ホーテンスだ。よろしく」
「意外に礼儀正しいのね。こんな場所にいる拷問官は、みんなガサツだと思っていたのに」
挨拶をしてもその余裕は崩れず、どころかおどけてみせさえする。
全く、どんだけ場数を踏んでることやら。
やりにくいねぇ、まったく。
「さて、海軍や政府には、お前に山ほど聞きたいことがあるらしいから、出来りゃあ喋ってくれると嬉しいんだがなぁ……ニコ・ロビン」
「残念ね。私は貴方たちに話すようなことは何も無いのよ」
僅か八歳で懸賞金が掛けられ、情報にさえも報酬が出るほどの異例っぷり。
当然、表舞台では生きていけようはずもなく、程なくしてその姿は裏社会にて確認される。
ただ、どれだけ政府が追っても、それまでいた組織を見限り、裏切り、出し抜いて。
今では麦わらの一味の仲間入り。
そこでようやく腰を落ち着けたみたいだが、そこに行くまでに、お前はいったいどんな修羅場をくぐってきた?
監獄に捕まり、四肢を拘束され。
異性に恥ずかしい姿を晒してなお、余裕を崩さずにいられるようになるには、一体どんな体験をしてきたんだ?
「だろうな。ま、ここで素直に聞けるとは思ってない。だから、上の口よりも素直であろう口にこれから聞いてみるのさ」
「意外ね。下ネタは嫌ってそうな感じだけど」
「そうでもねぇさ。言う相手がいないだけだ」
俺より確実に経験のある相手……。
一筋縄じゃあいかねぇだろうなぁ……。
*
「あっ♡♡ ダメっ♡♡ 逝くっ♡♡♡」
腕を触手に変化させ、たっぷりの粘液を纏ってマンコに挿入。
Gスポットを擦りあげれば、腰を浮かせて感じ始め。
そのまま、ピストンしながら膣壁を擦ってやれば、あっさりと絶頂。
その後も、動かせば動かすだけ絶頂はする――のだが。
「参ったねぇ……どうも」
こりゃ強敵だわ。
俺が初めて見るくらいに。
「自信――んっ♡♡ 持っていいわよ?♡♡ こ、こんな気持ちいいのっ♡♡ はっ♡♡ 初めてっ♡♡♡」
相も変わらずに絶頂をしてはいるんだがなぁ……。
どれもこれも、軽い弾け程度の絶頂なんだよなぁ。
……今までの俺の拷問は、逝かされまいと、我慢し抵抗し、その意思を上回る快楽を叩きつけてやることで身体に快楽を刻み込み。
その刻み込んだ快楽を、掘り起こしながらより深くに刻んでいって、心を折っていった。
どれだけ耐えても、耐えられない量の快楽が押し寄せる、と。
どうせ我慢出来ないのなら、ここで諦めてしまえ、と。
本能に、脳みそにそう思わせることで、囚人の心に隙を作り、出来た隙間に快楽を塗りこんで。
絶対に屈しないという意思と、もう堕ちきっている身体。
その二つのギャップにより、囚人は絶頂に沈んでいく。
膨大な快楽に絶望しながら。
その快楽を与えられることに歓喜しながら。
しかし、このニコ・ロビンは、最初から快楽を受け入れている。
与えられる快楽は気持ちがいいもの。
それを、意地を張って拒まずに、気持ちいいものとして受け入れて。
そして、
「あっ♡♡ またっ♡♡」
自分の意思が壊れないように、そして、身体に刻み込むには浅すぎる状態で、軽い弾けのような絶頂を繰り返す。
どれだけ触手の動きを加減しても、器用に快楽を受け取って、絶頂。
寸止めしようにも、あまりに早すぎる絶頂に、寸止めのラインの見極めが難し過ぎて。
結果、ニコ・ロビンの思惑通り、快楽責めも、寸止め地獄も、思った成果が出せていない。
いや、手強いだろうなとは思っていたけど、ここまでかね。
悪魔の子、なんて異名も、だてじゃねぇって事だな。
「ダメだ、埒があかねぇ」
こんなんじゃ、いつまで経っても成果なんざ上がらん。
一旦触手の動きを停止させ、マンコから引き抜き。
どうしたもんかなぁ、と頭を掻く。
あ、ちなみに膣以外ももちろん刺激してみたんだが、結果は変わらんかった。
ちょっとだけ絶頂するのが早くなっただけ。
というわけで、
「あんまり乗り気はしねぇし、許可が降りるかもわからねぇが……」
俺の中で、唯一成果が上がりそうな方法を思いつくも、これは俺の独断で出来るような事じゃない。
「悪いな、ちょっと待っててくれ」
と、ニコ・ロビンに声をかけ、拷問室を後にして。
俺はドミノ看守長に許可を貰うべく、早足で看守長室へと向かった。
セルフQ&A
Qナルイトさんが苦手なものってあるの?
A虫。過去に粘液に群がられたことがあってトラウマになってる。