「…………はぁぁ、疲れたー……」
月も星も見えないほどに雲が覆っている郊外の夜。街頭やらコンビニやらの灯りばかりが照らしている道を、男が溜め息を吐きながら歩いて行く。
片付けても片付けても終わらない業務、理不尽な物言いを押し通してくる上司、報告も連絡も相談も無い部下、そして何より愚痴を言える友人や恋人を作ろうとしてこなかった彼自身。取り巻く環境全てにストレスが絶えない人生を送る男――“
(こんな時はソープしか無い。……けどなぁ…)
数少ないストレス発散を試みようと財布を開く継音。だが、財布に野口が五人しかいない現状ではとても手が出ない。よしんば手を出せたとしても、満足できずに更なるストレスの原因になりかねない。
自身の置かれている状況を再確認して、彼は更に溜め息を一つ吐き言葉を漏らす。
「あぁーー、セックスしてぇーー。誰でもいいから抱きてぇーー」
彼は幼少の頃より欲望にだけは素直な人間だった。物心のつく前からよく食べてはよく眠り、性に目覚めてからは毎日狂ったように
他人と深く関わろうとはせず、ただ己の欲望のみを満たすために短くない時間を費やしてきたからこそ、性別に関係無く親しい存在などいないのだ。
(あーあ、彼女でも作ればよかったのかなぁー。…………まぁ、もういいや……)
財布を仕舞い、仕方ないと諦めた彼はさっさと帰って寝ることにした。幸か不幸か、翌日は休日。性欲を満たせない代わりに睡眠欲を満たして誤魔化す算段だ。
彼が歩調を速めようと一歩踏み出した瞬間、ポツリポツリとアスファルトに小さな染みができ始めた。
「まじかよ」
そしてそれは次第に強まり、ザーーッと音を立てて彼の全身を濡らす。予報外れの雨が降り出し、彼は天を仰いだ。
「だるい、うざい、本当に……もう、運ないなぁー。やってらんないわぁー」
遥か上空の雨雲に悪態を吐くが、それで止んだりはしてくれない。ただ、それでも彼の吐き出す不平不満は止まらない。何故なら、彼は幼い頃から霊感が強い体質らしくラップ音やポルターガイスト現象に悩まされてきたのだが、そういった出来事の殆どが雨の日に頻発したのだ。更に言えば、どういう原理かは不明だが夜から振り出した日は最悪で
溜まったストレスを睡眠で忘れようとしたところに、文字通り降って湧いた災難。早く帰ったところで睡眠時間が削られるだけだと考えた彼は、今日一番大きな溜め息を吐いた後に舌打ちをした。
(勿体ないけど、今日は焼肉パーチーでも開くかなぁー。本気カレーに使うつもりだった牛肉があるし、何より今日は楽がしたい…)
男は晩飯のことで頭をいっぱいにしながらゆっくりと歩く。美味しい料理のことを想像していれば、多少の災厄は忘れていられる。彼は非常に単純なのだ。
自宅のアパートまでもう少しといった所まで帰って来た継音。肉の味付けや一緒に焼く野菜は何にするかなど、気分が少し浮ついていた。だからこそ足元をよく見ておらず、左足が何かを踏みつけて彼はバランスを崩す。
「おっと、何だ?」
危うく転びそうになるも踏ん張り、視線を地面に移した。
彼が踏んづけたのは細い腕のようで、よく見るとボロボロの布切れを纏った子供が倒れている。僅かに見える腕や脚は泥と擦り傷だらけで、ぐったりとしている様子だった。
彼は不審に思いながらもその子どもを抱え上げた。暗くて顔立ちはよく見えないものの、長い白髪や細い体つき。そして仄かに漂う甘い香り。
(女だ! この子、女の子だ!)
その子どもが女子であるとわかるや否や、彼の性欲メーターが跳ね上がる。何故倒れていたのかという事や、両親はどうしているのかという事を差し置いて、彼は女を抱ける喜びに打ち震えた。彼女(?)の体格からして、おそらく小学生の高学年くらいだろうかという外見にも
これでいて彼に犯罪歴が無いのが驚きだろう。彼は素早く上着を脱いで彼女に被せると、アパートまで小走りで急ぐ。万が一にも警察や近隣住民に見つからないよう、最大限の注意を払いながら歩く彼には、布越しに何かがモゾモゾと動く感触に気が付けない。
(よしよしよしよし、よーし)
アパートに着いた彼は、必要以上の音を立てないように朽ちた階段を登り切って自分の部屋の前へ
部屋の灯りを点け、彼はホクホク顔でシャワーに向かう。事を致す前に二人の身体をしっかりと洗うのだ。
「ふへ、ふへへへ」
不審者めいた笑い声を漏らしながら彼は濡れて肌に張り付いたカッターシャツや下着類を全て脱ぎ捨てると、布切れを纏ったままの少女を抱えてシャワー室の扉を開けた。
膨れ上がる期待を抑えつつ、蛇口を捻って温水が出るまで水を垂れ流す。その間に彼女の纏っている布を剥ぎ取り、――そして彼は絶句した。
「…………え?」
少女のような体格をしている彼女の背中からは数本の触手が生え、赤ピンク色の肉々しい器官が不気味に
明らかに人とは異なる容姿を目の当たりにし、
「……え? …………えと、…………え?」
何度も目を擦りながら、眼前で横たわる怪異生物を観察する継音。既にシャワーの水温が温まっていることも忘れ、ただただ茫然としていた。
「…………ん」
そうこうしていると、少女がふと目を覚ました。寝起きでぼんやりしているような双眸を彼に向け、呆けた表情を浮かべている。だが、はっきりと意識が戻ったのかその瞳に光が宿る。そして男の姿を視認した途端に彼女の瞳が黄色く煌き始め――、
「――っ」
驚くべき光景を前に硬直していた彼の四肢に触手を巻き付けた。反応が数瞬遅れてしまった彼の首へ、少女の牙が立てられる。鋭い感触が皮膚から伝わって死を覚悟させられる。
「ぎゃああーーーー! …………、あれ?」
――だが、血が噴き出るでもなく、それどころか痛みすら殆ど無い。飼い犬の甘噛みのような行為を、少女は真剣な表情で続けている。本人は捕食しているつもりなのだろうが、
「……くっ、放せっ。放せぇっっ」
彼は触手を全て剥がし、逆に彼女を取り押さえた。眼下でジタバタと暴れる彼女が彼の首に触手を巻き付ける。だが、相変わらず力の入っていないそれは特に締め付けもせず、本当に巻き付いているだけだった。
弱々しくも抵抗している姿を見て、彼の
――その瞬間、二人の腹が同時に鳴った。
「「……あ」」
色気より食い気、とはよく言ったものでその瞬間に彼の食欲メーターが性欲メーターを追い越してしまった。
腹の虫が鳴ったことで冷静さを取り戻した彼は、彼女の身体から両手を放した。唐突に態度や様子が豹変した彼に戸惑う彼女へ温水をかけつつ、黙々と頭から順番に洗い始める。
「「……………………」」
その間に二人の会話は無く、少女は彼の首に触手を巻き付ける以外で特に抵抗はしなかった。
約一時間後、しっかりと汚れを洗い落としてドライヤーで髪を乾かした継音はホットプレートを出して焼肉の準備を始めた。塩コショウやニンニクで下味を付けた牛肉を熱したプレートに乗せた瞬間、香ばしい匂いが部屋中に漂う。
「すー、っはぁ~~~……。やべぇ、イキそ~~」
肉の焼ける煙を肺一杯に吸い込み、彼は至福の表情を浮かべる。帰り道で想像していた時から空腹だった彼の鼻孔をくすぐる香りは、それ単体だけで白米三合を平らげられそうなほどの絶大な威力を誇っていた。
「……おいしそう」
その様子を少女は眺めていた。
女子用の服が無い彼からカッターシャツを一枚譲り受け、ぶかぶかの袖からは指先を、裾からは複数の触手をそれぞれ覗かせている。
「どうした? こっち来て食べよう」
遠くから見ているだけの彼女に不思議そうな視線を向けて彼は手招きをする。
どうやら、彼はもう既に彼女を襲いかけた事を忘れているようだった。あまりの情緒不安定振りに困惑しながらも、彼女は恐る恐る席に着いた。
「いただきまーす」
彼女が腰かけたことを確認すると、彼は両手を合わせた。そして、こんがり焼けた肉を箸で掴み口の中へと運ぶ。
「くゎーー、うめぇーーっ」
良い具合に焼けた肉を噛み締め、その勢いで白米を喰らう。米の甘みと肉の旨み、そして溶け出る脂。美味と美味の遭遇、それによる旨みの相乗効果が口内で炸裂する。事前に付けておいた下味もまた、それらをより強く引き立たせている文句一つすら無い至高の出来上がりだった。
彼は続いて野菜も取り、タレに浸してからゆっくりと咀嚼する。
「あぁ~~、これは……旨い。旨すぎるな~」
丁度良い食感で焼き上がったキャベツに絡まる焼肉のタレ。僅かに牛肉の脂を吸ったそれは、甘辛い味付けと相性抜群だ。そして味だけでなく、シャキシャキの食感と瑞々しさが一噛み毎に食欲をかき立てていく。
(これだから焼肉は止めらんねぇよな~。手間かけずに旨いモンが食えるって、最高すぎるって)
肉、米、野菜。それらを味わう彼の独り言は止まらない。
その様子を見ながら、少女は彼の見様見真似で箸を持つと牛肉を取り口へ運んだ。
「っ!」
その瞬間、彼女の表情が華やかに色付いた。大きな変化こそ無いものの、動きが固まった様子や雰囲気から彼女が受けた感動の大きさを推察できる。
「どうだ、旨いだろ? 最高だろ?」
彼が問いかけると彼女は何度も頷いて、更に肉を食う。そして合間に茶碗の米に喰らい付き、それでもまた雰囲気が華やいだ。
「すごく…、美味しい」
焼肉の味に
「ちょいちょいっ、待てって! それまだ焼いてないからっ」
「……? 肉なんて焼かなくても食える」
「いや、牛だから最悪食えなくはないだろうけど……。やっぱ肉は焼いてなんぼだと俺は思うからさ。焼いてから食べようよ」
「そういうもの、なのか?」
「そういうものです。生が良いのは魚とセックスだけだってよく言うだろう?」
「…………? いや、聞いたこと無い」
「そっかぁ~、聞いたこと無いかぁ~。だったら今覚えてね」
「…うん、わかった」
素直な返事をして少女は箸で摘まんだ生肉を戻し、米を口に運ぶ。
追加の肉をプレートに乗せ、焼けるまでの間に彼は野菜類を食べながら彼女に幾つか質問を投げかける。
「そう言えば、君って何者? 人じゃないってことはわかるけど」
「…………わからない」
「『わからない』って……。何か覚えてることは無いの? あんな場所で倒れてた理由とか、自分の名前とか、その他色々とさ」
「覚えてる、こと……。山で暮らしてた事くらいしか覚えてない。倒れてたのは、縄張り争いに負けて追い出されたから。……名前は、…………多分無い」
「う~ん、そうかぁ~。……情報が少ないなぁ」
彼女から答えて貰った話の内容があまりにも薄く、彼は頭を抱えた。嘘を吐いているわけではなさそうな様子でいるのが、余計に反応に困るのだ。だが、それだけで会話を終わらせてしまうのは勿体ない。どうにか思考をフル回転させて話を発展させようと試みる。
「『縄張り争い』っていうのは、誰と戦ったの? 熊? それとも猪とか?」
「ううん、もっとデカい。クマくらいなら余裕で勝てる。この部屋より大きい、ナメクジみたいな奴」
「えぇ~~…………」
予想だにしていなかった返答に彼は感想に悩んだ。
特に、シャワー室での攻防戦しか彼女の戦闘能力を測る要素を知らない彼からすれば、目の前の少女に熊を倒せる程の力を持っているとは考えられなかったのだ。そして何より、彼の住む部屋より大きな怪物がいるという話が信じられない。
彼のアパートから数分くらい歩いた場所に、山自体は存在している。彼自身、その山を登った事も一度や二度くらいはあった。しかし、一瞬たりともそういった化け物の姿を見たことが無い。
(まぁでも、この子も明らかに人外なわけだし……。そんなのがいても
それでも、既にこれまでの常識をひっくり返すような怪異を目の当たりにした彼からすると妙な信憑性を感じざるを得なかった。
「…………肉、もう食べても良い?」
「え? あぁ、もう少しだけ待って。裏側も焼かないといけないからね」
彼女の催促を受けて彼はプレート上の肉を裏返す。良い感じの焼き目が付いた牛肉から、食欲をそそる香りが煙と一緒に立ち上った。
その香りで白米を掻き込む継音。ゆっくりと米を味わって嚥下した後、今度は少女の家族について質問を投げかけた。
「それで、名前が無いって言ってたけど親はいないの?」
「…………覚えてない。少なくとも、記憶の中にそういった存在はいないと思う」
「親がいない、かぁ。それならどうやって言葉を覚えたの? 山で暮らしてた、っていう割には日本語かなり上手いよ」
「ニホン…ゴ? 私が話しているのは、日本語っていうの?」
「何か分からずに話してたのか? 凄いな。……っていうか、それなら本当に誰から教わったんだ」
「…………わからない。気が付いたら、話せてた」
「……………………」
あまりにも
教えて貰う存在がいないのに言葉を使えるというのはどういうことなのか。彼には見当も付かない話だった。
「はぐっ、はぐっ。美味しい」
言葉を失った彼を置いて、少女は焼き上がった肉を口の中に放り込み味わう。貼り付けられたような無表情から少しだけ頬が緩んでいるように見える彼女の顔は、愛嬌に満ちた可愛らしさがあった。その表情を見ると、彼は身体の奥から何かが込み上げてくるのを感じる。
(なんか、もう……考えるだけ無駄だな)
美味しそうに肉を喰らう彼女を見ていると、深く考えるだけ馬鹿なのではと思えてきた彼は思考放棄して箸を伸ばす。詳しいことはこれから考えれば良い、というのが彼の出した答えだった。とにかく、今は旨い肉を噛み締めることの方が大事なのだ。
数十分後、卓上の食材が全て彼らの胃の中に入ったことで楽しい食事は終わりを告げた。
プレートの上から牛肉も野菜も無くなり、空になった茶碗の上へ箸を置いて彼は手を合わせる。
「ごちそうさまでした」
脂汚れや焦げまみれのホットプレートと茶碗、箸を持ってキッチンに向かう。そして、そこで食器を洗っている彼の姿をまじまじと見ていた彼女が問いかけた。
「さっきから不思議に思っていたが、『いただきます』や『ごちそうさまでした』とは何だ? 聞いたことが無い言葉で、意味がよく分からない」
「ん? えっとだな、簡単に言えば両方とも『頂く命に感謝します』っていう意味かな。後は作ってくれた人に対する感謝とか、そんな感じだね」
「…そうか、そんな言葉があるのか。……命を頂くことに、感謝するのか。考えた事も無かった」
「まぁ、所詮は人間のエゴだけどね。言わないよりマシかなぁ、っていうね。だから基本的には、作ってくれた人に対する感謝っていう意味で使ってる人が多い。……気がするかなぁ、あくまで個人の感想だけどね」
「……………………」
継音はおどけるように笑いながら答えていたが、彼女は視線を下げて考え込んでいた。
――新たな文化に触れたことで何か思う所があったのだろうか。それとも、自分の発言のどこかで逆鱗に触れるような部分があったのだろうか。――
そう考えて少しだけドキドキしながら彼女の反応を窺う継音。すると、彼女は徐に彼へ向かって手を合わせると口を開いた。
「お前、ごちそうさまでした」
「…………お、おう」
特に変化の無い表情でそう言った彼女に、彼は少し面食らう。暫く言葉を探していた彼は間を置いてから訂正を促した。
「俺、“言織 継音”っていうんだ。『お前』呼びは止めて欲しいかな」
「うん、わかった。…言織、ごちそうさま」
「おう。お粗末様でした」
「??」
またしても新たな言葉を耳にして彼女はポカンとしている。その反応が面白くて彼は吹き出し、説明を始めた。
「『お粗末様でした』っていうのは、料理を作った側の人が謙遜して使うんだ。大した物は作れませんでした~的な意味でね。命を頂いて『お粗末』って言葉は変だけどね」
「成程、だから『作ってくれた人に対する感謝』が多いと言ったのか」
「そうそう。そういうこと」
彼の説明を聞いて少女は納得したように頷く。
会話が一区切り付いたとほぼ同時に食器洗いを終えて手を拭く継音。彼は一息吐くと、彼女に言葉を投げかけた。
「さて、唐突に申し訳無いんだけど明日には元いた場所に帰って貰っても良いかな。俺の稼ぎだと二人分の食費はかなりカツカツになっちゃうから、同棲は少し厳しいんだよね」
厳密には二人分の食費だと風俗代が出せなくなるだけであり、一緒に住む分には金銭的な問題が全く無い。要するに、彼は自身の性欲を優先させるために彼女を山へ返そうと言っているのだ。
そのことを知らない少女の声色に
「そ、そうなのか? 言織の焼いた肉は美味かった。出来れば、また食べたい」
「いやぁ~、そう言ってくれるのは有難いんだけどさ~。流石に子どもを働かせるのは法律的にまずいから、こればっかりはどうしようもね~」
あまりにも白々しい態度をとる継音。そんな彼に胃袋を掴まれてしまった彼女は、折れずに懇願する。
「そこを何とかして欲しい。私に出来ることがあれば何でもする」
「――ん? 今、何でもするって?」
彼女がそう言った途端、待ってましたと言わんばかりに彼はコロリと態度を変えた。
「偽りは無い。力仕事でも何でも構わない、私に出来るのであれば何だってする」
「そうか~、そこまで言ってくれるのなら断れないな~。君が『何でもして』くれるのなら、どうにか出来るかもしれないからな~」
「本当か。それは有難い」
純心の
「いやいや、こちらとしても手伝ってくれるのなら有難い話だよ~。君のような幼い――おっと、可愛らしい子なら都合も良いからね」
「……? 先程、子どもを働かせるのは云々と言っていたような――」
「ああ、大丈夫。働いてもらうわけじゃあないから。安心して良いよ」
「そうか。わかった」
人間の――否、眼前の男の醜さを知らない彼女は安っぽい言葉一つに流されてしまう。相も変わらず抑揚の無い表情で少女は人の面を被った獣に訊ねる。
「それで、私は何をすれば良いだろうか」
「うん。君には、仕事で疲れた俺を癒して欲しいんだ」
「癒す……? 具体的には、どうすれば良い?」
「よ~しよし、取り敢えずはベッドに行こうか。それが礼儀だからね」
「うん、わかった」
始めて異形を目にして萎えていた性欲が、これまで少女が見せてきた姿で再び心の奥底から湧き上がってくるのを男は感じていた。今の彼には、小学生と同じ体格の少女を抱ける期待で胸がいっぱいだった。
彼の薄汚れた欲望の正体もつゆ知らず、彼女は手を引かれるまま彼の寝室に招待される。
「さぁ、まずはここに腰かけて」
男は自身の寝具の縁に少女を座らせる。
「それじゃあ、まずはキスをしよう」
「…………『キス』?」
聞きなれない言葉に首を傾げる少女。そんな彼女に男は唆すように、自身が求めていることについて語り出す。
「キスっていうのは唇を合わせることなんだけど、とっても気持ちが良いよ。取り敢えず試しにやってみようよ」
「うん、…わかった」
よく理解できていなさそうな表情をしたまま、彼女は男に向かって少しだけ顎を突き出した。無知な少女を穢す背徳的な快感を覚えつつ、差し出された唇に男が自分のそれを重ね合わせる。
「んっ、んふ…ぅ、ちゅぷ……」
薄く若々しい少女の唇に押し付けられる、カサついた男の口。
数回くっつけては離すを繰り返し、彼女は男の肩を押した。
「どういうことだ? 全然気持ちよくなんてならない。嘘を吐いたのか?」
「嘘ではないよ。……でも、それじゃあもっと気持ちが良くなるようにしてあげる。舌を出してごらん」
「…………。こうか?」
騙された気がした少女は不審げなオーラを放ちながら、渋々といった様子で男の要求に従った。開かれた口から赤い舌が伸び、ピクピクと震えている光景が彼の股間を熱くする。
がっつきたくなる衝動を抑えて、男は彼女の口を覆うように塞ぎ舌を絡ませる。
「んむぅっ。んぅうっ! んぐっ、んぐっ……」
「じゅりゅ、じゅるっ…んちゅっ……じゅずずっ」
驚いたような声を漏らす少女が首を振って拒絶する。しかし、男が押し倒してしまいそうな程に強く彼女の口へ喰らい付き、唾液を吸い上げていく。先程食べた焼肉の風味と混じって伝わる野性的な匂いで、彼は彼女の育ちを如実に感じられた気がした。
あどけない口腔を
「んむぅっ、んうぅっ………。ごくっ、ごくっ」
すると、最初は拒絶していた少女が多少大人しくなり喉を鳴らしてそれを
恐らく、彼女がキスの気持ち良さに気づいたのだろう。
そう考えた男は彼女を押し倒し、より一層激しく舌を動かしてお互いの唾液を絡ませる。
「じゅるっ、じゅずず…じゅちゅっ。んぐっ、……こと、おりぃ……ちゅっ、れろ…。はむっ…じゅぷっ、じゅぞっ……。ぷはぁっっ」
つい先ほどまで『キス』の二文字すら知らなかった少女が、眼の色を僅かに蕩けさせて自ら男の涎を
恐ろしい速度で淫らな事を覚えていく彼女に、継音は興奮を隠しきれなくなっていく。
「はぁっ、…どうだ? キスは気持ち良いだろう?」
「はぁっ、はぁっ。うん、気持ち良い……」
口を離すと二人の舌先から糸が引き、ベッドに倒れた彼女の甘い吐息が漏れ出した。少しだけ血色の良くなった彼女の頬を見て、男は次のステージへと進む。
「それじゃあ、次は乳首を弄ってみようか。服を脱がすね」
そう言って男は彼女の来ているカッターシャツのボタンを一つずつ外していく。段々と露わになる幼い肌を目にして興奮の昂りを感じながら、彼は最後のボタンまで外しきった。
(…う~ん、まだグロいな…………)
きめ細かな肌色を眺めて視線を下げていくと、やはり彼女の腹部で止まってしまう。
嫌な想像で萎えかかったイチモツに力を籠め、視線を上げて彼女の乳首に注目する。
「綺麗な色をしてるね」
慎ましいという表現すら誤りな程に平たい胸部で小さく勃起している乳首。それは淡く、桜のようなピンク色で健気に自己主張しているようだ。
男は息を呑んで感想を口に出すと、その先端突起へ指を伸ばした。
「……んっ」
男の指先が彼女の桜色へ触れた瞬間、少女の声が漏れ出る。表情こそ変わっていないものの、緊張と興奮が高まっているであろうことは彼にも伝わって来た。
揉むことすら出来ない少女の胸へ両の手を置き、
「あっ、はぁっ…んふっ、ふぁぁ……。はふっ、あぁ……」
パン生地を
ならばと思い、男は責め方を変えてみた。掌を離して人差し指を立てて、彼女の乳首を爪先でカリカリと引っ掻くように擦り出す。
「んひっ! あっ、あぁっっ。それっ、だめっっ」
すると彼女は歯を食いしばって、はっきりと拒否を口にした。腰が浮いてカクカクと震え出し、秘部からトロトロの粘液が溢れ始めている。
未知の感覚に襲われる彼女は半ばパニックに
「だめぇっ、やめてっ。やだぁっ、やらぁぁっ」
目を瞑って嫌がる彼女を目にした男は興が乗り、更に激しく彼女の性感帯を責め立てる。素早く、正確に、彼女を圧倒的な快感で追い詰めていく。
「やめてぇっ。やめてぇぇっ!」
だが、遂に我慢の限界を迎えたのか彼女の触手が男の両腕に巻き付いて締め上げる。激痛とともに骨の
「いだだっ、いだいいだいっっ」
「ふーっ、ふーっ、ふーっ」
鋭い目つきで男を見つめ、明確な敵意を剥き出しにしながら少女は荒い呼吸を繰り返す。
「やめてって、言った……」
「ごめんなさいっ、ごめんなさい! わかったから許してぇっ」
「……………………」
涙目で許しを請う男を
締め上げられた腕を軽く振りながら彼は弁明を口にする。
「やり過ぎたのは悪かったけど、止めちゃ駄目だよ。それじゃあ意味が無いんだから」
「でも怖かった。苦しかった」
「あ~、まぁ最初はね。……でも気持ち良かったでしょ?」
「…………、うん」
反論しようとした少女だったが、快感を覚えていたのは間違い無かったため言葉に詰まってしまう。否定しようにも出来なかった彼女は、間を置いて頷き肯定するしかなかった。
「でしょう? 調子に乗ったのは謝るし、今後は気を付ける。だから、今度は絶対に止めちゃだめだよ。わかった?」
「…………うん」
まだ不服そうな雰囲気を出していたが、彼女が頷いたことで彼は行為を再開した。と言っても、また乳首弄りを始めると本格的に殺されそうな気がしたため手早く本番を行うことにする。
服を全て脱ぎ捨てて産まれたままの姿になった彼は、大きく屹立している股間の肉槍を少女の割れ目に当てがった。
(本当は初物をしゃぶりたかったけど、これ以上前戯をしてたら何されるか分かったものじゃないからなぁ~。まぁ、これだけ濡れてるし多分大丈夫だろう。……サイズは少し厳しいかもしれないけど…………)
幸か不幸か、彼女の股間は既に充分過ぎるほど濡れそぼっており、挿入準備は万全であった。しかし体格差の問題が顕著であり、彼のイチモツは彼女の秘部よりもかなり大きい事が見て取れる。このままでは激痛で彼女が怒り狂い、全身を締め上げられかねない。
そこで、彼は予防線を張っておくことを思いつき、口を開いた。
「いいかい? これからするのはセックスっていうんだけど、とっても気持ちが良くなる行為だよ」
「……、『セックス』……?」
「うん。…でもね、これは初めてする時は滅茶苦茶に痛くて苦しいことなんだ。どれぐらい苦しいのかって言うと、さっきのことが霞むくらいには苦痛に襲われると思う」
「っ、そんなのはいやだ。やりたくない」
男が敢えて脅かすように言うと、少女は首を振って拒絶する。思い通りの反応をする彼女に、彼は頷いて言った。
「怖いのは分かるよ。痛くて苦しいのは、俺も嫌だと思う。けど、慣れてきてそれが無くなったら、絶対にキスよりも気持ち良くなれるんだよ。どうかな?」
男は少女に共感している言葉をかけて安心させ、次に明確なリターンの大きさを提示することで彼女を誘惑した。
「キス…、よりも…………?」
身も心も
暫し長考した結果、彼女はゆっくりと頷いて答えた。
「…………わかった。する……」
「本当かい? 絶対に途中で止めないでね?」
「……うん、わかった。…………絶対に止めない」
少女がそう言うと、継音の顔から笑みが零れた。ようやく行為に及べる嬉しさを噛み締めて、彼は秘部に当てがった陰茎を押し込むように力を入れる。
「ひっ、……ぐうぅぅぅぅぅ…………。あ、あぁぁぁっっ……」
押し返そうとする膣肉を裂きながら、男のイチモツは奥へ奥へと進んでいく。ミチミチと音を立てて処女膜を散らす快楽で彼は身体を打ち震わせる。鋭敏な肉の棒が湿った柔肉に呑み込まれていき、破瓜の血が滴り落ちる。
一方で少女はベッドシーツを握り締めてその激痛に耐え続けている。苦しそうな声を漏らしている彼女の表情は、とても気持ちが良さそうには見えないものだった。
「はぁっ、はぁっ、痛い……。痛いぃぃ…………」
見ると、幼い身体には男の陰茎が大き過ぎたらしく下腹部を僅かにポッコリと膨らませていた。大陰唇が大きく拡げられ、肉棒と蜜壺とのサイズ差を如実に表している。
「あ……あぁぁ…………。はぁ…はぁっ、はぁっ、あぁっ……はぁっ……」
ゆっくりゆっくりと男のイチモツは少女の狭い膣壁を押し広げて侵入していく。やがて、彼女の小さな生殖器では男の肉棒を全て受け入れることが出来ず、根本数センチだけ残して最奥まで到達した。
ぴったりと密着しているためか、彼の肉棒には彼女のうねる膣襞の動きが正確に伝わってくる。その快楽は凄まじいもので、温かい体内に包まれて鋭い刺激が絶え間なく彼の脳を蕩かせてこようとしてくる。
(使い古したババァマンコとは訳が違う、ギッチギチの肉穴が凄ぇ締め付けてくる。これはヤバい、名器すぎるっ)
これまで何十という数の女性と風俗で抱いた経験のある彼でさえ、すぐに解き放ってしまいそうになる射精感。それをどうにか抑えつつ彼女に声をかけた。
「もう少しだけ、このまま動かないで馴らせようね。そうすればすぐにでも、気持ち良くなれるからさ」
「はぁっ、はぁっ、……うん。わかっ…た…………」
恐らく初めて経験したであろうベクトルの激痛に苦しそうな息を吐き出しながら、彼女は頷いて答える。こんな状況であっても彼女の表情には僅かな変化しか表れておらず、ほぼ無表情を貫いていた。
(……それにしても、この子結構可愛い顔してるな…………)
自身のイチモツを彼女の膣内に馴染ませている最中、彼は少女の顔を見てそう思った。
山で暮らしていたと言うには綺麗な白髪に肌、僅かに潤んでいる赤眼、唾液で濡れて光を反射している唇、丁度良い高さの鼻、全体的にバランスの整ったパーツの配置。幼い外見とは裏腹に、既に美人と言える容姿をしている。
そんな彼女を見て、男はふととある事を考えた。
(そう言えば、この子に名前は無いんだったよな……)
これから共に生活をするならば、名前は必須と言えるだろう。そして、それを有していない彼女には与える必要がある。
その事を頭に浮かべた彼は暫くの間思案し、彼女に命名した。
「ねぇ、君って名前が無いんだったよね?」
「……? うん」
「だったら、俺が付けてやる。……そうだな、化ける子どもって意味で“
酷くセンスの欠片も無い名前だった。建前上は「美しく化けて欲しいから」などと誤魔化しているが、実際には単純に「化け物の子ども」だからである。何の捻りも無ければ、捉えようによっては悪口にも聞こえる名前。
しかし、少女はその虐待めいた名前を数度繰り返して声に出し、納得したように頷いた。
「…うん、とっても良い。私は……今日から“化子”だ」
「よ~し。それじゃあ命名記念にキスをしよう、化子」
彼女の屈託ない反応で嬉しくなった彼は気持ちが舞い上がり、唐突に口付けをする。相手の顔に自分の顔を近寄せて、舌を口内へ侵入させた。それを化子は何の抵抗も無く受け入れ、代わりに自身の舌を彼の口内へ
「んむっ、ちゅっ…ちゅる、ぢゅちゅっ。じゅぷっ、じゅるるっ…ぷぁっ、言織ぃっ…んんっ、れるれろ……んぐっ。じゅりゅりゅりゅっっ」
お互いがお互いの口を
「はぁっ、……本当に化子はキスが上手いなぁ。今日が初めてだとは思えないくらい」
「……そうか? 私にはよく分からない」
「ははっ。そういう所がまた可愛いなぁ~。ほら、もう一回…………はむっ」
「…んんっ、んじゅっじゅるっ。んっ…んむぅぅっ……」
こなれた様子で男の唇に応える少女。その雰囲気にはもう苦痛の色が無く、女性器の痛みはある程度引いたと見て間違い無いだろう。
それを感じた彼は力強く彼女の舌を啜り上げ、そのまま口を離した。
「ぷぁぁっ。…んっ、はぁっ……、はぁ…。どうしたの?」
「いや、もうそろそろ動いても良さそうだなって」
そう言うと、彼はゆっくりと腰を引いてイチモツを秘部から抜き始めた。ぴったりとくっついている肉襞が、その動きに合わせて体外へ引き摺り出されるような感覚が彼女を襲った。
「ふあぁっっ、ああぁぁっ…………」
陰茎の段差部分が動いていく刺激で化子の背中が仰け反り、蕩けた声が喉から搾り出される。しっかりと男のイチモツを馴染ませたためか、彼女の膣は既に痛覚や違和感を失っており、彼の言った通りに口付け以上の快感で満たされていた。
亀頭近くまで引き抜かれたブツを、今度は滑らせるように差し込む。
「ひぐぅぅっっ!」
太い肉棒によって与えられる圧迫感と、吐き出される呻き声。そして圧倒的な快楽で充足されていく性的興奮。
「ひあぁっっ、あっっ。ことっ…おりぃぃっっ! はぁぁっっ、あぁっっ、こわ…いぃ。これっっ、こわいぃぃっっ…んあぁぁっっ!」
性器と共にグチャグチャに掻き乱される思考の中、彼女は必死に彼の名前を呼んだ。自分が自分でなくなりそうな感覚による所為か、彼女の心を言いようも無い恐怖が埋め尽くしている。
それに対して、彼は落ち着き払った声色で少女を安心させようとする。
「大丈夫だよ、怖くない。もうすぐで慣れるから、ね? ほら、手を繋ごう」
そう言って彼は彼女と手を繋いで、力強く握りしめる。
言葉自体は紳士的に聞こえるが、男の内心では嗜虐的な思考が
醜い欲望が渦巻く心を押し留め、彼は少女に声をかける。
「…そうだ、こういう時こそ笑ってみよう?」
「はっ、あぁっっ……。わ……らう…………?」
「そうそう。気持ち良いことをしてるんだから、しっかり笑わないと」
「あっっ、んっ、んあっっ。…どう……すればいいぃ…………?」
生涯で笑った事など無い彼女は困惑していた。そもそも、『笑みを浮かべる』という事すら彼女の持っている辞書には存在しない概念だった。
それを知った継音は一旦手を解き、彼女の口元を緩ませるように当ててやる。
「ほら、こうして軽く口角を上げるだけだよ。それから目尻も下げて、顔全体の雰囲気を緩めるんだ」
「はぁっ…はぁっ……、わからない…………。顔なんて、あんまり意識したことない」
「そんなの勿体ないよ。せっかく可愛いのに、それじゃあ駄目だよ。ほら、このままイーって言ってごらん」
「い、いーー……」
男根の抽挿を止めてまで突然に行われる笑顔の練習。だが、彼はある思惑を持って始めたのだ。その意図とは、顔の表情に意識を向けることを覚えさせれば快楽に歪んだ表情も見られるのではないか、というものだった。とは言え、彼の発言の全てが嘘と言うわけでもなかった。実際、彼女の笑顔が可愛いだろうとは彼も強く思っていることだ。
少しずつ表情を緩ませることを学習してきた少女に、彼は頷く。
「そうそう、良いよ。やっぱり凄く可愛いよ」
「……そうか? 私には、よく……わからない…………」
「よし、それじゃあ動くね~」
「えっ? 待っ――ああぁっっ、ぃやぁあっっっ」
彼女が笑顔を修得して満足した彼は、再び彼女と手を繋いで腰を振り始めた。身勝手なペースで再開される陰茎の抜き差しに、不意打ちを喰らった彼女は髪を振り乱して喘ぎ声を上げる。その表情は、男の思惑通りに崩れ始めていた。
「あぁぁっっ、はぁっ…らめっっ。わら…ひぃっっ、んあぁぁっっ!」
全身を電流が走っているかのような強烈な刺激に、少女は腰を震わせて嬌声を奏でる。
すると、部屋の壁がドンドンドンと叩かれる音がした。
「んはぁっっ、あっっ…かべ…………たたいてる…………ふあぁっっ」
「ん? あぁ、気にしないで良いよ。大体いつものことだし」
だが、それでも男が気にする様子は無かった。時刻としては深夜十二時前。そんな時間に女性の嬌声が響けば迷惑にもなるだろう。
またしてもドンドンドンと叩かれる音に辟易しながら、継音は説明した。
「そもそも、今叩かれてる壁の方。そっちに部屋なんて無いし、ここは二階だからね。雨が降る日なんかはいつも叩かれてるから、気にするだけ無駄だよ」
そう、男が住んでいる部屋はアパート二階の一番端。普通の人間が存在し続けられる空間が無いのだ。それにも拘らず壁を叩く音は鳴りやまない。
これこそが、男が雨の日を鬱陶しがる原因だった。ちなみに、過去何度も住所を変えてみたものの、これに近しい現象は止まらなかったため現在は諦めている。
「だから、思う存分に感じて良いよ。ほらっ!」
「ひぐぅっっ、んあっ、あぁっっっ!」
怪異現象や会社によって溜まったストレスを吐き出すように、彼はイチモツを乱暴なピストン運動で少女の膣奥目掛けて突き立てた。滑らかな動作から一転し、パワフルな抽挿を受ける彼女はみっともない喘鳴を吐き出す。
高まる射精感の限界を感じながら、男は腰の動きを速めた。
「あぁっ、んあぁっっ、はっ…はやいぃぃっっ。もっ……とぉっっ、ゆっくりぃぃっっ、んはぁっっ、あんっっ」
快感の濁流に沈められつつある彼女の頬は紅く火照り、涙を浮かべて訴えかける。しかし男の責めは止まることを知らず、むしろ更に加速していく。
断続的に訪れる圧迫感で呼吸が乱される少女。身体の奥底から広がる熱と疼きに意識が混濁し始め、気を抜けば男を制止する言葉が出そうになる。
「ああぁぁっっ、んんっ、ひぅぅっ…ぅあぁっっ。んぅぅっ、っっ、はぷっっ。んっ、じゅぷっ、ちゅる…ちゅずずっ、じゅるるるっっ。んむぅっ、んむぅぅぅっ!」
どうにも我慢が出来なくなり、触手がうねり始めた。――と、同時に彼女の唇が塞がれ分厚い舌が口腔へと侵入してくる。彼女の限界を察した継音が咄嗟にキスして落ち着かせようとしたのだ。
(うおっ、すげぇ締まるっ。気持ち良いぃぃ~)
すると、ただでさえキツキツだった膣襞の締まりが更に良くなり、高速で擦り上げていく彼のイチモツとより強く密着する。思いも寄らぬ形で強烈な刺激を与えてきた肉壺に、彼の限界も一層加速して近づいて来た。
精嚢から滾るような欲望の奔流を感じた男は、少女の唇から口を離して言った。
「もう
「んあぁぁっ、ひぅっ、はぁぁっっ、ふあぁぁっっっ……」
少女に継音の放った言葉へ反応している余裕など無く、艶めかしい嬌声をあげて意識を保つことで精一杯だった。握り締めている手に力を籠め、胸中を渦巻く快感に身を委ね、男が送り付ける肉悦をただ噛み締めるだけ。
そして彼が全力で肉棒を膣奥に叩き付けた瞬間、白濁の雄汁が堰を切った。
「――っっ、ひああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!」
男根の鈴口から吐き出される熱々の精液。それが隙間の無い膣壁を逆流出来ず、全てが子宮口を通って胎内へと溜まっていく。敏感な臓器へ灼熱の粘液が漏れなく射出される快感で、少女は激しく身体を痙攣させて秘部から潮を吹いた。
幼い身体に無責任膣内射精をした快楽に震える男は、煮え
「はぁぁ、はぁぁ、はぁぁ、はぁぁ……んっ、……はぁぁ……。最高……」
時間にすれば僅か数秒のことだが、継音はこれ以上無いほどの満足感と疲労感に満ち満ちていた。何度も性行為を経験したことのある彼だったが、ここまでの境地に至ったのは初めてのことだった。
出来ればこのまま繋がっていたい、という欲望に蓋をして名残惜しそうな様子で彼は怒張したままのイチモツを引き抜く。
「んあぁっっ…………」
ぴったりとくっついた膣襞を
ぐったりと仰向けになって息を整えている彼女の膣口がパクパクと収縮を繰り返し、全身が時折痙攣している。
「いいかい? 今の状態が『絶頂した』っていう状態だよ。イク、とも言うんだけどエッチなことをして最後まで気持ち良くなったら、こうなるんだ」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、……イク……? 私は、……絶頂したの…………?」
「そうだよ、化子はセックスで気持ち良くなってイッたんだ」
「はぁ、はぁ、はぁ……、んっ…………はぁぁ……。気持ち…………良かった……」
また一つ、継音によって化子の辞書に卑猥な言葉と経験が蓄積される。
脱力しきって動けない彼女の身体を抱き締めて、男は頭を撫でる。
「よしよし。それじゃあ、身体が汚れちゃったから後でもう一回シャワーを浴びようね? それと、服も別のものに着替えないとね」
「……うん、…わかった……」
そう言って彼女の体温を感じながら、男は一休みする。あらゆる精神的負荷が溶け失せていくような心地よさに包まれ、未だに壁を叩かれている音すら気にならない。
これから化子と暮らす生活を想像し、彼は明日からの日々が大きな楽しみとなった。