イッセーがヒロインたちと一線を越えちゃう話 作:Scorcher
なお、前回のアーシアパートでシャルバが既に消し炭となりましたが、本作は英雄派についてもオミットしております。だってエロパートの邪魔なんだもん……
次回は神聖な場所でベロチューとフェラ。エッチなところを見せるんだから罰当たりじゃないと思います。
「うわぁぁぁ……本当にキラキラしているんですね……!」
金色に輝く金閣寺を目の当たりにして驚いているアーシア。一緒に見学ルートを回っているゼノヴィアや木場も、その荘厳さに目を奪われていた。
「魔法はともかく、機械も使わずにこんな輝きを出してしまうなんて……本当にすごいね。」
「ああ……しかし、あの光っている部分全てに貴重な純金を使っているんだろ?すごく……お金が掛かっていそうだな。」
素直に関心する木場と、相変わらず言動が生々しいゼノヴィア。俺たちグレモリー眷属の2年生は、修学旅行で京都を訪れていた。そして、一緒に見学をしているのがもう一人いて
「ねぇねぇ!せっかくだからみんな一緒に写真撮ろうよ!ほら、あそこにカメラを置けばいい感じかも。」
新たに駒王学園へ転入してきた紫藤イリナ。以前は教会と悪魔という敵対関係にあったものの、三大勢力が共闘関係になったことでイリナもまた、俺たちと同じ学園の一員として学生生活を謳歌することが出来ていた。
「んっ、ぐぅっ……おいイッセー……もっと詰められないのか?」
「ぐおぉっ……やめろゼノヴィア……そんなに押すな……!」
「ちょっ……い、イッセーくん……ヘンなところが当たってるってば……!」
「あうぅぅぅ……く、苦しいですぅっ……!」
「あはは……もう少し、場所を考えた方がよかったのかもね。」
ぎゅうぎゅう詰めとなったまま撮影し、なんともいえない光景となった記念写真。何度か取り直したものの、結局は教会トリオがかなり密着した状態の一枚が良い出来栄えになるのであった。
◇
その後、木場とゼノヴィアは合流した松田元浜の2人で、イリナは同じクラスの女子たちと自由時間を過ごすこととなり、必然的に俺と一緒になったのは
「2人きりに……なっちゃいましたね。」
「そ、そうだな……」
俺と一緒に歩いているアーシア。しかし、その間には微妙な空気が流れており、初対面の男子と女子以上にぎこちなさを漂わせていた。
「うぅっ……!」
「あうぅぅぅ……」
お互いに理由は大体分かっていた。こうして屋外で2人きりなると、どうしても体育祭でのことが脳裏に過るからだ。それ以外でも、アーシアと俺はどういうわけか屋外でエッチすることが多くて……
「あのっ!イッセーさんっ!」
「うわぁぁぁっ!!は、はいっ、なんでしょうか!?」
如何わしいことを考えていた最中に、大声で話しかけられ敬語で返してしまう俺。そんな俺の反応に戸惑いつつも、アーシアは言葉を続ける。
「イッセーさんは京都に来たことがあるのでしょうか?どの場所へ行く時も、あまり迷わずに歩いていましたから。」
「あー……そうだな。実はあれなんだ、中学の時に大体同じ場所を回っていたりしたんだ。」
木場とゼノヴィア、そしてイリナには伝えていなかったが、俺は今回が初めての京都ではなかった。中学時代に松田と元浜の2人で大体の場所には一度訪れていたのだ。
「それじゃあ、木場さんとゼノヴィアさんの2人は……」
「ああ、松田と元浜がいれば、下手に迷うこともないだろうな。まぁ木場に関しては、あいつらよりもしっかりしてそうだけど。」
アーシアたちのように新鮮さはなく、むしろ久しぶりに訪れたという気分だった。初めて京都を堪能する彼女たちや木場がいる以上、俺もあまり下手なことは言えないのであった。
「でしたら、私の案内はイッセーさんが一人でしてくれるんですよね。」
「えっ……?あ、ああ……そうだな。アーシアはどんな場所に行ってみたいんだ?」
「うーん……そうですね。やっぱり、金閣寺のような奇麗なお寺や神社をもっと見てみたいです。でも、その前に……」
何かを言いづらそうにしているアーシア。しかしそれは、彼女の口よりもお腹の辺りのほうが正直であった。空腹を主張する鈍い音が、はっきりと聞こえてしまうのであった。
「あうぅぅぅぅ……!」
「あはは……とりあえず、少し歩いて食べ物がある場所に行こうか。本格的な散策は腹ごなしをした後で、だな。」
「は、はいっ……!」
俺の差し出した手をアーシアはしっかりと掴んでくれる。まるでデートみたいな雰囲気となりながら、俺たちは京都の町を見て回るのであった。
◇
「あっ!見てくださいイッセーさん!大吉!大吉ですっ!」
「おおっ、すごいじゃないかアーシア!日頃の行いのおかげかもな。」
一通りの食事処や甘味処を堪能、そして寺社仏閣を回った俺とアーシアは運試しを兼ねておみくじを引いていた。
「よーし……それじゃあ、俺は……」
アーシアのくじ運に乗っかるべく、俺も胸に期待を込めてくじを開く。そして、その中身をゆっくりと確かめる。
「んがぁっ!?」
「イッセーさん?どうでしたか?」
でかでかと記された『大凶』の二文字を見て、俺は思わず間の抜けた声を上げてしまう。
「い、いやぁ……そんなにいい結果じゃないかな。アーシアよりは絶対によくないから……」
「そ、そうです……か。」
あんまりの結果に俺はくじに書かれた内容を一人で熟読する。そして、運気を少しでも良くする方法を見つけ出そうとする。そうして書かれていた一番の内容が
『女人に気を付けるべし』
知っているよ!そんなことくらい!もう十分に思い知らされているからな!何より女性関係については神仏だけじゃなくて、アーシアにすら顔向けが出来るとは思えなかった。
「イッセーさん?」
「あぁっ!!いやっ、大丈夫!これからもしっかりと気を付けるからさ。」
「……?」
様子を心配しつつ話しかけてくれるアーシアに対し、俺はくじを隠しながらはぐらかす。そして、アーシアの大吉だったくじの詳細を聞いて話を逸らす。
「大吉でも色々と結果はあるし、どんな運気が一番良いんだ?」
「あ、はい……ええっと……そうですね……」
気を取り直し、俺は彼女と一緒に縁起の良い大吉だったくじの詳細を読んでいく。そして、特に運気の優れている項目を確認すると
『子宝に恵まれ易く、安産にも期待してよし』
おい神様。いくら俺たちが悪魔だからって誑かすにも限度があると思うんだけど。ゼノヴィアやイリナ、木場がいれば笑い話で済みそうだったが、幸い中の不幸ともいうべきか、この結果をアーシアと2人きりで見てしまっていた。
「………」
「………」
せっかくのデート気分が吹き飛んでしまうくらいに、俺とアーシアの間には気まずい沈黙が蘇る。しかし、お互いに考えていることは同じだったようだ。
「あの、イッセーさん。」
「ど、どうしたんだアーシア?」
「わたし、少し暑くて気分がよくないみたいで……どこか休める場所に行きませんか?」
「ああ、そうだな。やっぱり夏は暑いからな。俺もそうしようと思っていたところだ。」
そんな提案をしてきたアーシアの顔は、夏場の暑さとは異なる火照りを帯びていた。そして俺たちは、すぐでも休める人気の少ない日の陰った場所を探すのであった。