セッ○スしか娯楽がない! 作:性戦の別府
プロローグ
時は令和X年。一人の中年男性が事故で亡くなった。
その男の人生はそこで終わったはずだった。しかしそうはならなかった。
「あれ? オレなんで生きて……」
男は交通事故で死んだという自覚があった。なのになぜかこうして生きている。
「……ここどこだ?」
ベッドから身を起こす。室内を見渡すと、そこは誰が見ても分かるぐらいの洋室だった。少なくとも病室ではない。
まいったな、状況がサッパリ分からない。そんなことを心の中で思いながら頭をバリバリとかくと、更なる異変に気付く。
「うわっ、髪ながっ!」
床屋に行くのが面倒なため男は常にボウズにしていた。その髪が(見える範囲で)肩まで伸びているのを確認した。しかもアジア人特有の黒髪ではなく、燃えるように赤い髪。明らかな異常事態である。
「……か、カガミ。鏡で確認しないと」
男はこの状況にイヤな予感を覚えた。この手の理不尽な状況は、男が好んで読んでいた創作物に良くあるものだった。
男は部屋の奥にあった大きな鏡で自身の容姿を見て、いよいよ確信に至る。
「て、転生かよ~!!」
鏡に写ったその姿は。
日本人からは遠く離れた、西洋風の美少年であった。
鏡を見ながらペタペタと自身の身体を確認していると、少年の記憶だったものが情報として流入してきた。
その記憶をもって男はこの世界がどんな世界かを知る。
「グランベル……王都バーハラ……父はアルヴィス……あ、ふーん(察し)」
そう! ここはあの名作SRPG 『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』の世界だったのだ!
「……よりにもよってユリウスかよ!?」
そして! 男は作品のラスボスであるユリウスに転生した! やったね!
男──ユリウスに転生した男は、流入した記憶から自身が11歳であることを知る。そして近くのテーブルには宝石らしきものが埋め込まれた黒い本が。記憶によれば、あれはロプトウスの書だ。
「……原作だと、あの黒い本が原因でユリウスは暗黒神ロプトウスに目覚めた。だけどこの世界では暗黒神ではなくオレが目覚めたということになる……のか?」
転生者は自らの身体を“観”る。全身のあらゆる場所から魔道の力を感じる。それは間違いなく暗黒神ロプトウスの力だ。
しかし感じるのは力だけ。ロプトウスの意識はどこからも感じない。当然、あの黒い本からもだ。
「ユリウスは近親姦で生まれた子だから病弱──というか虚弱体質だったよな。……少なくともこの身体は虚弱じゃないなぁ」
だいたい三分前後スクワットをしてみたが息切れはおろか汗すら流れない。転生特典やチートがあるとしたら肉体関係のものかもしれないとユリウスは考える。
自分がロプトウスに支配されないであろうという確信が得られたユリウスは、さてこれからどうするかと考える。
答えはすぐに出た。ユリウスがやりたいこと、目指したい未来。それは──
◆ ◇ ◆
北トラキア アルスター城。
その城の主ブルームは、自らの私室に客を招いていた。それも誰にも知られないように、極秘裏に。
ブルームは招いた客から渡された書簡を読み終えて、嘆くようにため息をつく。
「……やはり、何度調べてもこの結果になるのですね」
「うん。貴方の妻は、貴方が苦労して保護した妹のティルテュと、その娘のティニーに迫害レベルのイジメをしているね」
頭を抱えるブルームに対し、客観的事実を淡々と告げる来訪客──ユリウス。
さすがに覚悟を決めたのか、ブルームはユリウスに頭を下げて懇願した。
「このままでは私の妻は妹と姪を殺してしまうでしょう。それだけは避けたい。……妹を、ティルテュ達をよろしくお願いいたします」
「うん。任された」
ユリウスがブルーム以外の誰にも知られないようにここへ来た理由。それは彼の親族であるティルテュ、ティニー母娘を保護するためだった。
原作ではティルテュはヒルダにいじめ殺されている。それを防ぐためにユリウスは介入した。
ただしそれは正義感から来るものではない。すこぶる俗な理由から彼は介入した。
その俗な理由とは───
(よっしゃー! ハーレムメンバーゲットだぜ!!)
はい。こんな最低極まりない理由でした。
(だってしょーがないじゃん! この世界、現代日本人が楽しめる娯楽がセックスしかないし!)
ユリウスはその娯楽を堪能するために“良いオンナ”を集めている。そしてそれに該当する女性は“原作キャラ”だ。
この答えに行き着いた理由。それは“最初のオンナ”が原作キャラであり、その彼女とのセックスが前世で風俗嬢としたセックスの何倍も気持ち良かったところから来ている。
(“血の繋がった身内”ですらああなのだ。なら他の原作キャラはどうなる──)
こうして転生者ユリウスによる原作キャラハーレム大作戦が始まった。まずは確実に“保護”出来るティルテュ、ティニー母娘からだ。
「それではブルーム殿、ボクはこれで失礼するよ」
「はい。……ユリウス様、二人のことをどうか、どうかよろしくお願いいたします」
念を押すようなブルームの言葉を聞き流したあと、ユリウスはティルテュ母娘が待機している地下室へとワープする。彼が目覚めてからすでに半年。ユリウスは暗黒神の力を完全に使いこなしていた。
この日、一組の母娘がアルスター城から姿を消した。ブルームの妻ヒルダは家臣に命じて二人の行方を何度も捜索させたが、見つかることはなかったという……
◆ ◇ ◆
グランベル帝国バーハラ郊外某所。
そこには王族だけが利用可能な屋敷がある。
屋敷の現在の主はユリウス。
この屋敷には彼が“保護した女性”が住んでいた。
現在保護されている女性は三人。全員が原作キャラだ。
いまユリウスはその中の一人とお楽しみの最中である───
グッ… グッ…
元服前とは思えないほど大きなイチモツが少女の膣内を上下に動く。少女は騎乗位と呼ばれる体位で自らの身体を激しく動かしていく。
最初は嫌悪感しか感じなかったそれだったが、それもこの半年の間で慣れてきた。
……少女は諦めていた。もうユリウスとは“本来の関係”に戻れないところまで来てしまったと諦めていた。
「ふーっ、いいぞユリア。ナカの締めつけが上手くなったじゃないか」
「……そんなことを言われても嬉しくありません」
「そうかい。まあいいさ、続きをどうぞユリアちゃん」
「……んっ」
抗議の声を一度だけあげたあと、彼女は──ユリアは奉仕を再開する。少女の名はユリア。彼女はユリウスの実妹である。
何故血の繋がった兄妹でこのような行為をしているのか。それはユリウスがユリアを性欲の対象として見ているからであり、それを満たす機会があったから。そしてその最初の性行為でユリウスはドップリとハマってしまったのだ。
もし彼に生まれた時から転生者としての自我があれば、彼女をそういう目で見ることはなかったのだが……。
「そろそろイくぞ……!」
「んん…!」
ベッドがギシギシと音を立てながら揺れる。絶頂に向けてユリウスも腰を動かし始める。
そして ビクンッ! と一度大きく揺れた後、二人は動きを止めた。
「イッ…たぁ……。ナカ出し…サイコー……」
「はっ…はっ…はっ…」
膣内の奥に向かってそそがれていく精子。妊娠してもおかしくないレベルのそれを、ユリアはそれを甘んじて受け入れた。
「ユ~リアちゃん♪ 君にはまだやらなくちゃいけないことがあるだろう?」
「……わかってます………」
ユリアは射精が終わったことを確認後立ち上がり、ユリウスのイチモツが目の前になるように座り直す。そして口奉仕を開始した。
最後はお掃除フェラ。それが半年前のあの日、ユリアにくだされた命令の一つである。
半年前のあの日……それはユリウスが暗黒魔法に目覚めた日。あの日から彼女“達”の人生は狂ってしまった。
(お母様は……お母様だけは私が守る……!)
本来ならユリアの母ディアドラも“保護”されるはずだった。ユリウスにとって実母のディアドラさえも性欲の対象だったのだ。しかしそれは防がれた。
ユリアだ。彼女が兄ユリウスに契約を持ちかけたのだ。この大陸において非常に強制力の強い契約──ゲッシュを。
──私が兄様の奴隷になります! だから母様には手を出さないで!
ユリウスは苦々しい思いを抱きながらもそれを受け入れた。これでディアドラという極上のメスに手を出せなくなった。しかし代わりにユリアという美少女が手に入った。彼女は自分を殺せる可能性を持つ一番の存在だ。受け入れざるを得なかった。
自らの感情を圧し殺し口奉仕を続ける少女を見て、ユリウスはくつくつと笑う。
「ユリア。お前のその怒り憎しみをおさえたカオというのも悪くはない。しかしこういう場で見せるべきカオは、とろけるような甘い甘いメスのカオなのだ」
パチンッ!と指を鳴らす。それは“とある魔法”が起動するアクションだ。
口奉仕を止めて「待って!」と言う前に“それ”が始まった。
「んぁ、ぁ、ぁぁあぁあぁああ♡」
「はっはっはっ! どうだユリア、感度128倍の世界は! お前の腹に刻まれた淫紋も黒々と輝いておるわ!」
淫紋。それは転生者ユリウスが独自に開発した新しい暗黒魔法。今から三ヶ月ほど前にユリアはそれを刻まれた。
これが発動するともう駄目だ。何一つ抵抗出来ずに、身も心も快楽だけを追い求めるようになる……!
「兄様……! にいさまぁ……!」
「今日はもうたっぷり出したからね。ナニは使わない。その代わり…愛撫でたくさんイかせてあげるとしよう」
「にぃさまぁ♡」
こうして少女は一匹のメスとなる。
内に秘めたすべての感情を投げ捨てて……。