いろんな人外娘さんに愛されたり弄ばれたり食べられたりしちゃう短編集 作:白米炊け太
超能力者とはいえ一応人間なので、看板に偽りありかもしれない……
女性側が本気を出さず手加減されて責められるようなシチュエーションが好きなのですが、実際に手を触れないままにイかされるというのはその最たるものではないかと思います。
そのあたりの感じを上手く表現するのはなかなか難しいですが、読んでみていただけると嬉しいです。
筆者的に超能力といえばエスパー○美で、登場人物の名前はそのもじりです。
「あ、おかえり〜。ちょうどよかった、このマンガの続きってどこ?」
俺にはとある幼馴染の女の子がいる。
そいつはいま俺の部屋の、俺のベッドに寝転び、俺の漫画を読みながら、俺がとっておいたお菓子を食べている。
長く綺麗な黒髪を無造作に投げ出し、実にリラックスした様子。
学校から帰ってきたら、幼馴染が自分の部屋で待っている、なんて言うと甘酸っぱい青春の1ページにも思えるが、そんなに簡単な話でもない。
「……机の上だよ」
「あー、あそこね。ありがと」
その女の子は、手に持った本を無造作に放り投げた。
投げた本は床に落ちることなく、すーっと宙を滑って移動し、本棚に収まった。
入れ替わるように、机に立ててあった本がひとりでに空中に浮き上がり少女の手元へと飛んでいく。
彼女の周りにはジュースの入ったグラスがふわふわと宙を漂っているし、お菓子の袋からは時折スナック菓子が勝手に飛び出しては口に運ばれていく。
この不思議な空間は、全て彼女が持つ力によるもの。俺の幼馴染であるマリには、超能力がある。
それもスプーン曲げだのカードの透視だのといったチンケなものではない。およそ超能力と聞いて想像されるようなことは大抵できるという万能なもので、やろうと思えば出来ないことはあんまりない(本人談)らしい。
「…ベッドの上でお菓子食べないでって言ったよね?」
「ん、そうだっけー」
「はぁ…じゃ、俺テスト勉強するからね」
整った顔をマンガからあげることもなく、聞いているのかいないのか生返事を返すのみ。言っても無駄だと悟った俺は、諦めて彼女に背を向け、机に向かう。
彼女の超能力を知る者は、家族以外にはほとんどいない。とある事情により、学校では幼なじみの俺と、保健室の先生だけが知っていた。
学校では清楚な雰囲気の美少女として、男士の間では人気があったりするのだけど、俺に対しては、傍若無人とも言えるこの態度。
人の部屋に勝手に上がり込んでは好き勝手にくつろいでいる今の姿の方が、彼女の素に近いのだ。
しばしの静寂。シャーペンを走らせる音、ページをめくる音だけが部屋に響く。
やがて、マンガを読み終えたマリが話しかけてきた。
「ねえ、ひま」
「…ゲームでもやっててよ」
「一緒にやろうよ。勉強なんかしなくても、また私が答え教えてあげるからさー」
「…それは絶対やめてね」
背後から話しかける彼女の声に、ペンを止めないまま答える。
成績優秀な彼女は、テスト中にもお構いなしに精神感応――いわゆるテレパシーで話しかけてくる。かつては、悩める俺に勝手に答えを教えようとまでしてきた。
人によってはカンニングし放題で羨ましいと思うかもしれないが、俺はそういうことはしたくない。
一度彼女を怒ってからやらなくなったが、それでも自分が解き終わったら話しかけてくるのは相変わらずで、邪魔でしょうがないのだ。嫌がるのを知っててやってくるのだから、まったくたちが悪い。
『カズトは真面目すぎるの。この私と幼馴染なんて運がいいんだから、もっと利用してもいいのに』
頭の中にマリの声が響く。
こうやってテレパシーで頭の中に話しかけられたりするのにも、だいぶ慣れてきたものだ。
『とにかく俺は勉強するから、ひとりで遊んでてよ、ね?』
こちらも口を開かず、頭の中で返事をする。口を開かずとも会話ができるのは、慣れてしまえば楽でもある。
『ふーん、そういうこというんだ…。それじゃ…勝手に遊ばせてもらうね…』
さわっ
「んあっ」
不意に、股間をズボンの上から撫でられたような刺激が走り、間抜けな声が出てしまった。
思わず下を見るが、机の下に誰かがいるわけもない。
さわさわっ
「んんっ…」
気のせいかと思ったところに、さらに追加の刺激。先ほどより長く、優しく撫で回されるような感触に股間のモノがぴくりと反応し、声が漏れる。
後ろをちらりと伺うと、マリはベッドに座り込んだまま、にやにやとこちらを見ていた。
綺麗な顔にいたずらな笑みを浮かべて実に楽しそうな彼女。
「あれ、どうしたの。勉強してていいよ? 私は、こうやって遊んでるから…」
マリがそういって何もない空中に手をかざし、見えない何かを撫でさするような動きをすると、俺の股間へと心地よい感触が与えられる。
これは彼女の仕業だ。
原理は分からないが、彼女の持つ超能力のせいなのは間違いない。
「こうやって、すりすり、さわそわ〜ってしてあげると…」
それが分かったところで俺はただの一般人、目に見えない彼女の力を止める術はない。自分の手で股間を抑えて隠してみても、体勢を変えてみても、与えられる刺激が止むことはなかった。
継続的に与えられる、見えない手に優しく撫でまわされる心地よさに、徐々に股間のモノが大きくなってしまう。
「触られてる感覚がするでしょ…? ほら、こっち向いて」
「なっ…うわっ」
俺の座る椅子がひとりでに回転し、マリの方へと向けられる。
いまや俺のペニスは、ズボンの上からでもわかるほど、しっかりと勃起してしまっていた。
「ふふ、大きくなってる…カズトはいま、私の手で触られてるんだよ。気持ちいいよね…?」
「…んっ…」
不敵な笑みを浮かべながら、見せつけるように手を動かす彼女。
徐々に動きは激しくなり、時には掴んで揉みほぐすようの動きを見せる。
そのたび股間には柔らかく甘い刺激が走る。
幼馴染の美少女の、白くて細長い指。ほっそりとしているのに柔らかそうな指、綺麗な光沢のある爪が時折光を反射しながら、空中に手が踊る。
見惚れてしまうほど綺麗なその手が、間接的にとはいえ俺の股間をはい回っているのだと思うと、嫌でも興奮が増していく。そのいやらしい手つきに、どんどん気持ち良くさせられる。
「…マ、マリ…や、やめて…」
「え〜、やめて欲しいの? そんなに気持ち良さそうなのに。ほら、こうやって揉みほぐしてあげる…」
「んんっ…!」
「ふふっ、また固くなった。ズボンの下でひくひく震えて、かわいい…」
彼女の超能力で愛撫され、完全に勃起してしまっている。時に優しく擦られ、ときには強めに揉みしだかれて、見えない手による刺激に翻弄される。
「そろそろズボンの上からじゃ物足りなくなってきたよね…。手で握ってしこしこ〜ってしてあげようか? カズトがいつも、晩御飯のあとに部屋でしてるみたいに…」
「なっ…!?」
「ふふっ、私にはわかるよ。昨日は押入れの奥に隠してある、お気に入りの子で抜いたんだよね。おっぱいの大きなあの子…」
「……!」
昨日のオカズまでバレているなんて…恥ずかしくて死にたい。
そんな俺の様子をにやにやと笑うマリ。
「まあ、私に隠し事なんてできっこないんだから諦めて。他には…こんなふうに…」
『耳元で囁かれるのも好きなんでしょ?』
「ふあっ…!?」
驚いて思わず変な声が出てしまう。
マリは変わらずベッドにいて、向かい合って話している筈なのに、急に背後から話しかけられたように聞こえたのだ。
『こうやって後ろから囁かれながら…優し〜く苛められるのが好きなんだよね…?』
彼女が耳元に顔を寄せて、自分だけに囁いてくれているような感覚。ぼそぼそと話す声、耳に当たる吐息を確かに感じ、背筋がぞくぞくするほど心地良い。
『…ほ〜ら、このまま囁かれながら…もっと気持ち良くなりたいよね…? しこしこしてほしいよね?』
マリは先程までよりゆっくりと、子どもに優しく言い聞かせるような口調で、語りかける。
声をひそめ、唇が触れるほど近くで囁きかけてくるかのようだ。喋るたびに暖かい吐息が漏れて、耳たぶを優しくくすぐられる。
耳元で囁かれながら、見えない手で股間を撫でさすられ、固くなったモノをくりくりと揉みほぐされる。
傍から見れば向かい合って座っているだけだというのに、彼女からの一方的な責めに感じさせられていた。
『…ねえ、こんなズボンの上からじゃなくて、ぎゅって握って、しこしこ〜って、される感覚、欲しいよね…?』
「っ…!」
『…このまま囁かれながら…かちかちになったのを、ごしごしされて…どくどく〜って出しちゃうの…すごく気持ちいいよ…』
わざと言葉を短く区切り、一言ずつを強調するように囁きかけてくる。透き通った声が、じんわりと耳から脳へ染み込んでくるような、ゆったりと心地良いリズム。
今もすごく気持ち良いのに、とてももどかしい。固くなった股間にもっと激しく、強い刺激が欲しいと思ってしまう。
『…ねえ、おちんちん、気持ちよくなりたい? ちゃんと答えてくれたら、してあげる。直接触ってはあげないけど、同じ感触を与えてあげるよ…?』
「そっ…それは…」
『…答えないなら、それでもいいよ。ずーっとこのまま、私が飽きるまで…続けてあげる』
マリの綺麗な顔は目の前にあって、しなやかな手が宙に踊る。それなのに、そのささやき声は背後から俺の耳元をくすぐり、その指の感触が柔らかく股間をまさぐり快感を与えてくる。
『ほら…どうするの?』
くりくりと、見えない手でズボンの上から弄られる。そのたびに、下半身に甘くもどかしい快感が広がる。
もっと強い刺激が、欲しくなってしまう。
目に見える光景と、与えられる感覚の不可思議なギャップに混乱する頭。こんなこと、ずっと続けられたらおかしくなってしまう…!
俺は…誘惑に乗せられ、操られるように口を開いていた。
「…き、気持ちよく、してほしい…」
『へぇ〜…どこを…?』
「っ…! …お、ちんちん、を…」
『…どうされたいの…?』
「…握って、し、しごいてほしい…」
幼馴染の女の子に、こんな恥ずかしいおねだりをしてしまうなんて。顔から火が出るほど恥ずかしくて、情けなくて、マリの顔をまともに見られない。
『ふふっ…言えたね。えらいえらい…それじゃ…』
ささやき声とともに、ズボンのジッパーがジジ…とひとりでに下がっていく。
やがて完全にジッパーが下りると、トランクスの隙間から固くなったモノが引き出される。先端から漏れた汁で濡れていて、外気に触れて少しひんやりした。
『…カズトのおちんちん…こんなに大きくなって…』
マリの指が、見えない手がペニスに触れる。
ズボン越しではない、直に触れられている感覚が確かにある。ほっそりとした白く綺麗な指が、敏感なモノを優しくなぞる感触。
見た目どおり滑らかでしっとりとした指の、吸い付くような質感を与えられる。その手で責められるのだと思うと、期待感が湧き上がってくる。
『…がちがちに固くなってるね…それに、もうお汁でぬるぬる…ふふ…』
「はぅっ…!」
ぬるりと、先端から漏れる汁を塗りつけるような刺激に、腰がびくんと跳ねる。
厚い布を隔てていては感じられなかった手の柔らかさ、ぬくもりが直に感じられる。
指で表面を弄ぶように触られているだけでも、先程までとは段違いに気持ち良い。
『…それじゃ、しこしこ、始めるよ…』
表面をはい回っていた指が一度離れ、その直後にきゅっと握りこまれる感覚。柔らかな手による程よい締め付け、マリの手指のぬくもりに包まれている、それだけで、とても気持ちいい。
そのまま、目に見えない彼女の手が、上下に動き始める。
『ほら、し〜こしこ…。わかる? 私の手でおちんちん握って、扱いてあげてるの…手のひらの柔らかい感触はどう…?』
「き、気持ち…いい…!」
緩やかな締め付けがゆっくりと上下するたび、これまでに感じたことのない快感が走る。自分でするときよりもずっとゆっくりで優しい手コキ。それなのに、自分の手とは比べ物にならない、甘くとろけるような心地良さがある。
『…くすっ、本物の手じゃないのに…手の感触を再現してあげてるから、とっても気持ちいいね…。ほら、先っぽも触ってあげる…』
「んっ…! あんっ…!」
手コキの刺激に加え、亀頭先端にも柔らかい何かが押し付けられる。漏れ出す透明な液を塗るつけるような、ぐりぐりと回転を加えた動き。
それまでの優しい愛撫とは違う、強めの刺激が生み出す鋭い快感。
思わぬ感覚に、情けなく喘がされる。
『…かわいい声出ちゃった。手のひらで、ぐりぐり〜って弄られる感触もいいよね…。ほら、そのまま先っぽ全部包み込んで…』
「…ふっ、あっ…」
『これでおちんちん全部…私の手に包まれちゃったね。あったかいね、気持ちいいね…』
全体がマリのぬくもりに包まれる。
先走りに塗れたモノを、白く艶めかしい手がしごきあげ、柔らかい手のひらにくるまれて、にゅるにゅると先端をこすられる。
そんな映像がありありと浮かぶ。
俺のペニスを犯す不可視の手。
そこには何もないはずなのに、確かな質感をもって責め立ててくる。
見えないからこそ想像してしまう。その淫らな手つきを。いったい、どんないやらしい触り方で責められているのかを。
『…ほら、ぷっくり膨らんだ先っぽを、もみもみ〜……お耳も、ふ〜っ…』
「ふわぁぁ…」
『…情けない声出して…おちんちんぬるぬる、べとべとだよ。…もう我慢できない? イきたい?』
マリの言うとおり、早くも限界が近かった。
扱かれ始めてからものの数分、またたく間に射精まで追い込まれようとしている。
不思議な力でペニスをしこしこと扱かれ、亀頭を揉みほぐされる。彼女の手の柔らかい感触と、ぬくもりに包まれて、とても我慢なんてできやしない。
このままイってしまおう、いやらしく股間を這い回る見えない手に向かって、どくどく射精してしまおう。
『ねえ、今どんな状況か分かる…?』
甘ったるい声が耳に届く。
聞いているだけで、頭がポーッとして不思議と心地よくなるような、思考の鈍った頭に染み込んでくる天の声。目の前にいる幼馴染の声。
「…?」
いまどんな状況?
簡単だ。もうすぐイってしまう。
マリに、幼馴染の少女に絶頂させられようとしている。
『君は…女の子に向かって、大きくなったおちんちんを突き出して…』
マリは、にやにやといやらしく笑いながら、俺のことを見ている。彼女の声が、心にすうっと入り込んでくる。
『…女の子におちんちん見せつけて…気持ち良くなって、あんあん喘いで、おちんちんビクビクさせて…』
「…うぅ…」
自分でも、心底情けない状況だと思う。
でも仕方ないのだ。
不可視の手がペニスをしごきあげて、やわやわと揉みほぐし、甘くとろける快楽を叩き込んでくる。
とにかく気持ちよくて、それ以外のことが考えられない。
『…全身がくがく震わせて…おちんちんから透明なお汁を漏らして…』
『…情けない顔して、はあはあ息荒げて…今にも射精しそうになってる…』
どれだけ体勢を変えようが、身体を動かそうが、その見えない指は的確に弱いところを捉えて離さない。逃れられない快感。
人知を超えた力で一方的に責め立てられ、ただの人間の俺に逆らうことはできない。
そのはずだった。
『…ねえ、カズトは、いまホントにおちんちんしこしこされてる…?』
『手コキで気持ちよくしてもらってると思ってるけど、それは現実…?』
耳元でささやく彼女の言葉が、心に楔を打ち込む。頭がふわふわして、素直に言葉を受け止めてしまう。
一言ずつが俺の中に沁み込んで、認識を歪める。記憶がぼやけていく。
『…超能力で、見えない手で苛められてるなんて…ホントは全部妄想じゃない…?』
『…カズトは、女の子におちんちん見せつけて、責められる想像して…妄想だけでイっちゃう変態じゃないの…?』
そんなはずはないのに、耳に入る言葉が、マリの声がだんだんと、俺の中で大きくなる。理由は分からないが、彼女の言葉が真実として、頭にこびりついていく。
俺は確かに、見えない手で責められているし、耳元でささやかれている。
今だって、あたたかい手がどろどろになったモノをきゅうっと締め付け、優しく扱きたてて、たまらない快感を与えてくれる。
しっとりと吸い付くような指で、敏感なところを包み込んで弄ばれて、とぷとぷと先走りを垂れ流している。
目には見えないけど、マリの白くて綺麗な手が俺を淫らに責め立てて、絶頂に導こうとしている。
彼女の声だってずっと耳元で響いているし、艶めかしい息遣いを感じられる。
だって俺は、マリの超能力で、不可思議な力で否応なしに責められて、抵抗できなくて――
そのはずなのに。
真実だと思っていたものが、現実味を失っていく。代わりに彼女の声が、言葉が、空っぽの頭に入り込んで真実となる。
『…ねえ、ホントは私は何もしてないって言ったら、どうする…? 君が女の子におちんちん見せつけるだけでイっちゃう、変態ドMなだけなんだとしたら…?』
「…え…あ…?」
全部自分の妄想…?
彼女はホントは何もしていなくて、俺がひとりで、女の子に自分のモノを見せつけて…?
こんなに気持ちいいのに、俺の妄想だなんて。
自分がそんなド変態だったなんて。
そんな馬鹿なコト――
『…だって、そうでしょ? 私は見てるだけ。君は私におちんちんを見せてるだけ…ただ、それだけ…』
「…うぅ… うぁぁ…」
俺の中の何かが、ガラガラと音を立てて崩れていく気がする。
だってこんなに気持ちいいのに、いまにもイキそうなのに。何もされていない、そんなはずはないのに。
彼女の言葉は真実のはずなのに、それを受け入れられない。
自分のことが信じられない。
頭の中がぐちゃぐちゃになる。
身体が感じる快感と、マリの言葉が脳内をぐるぐると回る。
快楽と懊悩の最中、場違いに明るい笑い声が俺の思考に割り込んでくる。
「ぷっ…アーッハッハッハ…! なーに、その顔、泣いてるの?」
マリの声が部屋に響く。
こらえきれずに吹き出した、といった風な笑い声だった。
「…あ〜あ、おっかしいの。女の子の前でちんちんさらけ出して、泣いちゃうなんて…」
「うぁぅぅ…」
彼女に指摘され、初めて自分が涙を流していたと気づいた。
よほどみっともない顔をしていたのか、初めは大笑いしていた彼女の態度が、少し申し訳なさそうなものに変わる。
「…いやー、ごめんごめん。ちょっとした悪戯のつもりだったの。すこーしカズトの思考に干渉してみたんだけど、効きすぎちゃった。もうちょい続けたら人格変わってたかも」
謝罪の言葉とともにぺろっと舌を出すマリ。
…そんな軽い感じで人の頭の中をいじり回さないで欲しい。
『お詫びのしるしに…気持ちよーくイかせてあげるね…』
きゅっ。くちゅくちゅっ。
再びペニスが吸い付くような極上の質感に包まれ、不可視の手による責めが再開する。しなやかな手のぬくもりに優しく締め付けられると、甘やかな痺れが下半身に広がる。
彼女の声もまた、距離を隔てた耳へ直接届けられる。
聞いているだけで、背筋がゾクゾクとするような快楽を予感させ、心が踊るささやき声。
「んんっ…ああっ!」
先走りでどろどろになったものが、リズミカルに扱きあげられる感触。見えない手の存在を感じさせるに足るリアルな刺激。
『…分かってると思うけど、さっきまでのは妄想なんかじゃないからね? …ちゃんと、私が…最後まで、気持ちよくしてあげる』
マリは、もはや手を動かしてもいない。ただベッドの縁に腰掛け、快楽に悶える俺のことを楽しげに見ている。それでも、彼女の手が、声が俺を絶頂へと押し上げてくれる。
くちゅくちゅと上下に扱く手と、先端を包んで敏感なところを撫であげる手。雪のように白く美しい二本の手でペニスが可愛がられる様が、ありありと目に浮かぶようだ。
『…ほ〜ら、ほら。カズトの心の中を読んでるから、どこが気持ちいいのか、全部分かるんだよ。おちんちんしこしこ…気持ちいいね、我慢できないね…』
「うぅっ、きもち、いいっ…!」
綺麗な声が紡ぐ淫らな言霊が、俺の耳を犯す。
鼓膜を震わす淫語は快楽を増幅させ、その声に身震いするたび、身体が敏感になっていく気さえする。
『…よーく聞いて? これからはね…いつでも私がカズトを苛めてあげる…。カズトがどこにいても、何をしてても、私の力でおちんちん可愛がってあげるね…』
とろけるような快楽に、腰の奥で渦巻く快感が、ぐつぐつとマグマのように湧き上がってくる。
絶頂の波がすぐそこまで来ているのを感じる。
『…授業中でも、ご飯のときも、お風呂でも…カズトが一番気持ちいいところを、一番気持ちいい触り方で、弄ってあげる…』
腰から力が抜け、がくがくと震えだす。
見えない手が淫らにうごめき、ペニスから精液を吸い上げようとする。
ひときわ大きな快楽がぐるぐると渦を巻いて身体の奥から上がってくる。
『…そうやって、カズトを鍛えてあげる。何度も何度も射精して、おちんちんを強くしてあげる。そうしたら…私のことも気持ち良くしてもらおうかな…?』
もう限界だ…。
イく、射精する…!
いやまて、このまま出したら制服とか床が汚れる。妙に冷静に、そんなことを考えてしまう。
『…大丈夫だよ、ちゃんと受け止めてあげるから。気にしないでいっぱい出して…』
俺の思考に先回りするように、マリが答える。周囲にはふわふわと、何枚も重ねられたティッシュが宙に漂っていた。
ペニスを締め付ける圧力が増し、上下する指の輪が竿を絞りあげるような刺激。激しい快楽の波が身体を震わせ、絶頂の感覚が全身を駆け抜けた。
『ほ〜ら、イって、射精して…♡』
「ああっ、出るっ…!」
一度大きく脈動したあと、尿道を押し広げながら精液が昇ってくる。何もない空間に向かって腰を突き上げて、生き物のように動いて亀頭を包み込むティッシュに向けて、精液を放った。
「うっ…あぁぁっ…!」
『…はーい、ぴゅっぴゅ〜…♡ ふふふ、どくどく出てる…』
激しく脈打ちながら、精液が勢いよく尿道を通っていく。自分で慰めるのと違って、実体を持たない不可視の手が生み出す快感は、射精中だろうと止むことはことはなかった。
射精の律動に合わせて、ペニスを優しく締め付けては巧みにマッサージするかのように揉み込んで、身悶えする快楽を与えてくる。快感が引き伸ばされ、精液を根こそぎ搾り取られてティッシュに吐き出させられる。
「…ひぃっ、と、止めて…!」
『何言ってるの…ほら、しーこしこ…最後までしっかり出して…?』
結局、射精が止まるまでマリの責めは続いた。快感が強すぎて、少しでも紛らわそうと身体が動いてしまうが、彼女の超能力は俺を捕らえて最後まで離してくれなかった。
「ごくろうさま、気持ちよかったでしょ…って、聞くまでもないかな?」
「ま、まあ…ね…」
人生でいちばん激しく、長く続いた射精のせいで、息も絶え絶えの俺。全力疾走したあとみたいな疲労感に、椅子にもたれて動く気にもなれない。
「言っておくけど、こんなのは序の口だからね?…これからもっともっと、色んなことしてあげるから…♡」
ベッドに腰掛けたまま、そういってマリは笑った。散々な思いをさせられたものの、次はどんなことをしてくれるのか、期待してしまう俺だった。