【読み切り版】牙狼×もっと!孕ませ!炎のおっぱい異世界おっぱいメイド学園! 作:カノサワ
原作:もっと!孕ませ!炎のおっぱい異世界おっぱいメイド学園!
タグ:R-18 オリ主 残酷な描写 クロスオーバー もっと!孕ませ!炎のおっぱい異世界おっぱいメイド学園! 牙狼
もし宜しければお読みになってください!
(注意事項)
この小説は以下の要素が含まれております。
何を考えたか、もっと!孕ませ!炎のおっぱい異世界おっぱいメイド学園!と牙狼のクロスオーバーです。
設定違い。
モブ厳。
牙狼はオリキャラ。
それでも大丈夫な方であれば…是非、ご覧ください。
_【始まり】_
俺の名は有寺乃 炎司(あるじの えんじ)
大のメイド好きである。いや引かないでくれ、メイドとは良いものだ。
あのメイド特有のドレス服、何せメイド服には洋風は勿論和風などもあり、ロング、ミニもあるが、俺は全てのメイド服が大好きだ。夢はメイドのご主人様となり薔薇色生活を送る事。
そのため良き主人となるため勉強、スポーツは勿論コミュニケーション能力も鍛え上げている。メイド+ご主人様=主従関係とはあるが、俺は決してメイドを奴隷に扱うような主人にはなりたく無い。それはもうお嫁さんとして過ごしたい。
さて、メイドさんについて語るともうこの小説の内容が長くなりそうだからここまでにしておいて、今俺の通う高校での昼休みで端末に入れたソシャゲ。メイドさんと日々を過ごすゲームで軽く周回をしていた。
「お前、相変わらずそれが好きだなぁ」
と、クラスメイトである男子がそれを見てぼやく。当たり前だ、これは俺の青春であり命。バイト代は全てこのゲームに課金してある。この間の令嬢の母親が騙されて貧乏借金生活に追い込まれたて言うイベントにはそれはもう鬼のように課金したものだ。
「お前もしてみる?メイド沼にハマるんだ」
「い、いやいいよ…それより知ってるか?最近変な都市伝説が流行ってるやつ」
そう相手が俺の誘いに断るなり、変なことを言ってくる。
「都市伝説??」
なんだ?魔法少女なメイドさんが活躍してるとか、異世界から淫魔メイドさんが現れたとか?
「最近カップルが県並に行方不明になってるってさ。しかも…怪物の仕業らしいぞ」
なんだよ、メイドさん関連じゃ無いのか。とは言えここで突っぱねるのもアレだし相槌を打って続けて聞く。
「何でもネットじゃ、どっかの路地裏に通りかかった人がとあるカップルを見かけてな、その近くに怪物がいたって書き込みが書かれてたて話だ」
「?…それなら写真とか上がってるんじゃ無いのか?」
「いや、その書き込みは既に削除されてて今じゃ本当かどうかもわからないんだ。お前も気をつけろよ?萌依ちゃんと仲良いしな」
萌依。フルネームは明堂 萌依(みょうどう めい)。その人物は俺の幼馴染の少女であり、茶髪のツインテールにデッカいオッパイを持つ美少女だ。
しかも実家が喫茶メイド店、プリンセシールと言うまさに神の与えたもうたと言っても良いものではあるが、どうも彼女は俺に強く当たる。恐らく俺が日頃彼女のメイド店に通っては軽いセクハラとかしてるからきっと良い印象は持たれてないだろう。
「どうだろうな…まぁ面白かったよ」
「炎司ー!そろそろ授業始まるからケータイ仕舞いなさい。先生に見つかっても知らないわよ?」
と、早速萌依がそう俺に話しかけてくる。
「と、もう時間か…サンキュー萌依、今日はメイド喫茶店で新作パフェ頼むぜ!!」
「いや、あんた毎日通ってるでしょ」
そう呆れた様子で萌依は言う。もし付き合うなら萌依みたいな子が良いな…その為にも午後の授業!!頑張らないとな!!
「…お前バカだろ」
そんなクラスメイトの男子の声が聞こえたかは定かでは無い。
_【一方、陰我の影】_
「あっ、あぁん…」
「っ、くぅうぅ…」
同時刻、昼間にも関わらずホテルにベッドで全裸のお互い体を重ね、行為をしている男女がいた。
女性の方はOLか何かでまだ二十代であり、男はもう五十近くの中年だ。
「ふぅ…僕らはやっぱり運命に結ばれてるんだ…っ!ふぅうぅ…!!」
「っ…ぁあぁあぁん…!!素敵よ…!!」
お互い達して、口付けを行う。誰が誰に結ばれるかは人それぞれであり、歪な関係でも真実の愛であれば決して揺らぎない愛になる。そう男は思っていた。
お互い事が済み、着替えをする。
「ねぇ…今度の新作バッグ、欲しいのがあるの。それに服やアクセサリーも」
「またかい?…君が美しくなるのは良いけど、僕の懐具合も…」
「えぇ?…今度素敵なデートがしたいのに、どうしてもダメ?」
そう女性が男の顎を撫でつつおねだりをする。
その色気に当てられたか、男の気分は良くなりそれに頷く。
「!…勿論買ってあげるよ!僕は貯金があるから君の欲しいものなら何でも買ってあげるさ!」
「…ありがとう、愛してる」
そして再びお互い唇を重ねる。
だが、それは純愛にあらず。
男女は部屋の片付けを終え、ホテルの廊下へと出る。
「今夜の食事どうする?」
「…ごめんなさい。今夜はお母さんに用事があるの」
「そっか…君のお母さんと早く挨拶がしたいな」
そしてエレベーターへ向かうと…そこに途中の廊下で清掃員であろう老人が立っていた。
「…失礼、お二人がたは愛し合っているのですか??お二人がたどうも年が離れてるようですが…」
「は??」
突如、その問いに動揺する男。だが直ぐに冷静さを取り戻し応える。
「…勿論さ!!彼女はこんな僕を愛してくれるんだ!愛し合って_」
すると、老人がバッ!!と懐から何かを投げ出す。それは複数枚の写真であり、しかも_
「…何よこれ」
それを見た女が動揺する。何せ_
今隣にいる男以外の男性と仲良く手を繋いだり、行為をしている写真だからだ、しかも…
「…全員別の男…!?」
一人一人、別の写真には違う男がいた。つまり。
「…これでも、お互い愛し合っていると」
浮気、女は初めから金目当てで男に近づいたに過ぎない。
お母さんに用事?否、また別の男と遊ぶ為の嘘である。
「違う!!!違うわ!!!こんなの合成よ!!…あんた!!何してくれてるのよ!!」
女は怒りが頂点に来て老人に問い詰める。
「…試練を受けてみませんか?」
だが、老人はそれを無視して男に言う。
「試練…??」
「えぇ…この試練を乗り越えればこの薄汚れた女性を洗い流し、貴方だけを真に愛してくれる女性に_」
「慰謝料よ!!名誉毀損!!こんなもの!!」
だが、女性は怒りのまま身に任せ、老人の胸ぐらを掴みつつ地面に散らばった写真を踏みつける。
「…では、試練を始めましょう」
「ねぇ!!!無視してないで良い加減_」
一発頬にビンタを入れようとしたその時_女性がその場から消えた。
「!?…か、彼女は!?」
「ご安心ください…貴方が愛した人は別の空間に閉じ込められています。貴方はただ私の質問に答えれば良い…では初めに、貴方は彼女のどこに惹かれましたか??」
…老人はそう言う。男は考える、突如女が消えたそんな非現実な光景に既に冷静さを失ったか、警察に通報するなりその場に去るという選択肢は既に失せていた。
「…優しさだ!!こんな何も取り柄のない僕を愛してると言った_」
_その時、男の脳裏に映像が流れる、それは。
『やだ〜!!私が愛してるのは貴方だけ!!あ、シャンパンもう一本!!』
『良いね〜。今度俺と出かけちゃう〜??』
_ホストクラブで若い男と遊ぶ彼女の姿だ。しかも丁寧にその日にちまで理解してしまった、それは。
「…彼女がお母さんのお見舞いに行ったて言う日…!!」
「…これが真実です。さぁ続けますよ、貴方二人が貧しくなったとしても、お互い寄り添えますか??」
そしてまた質問は続いた。これだけは言える。
男は今、地獄を味わっていると。
_【使い】_
夕暮れ、学校は既に放課後を迎えており。学生はそれぞれ部活、バイトなどに出向いていた。
「え?そう?わかったわ」
帰り支度をしている萌依は電話で母と何か話してた。
「どうしたんだ?萌依」
電話を終えたそのタイミングに炎司は問いかける。
「ママが新しい家電を予約したのは良いけど予定が被って今日は行けないって…それでアタシが代わりに行ってきてって」
萌依の母、真亜沙はのんびりおっとりしているメイド喫茶の店長であり、客からはかなりの人気を得ている、それにて少しドジなところもあり、今日もそれを発揮していた。そしてオッパイがデカい。
「マジか…俺も行ってこようか?」
「なんでアンタと一緒に…て言いたいけど、お願いするわね。お店ちょっと遠いし」
「あ、どうせならメイド服着て行く??」
「なんでわざわざメイド服着るのよ!!」
「そこにメイド服があるからだ!!」
「意味不明よ!!」
…そんな言い争いをしている最中を見てクラスメイトはこう思った。
コイツら付き合ってるだろ、と。
_【執行】_
ホテルにて、老人と男の問答が続いた。
老人の質問に答えるたび、女の真実が明らかになる。
自分は金を持ってくるだけの存在。
病気だと言った母の治療費は全部ブランド物やホストクラブの男に貢がれた事。
そして何より_自分に嫌悪感を抱いていた事。男はすっかり脂汗を垂れ流し、荒い呼吸を吐いていた。
「_では最後の質問です」
老人が腕を上げると、女性が現れる。しかも斬首台に拘束されていた。
「…た、助けて!!お願い!!」
そう女は涙を流しながらそう叫ぶ。
恐らく異空間にて長い間拘束されて、恐怖感が募ったであろう。
「…なぁ、僕達は本当に愛しているんだよね??」
男が女を見る目は、既に冷たいものであった。残酷な真実を知りすっかり男は女に疑心暗鬼、否、それ以上の物を抱いていた。
「え、えぇ!!だからお願い!!私を助けて!!」
そんな命乞いをする最中、老人は最後の質問をする。
「貴方は全ての財を捨ててでも、彼女を助けますか??」
「……もし君を助けるなら、もう贅沢な生活は出来ない、それでも良いかい?」
その質問の後、男は女に問いかける。
「……私がバカだった。本当の愛を知らないで…けど!!もう心は入れ替えた!!だから…お願い!!」
_そう悲願し、必死な顔で叫ぶ、だが。
男の脳裏に、こんな言葉が響いた。
(バーカ!!!助かったらこんな奴はもう別れるわよ!!良い思いしたんだから今まで使った金はその代金よ!!)
真実の愛など、無かった。
「…」
男は踵を返し、去る。
「!?…ねぇ!?待ってよ!?…おい!?戻ってきてよ!!」
「彼女と僕の間に、愛はありませんでした」
その質問に、そう答えた。
「わかりました」
老人はそう淡白した様子で答える。女は叫ぶ、自分が助かる道が絶たれたことに焦りを感じながら。
「何でそう言うの!?そこの爺さんに何か言われたわけ!?ねぇ!?…ふざけんなよ!!私の体好き勝手したのに!!おい!!はや_」
斬首台のギロチンが振り下ろされる。
_【自問自答】_
「……」
男はホテルの廊下をゆっくり歩く。
自分が出した答えは正しかったのか??あの時助ければ彼女と本当の愛が掴めたのか??けど、言える事はただ一つ。
「……僕は」
「愛されてなかった…虚しいものですね」
突如、あの老人が背後から現れる。
「っ!?…わ、わっ…!?」
男は情け無く転び、尻餅を付きすっかり腰が抜けた様子で老人を見る。
「な、なにか!?…も、もうこれで終わりですよね…!?」
「いえ、まだです…どうせならお互い死んだ方が良いと思いましてね」
老人は男の頭を掴み、無理矢理立たせる。
「っ!?…ちょ!?ちょっと待って!?僕は何か!?」
「虚しい人生を歩むのはお辛いでしょう…私が終わらせてあげます」
男は暴れて抵抗するも、老人と思えぬ怪力で抜け出せずにいた、そして老人が口を開くと…男の体は粒子となり、その口へ吸い込まれた。
「ぁっ!?…ぁぁあぁあぁ…」
そのまま男の体は全て食われ、消え去った。
「…あぁ、本当の愛はどこでしょうか」
老人は何事も無かったかのように歩き出した。
_【逢引き】_
「全くママったら…」
「まーまー、デートみたいで良いじゃないか」
俺こと炎司、そして萌依はあれから家電屋に行って商品を受け取った。勿論俺がその商品を持ち運んでいた。
「で、ででデートですって!?バカ言わないでよもう…!」
そう慌てた様子で萌依は言う。くぅ…何か悔しい。
「全く…もう時間も時間だし、少しショートカットするわよ」
と、路地裏の方を見るや否や、そっちの方へ向かう。
…俺はふと、クラスメイトが言っていた怪物の都市伝説を思い出す。
「…いや、流石にない」
そう呟く、流石に怪物なんてファンタジーやメルヘンじゃあるまいし。
「何が無いのよ?この道が嫌なの?」
「あ、いや違う。ちょっと思い出した事が…」
「_そこのお二人様」
急に、嗄れた声が耳に入る。
丁度路地裏の真ん中には老人が立っていた。
「少し、よろしいですか?…二人は付き合っていますか?」
「つ、つつつ!?付き合ってる!?…い、いやいきなりなんですか!?」
その突拍子の無い質問に萌依は顔を真っ赤にしながら答える。そこまで強く否定する必要無いのに…。
「…そうですか、随分仲の良さそうに見えたのですが」
「よ、良さそう!?…そ、そうかな…て、いきなりで失礼ですよ!?貴方!」
と、萌依は何か一瞬照れたように見えたが、すぐさま老人に怒るように言う。
「ほら!行くわよ!失礼します!」
ポケッとしてる俺の手を握り、すぐさま老人を通り過ぎようとする。
俺は一応老人に一礼して一緒に歩こうとした瞬間。
「…あぁ、仲の良い…けど真実はどうでしょう」
パチン、と何か指が弾かれた音がした瞬間。
視界が暗転し、体が倒れ急に何か首と腕が挟まれたような感覚が襲いかかる。
「………は??」
「え…何、これ」
腕と首を動かすも、まるで動かない…それもその筈だ。俺の腕と首は何かの板に挟まれて前に倒れてしまっている。横を見れば萌依と同じように木の板に挟まっていた。これはまるで。
「…ギロチン、とある死刑執行者が生み出した最も苦しまずに逝ける死刑道具…今から貴方たちに質問します。貴方達に真実の愛があるかどうか」
「はぁ!?ちょ…ちょっと嘘よね!?ギロチンだなんて!?」
「な、何言ってんだよ爺さん!?て言うかどっかから!」
そう叫ぶように老人に問いかけるが、それを無視して質問するかのように言う。
「貴方は、隣の女性を愛していますか?」
「はい好きです!!!毎日メイド喫茶に通ってます!!」
「はぁあぁあぁ!?ちょっと!?アンタ状況わかってんのぉ!?」
その質問に答えた俺に萌依は怒ったように俺に言う。いやこれは正直に答えなきゃヤバい気がする!
そう思った俺の脳裏に、何か言葉が響いた_
(何言ってんのよ…私も好きに決まってるでしょ!?この鈍チン!その癖スケベ!メイド狂人!!好き!!!)
…と、萌依の声が響いた。ヤバい、俺の妄想もここまで行ったか??今そんな場合じゃ無いのに。
そして何故か、驚いたような表情をする老人…しかしすぐさま落ち着き、また質問を繰り返す。
俺がハッキリと答えるたびに、萌依はツッコミを入れるも俺の脳裏に彼女の甘い声が響き渡る。
「………では最後です、貴方はメイド、と言うものが好きですよね?」
「大好き」
「即答!?」
老人は俺の言葉を聞いた後、口を開いた。
「では、彼女を助ける代わりに貴方の記憶からそのメイドと言うものを全て消します…あぁ、勿論携帯に入ってるデータもです」
___それは、俺の人生を全て否定する言葉だった。
「あぁ、消して良いぞ」
「っ!?…ちょ、ちょっと!?…スマホのゲームどころか記憶も消えるのよ!?」
確かに、今までの課金データ、書いてたメイド官能小説。それが全て消えるのは嫌なのは確かだ、けど。
「お前の命が助かるならそれで良い」
そう俺はハッキリと答える。
………すると、俺と萌依の首に掛けられたギロチンが消えた。
「………素晴らしい、貴方達は真実の愛があります」
「大丈夫か萌依!?」
ギロチンが消え地面に伏せた俺はすぐさま立ち上がり、萌依の方へ掛ける。
「え、えぇ…そっちも大丈夫?」
「貴方達の素晴らしさに敬意を示しましょう。無論データは消さなくて良い…」
萌依をどうにか立ち上がらせ、さっさとこのイかれた老人から去ろうとする。
「もう良いだろ!…失礼しま…」
老人の方を見ると、とんでも無いものが見えた。
「けど…それも時間が経つにつれ消えるかもしれないもの…」
老人の腕が。
「ですので、私が今素晴らしいまま終わらせましょう」
怪物の様な、腕に鎌が生えたものになっていた。
「ひぃ…!?」
「…ドッキリ?」
それに怯む様に声を上げる萌依、俺はせめてのも希望をかけるものの。
「いえ…さぁ大人しくしてください。綺麗に切れませんから」
…理解した、してしまった。相手は本気で俺達を殺そうとしている。
「逃げろ!!萌依!!俺がアイツを止める!」
「…ご、ごめん…足が上手く動かない…!私を置いて逃げて炎司…!」
そう俺が言うも、萌依俺に抱きついたまま足を震わせる。
…異常な恐怖、未知の狂った体験で彼女は既に恐怖で体が動かせなくなっていた。
「私は愛を否定しなければならない…長年連れ添った妻に裏切られたあの絶望を味合わせたく無いのです…!さぁ!さぁ!!大人しく殺されてください!!」
老人は狂気の一目でゆっくり俺らに近づいてくる。
_死ぬのか?俺ら。
今度のメイドガチャ楽しみにしてたのに。
萌依が作ってくれる萌え萌えオムライス期待していたのに。
これが、ゲームとかだったら強いメイド魔法少女が助けに来てくれるんだろうな。メイド騎士も良いな。
「…すけてくれ」
俺は、呟く。
「誰が助けてくれぇ!!…俺じゃ萌依を助けれない!!」
「無駄です、結界は貼りましたので声は届きませんよ」
「うるせぇクソジジイ!!自分勝手な価値観押し付けんじゃねぇぞ!!アンタに何があったかしたねぇけどよ!!俺らはかんけぇねぇよ!!」
叫ぶ、必死に叫ぶ。多分俺の顔は涙やら汗やらでぐちゃぐちゃになってる筈だ。
死にたく無い、萌依を置いて死にたく無い、彼女を置いて死なせたく無い。
何度も何度も思考を繰り返すも、現実は変わらず狂った老人が、怪物の腕の鎌を俺らに振り上げ_。
「っ!!」
萌依を抱いて眼を閉じる。
「炎司…!!」
…キィン。
「…え?」
金属音。きっと数秒後に来るであろう痛みは無く、ただそれが響き渡った。
「…だ、誰?」
萌依はそう呟く、なんだ?何が起きた?…俺はゆっくり眼を開け、その金属音がした方向に眼を向けると。
「…き、貴様は」
_白いコートを羽織った、金髪髪を後ろに束ねた何者かが直剣で老人の鎌を俺らから守る様に防いでいたからだ。
「…これなら魔導火で確認する必要は無いか、こいつで間違いないな?」
《あぁ、コイツで間違い無い。邪気が溢れ出てるぜ》
その白コートを羽織った何者かは、少年らしき声音で誰かと話す。その直後何やら独特な男の声がした。
「魔戒騎士…!!私の使命を邪魔するのですか…!!」
それに対し老人は怒りを込めた声音で言う。まかいきし??魔界騎士??
「…逃げてください。後は俺が引き受けます」
白コート少年は、俺らにそう告げる。
「け、けど…」
「早く!!…巻き込まれるぞ!」
萌依が動揺した様子で言うも、白コート少年は叫ぶ様に言う。
「っ!!」
「わっ!?」
すぐさま俺は萌依をお姫様抱っこし、物陰に隠れる。
「大丈夫か!?」
「…まだ足が震えて…ね、ねぇ…警察、呼んだ方が…」
一度ゆっくり降ろし、彼女と共に二人の様子を見る。
お互いそれぞれの武器、鎌と剣で鍔迫り合いする様に押し攻め合っていた。こんな光景は精々アニメやゲームでしか見たことない。
そして_お互い尋常じゃない速さで刃を撃ち合う、剣戟と言うだろうか。金属音が響き渡る。
「ちぃ…!!」
それに押し負けたか、老人は大きく後方へ下がり、ドンドン肉が膨れ上がり…!
「!?見るな!!」
嫌な予感がした俺は、萌依を今から起こる悲惨な光景から逸らす様に抱きしめる。
「わっ!?」
そして老人の肉が裂け…全身鎌、ギロチンの刃が生えた様な化け物になった。
「な、何が起きたの…!?」
「っ…あ、あのジジイ…化け物になった」
_もう理解が出来ない。変な老人に絡まれた上殺されかけ、次は化け物??
ヤバい、アレなんだ、俺だって叫びたい。けど彼女の手前格好つけたいのか、必死に耐える。
《ホラー、ラフギロ。人の愛を否定して狂わせる、イカれたホラーだ》
またしてもあの独特な声が響き渡る。ホラー??ラフギロ??
そんなのはどうでも良い、あんなのどうすんだ、俺はあの少年の方を見る。
「…」
少年は俺らより背丈が低い、年下かもしれない。にも関わらず…恐れの表情も無く、ただその怪物を見据えていた。
怖くないのか??いやそもそも剣を持ってる時点でアイツも可笑しいけど、アイツはあの怪物を倒せるのか?
「死ね!!!魔戒騎士!!!」
殺気を込めた声を放ち、怪物は腕の刃を飛ばす。
その瞬間少年は刃を上に振り回す。何をしているかと思った瞬間、少年の頭上にまるで天使の輪をイメージさせる光の輪が浮かび上がる。そしてその真ん中が破れて_。
金色の光が、夜の路地裏を照らした。
_【黄金】_
「…あ、あ」
「何、アレ…!!」
俺の腕が緩んだのか、萌依は二人の方に視線を送る。
それは、あの醜い怪物とは対照的で。
「…き、貴様…その鎧!!その輝き!!」
少年は、金色の光と共に輪っかから降り立ったものを身につけていた。それは怪物が放つ刃を通さず、傷一つ付かず。
「…黄金の鎧」
彼女が呟く。その眩いばかりの鎧。
「まさか…牙狼!?貴様の様なガキが牙狼だと!?」
ガロ。怪物はその言葉を口にして声音を震わせる。先程俺らを殺そうとした者とはあり得ぬほどの動揺。
「ホラー、ラフギロ。人の愛を否定して狂わせる貴様の陰我…」
「俺が断ち切る」
一瞬見えたその横顔、まるで獣…狼の様な黄金のフルフェイスの兜。
気のせいなのか、一緒グルル、と狼の唸る様な声が響いた。
「…死ね、死ね!死ね!!シネシネシネ!!!ワタシノサバキヲヒテイスルモノハシネェエェエエェエ!!!!」
もはや狂い果てた怪物は何度も、何度も何度も鋼の刃を放つ。しかし黄金の鎧に刃が触れるも呆気なく砕け散り、まるでダメージはないと言わんばかり怪物にゆっくり歩き出す。
「ッ…クルナ!!クルナァ!!??」
そして怪物は自分の攻撃が効かないと悟ると、ゆっくり後退し逃げようとするが。
「逃さん!!」
ダァン!!と黄金鎧を纏った者は怪物に跳躍し…先程の直剣…否。大きく変わった剣を振り上げる。
その瞬間、ボォッと刃に緑色の炎が走り_
龍が自らの尾を叩きつけるが如くの、振り下ろした刃による一撃で怪物を一刀両断した。
「ッ___」
怪物は叫ぶ間もなく、ただ緑色の炎で燃やされる。
「…」
怪物が燃え尽きたのを確認したのか、黄金の鎧は天に還るかの様に外れて上に飛び去った。
「……な、なんだアレ」
「わ、私にも分かんないわよ…!?」
そう動揺している俺らに、踵を返し白コートの少年がゆっくり俺らに近づく。
ま、まさか…俺らを斬るとか!?
「…無事ですか?」
だが、そんな俺の考えとは裏腹に、少年はそう聞く。
「…あ、は、はい。助けてくれてありがとうございます」
「そ、それであの怪物は何?それに_」
俺が礼を言った後、萌依は質問しようとした瞬間…少年は萌依の額に何か札みたいなものを貼った。
「ひゃっ?な、なに…こ…」
その瞬間萌依はゆっくり眼を閉じ、倒れた。
「!?…ちょ!?何を…」
そしてすぐさま早く、少年は俺の額に何か貼った。
…な、なんだこれ…眠気、が…
_【母】_
「_司ちゃん、炎司ちゃん!」
…その声と共に俺の意識が蘇る。この声…まさか。
「真亜沙さん!!」
「なんで起きた直後の言葉がそれなのよ!?」
それと同時に萌依のツッコミボイスが入る。
…辺りを見回すと、何かの部屋の様だ。と言うか…萌依の部屋だ。つまり。
「………」
「ちょっと。起きたんなら布団から出なさい」
俺が今寝てるのは萌依のベッド。包まるしかないでしょう。
「まぁまぁ…にしても災難だったわね。変質者に出会うなんて」
と、真亜沙さんがそう言う。変質者?確か、俺たちは…。
「えぇ…けど、どうにか逃げ切れたから安心したわ。けどごめんなさい。逃げる時買った商品落としちゃった、回収はしたけどもしかしたら壊れてるかも…」
「良いのよ!二人が無事なら…あ、何か軽いもの作るから二人はゆっくりしててね?」
と、真亜沙さんは部屋から出る。
「…なぁ、萌依」
「…怪物と黄金の鎧」
その言葉に俺は驚く。萌依も覚えていたのか…!?
「ま、まさか教えたのか?」
「まさか!…流石に言えないわよ」
その言葉にホッとする。流石にママさんには言えないよね。
「………」
「………」
沈黙、ただそれだけが部屋に流れた。
「アレ…夢なのかな」
「どうだろうな…」
萌依の呟きに俺はそう答える。
魔界騎士、ガロ、ホラー、因果…アイツらが言った言葉を思い浮かべる。
アレはなんだったんだ??何かのドッキリ?いや、アレは本物の殺気だ。
俺らが知らない世界であんなのがあるのか?
あの少年はあの怪物と戦ってるのか?
…分からないことだらけだ。けど言える事は一つ、生きててよかった。
「…ぐずっ」
「な、何泣いてんだよ萌依」
「だって!!…下手したら私達死んでたかもしれない!けど…生きてる!生きてるよぉおおぉぉお…!!」
そう泣きながらベッドに上がり俺を抱きしめる。
お、おっぱい当たってる。
「お待たせ…え!?どうしたの!?」
「な、なんか不審者に襲われた恐怖が返ってきたらしい!」
お粥を持ってきた真亜沙さんが俺に抱きつきながら泣いてる萌依に驚く。
「まぁまぁまぁ…それならママがぎゅ〜ってしてあげる!」
お粥を一度置き、俺らに近づいてまとめて抱きしめる。二人のおっぱいが俺の体の感触伝わる。
「わぁああぁあぁん…」
「よしよし…怖かったわね…」
そう俺らを撫でながらあやす様に言う。
…色々欲望は叫びたいけど、今は我慢しておこう。多分この後萌依は恥ずかしさで拗ねるからだ。
後の数日後に、俺らは異世界へ旅立つ。その物語は…まぁまた今度だ。果たしてあの黄金の狼鎧は何者だったか、ホラーとは何者だったか、今の俺らに知る術は無い。ただ言える事は一つ。
きっと、彼は知らない場所で戦っている。