「父さんな、再婚しようと思ってるんだ」
「はぁ、いいんじゃない」
三年前、まだ中学二年生だった時におもむろに父親は語り始めた。
「それで、いつ頃籍を入れるの?」
「もうちょっと、色々聞いてもいいんじゃないか」
「いや、父さんが変な人に騙されるとも思わないし、再婚相手と折り合い悪かったらこっちはこっちで何とかするよ。幸せの邪魔はしないよ」
俺が小学校へ入る前に妻と死別したから独り身になって八年は経っている。そこまで男手一つで育ててくれた父さんが漸く再婚をして前を向く気があると言ってくれたのだ、何を言うのも野暮だろう。
「聞かないようだから勝手に言うよ。僕と同じで死別して独り身になった身でね、さらに言うとお子さんもいるんだ。もし再婚するなら君に兄弟が増えることになる」
「それで事前に俺と向こうのお子さんの相性を見て、実際に事を進めるかどうかを決めるって事かい?」
「そうだ、だから今日の夕飯はちょっとお高い所へ行く。両家顔合わせってやつだ」
そうして暫定再婚相手の家族と会うことになった。
「茉莉花です。よろしくお願いします」
これが当時中学一年、のちに義妹となる彼女との出会いだった。
▽▲
「じゃあ悪いけど父さんたちデートに行くから」
「帰りは八時超えると思うけどお金はリビングのテーブルの上に置いてあるからそれで勝手にね~」
土曜日早朝、デートへ行く両親が玄関からそう言葉を投げかける。
「それより忘れ物は無いのか」
「いつも通り、ご飯のおつりは私たちのお小遣いにしちゃいますよ」
茉莉花と俺は見送りをしていた。そんな俺たちの言葉に大丈夫~、とかいいよ~なんて返しながら靴を履いて立ち上がる。
「じゃあ行ってくるよ」
「怪我しないでね~」
もう高校生になったのに心配するのは親の性なのだろうか。そんなことを思いながら扉が閉まるまで茉莉花と一緒に手を振り続ける。
バタンと閉まれば浮かべていた笑みを消して行動開始だ。
お互い静かに、それでいて素早く二階へ移動。両親を確認するためにかつ、向こうからは認識できないように俺のスマホのカメラを起動して窓に押し付ける。頬を押し付けあうように画面を凝視する。
そのまま忘れ物を取りにも戻らずに角へと消えるのを認める。
「……行ったな」
「……行きましたね」
そこまで行けば音を聞かれる心配はないのでどんな大きい音を立ててもいいので全力で動ける。散り散りになり俺はまず下へと駆け下りて玄関のカギをかける。後は思いつく限りのカーテンを閉めて万が一にも外から中の様子を見られないようにする。最後にリビングのカーテンを閉めて完成だ。
そこまで行けばポケットに入ったコンドームを取り出し、口に咥える。こうすることで両手を存分に扱いながら服を脱げる。そうして適当に服を脱ぎ捨て、袋を開けてもう勃起しているチンコにコンドームを着せる。
コンドームを装着したタイミングで茉莉花が風呂場から生まれたままの姿で大量のバスタオルを抱えてやって来た。
「兄さん!何してるんですか!」
突然の大声に驚く。思想を巡らせるが何も問題は無いはずだ。カギは閉めた、カーテンを閉じた、服を脱いでコンドームを付けたのだから非難されるとこなど何もない。
「ピルを飲むようになったからコンドームなんてつける必要はないって言ったじゃないですか!今日の目的を忘れちゃったんですか!」
「ああ、ごめん。一日中繋がったままでいるって話だったな、ごめん」
そうだ、今日はピルを飲み始めて初めてのセックスと親のデートが重なるから、親が出て行き帰ってくるまで膣内にチンコを入れる予定だった。一週間前にそうしようと決めてから無駄打ちはしないようにオナニーだってしなかったせいか、溢れんばかりの性欲で元々の目的を忘れてしまった。
コンドームを外そうと思いチンコに向かって手を伸ばすが茉莉花の手に阻まれる。
「兄さん、私が外しますよ。私に中出しするチンコのコンドームを私が外すんです。とってもエッチでしょ。」
そう言い、左手でチンコの根元を握り巻き直すように外していく。その間右手は俺の首に回して体を固定し、鎖骨のあたりにバードキスを繰り返す。ただコンドームを外す様子が見えるように頭を引いているあたり性欲の煽り方を熟知している。
そうして外したコンドームは適当に遠くへ放った。
「ほら、早くセックスしましょう。何発出してもいいですけど萎えても抜かないでくださいよ、それが目的なんですから」
「分かってるよ。挿入るから手伝ってくれよ」
どうだか、何て呟いたが俺も茉莉花も早くセックスをしたいと同じ気持ちだ。茉莉花は両手を俺の首に回して離れないようにした。俺は片手を腰を抱くようにし、もう片手は茉莉花の片足を高く上げるようにする。この体勢ならばお互いに性器がよく見えるため挿入は容易に行えるし、何より今から始まる長時間セックスの開始を目に焼け付けることもできる最高の姿勢だ。
ギンギンに勃起したチンコも、愛液が濡れそぼるマンコを見ながら、
「私のマンコ愛液でビショビショですよ。早くしましょう」
なんて言って急かしてくる。柔らかい肉を掻き分け挿入をすれば、奥へ誘うように動く。誘われるがまま最奥へ突き入れる。腰同士が密着するや否や背中へ回った腕に強く抱きしめられ、胸同士が当たるのも気にせずキスをする。唇だけを触れるようなものじゃなく相手の口内に舌を舐るディープキス。唾液を流し込んだり、流し込まれたりしているとスマホの画面が視界に入る。キスをしている時は言葉を発せられないのでこうして相手に自分の意思を伝えるのだ。
『取り合えず初生ハメってことで一発射精してください』
この時、言葉を返す時は掲げられてるスマホを貰い文章を打つことにしている。今も俺が読んだと分かっているだろうがスマホは取り易いよう視界に入っているままだ。このままスマホを手に取り俺の意思を打ち込むのが常だが今回は必要ない。スマホではなく手首をとって、首の後ろへ持っていく。
このまま射精すると意思を感じ取った茉莉花が離れないように強く俺を抱いた。こちらも腰を掴んで生中出しの為に腰を振る。強く抱きしめているとはいえ衝撃を全て殺せるわけではなく、茉莉花の長髪がチンコを最奥へ突き入れるたびに揺れる。この揺れる髪を見るたびに女を犯している実感で射精感が高まる。それにお互い初めてゴム無しセックスだ、我慢など出来やしない。
マンコが絶頂でキツく収縮し、まんまと追従するように射精。元々茉莉花が低身長なこともあって体重を預けがちだが、人生初の生ハメ射精に気をやってしまう。今は俺が支えているお陰で立っているように見えるだけだ。
一回射精をしてようやく冷静さが戻り、挿入から射精までの間ずっと立っていることに気付く。これでは決して一日中セックスの体力が持たないだろう。大地を踏みしめることをしない茉莉花の足を持ち上げ体位を駅弁のそれにする。そして床に放り棄てられたバスタオルを足指で掴んでリビングのソファに投げ、その上に腰を降ろし、興奮か緊張からか全身に力が入っていたことを自覚した。
対面座位のような格好になって茉莉花の意識はやっと戻った。今はディープキスも止めて体を離して結合部を見ている。少なくない量の精液を流し込んだはずだがビッチリとチンコを締め付けているからか流れ出す様子はなかった。
「コンドームなんてあったらここで抜いて、新しいのを付けなきゃセックスの続きできなかったですよ」
「それが生でやってるからこのまま続けていいんだもんな。最高かよ」
「今日はあと何回くらい射精できそうですか」
萎える様子もなく茉莉花の中で硬いままの我が剛直に意識を移す。一回射精をしてこの頼もしさなら、うーんそうだな、
「少なくとも後三回はイケる」
「母さんと父さんが帰ってくるのは八時って話ですよね。なら七時には止めて後片付けをする」
「今が大体九時だから、一〇時間はセックスできるし、大体三時間のペースで射精せば一日中セックスできるな」
その言葉を聞いてなんだか不満そうだ。不思議そうな俺の表情を見てやる気なさげにしだれかかりながら、
「一日中セックスって言っても半日もできないと思うとなんだかなぁって思っただけですよ」
そう言葉を吐いた。だがすぐに一度強く拍手をして強制的に気分を変える。
「射精場所の内訳って私と兄さんの部屋で計二回、ここでもう一度やる。この三回でどうですか?」
「いや、今リビングではやったからな。互いの部屋でやったら最後は風呂に入りながらの方が良くないか?」
「ああー、兄さん天才。それならセックス終わったらすぐに体洗えるから時短にもなりますね。その案でいきましょう」
一日の予定が決まった。後は体力を使いすぎないようにすれば問題は無いだろう。茉莉花のそう思ったのだろう、テレビをつけて自分のスマホの画面をリンクさせた。
「とりあえず、体力回復と性欲増強を兼ねるAV鑑賞をしましょう」
クルリと反転し、背中を預けながらそう言った。
▽▲
ところで性癖だが、俺はS寄りで茉莉花はM寄りだ。だからAVはお互い女が虐められる内容を見る。とはいってもどれを見るか選んだりとかは全て任せている。今テレビで流れているのは中々に趣味が合うものだがそれよりも意識を割くものがある。背後から胸を揉むことだ。
ほとんど脂肪がついていない、所謂貧乳に属しているがだからと言って茉莉花の女としての価値を損なうことはしない。むしろ全体の印象を華奢とかスレンダーだとかお嬢様めいたイメージを与えて興奮材料になる。全体が大きくない分、桜色のプクリと膨らんだ乳首の主張が激しいのもグッド。そんなおっぱいを両手で揉む。直接的な刺激を避けるように、外から中へ集めるように揉まれると焦らされてるようで興奮するらしい。
「うわぁ~、凄いエッチだ~。あんな風に性玩具として扱われたいな~」
横目で見るにAVの内容はかなりハードな調教ものだ。女優の体を身動ぎしかできないほど拘束して虐め抜く、そんな内容。それを見て羨ましがるあたり筋金入りのドM女だ。SMプレイは軽いものしかやったことがないので、いずれ必ずハードSMプレイを叶えてやろう。そう決意する。
AVを見ている茉莉花が何をしているのかと言えばオナニーをしている。背面座位をしながら、胸を揉まれてなお快楽を求めている。右手はクリトリスを弄り続ける。時々膣を締めるのでその時に絶頂を迎えているのだろう。女は何度も絶頂しても男の程萎えないのだから羨ましい限りだ、その機能を俺とのセックスで存分に発揮するのだから少し誇らしい気分になる。
ただ自分だけ気持ちよく絶頂をして、申し訳ない気持ちがあるのか、それとも単に激しく犯されるための準備なのか分からないが、左手は性器より下へ。俺の金玉を揉んでいる。玉を持ち上げたり、精管をつまんだりしていずれ出される精液の重さを確かめている。俺は触ってはいないがズッシリとした感覚があるので、それを直接触覚で感じているのだからどれだけ出されるか言葉で聞くより強く実感していることだろう。
「兄さんはあまり見ないでくださいよ。こんなに金玉が重いのにお漏らしみたいな射精をされても気持ちよくないので」
「そもそもAVが好きじゃないのは知っているだろう。それより茉莉花の首筋や耳の方が扇情的だからそっちを見ている方が楽しいよ」
わざと音を立てるように耳にキスをすれば顎に力が入る。驚いて声を上げそうになったのではなく、耳が性感帯だから喘ぎ声を上げそうになったが堪えたのだろう。こんな変態セックスをしているのに喘ぎ声を聞かれるのは恥ずかしいとの事らしい。恥ずかしさの基準が分からないがそう言っているから深く詮索はしていない。
ただ前に普段は澄んだ声を奏でる口からどんな喘ぎ声が出るのか気になると言って、思いっきり虐めたことがある。結局、色々試行錯誤をしたが満足のいく嬌声を聞くことは叶わなかった。しかしその時に無理やり快楽を与えられ続けるのがM心に刺さったのか、聞いてもいないのに喘ぎ声は出しませんと宣言するようになった。そうして欲しいと言わずに、あくまで無理やりやられる状況に対して興奮をしているのだろうと、勝手に思っているが的外れではないと確信している。
耳に飽きたらうなじへ。うなじに飽きたら首へ。首に飽きたら肩へ。肩に飽きたら耳へキスを繰り返す。こうなってくるとキスマークを残したい気持ちになるがこんな目に付きやすい所へ痕を残せば親にバレてしまう。胸や太ももに臍のあたりなら隠しやすいからつけてもいいと言われているが生憎届く距離にはない。なのでその欲求が生まれるたびに胸の揉む手を止め、乳首を抓ることで解消した。スペンス乳腺を存分に刺激してからそうすると必ず絶頂するから気を逸らすのはもってこいだ。
「あ、終わっちゃった」
そんなことをしながら性感を与え続けたが終に嬌声を出すこともできずにAVが終わる。敗北感はない、俺にはまだ魔羅という兵器があるのだ、焦るようなことではない。
もう穴が閉じないほど犯しつくしてやる。そう決意を固め、いざやろうとしたら茉莉花のお腹が鳴る。時間を見ればもう一二時を過ぎている。俺も空腹を自覚をすれば同時に喉の渇きにも気付く。取り合えず昼飯を食べようと声をかけたら耳まで真っ赤にして縮こまった。
「お腹の音、聞かなかったことにしてください」
蚊が鳴くような声であった。
挿入をされながらAVを見るのは大丈夫なのにお腹の音はダメなのか。茉莉花の羞恥心がおかしいのか、俺が女心に疎いのか。おそらく両方だ。
▽▲
「あ、食べ物冷凍食品のチャーハンしかねぇや。これでいいね?」
茉莉花は腹の虫を聞かれたことが未だに恥ずかしいのか返答はおろか、顔すら見せてくれない。移動をしやすくするために足を腰へ、腕を背中へ回して抱きついているのに託けているのだ。どちらにせよこの状態では電子レンジを扱う以外に食べ物を作れん。断られても困るだけなので良かったと納得しよう。
電子レンジに二人分の調理を任せ、喉を潤すために冷蔵庫から麦茶を取り出しコップに注ぐ。一息つこうと机へ置いた瞬間奪い取られ一息に飲み干される。喉が渇いているのは同様か、と思ったら様子がおかしい。コップを胸に抱いたまま離さず、頬を膨らませたまま嚥下しないでこちらの目を訴えるように覗き込むばかりだ。意図を察したので口付けをし、口内の水分を吸い取れば満足そうに鼻を鳴らした。
「私も喉乾いたので飲ませてください」
そう要望を受けたのですかさず口移しで飲ませる。吸い取られるときに勢い余って舌まで誘い込まれるものだからそのまま舌を舐め合う。全て飲み干したら次の口移し用を注ぐ。そのうちコップを経由するのも面倒になり、ペットボトルから直接お互いの口内へ注ぐようになった。初めは水分補給の名目があったので飲み干せば次の言い訳を注いでいたが、空になってしまったのでディープキスだけをするようになった。これに満足した時にはチャーハンがほとんど熱を失っていた。
「コイツも口移しで食うか?」
「空腹で死にそうなので一人ひとり食べましょう」
正直口移しがこんなにいいものとは先ほどまで思ってもいなかったので、チャーハンもそうして食べたい気持ちは山々だったがそろそろ空腹感が死を連想するほどだったのでありがたい申し出だった。
「これ食べたら私の部屋へ移動でいいですか?さっきのキスでもう我慢の限界なんです」
「俺もだ、流石にこれ以上焦らされると金玉が爆発しそうだ」
食事を終えたらガチセックスと思うと食事の手は驚くほど早く進んだ。
時刻は一三時。タイムリミットまでもう六時間しかない。