「マスター、食べてほしいです」
「やめろ………やめろ………」
「美味しくできたと思うんだよねー。上手に食べれるかなー?」
「やめなはれ………やめなはれ………」
「お母さん、食べてくれると嬉しいぞ」
「オナシャス………センセンシャル………」
両儀式とヤった翌朝、寝ぼけ眼で歯磨きやらを済ませて居間に向かうとトラロックと伊吹姉さんに両腕をガッチリと羽交締めされ、強制的に椅子に座らせられたので何事かと身構えると俺の前に朝食が並べられていったので、台所に目を向けるとエミヤとティアマトがしたり顔で頷いていたので両儀式が俺の部屋に来た事はバレている。
『どこまでだ!?どこまでバレている!?』と、思いながら硬直していると両儀式や他の女性サーヴァントと話し込んできた姉妹達や、じぃじと朝練に行っていたサーヴァントが一気に来たので爆笑のネタにされて中々に恥ずかしい事になった。
何せ、快活巨乳お姉さんと生真面目女子に挟まれて国を統治していた年上女性と自分も食べたそうにしている木こりの年下女子の4人にあーんされるとか、どんなギャルゲだよと思いながら何もできなくなってしまった。
理由は当然、女性との接し方に慣れてないのが原因なのだがサーヴァントとは言え、複数の女性ここまで積極的に迫られる状況も珍しいのであたふたする様子を揶揄われながら何とか、切り抜けて朝食を済ませると洗い物などを迅速にやってから今後の方針に移った。
「まー実際、彼らをどっかの組織に預けたいと俺は思うワケ」
「理由は?」
「今の状況になった以上、余計ないざこざは避けたいのが本音。諍いが起きた際、仲裁できるほどの知識やら何やらはない訳だし」
「それでも変な組織に引き渡したくないなぁ。崩壊前からの友達もいる訳だし」
「そーそー、それが問題なのよ。警察なんかの治安組織が動いてないからそう簡単に引き渡せないし」
実際、俺や姉妹達だけであれば来てくれたサーヴァント達のお陰で大抵の事はどうにでもなるのだが、姉妹の友人達である避難民を保護して隣のアパートに住まわせているので身軽に行動できなくなってしまっている。
その為、俺個人としてはどこでも良いから他の組織に引き渡したいのだが姉妹の友人と言う心情的な物と、世界が崩壊した事による警察の様な治安組織が機能していない事がネックになっている。
警察が機能していない、と言う事はエネミーやシャドウ・サーヴァントと言う要素を排除しても、カルト組織や犯罪組織が
そう言った背景から、俺らで簡単に結論が出せないでいると一ちゃんが手を上げた。
「それだったら弟君が保護すれば良いと思うよ」
「彼らのリーダーになれって事? それは流石に勘弁だなぁ。そこまでの人生経験がないし」
「なら我らが指導すれば良かろう? 幸い、其方にもモルガン殿が居るのだから話ぐらいは聞けるだろうし」
「そうですね。参考にできる部分があれば参考にすればよろしいと思ってます」
「うーん、いやでもなぁ」
一ちゃんに続いて、魔王信長がモルガンも賛同してきたのでかなり考え込んだし、やるからには俺らは彼らを保護するだけに留めて彼らは彼らで話し合ってどうやって生きていくかを決めてもらう事にした。
冷たい対応かもしれないが、これはあくまでサーヴァントとの契約の有無による棲み分けであり、話し合いによって彼らの内の誰かがあのアパートから出て行っても俺は関与しない事にした。
いくら、複数のサーヴァントと契約しても1年が24時間365日と言う宇宙が始まって以来、普遍的な時間の制約がある以上はできる事に限りがあるしね。過去や未来、異世界なんかに行けるなら兎も角。
その事に関して、姉妹達は微妙な表情を浮かべていたが俺からすれば姉妹の友人と言うのは滅多に会う事のない、顔見知り程度の赤の他人に近い存在なのでこれが今の俺にできる妥協点だ。
それ以上、俺に求めるなら何かしらのメリットを提示してもらいたい所ではあるのだが、今の姉妹にとっては酷な話なのでやるからには姉妹達で動いてほしいと思っている。彼女達にもサーヴァントがいる訳だし。
そんな訳で、今後の方針として俺はエミヤ達の協力を得て拠点の整備と食料となる野菜類の生産計画を立てる一方、姉妹は生存者の救出と保護を中心とした探索をメインとした活動に当たる事になった。
これがエミヤ達だけであれば、日本各地を放浪しながら生活するのも悪くないと思ったものの現実はそうならなかったので崩壊前と変わらず、今まで生きていた場所に根を下ろしてこれからも生きていく事になった。
「
「そうよ。そのアプリがあればサーヴァントと契約した人との連絡が取れるらしいわ」
「マジか。これがあれば大分楽になるな」
今後の方針が決まり、各々が作業に取り掛かる最中に伊吹童子からそう言われて携帯のホーム画面を開くと、新たなアプリが入っていたので中身を確かめるとそう言った機能が入っていた。
世界が崩壊した状態における携帯電話は、電波が届かない以上は単なる電子的な記憶媒体になる筈だったのだが、このアプリがあれば壊れない限りは他の人とのやり取りが可能になる。
そうすれば、他の地域で拠点を造るであろう人達のアイデアが参考になるだろうし、ライダークラスのサーヴァントと契約した人を通じて物々交換ができるかもしれない。
そうなれば、崩壊後に起きるサバイバルの難易度がかなり低くなるので、後は崩壊のきっかけとなった女神や敵対的な組織の襲撃と言うアクシデントに対応しやすくなるなと思いながら伊吹童子に話しかけた。
「なぁ、さっきから妙に近くない?」
「そうかしら? 私は気にならないけど?」
「他のメンバーは気にしてるぞ? ほら、あそこにいるトラロックやモルガンなんかは仕事をしながらこっちをガン見してる」
「マスターくんとくっ付けないからじゃない?」
自宅周辺の区画整理をしている最中、伊吹童子は後ろから俺に抱き付く形で密着しているので首から背中にかけて柔らかい感触を堪能しつつ、トラロック達がこっちをガン見している事に軽く慄いている。
実際、彼女程の大きさの持ち主は紫式部ぐらいなもので彼女でさえ、みんなと居る時は空気を読んで手を握るぐらいしかしていないのに、伊吹童子のあからさまな行動で楽しむに楽しめない。
(ただでさえ、唐突なハーレムに戸惑ってるのに加えて修羅場になったらどうしようもないじゃん)
こんな所で、自分の女経験のなさに辟易しながら作業を進め、途中で遭遇したエネミーを撃破しながら日用品やら食料やらを調達しに行った姉妹達の帰り待ったりして1日が終わった。
「今日は君か」
「はい。ですが、夜の当番についても規則を設けた方が良いですよ?」
「昨日や今日はどんな形で当番決めたの?」
「じゃんけんです。そうしないとクラス毎の得手不得手がありますから」
夜、昨日みたいに泣かないでいると楊貴妃がやってきたので招き入れると、どうやら両儀式の話から俺とヤりに来たらしい。
実際、昨日は彼女と体を重ね合ったので当然と言えば当然の流れなのだがじゃんけんで来るとなれば、サーヴァント同士で来る頻度に差が生まれるのは馬鹿でもわかる為、順番を決めておけば喧嘩に発展しにくいと楊貴妃は言っている。
その為、そっちの順番も決めたいなと思いながら彼女と体を重ねた。
陰キャがギャルゲーみたいな状況に陥ったら戸惑うと作者は思うワケ