【犯す】
今から行う事をそう断言された黒歌ではあったが、不思議とそうされるとする感覚は無かった。
「や、やああ・・・・」
両腕で胸を隠してしまったが、成す術が無くどけられて胸を両手で掴まれた。見上げると冷淡であり情欲を押し殺したような一誠の瞳が映る。生唾を飲む喉が黒歌には何か卑猥なようで恐ろしい捕食者のように見えてそれに射すくめられた。
「んあっ!」
気を逸らされた間に両手が動き始めて背筋を振るわせてしまう。痛みを感じる程に自分の胸を握られて揉み込まれる感触、指の間にある突起を挟むように刺激されて黒歌は悲鳴を漏らしながらうっすらと瞳に涙を浮かべた。
「はあ、う・・・・胸、胸が熱い・・・・やああっ・・・・にゃ、にゃに!?・・・・ビリビリッてぇ・・・・っ」
「ああ、当たってたか。悪い、ここ敏感なんだよな」
先程以上に激情を圧し殺した一誠の目で見すえられて黒歌の全身がゾクゾク震えてしまう、いつの間にか短パン越しに膨らんだ物で陰核を擦られていただけで悶絶して驚く程に敏感になった身体を全くコントロール出来ずに涙を流している黒歌の上着とショーツを脱がして一子纏わぬ姿にした。
「黒歌、悪いけど時間無いんだから一気にやるぞ」
念の為に自分の陰部をかき回しながら告げる一誠は機械的なようで義務的だと見えて黒歌は喘ぎながら何故か寂しくなった。自業自得であるが、出来れば自分を時間を掛けて味わってからと望んでしまう自分に気付いたが、現実と窮状が優先である。
「あ、あぅぅっ!わ、わかってるわ!早く・・・・うぅ・・・・っ」
「じゃあ・・・・いくぞ!」
「あがっ、あ・・・・あ゛あ゛あ゛あ゛ああっ!」
押し当てたものがずにゅううっと生々しい音を立てて飲み込まれて行く。一誠は上手く挿入が出来たと思ったが、流石に未知の感覚だとした。痛いくらいに膨れた物に柔らかいようで食いちぎられかねない程に掛かる圧力に必死に抗う。
黒歌の方も目を見開き、凄まじい質量に身体が引き裂かれそうな痛みと恐怖に悲鳴を上げたが、途中で何かが破れたような感触を感じた。
「う、ぐ、うう・・・・っ、あ゛い゛あああ!」
「え、もしかして・・・・」
黒歌の悲鳴から推測される事を確認する為に一誠は繋がった部分を見ると、創作物で見たような光景がある。それは純潔を失った証である女性器からの【鮮血】だった。
「あ、ぐ・・・・わ、悪い?」
「い、いや・・・・気になるけど、何か・・・・その、嬉しい・・・・」
【嬉しい】
(よ、喜んでくれてる・・・・それに、私も喜んでるの?)
「わ、悪い・・・・我慢出来ないから動くぞ!」
一誠とて、未知の経験だ。黒歌の腰を掴んで書物で読んだ知識のままに浅めの部分を刺激しながら何とか大丈夫そうな場を刺激しつつ腰を前後させる。
(・・・・な、何これ?・・・・息が)
声も録に出せずに自分の膣内を蹂躙する凄まじい質量に成す術が無い、その内に馴染んだのか痛み以外に未知の感覚に襲われた。
ズプっ、ズニゅ、ズブっと、卑猥な音が響いたが、その内に黒歌の口からは最初のとは違う悲鳴が出始めた。
「うああっ、あ、熱い!私のあそこがああっ、あそこと、奥がああっ!」
抵抗をしようにも腕に力が入らない。
手を肩や背中に添えるのが精一杯。
本能で挿入された物の動きに抗おうにも自分の中を制圧して我が物顔に蹂躙する物に許しを求めるように無意識に締め付けても全く意に介されない。その内に奥に打ち込まれた事から発した刺激に悶えて、下腹部が発する熱に全身を燃やされて溶かされてしまう錯覚すら出てきた。
「や、やああっ・・・・!と、飛んじゃう!私のなに・・・・か、飛んじゃうのおおっ!」
真っ白く視界と意識が染まる。黒歌は悲鳴をあげながら汗まみれの全身を震わせた。お互いに何が起きてるか知識は無い、ただこの状況の目的を忘れてはいないのが寂しくなり始めた。
激しく身体を震わせた黒歌はしがみつきながら本能で一誠の唇を奪ってしまったが、それに気を逸らせたのが予想外の展開を招いた。
「んむ、う・・・・っ!や、ああっ!また。飛んじゃ・・・・いやああああっ!」
一誠の膨れ上がったものから魔力の塊でもある奔流が黒歌の中に流し込まれた。性行を行いながらの治療による気の繋がりを感じるが、それが喜び以上の感情をお互いに呼び起こした。
【治療】
そう、これは治療なのだ。だから男女の関係になったわけではない、お互い苦虫を噛み潰したような思いを抱えてしまうのを戸惑いながら何度も行為を続けた。
一誠も全裸となり、せめて少しでも気を紛らわそうとして黒歌を様々な体勢にしてひたすら感応用な魔力代わりの精を注ぐべく犯した。
「は、う・・・・そ、そこ・・・・なん、か・・・・おかしくなっちゃいそ・・・・やああ、また・・・・飛んじゃうぅぅ・・・・!」
例えば向き合いながらの最中に尻尾の根元を知らずに撫で回されて生じる快楽。猫の半妖である故な刺激に身悶える黒歌は快楽とは違う涙を流す自分に気付いてはいたが、今は駄目だとしてひたすら精を注いでもらった。
回数が二桁になる頃にはお互いに無事に治療の完了を確認出来たが、それは終わりを意味する事。飽くまで事務的に言葉を交わすしかなかった。
「ありがとうにゃ、お陰で只の野良猫にならずには済みそう・・・・」
「そうか、じゃあ小猫ちゃんとの仲直りを考えておけよ」
「あ、そ・・・・そ、う・・・・ね」
身支度を整えて然り気無く去り支度整える黒歌は、やはり戸惑いを抱いた。治療や妹との仲直りより優先させたいものの正体に必死に目を背けつつ、夜明け間近の為に普通に一誠に付き添われながら玄関から退散をしたのだ。
(赤龍帝君・・・・こんな形で始まる関係も許容範囲なのかニャ?)
密かな願望の芽生えに黒歌が頬を赤らめていると知らない一誠だったが?
「なんで、です・・・・か?」
目を疑い、物陰で身体を震わせていたのは黒歌の妹である小猫だった。二人が、特に黒歌が自分に気付かない等は有り得ない。何をしていたかわかるので、よりショックである。
(一誠先輩・・・・先輩が、姉様と・・・・姉様が先輩と・・・・)
見開いた目から涙を流す小猫は必死に現実を受け入れまいとして、半分自由が聞かなくなった身体で必死に自分の部屋に逃げ出した。
続きでやりますが。二人にとってはご察しなのが欠けてる故にサブタイ通りに苦い夜でした。
但し、黒歌は?な回。