「あ、そうだ。胸、とか…みたくない?」
「胸って…」
「だから、その…おっぱい。興味はあるでしょ?」
「それは…まぁ、うん。みたい、けど…」
ちらっと、トレヤくんの視線が僕の胸に落ちてくる。
それと同時に、手の平で包み込んでいた おちんちんが、ビクリと頷くように跳ね上がり、口ごもった彼以上に素直な反応を返してくれた。
その仕草に微笑みながら、シャツのボタンに手をかける。
最初にちらりと、次にちらちらと、盗み見るような彼の視線は段々と大胆なものなっていた。
トレヤくんの目の前で、見下されているその体の下で、自分から服を脱いでいく。一つ、また一つとボタンに手をかけ、ゆるくなっていく胸元に集まる視線が恥ずかしいのに、それとは違うドキドキとした鼓動は、期待の感情を伴って僕の胸を叩き始める。
ボタンを外し、シャツを開けて肌を晒す。
後はもう、僕を隠しているのは つまらない下着だけだった。
飾りも何もない。ちょっとキツめのサイズのそれは、胸が揺れないようにするためだけの肌着でしか無い。言ってしまえば、ただの布切れにも等しいつまらなさだ。
分かっている。言い訳をさせて欲しい。
僕にだって、下着が武器になる事くらいは重々承知だ。
だけど、洞窟から帰った後は寝込んでいたし、動けるようになってから今日まで、あまりに日がない。
そんな中をそそくさと、エッチをするためだけの下着を漁りに行くだなんて。
期待をしてなかったとは言えないけれど、その為の準備をするというのは、余りになんだろう? 言葉にならない感情に、もちゃもちゃとしてしまう。
だったら脱げばいいじゃん。
面白くもない肌着を着けていたってしょうがない。トレヤくんだって、用があるのは包装紙よりも中身のはずだ。
半ば自棄。誘った側としての不甲斐なさを隠してしまいたくて、背中にある留め具をさっと外してしまう。
スルリ。留め具が緩み、肌着がずり落ちる。
胸の締め付けがなくなり、火照っていた肌着の内側に空気が入り込むと、隠すものが無くなった事を嫌でも意識させられた。
彼の視線が落ちる。
おっぱいが見られてしまう。
一生を何度数えたって、今日より恥ずかしい事はないだろう。
見せようとして、見せてあげたくて、見て欲しくって。
だけどいざ晒した肌は、どうしよもなく隠してしまいたくもあった。
「…」「…」
だから、何か、言って欲しい。
綺麗だとか、可愛いだとか。分かりやすいおべんちゃらでもなんでも言って、僕の気を紛らわせて欲しかった。そうしたら僕だって「お世辞をどうも」なんて強がれたのに。
でも、トレヤくんは僕の事を見つめているようで、その視線の先が少しだけ横に逸れていた。
胸の膨らみはもちろん。乳首だって見られてしまっている。
それはいい。見せたかったんだから良いんだけど。視線はそこに留まらず、どうしてか、見られたくない方へも注がれていた。
「なに、みてるの?」
「え、あ、ちが、べつに…。ううん、なんか、気になっちゃって」
「ふーん…好きなんだ?」
なんだろう? 困惑してしまう。
トレヤくんが見ていたものは、僕の体よりも、僕の胸を隠していた肌着だった。
自分が野暮と切り捨てたものが、意外と彼の興味を引いてしまい、喜んでいいやら、悲しむべきなのか分からない。
なによりも。そんな布切れ一枚に負けた気がして、それが凄く悔しかった。
「そんなつまんないものよりさ。ね? こっちみよ?」
身体を抱くように、寄せて、上げて。見栄えを整えたおっぱいを見せつけるように胸を揺らす。
「うっ…ハナ、えっと。その…俺、綺麗だと、おもう」
「あ…。うん、まぁ、その、ありがとう」
何が強がりだ。「お世辞」だなんてとても言えなかった。
照れ混じりに染まった頬。チラチラと僕の身体を見下ろしながらも、一生懸命に気持ちを伝えられると、僕の方まで恥ずかしくなってしまう。
興味が無かったはずがない。だって、それを目にした途端にトレヤくんの顔色が変わったのが分かる。おっぱいの膨らみに、乳首の先に、じぃっと視線が寄り付いて、イマイチ乗り切れなかった おちんちんが跳ね上がるのにも気づいていた。
「触って、良いんだよ?」
「っ…。じゃ、じゃあ…ちょっと、だけ…」
トレヤくんの指が伸びてくる。恐る恐ると、おっかなびっくりと、触れた指先が沈み込み、おっぱいの形が変えられていく。
それを何回も、何度も繰り返されて。ようやく安心できたのか、今度は撫でる様にくすぐられた後、広がった手の平に胸の膨らみを包み込まれた。
「んっ、はぁっ…ふふっ。あっ、なんか、一生懸命なんだ?」
「だって、知らない感じで、柔らかくて。痛くはないよね?」
「うん。平気だよ…ちょっとくすぐったいけど…」
「くすぐったいの?」
「うん。それと、気持ちいい? のかな? マッサージされてるみたいでさ、君に触られてると変な感じがする」
実際、どんな顔をしていいか分からない。
くすぐったいのはそうだけど。気持ちいいとも言い切れない。
だって、触られただけで気持ちがいいなら、狩りの時なんか それだけで、大変なことになってしまいそうだ。
なのに、どうしてだろう?
トレヤくんが触ってる、彼に触れられてるって、思うほど身体に熱が入り、モジモジと腰のあたりが浮つきそうになってしまう。
感じてるんだ。
おっぱいを触られて、エッチな気分になっていく。
絶頂にはまだ遠い。お股を擦り上げられた時の様な強い快感ではなくっても、繰り返して貰えるだけで、ジリジリと、僕の中で我慢が削られていくのが分かる。
もっとエッチな事がしたい。
してあげたいし、されてみたい。
トレヤくんがおっぱいに夢中になっている間に、僕はこっそりと、隠していた肌着を拾い上げていた。
使い道なんか無かったはずなのに。あんなご執心だったなら、きっと喜んでくれるんじゃないかなって、湧き上がった悪戯心は、僕をちょっと意地悪に変えていた。
ビクビクと、興奮を訴える彼のおちんちんに肌着を纏わせていく。
その瞬間、おちんちんが大きく跳ねた。「うっ」とくぐもったような声を漏らして、彼の背中が丸くなると、おっぱいに触れていた手に力が籠もる。
「んっ…。こら、強く握りすぎ。ちょっと、痛いよ」
「ごめっ、でもそれ…ハナ、ダメって。刺激、つよいから…」
「気持ちいいんだ? 肌着で擦られるの。ちょっと悔しいなぁ、指でしてあげてる時より固くなってるもん。トレヤくんだって変態じゃん?」
「変態とか言うなよっ。ハナのだから、俺…は、気になってるんだって」
「ほんとかな? 指とどっちが気持ちいいか言える?」
なかなかに意地悪をするんだなと、自分の事ながら呆れてしまう。
聞きながらも、肌着で包み込んだおちんちんを刺激していく。
上から下へ、指先で撫でていた時よりも強くトレヤくんのモノを擦り上げると、耐えきれなくなった彼の口から「ぅあっ♥」と可愛い声も聞こえるようになっていた。
「ずるいって、ハナっ。そんな強くされたら…俺、はっ、あっ、はぁ、くっ」
「俺は? なに? 出しちゃいそうなの? 指じゃ全然だったのに?」
「くぅぅっ、ぁぁぁぁ。そ、そうだよっ、だから、はな、して…また、あの白いの、精液? 出そうでっ、肌着、よごしちゃっ…あくぅっ!」
ビクビクと震えて、ビクンッと跳ねる。
腰が踊って、身体を揺らし、されるがままだったおちんちんが、快感を求めて自分から動き出してくる。
やり方なんて分からないって言ってたのに。
それを嘘だとは思わないけど、それが本能なのか、感極まって素直になっちゃうのは可愛いと思う。
これならどうにか出来そう…。
僕の所にトレヤくんのを迎えてあげて。
後は…しらない。その時になったら、お互い理性なんて無くしていそうな気がするし、そんな時を想像しただけで、太ももの隙間が汗とは違うもので濡れ始めていた。
トレヤくんのおちんちんを扱きながら、おっぱいを遊ばれる。
触れられて、撫でられて、揉み込まれて、くすぐったさに声が漏れた。
自分の肌を彼に許してしまっている。
恥ずかしいけれど、触れてもらえるのは心地良い。
くすぐったさは折り重なり、だんだんと重たくなると、もどかしい快感にも変わっていった。
汗ばんだように下腹部が熱を持つ。まだ触れられてもいないのに、お股の隙間がどうにも焦れったい。堪らず太ももを寄せ合って、柔肉の内側でそこを刺激した途端に、気持ちのいい何かが全身へと滲みだしてきた。
「はぁっ、はぁっ、んっ、あ、やっ…ふぁっ♥」
呆けたような声、甘えるような鳴き声が、ついには喉を震わせると、それを聞いたトレヤくんの おちんちんが大きく跳ね上がった。
「え、あ。ハナ…今の声、可愛い…すごくて、なんかドキドキする」
「声? 人の事をエッチみたいに、僕そんな恥ずかしい声出してなんか…」
慌てて息を飲み込んだ。それでも、無意識に動き続ける太ももが、僕の女の子の部分を刺激すると、どうしても喉が鳴りそうになる。
それを誤魔化すように、おちんちんを強く責め立てた。
握りしめ、絞り上げるように指を動かすと、包み込んだ肌着から粘っこい先走りが滲み出してくる。それはヌルリと滑り、絡まり合って、その内にグチャグチャと混ぜっ返すような音が聞こえてきた。
「ほら、エッチなのは僕じゃないでしょ? そんな気持ちよさそうにさ、僕の肌着もうグチャグチャだよ? 君の方がエッチじゃん。ほら、ほらっ。いつまでも我慢してないで、僕の肌着に、君のエッチなの、全部だして? 気持ちよくなろ?」
「くぅっ、あっ、ハナっ、やめっ、つよっ、それ…俺もう…っ!!」
ああ、凄いドキドキしてる。
普段の自分じゃ考えられないくらい意地悪な事言って、トレヤくんが僕の言葉に翻弄されてるのが凄く凄い。
正直興奮する。
トレヤくんを責め立てながらも、自分の太ももを擦り合わせてる内に、僕の興奮も堪らないものへと変わっていく。
彼の可愛い顔がもっと見たい。僕のせいで精液一杯出して欲しい。
その瞬間だった。
手の平に温かいものが滲み出し、それは急に熱へと変わる。
「あっ、あっ、あぁぁっ。出てっ、ハナっ、ハナぁっ!!」
情けない顔で、可愛い声を出して、僕の名前を呼びながら、手の中でおちんちんが元気に跳ね上がった途端、ドバッと射精の熱がぶつかってきた。
つんっと香る精液の匂い。
薄い布地を濁らせながら、手の中にまで白濁液が滲み出してくる。
何度も何度も繰り返される可愛い悲鳴に、ゾクリと心が踊ってしまう。
あ、だめだ。
もう無理。
我慢の仕方なんて忘れてしまっていた。
僕も気持ちよくなりたい。トレヤくんに気持ち良くして欲しい。
乱暴にでも、何をされてでも、もう僕の女の子の部分が切なくてしょうがなかった。
「ご、ごめん…ハナ。俺、一杯汚しちゃって…」
「ううん。良いの、良いんだよ。僕でそんな興奮してくれて…さ」
肌着から手を離すと、指先にまで絡みついた精液が糸を引いていく。
染み込んだ精液の重さに負けて、べチャリと肌着がベッドの上に広がると、射精を終えた おちんちんの先から精液の残りがコポっと押し出されてきた。
すんっと、匂いを嗅いでしまった。
ペロリと、指に絡みつく精液を舐めてしまう。
味なんて分からない。匂いも既に曖昧だ。
ただ興奮する。
トレヤくんに見られてるのに、自分からエッチな事をして、エッチな気分になって、興奮を重ねていく。
ゴクリ…。
僕たちの興奮を飲み込む音が重なった。
「トレヤくん…。もう、疲れちゃった? まだ、だよね…おちんちん、そんなだし?」
一度射精を終えたはずの おちんちんは直ぐにも固さを取り戻していた。
さっきまで遠慮がちに勃起していたのが、ぜんぜん立派になっちゃって、男の子の貪欲さには感心してしまう。
まぁ、それは、女の子も、僕もそんなに変わらないのかも知れない。
ズボンの留め具を外し、自分から脱いでいく。
興奮で溢れたエッチなお汁。僕の流した愛液でグズグズになった下着は、もうなんの役に立つものでもなかった。
強いて思い浮かんだ使い道と言えばそう…。
「トレヤくん…僕のパンツ、いる?」
「…うっ。か、からかうなよ…そんな。どう答えたって、俺が負けるじゃん」
ぱっとトレヤくんの頬が染まる。慌ててパンツから視線を反らし、何処か不機嫌にもなりきれないまま唇を尖らせてみせた。
まあ、そうだ。
いらないって言えば、肌着の方が良かったんだって言われるし。
いるって言おうものなら、それだけでエッチって言っていい理由になる。
「んー? まだ僕に勝てる気でいるのかなぁ?」
御開帳。
ズボンも、パンツも脱ぎ去って。着ているものは、開けたシャツの一枚くらい。
いくら弟みたいに可愛がっていたって。いくら一緒にお風呂に入ったこともあるからって、身体を見せるために肌を晒した事もないもんだろう。
意識してなかったあの頃には戻れない。
あの花の甘い匂いよりも、強い衝動に突き動かされる。
僕たちの身体はもう、お互いを抱き合えるくらいには大人になっていた。