鬼ごっこ と かくれんぼ。
それ自体はまあ、子どもの遊びなんだけど。
それを森の中でやるってなると話は大分違ってくる。
「ほらほら、トレヤくん。僕はこっちだよ」
「くっ、このっ。待てよっ、ハナっ」
「ふふっ。前みたいに、コハナお姉ちゃん、言ってくれた考えるかも?」
「誰が言うかっ!」
正直、ちょっと調子に乗っていた。
好きな男の子に追いかけて貰えるというのは、遊びであっても悪い気はしない。
けれど、僕より体力もなく、山歩きにも慣れていないトレヤくんにとっては、遊びと称した追いかけっこですら一苦労だった。
足の長い草に、木の根っこ。
歩くだけでも不自由で、不用意に走れば転けそうにもなる。
僕にとっては散歩道でも、息を切らせて走る彼にはきっと、山中行軍にも等しい労力が掛かっているはずだ。
「はぁっ、はぁっ…。くそっ、追いつけな…」
「あははっ。随分走ったもんね? そろそろ休憩する?」
「…っ」
「おっと、危ない危ない」
膝に手を付き、肩で息を繰り返すトレヤくん。
近づいて、覗き込み。頬を流れる汗が一滴と落ちるタイミングで、伸ばされた彼の手から、ぱっと身を翻して遠ざかる。
一歩、二歩。木の根を縫って、草を飛び越し、スッテプを踏むようにして、後ろにあった大木に背中を預けた。逃した僕を悔しそうに見上げるトレヤくんの顔が可愛くって、思わず「くすくす」と笑みがこぼれてしまう。
「…バインド」
「へ?」
そんな時だった。
不意に彼が呟いた言葉に、嫌なものを感じた時には遅かった。
風に乗る声にハタと耳が動き。紡ぐ唇に視線が吸い寄せられる。
ふわりと、空気のように滞在するだけだった魔力の流れが変わり、僕の体に纏わりついてくる。
産毛が逆立つような感覚に、ゾワゾワと警戒心が刺激される。
それは直ぐにも危機感へと変わると、慌ててその場から飛び退こうとした時だった。
「あし、うごか…ちょっ、まってまってっ!」
「ほら、掴まえたぞ」
慌てた時にはもう遅く、目の前にはトレヤくんの顔があった。
ドンッと聞こえた音に耳が跳ね、驚いた拍子に尻尾が揺れてしまう。
それは、彼の手が頬の横を通り抜け、後ろの大木に置かれた音だった。
「ま、魔法は…ズルくないかな?」
「ズルくはない。とっさに使えないものに頼るなって、言われてただけで」
「…使っちゃったんだ?」
「使えるようにしたんだよ。じゃなきゃ、ハナを捕まえらんないし」
完全に油断してた。
あの日以来、弓の使い方や、ナイフの扱いばかりを習いたがっていたものだから、彼が魔法を使える事を失念していた。
僕を目標にしてくれてるのかなって、そう思えば嬉しかったし、そのせいで、すっかり対処を間違えさせられてしまった。
「僕を、騙したんだ? あんなに一杯教えてあげたのに」
「いや。使わずに捕まえようとは思ったよ。ハナから習ったことで、手が届いたらって…。でも、まあ…無理だったからさ」
「むぅ…。まあ、そうだよね。足だけでって言わなかった僕が悪いんだけど」
なんか、悔しい。
不意打ちなんてズルいって、思わず言ってしまいそうになる。
だけど、その不意打ちを教えたのだって僕だった。
鬼ごっこにかくれんぼ。
「僕を捕まえてごらん」と初めた遊び。だけど、トレヤくんは思った以上に粘り強く、僕に隠れる暇を与えてくれなかった。
そして、僕にもようやく疲れが見えた頃の不意打ちは、完璧だったとは思う。
お見事と、言って上げるべきだ。
手を上げて、素直に降参するべき状況だ。
年上として、先生として、お姉ちゃんとして、それがあるべき姿なんだけど。
年上として、先生として、お姉ちゃんとして、僕の理想が口を重くもさせていた。
「まあ、いいよ? 今回はさ、僕の負けでも。でもでも、次はダメなんだからっ、魔法だって分かっちゃえば、そんな簡単に当たって上げないし?」
自分でも何言ってんだろうって思う。
早口でまくしたてる姿はますますと情けない。
だって、顔もまともに見れやしなかった。
嘯いているのがまるわかりで、悔し紛れもいいとこで。近くにある彼の顔から目をそらし「いいもん、いいもん」と、言い訳を続ける姿は、なんともみっともない。
「ハナ、約束」
「へ? あ、あぁぁ…約束って?」
「とぼけんな? 僕を掴まえたら何でも言う事を聞いてあげるって、言ったじゃん」
「う、それは…うん。いった、かなぁ…?」
ますますドツボだ。
どうせ捕まるわけないしって、からかうつもりで、おだてるつもりでした約束を、目の前に突きつけられてしまっていた。
「ハナ」
「むっ。わかったよ…もう。それで、僕は何をしたら良いのさ?」
年下の男の子に凄まれて、何も言えなくなってしまう。
後ろめたさも もちろん合った。
だけど、可愛い可愛いと、愛でていた彼は、僕が思うより成長していたんだ。
見上げられるばっかりだった目線はすぐそこに。付き始めた筋肉は、華奢だった頃の影を覆っていく。
強引に肩を掴まれた。
引き寄せられる力に上手く抵抗が出来ない。
期待が興奮に変わり胸を打つ。
近づいてくるトレヤくんの顔にドキッとさせられて、慌てて目を閉じると、頬に柔らかい感触を押し付けられる。
「ちゅっ、んっ…ハナ、こっち向いて」
「え、やだ…トレヤくん、こんなとこでって…」
一回、二回。背けた顔に、晒した横顔に、無防備な頬にキスを繰り返される。
顎を押さえられ、顔を無理やり向けさせられて、僕たちの唇が重なった途端に、ムズムズとした性感が、下腹部の方から広がってきてしまう。
自分より強い人に惚れやすい。
それは、獣人の女の子の本能的な部分ではあったけど、たかだか鬼ごっこに負けたくらいで、ときめいてしまっている自分の素直さが恥ずかしい。
だって、トレヤくんの事が好きだから仕方がない。
約束だって、言うんだからしょうがない。
言い訳なんていくらでも。自分が負けたと思いこむことで、僕の身体はどんどんと、その気になっていく。
「あ、ん、ちゅっ…ぃゃ、とれ、やくん。まっ、ぁ、した…僕、ぼく…んんっ」
重ねた唇の隙間を舌で舐められた。
開けて? と、甘えるように つつかれて、それでも躊躇う仕草を続けていると、強引に僕の唇を開いた彼の舌先が、そのまま口の中へと入ってくる。
舌を絡められ、頬の裏側を、歯茎の列を確かめるように、入り込んできた彼の舌が、僕の口の中を舐め回していく。
それが良かった。
それくらいが良かった。
僕のことなんて気にしないで良い。
ちょっとくらい強引に、ちょっとくらい乱暴に。
エッチの時くらいわがままに、僕のことを求めて欲しい。
「これ…どうやって、外すの?」
「…そこの、ボタンと、そっちの…」
「あ、こうか…」
ぽつ、ぽつと、慣れない手付きでベストの留め具が外されていく。
「あの、僕…自分で脱げるから、魔法…解いて?」
「だめ。そしたらハナ、逃げるでしょ?」
「逃げないよ。約束だし…お姉ちゃんだもん、君の相手くらいちゃんと」
ベストが外され、シャツのボタンに手がかかる。慣れない彼の指先がたどたどしく、それが思った以上に恥ずかしい。
普段何気なくしている動作。
自分でやれば直ぐなのに、まるで焦らされている様な意地の悪さを感じてしまう。
見られてる。
それを強く意識してしまう。
胸元からボタンが外れるにつれて肌色の面積が増えていき、胸の膨らみと、それを隠す肌着の薄い布地が見え始めた頃。
「ひゃっ!? ちょっ、トレヤくん、いきなり…んんっ」
むにゅっと、それは突然だった。
下から持ち上げるようにおっぱいを掴まれて、膨らみの形を変えられる。
乱暴な刺激に開いた口は、すぐにもキスで塞がれてしまった。
何も言えなくなる。
抵抗したい気持ちも萎えてくる。
だって動けないし、しょうがないし。
拗ねる様に息を吐き出すと、複雑な僕の心情とは裏腹に、身体はどんどんと熱を増していった。
いつも通っている森の中。僕にとっては庭みたいなもので、自分の縄張りとも呼べる場所。
その道を何処で間違ってしまったのか?
「なんでも言う事を聞いてあげる」少しだけ、からかうつもりで言った言葉。
追いかけてくるトレヤくんが可愛くって、調子に乗ってしまった。
まだまだ僕には届かない。子供だと、もう少しだけと、思っていた彼の手はいつの間にか僕に届くようになっていた。
思い出の中で笑う彼とは違い、その力は強く、僕の身体を弄る指先に正しく異性を感じてしまう。
「あっ、はぁ…ん、ちゅっ、ゃっ、んふっ…はぁっ、ぁ」
唇を奪われながら、おっぱいを弄られる。
気づけば肌着は剥ぎ取られ、無くなった布地の代わりに、トレヤくんの手の平に胸を包まれると、伝わってくる体温に興奮が強くなった。
ドキドキして、ムズムズして、思わず太ももを寄せてしまう。
おっぱいから生まれる性感が、次第に強くなってくる。
僕の興奮を示すように乳首が勃起していくと、その先端を指先で弾かれた。
転がされて、執拗に責められる。堪らず背筋を反らして、背中を木の幹に擦り付けてしまう。
気持ちいい。
少しでもそう思うと、その感覚は強くなるばっかりで、大きく膨らんだ性感は、僕の中から正気を奪い下腹部を強く疼かせた。
触れて欲しいと、そう思う。
キスだけじゃイヤ。おっぱいだけじゃ物足りない。
もっと強く僕のことを愛して欲しい。
欲望が快感を誘う。それでも不自由な身体は足を寄せるくらいしか出来ず、自分で解消することも許されない。
トレヤくんの指が、僕の身体を滑っていく。
頬から首へ、首から胸に、胸からお腹に、それは太ももへと流れていった。
キスをされながら、その行末をどうしても追いかけてしまう。
もっと、もっと下に。太ももの内側を撫でて欲しい。
僕の興奮を知ってか知らずか、触れられた太ももの内側は、少し力を入れられてだけで自然と足の間が緩んでいく。
抵抗する気も起こらなかった。
ただ、期待だけがそこにある。
開かれた女の子の部分はもう、愛液で滲んでいた。
まだ触れられてもいないのに、じわり、じわりと、見られている今だって、ズボンの向こう側では溢れた愛液が下着を濡らしているのが分かる。
興奮が高まり、期待が募る。
ズボンの上からでも良い、トレヤくんの指が僕のを刺激すると思うだけで、そこから目が離せなくなった。
ぐいっと、身体を持ち上げられる。
期待していた刺激は、だけど、それよりもずっと大きくて、急な刺激に堪らず変な声が上がってしまった。
「あひゃっ。ん、ひっ、や、やだ、あ、トレヤくん、なにして…それ、太もも」
開かされた足の間に入り込んできたのは、彼の太ももだった。
そのままに持ち上げられると、僕の身体をおもちゃの様に揺さぶってくる。
不安定な体勢。
背中を幹に押し付けて、体重を逃がそうとはしても、僕の身体を支えるのは、太ももに押し付けられた女の子の部分と、伸び切ったつま先だけ。
「んっ、はっ、やっ、だっ、はぁっ、あはっ、んくぅぅっ」
息を飲むような強い刺激。太ももを揺らされて、つま先が地面から浮き上がる。
割れ目に体重がかかり、乱暴な刺激に腰を震わせながら、だんだんと、それが気持ちよくもなってくる。
僕の身体は素直だった。
痛いのに。でも、トレヤくんにイジメられるなら、何でも許してしまえていた。
性的な刺激に身体は疼き、お腹の奥から熱が滲み出してくる。
濡れた下着を太ももに押し上げられる。溢れ出した愛液が、ズボンの隙間から太ももへと流れ出す。それはだんだんと、彼と、僕との間に広がって、持ち上がった身体が、ズルリと滑り落ちた瞬間だった。
「あひっ! あっ、あぁぁぁっ、んくぅっ、あ、あ、あ、あ…」
一瞬、頭の中が真っ白になった。
ゾクリと身体が震え上がり、身体から力が抜け落ちてしまう。
地面に足が付いても支えていられず、木の幹に背中を預けながら、ズルズルと崩れ落ちていく身体が、トレヤくんの太ももに押し当てられて行き止まった。
「あ、まって、トレヤくんっ。それ、それ、だめッ。僕の身体持ち上げちゃ…」
「でも、こういうの好きなんだろ? あの時だって、俺の太ももに自分の押し付けてきてさ」
「それは、だって、今と違うでしょっ。あっ、やっ、まってまって、すべるっ、すべっちゃ。ひゃぁぁっ!!」
尻もちを付いたような衝撃だった。
股間から、女の子の部分から快感が一気に走り抜け、僕の中から正気を削り取っていく。けど、濡れ始めたばかりの僕の身体に、それだけの刺激は強すぎて、絶頂にも近い快感に全身が痺れて自由が効かなくなる。
「ヤダ、やだっ。持ち上げるのだめ、おひざっ、おろしてっ、おろして、それは、あ、はっ、やだやだ、揺らしちゃ、だ、め…んふっ、ぼく…あっ」
チカチカと、快感で目が回る。
何かを支えに掴まりたい、トレヤくんに縋って抱きしめたい。でも、後ろ手に縛られたままの身体は自由が聞かず、ただただ、彼の膝と、木の幹に挟まれながら、強制的な快感に声を上げるしか出来なくされる。
「せめてっ、せめてっ手…ほどい、てぇ。このままじゃ、ぼく…おかしく、変になって、やだっ、ゆらしちゃ、すべって、おちるからぁ…あ、あ、あっ」
ズルリと、身体が落ちる。
硬い膝の頭に女の子の部分を舐め上げられ、ズボンの上からでも、割れ目が押し開かれてしまう。
「ダメだ」
「そんなっ、いじわるっ…しないで。おこって、るの? ぼくが、約束、知らんぷりしたから。あ、やっ…すべって。トレヤくんっ、まって、てばぁ…」
「怒ってはないよ。ただ、ハナってさ、すぐ俺の事子供扱いして。偶には仕返しだってしたくなるじゃん? なぁ、ハナ? 今はどんな気分? 悔しい? それとも、そんなにされても気持ちがいいの?」
揺れて擦れて、少し痛くて。なのに、どうしてか気持ちがいい。
木の幹に背中を押し付けられながら、トレヤくんの太ももの上で、女の子の部分を乱暴に刺激される。
つま先が地面から離れていく。愛液でグチャグチャになった太ももの間が、ズルズルと滑り落ちていく途中、膝を押し付けられ、幹の間に身体を挟まれた。
ようやく止まったと、よかったと、思う反面。つま先立ちの、変な体勢のままなのは変わらず、どこか生殺しの様な感覚も覚えて、開いた口がわなわなと震えてしまう。
「ほら、みてよ? おっぱいだって、こんなにしてさ。コハナお姉ちゃんって、こんなにエッチだったんだ?」
「こんな時ばっか、そんな呼び方しちゃっ…んっ、んぁっ」
つま先が、ピンっと伸びた。
強い快感に震えた身体は、晒していたおっぱいの膨らみを揺らして見せる。
トレヤくんの指先が、勃起した僕の乳首を捕まえると、何度も、何度も、まるで僕が音を上げるのを待つみたいに、指の間で擦り上げられた。
そのままクリっと、指で乳首を潰されて、その刺激に背筋が反り返ると、伸ばしていたつま先が地面から浮き上がってしまう。
「そんなに子供扱いするなら、こういう事してもいいの?」
「え、あ、やっ、まって、そんなのしたら…ぼくっ、ぃひぅっ…!」
彼の顔が近づいてくる。首筋に息を吹きかけられ、胸元を舐められると、乳首が唇に包まれていた。
柔らかい唇に挟まれて、ザラザラとした舌先で舐め回される。
先端をくすぐられ、巻き付くように刺激されると、甘く痺れた乳首の先から、何かが溢れそうになる。
興奮と快感で涙が滲む。恥ずかしさが胸を打ち、涙がつぅっと流れていく。
「ほら、こんなにエッチじゃん。もう、お姉ちゃんなんて言えないんじゃない?」
「そんな、こと…僕は、君の…んひっ。あ、やだ、すわな、今は、あっ♥」
「僕の、何? エッチなコハナお姉ちゃん?」
おっぱいが揺れて、胸を反らす。身動きが取れないまま、快感だけを押し付けられると、隠しきれない嬌声が喉を震わせた。
エッチなお姉ちゃん。
トレヤくんにそう言われるだけで、全身がゾクゾクと震えあがった。
恥ずかしいのに、悔しいのに、でも、気持ちがいいとも思ってしまう。
「ごめ、ごめんなさいって。いえば、いいの? 君は、僕に、なんていわせたくって、こんな…ひゃんっ」
「別に? ただの仕返しのつもりだったんだけど。ハナが悦んじゃうから、ほとんど御褒美みたいになってるしなぁって、ちょっと複雑」
「御褒美なんか、じゃ。これ、キツイんだよっ、敏感なとこっ、酷くされて…。だから、もうっやめっ」
途切れ途切れに許しを請う。
だけど、やめてって言う程 乳首に吸い付かれる。その快感につま先が浮き上がり、腰を揺らす太ももの刺激を強く感じると、僕はもう声を上げるしか出来ることはなくなっていた。
ゆっくりと、視界が持ち上がっていく。
割れ目に感じる刺激が強くなる。興奮しきった身体は、感じる全てが気持ちがいい。体重を逃がそうと、木の幹に預けた背中が擦れるのでさえ気持ちよく、知らず知らずに自分から背中を揺らしてしまう。
止めないと行けないのに、そこまで気が回らない。
いつまたお股が滑って、酷い快感に襲われるのか気が気でなかった。
だって、我慢なんてもう無理、絶対ダメ。
今度お股滑ったら、おかしくなるのが分かるのに。止めて欲しくて、続けてほしくて、もう、自分でもどうしたいのかが分からない。
求めても、耐えても気持ちがよくって、どうやっても近づいてくる絶頂に興奮が加速する。
「どうする? ハナ? もう、やめとく?」
「へ? あ…や、やめっ…ん、なん、で? また、いじわるなの? あ…んあっ♥」
やめるって、どういう?
言葉の意味が纏まらない。
快感で思考が埋め尽くされていた。
考えてるつもりで何も考えてなくって、勝手に動いた腰は、そこから生まれる快感に震え上がる。
ズルリ…。
一段と、視線が下がった。
太ももの上、幹との隙間が狭くなる。
グリグリと膝小僧に割れ目が押され「んひっ」と声が上がると同時に、クリトリスが押しつぶされた。
「ゆる、して…もうっ、むり。ぼく、お姉ちゃんがエッチでいいから、もういきそうなの。だからぁ、ズルってして、意地悪辞めてっ、おねがい…とれや、くんっ」
きっと両手が自由になってたら、彼に抱きついていただろう。
体勢すらもままならない。
木の幹に背中を擦り付けながら、浮いたつま先をばたつかせて、暴れれば暴れるほどに身体は下へとズレていった。
次の瞬間。
割れ目に押し付けられていた膝の力が弱まると、下から上へ、敏感な女の子の部分を突き上げるように、腰が滑り落ちていった。
「ふひゅぅっ。あ、あ、あ、あ、っっっっっ…!!」
言葉が出ない。声が出ない。
快感に全部がダメにされてしまう。
トレヤくんのお姉ちゃんだって、もうそんな事すら忘れていた。全身を駆け巡る快感に悦びながら、僕は身体を震わせるしか出来なかった。