女性キャンパー×倩兮女・人面樹・餓鬼
都会の喧騒から離れ、山道をどんどんと登って行った先にそのキャンプ場はあった。
森林を切り拓いて作られた草原。そこにそよぐ風や、近くを流れる小川のせせらぎの心地良さ。
それらを求めて大学の夏休みを利用して訪れた楓と水穂という二人の若い女性は、期待以上の光景の中で一日を過ごす事ができて、身も心も存分にリフレッシュできたことだろう。
早めの夕食を終えて、覚えたての酒を楽しみながら談笑を交わし、ゆったりとした時間を過ごしていた。
「本当いい場所見つけたよね。まさに穴場って感じでさっ」
「だね。こんないい場所なのに私達以外来てないってのも、ちょっと不思議な気もするけど……まぁ、たまたまか」
「運が良かったんだよっ。ヤバそうな男とかいたら絶対無理だったしさ」
この場に自分達しかいないのを良い事に羽織っていたカーディガンも脱ぎ、楓は黒のキャミソール。水穂は白のノースリーブのシャツ。下は二人ともショートパンツと、かなり開放的な服装へとなっていた。
髪型は楓はセミロングの髪を一本に束ねたポニーテールに、水穂は背中を覆う程のロングヘアをそのままストレートに流していた。
二人のスタイルの良さもあり、この場に異性がいたとしたら間違いなく目のやり場に困る事態へとなってしたことだろう。
そんな二人の若い女達は日が暮れ徐々に辺りが薄暗くなって来るとランタンに火を灯し、一日の終わりを楽しんでいた。
友人との他愛のない会話をしつつ、思い出作りの写真や記録にと、それぞれで作業に興じながら缶を空けていく。
「ふわぁ~……。さすがにそろそろ寝よっか」
「……ふぇ? う~ん……そうする~」
互いに三缶ずつ空けた辺りで、酔いもいい具合に回って来たのだろう。
飲み慣れていない酒で一時的に盛り上がっていた気分も次第に眠気へと変わっていくと、水穂はすでに半分眠ってそうな楓に声を掛け、二人でテントの中へと入っていくのだった。
「あふぅ~……頭すごいふわふわするぅ~」
「私も~、ちょっと飲みすぎちゃったかもね」
「二日酔いなったらヤダなぁ~」
「ま、そんときゃ、もう一泊しときゃいいでしょ。近くにお店だってあるんだし」
それぞれの寝袋の中に入りながらも、交互に相手に話しかけ合い、だらだらと取り留めのない会話を続ける。
「あ、そだ」
「……ん?」
「私が寝てる間に変な事しちゃダメだよぉ~」
「はいはい。もう明かり消すからね」
「お~いスルーかよ~」
水穂からすれば幼い頃から今も続いている楓のこの手の冗談はすでに聞き慣れているのだろう。
突っ込み代わりの消灯に、つまらなそうに返すが、楓もいよいよ睡魔に耐えられなくなってきたのだろう。
「あ~もう無理。このまま寝落ちするわ~。おやすみ~……」
「おやすみ~」
こうして二人は『鬱蒼とした森』に囲まれたテントの中で心地よい酩酊感のまま眠りに就くのだった。
***
寝入っていた最中に不意に何かがギシギシと軋む様な音に水穂が目を覚ました。
「ん~? 何のおと~?」
まだ酔いが抜けきっていない、ぼんやりした頭で首だけ動かし周囲を見渡してみるが暗闇で何もわからなかった。
その間にも周囲からは絶え間なくギシギシと何かが軋む様な音と、木々のざわめきが嫌に鮮明に耳に届く。
暗闇の中、それらの音だけが支配する世界。
寝入る前の楽しい気分から一転し、言い様のない不安と恐怖が込み上げてきた。
「ね、ねぇっ。楓っ、起きてる? なんか変じゃない?」
不意に湧き上がる恐怖に隣で寝ているはずの楓に向かって声を掛けるが返事はなかった。
暗闇の中、じっと目を凝らしてみても、彼女の姿が見つけられない代わりにテントの入り口がわずかに開いていた事に気づく。
「と、トイレ……かな?」
多分そうだろうと、必死に湧き上がる恐怖心を押さえつけ、せわしなく探し続けていた手がようやく見つけた灯りを付けた瞬間――
「――っ!! きゃあああああっぁぁぁぁっぁあああああぁああーーーーっ!?」
目の前に飛び込んできたおぞましい光景に水穂は、耐えきれず大きな悲鳴を上げた。
壁面も天井も一面が蔦で覆われてしまっていたのだ。
何が起きたのか、そんな事を考える余裕もなく、水穂は目の前の恐怖から逃れるべく、無我夢中でテントから飛び出すが、直後再び混乱に見舞わられる。
「…………へ?」
変わり果ててしまったのはテントの中だけではなかった。
草原の中に立てたはずのテントが、何故か鬱蒼とした木々に囲まれていた。
「ねぇっ!! なんなのっ!? いったいなんのぉっ!? これぇ~っ!?」
突然自分だけ知らない世界に放り出されてしまったような感覚に、水穂がただただ喚くことしかできないのは仕方ないだろう。。
恐怖のあまりすぐさまこの場から走り去りたかったが、こんな森の中をまして夜間に闇雲に動き回れるわけもなかった。
いったい楓はどこに行ってしまったのだろうか?
薄暗い森の中、変わり果ててしまったテントに絡みつく蔦と蔦の隙間から零れる光だけが唯一の灯りだった。
これまでのキャンプでは夜間を過ごすには十分だったはずなのに、今の彼女にはあまりにも淡く頼りない物に感じられてしまっていた。
「…………ん、………、…………あ、…………あぁ…………んっ」
不意に彼女の耳元にピチャピチャという水音と、それに合わせる様に微かな呻き声の様な者が聞こえて来た。
「……楓、なの……?」
どこか聞き覚えのある様な声に友人の名を呼びながら、水穂がそちらを振り返ると――薄気味悪い化け物が楓に群がっていた。
「――っ!? きゃっ、きゃぁぁああああああぁぁぁぁぁっぁああああーーーーっ!?」
楓が身に纏っていた衣服はボロボロな状態で周囲に散乱し、唯一肌に掛かっていた黒のキャミソールさえも所々が引き裂かれ穢れた体液がこびり付いたボロ布と化していた。
大切な友人が、人間ですらない、おぞましい化け物の群れに輪姦されている光景を目の当たりにしてしまうと、悲鳴を上げながら腰を抜かしその場に尻もちをついてしまった。
「んっ、ぢゅるっ、ちゅぷ、んぐ、あ、あんっ」
楓本人は水穂に気づいていないのか、一心不乱に自分に群がる雄の肉棒の一本一本にその身体で奉仕を続けている。
突きつけられた肉棒をそれぞれの手で握り扱き、先端部から滲み出て来た汁を舌で舐め取る。
形の良い白い乳房を荒々しく揉み抱かれ、むしゃぶりつかれる刺激に嬌声を上げる。
処女だった女陰は、深々と咥え込んでいる魔羅の形に押し広げられている。
「あぁんっ、気持ちいいのぉっ……も、もっと、もっといっぱい私を突いてぇ……私のおまんこ、めちゃくちゃにしてぇ……っ」
すっかり解れ、濡れて滑りの良くなった膣の具合と発情した雌の嬌声に気を良くした餓鬼がさらに早く腰を打ち付け、何度も何度も楓を突き上げる。
張り合う様に彼女の身体に取り付いていた他の餓鬼達も、奪い合う様に彼女の口に胸にと、硬く肥大化した肉棒を擦り付け全身に精液を浴びせかけて行く。
「……楓、うそでしょ……」
自分のいる場所からですら異臭が漂ってきているにも関わらず、楓は全身が白濁液に塗れながらも妖艶な笑みを浮かべながら、膣を犯していた化け物とまるで恋人同士の様に抱き合い始めた。
目の前の悪夢のような光景に呆然と立ち尽くしていると、いよいよ水穂にもその毒牙が忍び寄って来ていた。
『カッカッカッ。先に味見をさせてもらった娘の具合が存外に良くての。ずっと一人にされてさぞ疼いておろう。待たせたの、まずは儂が存分に相手をしてやろうぞ』
不意に背後から掛けられた声に一度びくりと背筋を震わせると、座り込んでしまった体勢のまま振り返ると水穂は『ソレ』と目が合ってしまった。
それは木の化け物だった。大木の幹に浮かび上がっている顔が、にたりと不気味に笑っていた。
「――っ、ひぃっ!?」
『おやおや。腰が抜けてしまっておったみたいじゃの。どれ、一つ儂が起こしてしんぜよう』
「い、いやぁああああぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!」
自分の頭上から何本もの蔦が殺到してくる様に水穂はただ悲鳴を上げる事しかできなかった。
顔に向かってきた蔦を必死に手で払おうとすると、手首に巻き付くと、そのまま絡みつきながらどんどんと上へと上がっていく。
「やだっ!? 離してっ! 離してえっ!!」
琥珀色の樹液が滲み出ていてベタつく蔦の不快感のあまり慌てて腕に巻き付いた蔦を解こうと反対の手で必死に引っ張るが、一向に解ける気配がない。
それどころか、水穂が一本の蔦の相手をしている間に、他の蔦がどんどんと他の場所へと巻き付き始めていた。
顔に向かってきた蔦を何度も首を振って、必死に振り払っているが妙に甘ったるい香りのする樹液が顔や髪に付着し始めている。
自分の腕よりも太い蔦が腰に巻き付くと、勢いのままにテントから飛び出したために、裸足だった両足にも、それぞれ別の蔦が巻き付き始めていた。
最後には唯一自由だった残りの腕も絡め取られてしまうと、水穂は遂に完全に拘束されてしまった。
「いやぁっ!! 離してよおっ!!」
水穂が懸命に暴れるが、彼女の力では人面樹の拘束から逃れることはできない。
懸命の抵抗を全く意にも介した様子もなく、更に新たな蔦を彼女の身体へと伸ばして行く。
『どれ。まずはじっくり品定めといくかのう』
「やだっ!? 脱がさないでっ!!」
『……ほぅ。あっちの女子と同じくなかなか実っておる良い乳じゃのぅ』
「きゃぁああぁぁぁぁーーーーっ!!」
水穂のシャツを捲り上げ、形の良い白い乳房を露わにすると、蔦を絡ませ締め上げていく。
そうやって胸の感触を確かめながら、二本の細い蔦を器用に動かし、水穂のショートパンツの留め金を外し、ファスナーを下ろして行く。
隙間から覗いた純白のショーツに厭らしい視線を向け人面樹は更に少女の羞恥心を煽る言葉を投げかけながら、少しずつ彼女の衣服を脱がして行く。
『カッカッカッ。見られたとて減る物でもないじゃろうに』
完全に露になってしまった下着越しに、樹液塗れの蔦が水穂の秘処を撫でた。
「いやああぁぁぁぁっ!!」
まるで品定めでもしているかの様な厭らしく不躾な視線と琥珀色の粘液塗れのゴツゴツした異物が秘所を撫で回す様に這い回る、そのあまりのおぞましさに水穂を泣き喚きながら必死にもがく様に抵抗するがまるで意味がなかった。
水穂の無駄な抵抗を嘲笑いながら、粘液に穢れぐっしょり濡れた下着が、彼女の秘裂の形を浮かび上がらせてしまっている様に喜悦な笑みを浮かべた。
彼女の秘処を撫で回していた蔦が下着をずらすと先端部が女陰へと押し当てられる。
「――っ!? ぁ、や……やぁ……い、いやぁ……っ」
水穂の中で犯されるという事実が現実味を帯びて来た瞬間、恐怖のあまり身体が動かなくなってしまう。
この化け物を刺激してはいけない。
自分よりも先に化け物の餌食になってしまった友人の様に穢され尽くした挙句、壊されてしまうかもしれないのだから。
『ずいぶんと小さく固い穴じゃのう。カッカッカッ、さてはお主、生娘じゃの』
「ぁ……ぁ、や、やめて……お、お願い、します……やめて、ください……」
『カッカッカッ。散々喚いておったのに、ずいぶんしおらしくなってしまったのぅ。なんじゃ? 想い人でもおるのか? クヒヒヒ』
自分の懇願が届いたと思ったのか、人面樹の動きが止まり自分の言葉に耳を傾けた様子に水穂はわずかに落ち着きを取り戻す。
そして目の前の化け物への問いにどう答えるべきを必死に考える。
自分はまだ異性を好きになったことはない。大切な親友である楓と遊ぶのが何よりも楽しかったし、きっとこれからもそうだと思っていたから、恋愛自体を考えた事もなかった。
だが、それを目の前の化け物に正直答えてしまっていいのだろうか? ……ダメだ言えない。
嘘でもなんでもいい。少なくとも自分はこんな化け物のために処女だったわけではないのだから。
「……い、います。だ、だからどうか、やめてくださいっ」
『そうかそうか。なるほどのぅ。その者のために今までずっと穢れずにおったと。健気じゃのぅ』
あまりにもわざとらしく何度も頷き感心したような態度を示す人面樹の様子に、信じられないと感じつつもそれでも一縷の望みを抱かずにはいられなかった。
しかし、そんな希望はあっさりと打ち砕かれる。
『良かろう。ならば儂がその者との恋が成就するよう、しっかりお主の雌穴の使い方を教えてしんぜよぅ。篤と味わうと良いぞ』
「――っ!?」
縋りついていた希望を打ち砕かれ絶望と恐怖に歪んだ水穂の表情に人面樹は醜悪な笑みを浮かべながら、膣口に当てた蔦をゆっくりと押し込み突き破ろうと圧力を掛けて行く。
「いやあぁぁぁぁっ!! やだっ、いれないでっ!! 絶対いやあああぁぁぁっ!!」
水穂は死に物狂いで暴れようとするが、押さえつけられた身体は拘束は決して緩む事はない。
少しずつ自分の膣内におぞましい化け物の異物が侵入してくる感触に泣き喚くことしかできなかった。
限界まで押し広げられ、あとほんの一押しで裂けてしまう寸前で、不意に押し込まれていた圧力が消える。
彼女の純潔を貫こうとするが自分達に近づいて来た一人の影に気づくと人面樹が動きを止めからだった。
『なんじゃ? もうそっちは良いのか?』
『う、ふふ……』
「かえで……?」
絶望と恐怖に身を固くするも、いつまでもその瞬間が訪れないどころか、人面樹の意識が自分から離れた事で水穂もそちらへと視線が動く。
その先にはふらふらとした足取りでこちらへ向かってくる楓の姿があった。
とても正気を保てているとは思えない状況で、彼女は笑っていた。
全身が餓鬼の精液に塗れ、顔や髪にさえもこびりついている。
彼女が一歩歩くたびに膣口からもぼたぼたと白濁液が地面に落ちて点々とした跡を作っていく。
「あ、ぅ、あ……か、楓、に、逃げ……っ」
あまりにも無防備にこちらに近づいてくる楓の姿に水穂はどう声を掛けるべきか迷ってしまった。
一瞬、もしかして自分の身代わりになってくれるために……等と最低な発想をしてしまったが、それをすぐに否定し必死に彼女に逃げる様に呼び掛けようとするが、
「んぶっ!?
『じゅ、じゅるる、ちゅぷ……っ」
それは楓からの口付けという形で言葉を遮られてしまった。
「――っ!? いやぁーーっ!!」
彼女の口から異臭を放つおぞましく穢れた化け物の精液を口に流し込まれたショックに、水穂は思い切り楓を突き飛ばしてしまった。
「げほっげほっ……うぇ……っ、なっ、なんてことするのよっ!!」
懸命に口元を拭いながら、親友の突然の奇行に動揺している水穂は自分の拘束が解かれている事に気づいていない。
そして楓の反応を待っているのだが、突き飛ばされて仰向けに倒れた体勢のまま彼女はぴくりとも動かなかった。
「……かえで?」
「……ぅ、ぁ、ぁぁ……」
ようやく反応があったかと思ったら、自分に向かってきた時に浮かべていた薄気味悪いもなく、呻き声を上げているだけだった。
「くっ……」
気を失っているのかもしれないと、水穂は彼女の元へ近づこうとするが、身体が動かなかった。
そこで自分が身体の自由を奪われ、今まさに最悪な初体験をさせる寸前だった事を思い出し、自身の下腹部へと視線を下ろす。
全身のべたつく粘液の不快感は変わらずだが、何故か蔦は一本も絡みついていなかった。
「どうして……」
『さぁ? どうしてかしらねぇ? あはははははっ』
突然自分の意志に関係なく動きしゃべり出した自分の言葉に、水穂は驚きの声を上げようとしたがそれは出す事ができなかった。
『うふふふふふふふふふ』
再び勝手に笑い声を上げだした自分に水穂は恐怖を覚える。
(……私、おかしくなっちゃったの?)
『いいえ。おかしくなる……違うわね、楽しくなるのはこれからよ』
自分の正気を疑い始めた水穂の思考に、彼女の声が返事をするという異常な光景。
それを人面樹はおかしげに不気味に笑い、水穂もケタケタと嗤う。
ただ一人『水穂の精神』だけが、この場を支配する異常な雰囲気に取り残されてしまっていた。
『鈍いわねぇ。いいわ答えを教えてあげる。あなたさっき、お友達と接吻をしたでしょ。その時にあなたへ移ったのよ』
独り言の様に一方的に告げられた言葉を少しずつ理解して行くたびに、水穂の心は恐怖に歪んでいくが、表情は変わらず楽し気に乗っ取った水穂の精神を嘲笑う様な笑みを浮かべていた。
(じゃあ、楓は……)
『えぇ。私が手解きしてあげたわ。ずっと嫌だ嫌だ喚くばかりで自分じゃ全然腰を振ろうとすらしなかったから、しっかり男の悦ばせ方や、魔羅の味や扱い方を教えてあげたわ。まぁ、残念ながら卑しい雄ばかりで碌な男はいなかったけどね。うふふふふふ』
(ひ、ひどい……)
『あら? それだけ頑張って、ふらふらで助けを求めて来たのに突き飛ばしたあんたは、ひどくないのかしら?』
(それは……)
『あの子にあんたの所まで行けたら終わりにしてあげるって言ったら、今まで全然動こうとしなかったのに、途端にやる気になったわよ。とっくに体力だって尽きてるのに、すごい執念だったわ』
(楓……)
『安心していいわよ。お友達は、ちゃんと生きてるから。さすがにこれ以上ヤられちゃうとその保証もできなくなるかもだけどねぇ。少なくともあたしが側にいる限りは『あの子には』もう雄共に手を出させないわ』
(……………………)
『あら? てっきりお友達の心配をしてたのだと思ったのだけど、違ったかしら?』
彼女の複雑な胸中を察した上で、倩兮女はケラケラと笑い声を上げながら尋ねた。
友人の身を案じていなかったわけではない。
だが、水穂はそれとは別に不信感を抱き掛けてしまっていた。
まさか自分の身代わりに私を差し出したのではないかと。
『逆の立場だったらどうだったかしらね。うふふふふふ』
(わ、私は楓に逃げるように……)
『一つ良い事を教えてあげるわ――あなた達がどんな選択をしたところで、二人仲良く穴という穴にこいつらの精液を注がれ続けるのよ。私が満足するまでねぇ。あははははははっははははははははははっ』
水穂の身体を支配した倩兮女がけたたましい笑い声を上げると、同時に彼女たちを取り囲んでいた雄たちの殺気だった視線が集中する。
そのあまりに暴力的な異形の雄達の視線に晒され、水穂は完全に委縮してしまう。
『カッカッカッ。まったく焦らしおってからに。では、あの娘と同じくこの娘の初物も儂が頂くとするかのぅ。一晩に二つもの未通女を味わえるなど、僥倖僥倖』
『私としては別の奴がいいんだけど。あんたのは精液じゃなくて樹液でしょ。あんまり好きじゃないのよねぇ』
『何を言うかっ。いきなりあんな餓鬼共の様な粗暴で下賤な奴らなんぞの相手をさせてしもうたら、せっかくの生娘の女陰が早々に台無しになってしまうでないかっ。まずは儂のような熟練の『てくにしゃん』が、しっかり慣らしを兼ねて相手をしてやらねば、すぐに穴が使い物にならなくなってしまうというのがわからんのかっ』
『あんたのは、ほっそい小枝でてきとうにかき混ぜてるだけでしょ。別に餓鬼共が少し暴れた所で多少緩くなるくらいで、それくらいじゃ全然入らない奴らだってゴロゴロいるし関係ないわよ。もっとも、人間の男を相手にするのは無理になっちゃうでしょうけどねぇ。まぁこの子達にはもう関係ないでしょ』
好き勝手に自分の処遇を語る二人の言葉が水穂の耳にはほとんど入ってこなかった。
もしかしたら楓もこんな気分だったのかもしれない。と恐怖と諦観の末に、現実逃避めいた思考を始めていた。
しかし、そんな水穂の無関心めいた思考が気に食わなかったのか、倩兮女は無理やり自分達へと彼女の思考を向けさせる。
『うふふふふ。安心なさい。ちゃんとあなたにも感覚を共有してあげるから。たっぷり雄と愛し合わせてあげるわ。あはははははっ』
(い、いやぁ……やめて……)
直後、水穂はいきなり背後から何者かに抱き着かれる。
衝動的に彼女に抱き着いたのは、いつまでも待たされて痺れを切らした一匹の餓鬼だった。
他の個体と比べると二回り以上大きな体格から群れのリーダーなのだろう。
『あぁん、うふふ。あっちの子ともいっぱいしたのにもう我慢できなくなっちゃったの?』
(いやああぁぁぁぁあああぁぁっぁぁぁぁーーーーっ!!)
水穂の精神の嫌悪と恐怖の悲鳴は身体を支配している倩兮女にしか聞こえなかった。
荒々しく胸を揉み抱く赤黒い不気味な手に自分の手を添えると愛おしそうに優しく撫でると、気を良くした餓鬼は彼女の尻にぐいぐいと腰を押し付ける。
最初に全身を這い回り撫でられた蔦とは違ったごつごつした硬い物が当たる。
餓鬼に腰を擦り付けられるたびに、ビクビクと脈打つ硬く反り返った肉棒から樹液よりも熱くドロドロした液体が尻に塗り付けられていく。
どれだけ嫌悪しようとも受け入れる事しかできない間に事態はどんどんと進んで行ってしまう。
『なっ!? き、貴様っ、儂が先であろうっ!!』
『っ、あっ、ああああぁぁぁあぁぁっぁああああ、あぁぁあんんっ!!』
人面樹が順番を無視する行為に慌てて抗議をするが、より強い者に従うという本能以外を持たない餓鬼はうつ伏せに押し倒した水穂の身体にそのまま肉棒を突き入れてしまう。
(ひ、ぎっ、がっ、あぐ……ち、ちが……そこ、ちが……う……っ)
『あぁぁあんっ、んああんっ、初めてがお尻だなんて、とんだ変態さんね』
『ギ、ギ、グゲゲッ』
餓鬼からすれば穴さえあればどこでも良かったのだろう。
たまたま先に目について突き入れた菊門を犯し始める。
共有している肉体を通じて倩兮女が感じている快楽を越える激痛に水穂の精神が苛まれていると、新たな快感と痛みが加わる。
乱暴に後ろの穴を犯され、痙攣する様にヒクついていた狭い膣口目掛けて人面樹の蔦が滑り込んできたのだ。
『あっ、はああぁぁあんっ、あぁん……んふっ、結局あなただって乱暴に犯しちゃうんじゃないの、いきなり処女を奪うなんてひどいわぁ……』
(――ひぐっ!? ひっ、あ、あ、い、いやぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!)
刺し貫かれた激痛と胎内を蠢く異物の気持ち悪さの中にねじ込まれる快感が水穂の心を蝕んでいく。
彼女の意志に反して身体はわざと自分に深々と繋がってしまっている自身の結合部へと視線を向け、意識を逸らさせる事は許されなかった。
破瓜の出血で先端部を赤く染めながら、出たり入ったりを繰り返しながら蠢く蔦の動きに笑い声を上げる。
『んっ、あはぁぁああん、ねぇ、ものたりないっ、ものたりないのぉっ、もっと、逞しくて太いのが欲しいわ』
(いやぁぁああ、抜いてぇっ、いらないっ、こんなのいらないよぉーーーーっ!!)
水穂の心の悲鳴を上げるも、操られた身体は下腹部に走る灼熱感に膣内に侵入した硬い異物を反射的にきつく締め上げてしまう。
前後を犯されながらも、それでもまだ足りない快楽を補う様に自分で胸や陰核を捏ねくり回しながら、挑発してきた水穂の言葉に人面樹はわずかに苛立ちの表情を浮かべた。
『えぇい、待っておれっ。今によがり狂わせてやるわっ』
『うふふ。それなら、あんっ。早く、しないと……後ろの子達にお願いしちゃうわよ。後がつっかえてるし、この子もあっちの子と違ってまだ堕ちてないわよぉ?』
『むぅ、少し黙っておれっ!!』
(え?)
自分のペースで悠々と手に入れた生娘を弄ぶつもりだった人面樹は、倩兮女の嘲笑に雄のプライドを傷つけられると徐に樹液を膣内に放った。
直後、膣内に注がれ始めた生暖かい感触に水穂は一瞬何が起きたのか理解することができなかった。
その間も絶え間なく注がれ続ける樹液がどんどんと胎の方へと流れ込んでいく。
それが異形の化け物の子種だと言う事を理解するよりも早く――水穂は発狂した。
(――っ!? ……ぁ、っ、……、ぁ!?)
全身が性感帯になったかの様な激しい疼きと灼熱感に襲われたかと思うと、それ以上の快感が全身を突き抜ける。
快感が抜けて行くと、再び全身が甘い刺激を求める様に疼きが始まり、それも一瞬で満たされるという繰り返し。
自分の尻を鷲掴みにし荒々しく腰を突き出した挙句、直腸内に熱い液体を放たれた事すらも水穂の心は快楽としてしか認識できなくなっていた。
最初に彼女の尻を犯していた餓鬼が離れると、無残にも広がってしまった尻穴から溢れ出た白濁液が太腿を伝い流れて行く。
目を覆いたくなるような惨状だが、気にする素振りを見せることなく二匹目の餓鬼が彼女の腰に取り付くとそのまま一心不乱に腰を打ち付け始めていく。
『あ~あ、やっちゃったわね。せっかくこの子にも女の悦びや楽しみ方を一から教えてあげるつもりだったのになぁ』
『ふん。所詮メス共なぞ、儂らの蜜に掛かればただの雌穴に過ぎぬ苗床よ』
『そんなんだから、いつまで経ってもこいつらみたいにヘタクソなままなのよ』
『ぐぬぬっ。ならば、儂のとっておきの妙技を受けてみるが良いっ!!』
身体に取り付き性欲を満たそうと腰を振り続ける餓鬼の存在を完全に無視し、倩兮女と人面樹の張り合う。
破瓜の血と琥珀色の樹液が混ざり合った液体が滴り落ちる膣から蔦を引き抜く。
代わりに何本も細い蔓を束ねて作り出した球状の塊をずぶりと突き入れると、中をぐりぐりとかき混ぜる。
『んっ。ふふ、ほっそい枝切れよりは太いけど、それだけなのぉ?』
『なぁに、これは準備運動よ』
期待外れだったとがっかりした表情を見せた水穂に人面樹は不敵に笑う。
何度も彼女の膣の構造を確かめる様に球を動かし続けていると、人面樹が『ゆくぞ』と発した瞬間――球が弾けた。
複雑に絡み合いながら形成されていた無数の蔓が彼女の膣内で縦横無尽に暴れ回る。
『――ひぃああああぁぁぁぁぁあああんんんんっ!?』
『カッカッカッ。どうした? まだまだこれからじゃぞぉ?』
散々自分をこき下ろしていた相手の悲鳴交じりの甲高い嬌声に人面樹は喜悦の笑みを浮かべると、蔓の一つ一つに意識を集中させ本格的に水穂を犯し始める。
『なっなにこれっ!? は、はげしすぎるわぁぁああぁっ!?』
大小様々な形状と動きで膣壁の至る所を刺激され、その強すぎる快感を止めようと自分の中へと押し込まれ、激しく収縮しながら蠢く蔓の束を両手で必死に抑える。
しかし、掴んだところが動きが止まるわけでもなく、その必死な様子が逆に人面樹の嗜虐心に火を付ける結果となってしまう。
『んあああぁぁんっ!? だ、ダメぇぇんっ! そ、そんなに動かな……っ!? まだはいってくるのおぉっぉぉぉん!?』
子宮口をこじ開け、さらに強引に中に入り込み、子宮を犯しながら流し込まれる樹液で子宮内を満たして行く。
あまりにも強すぎる、激しい動きは本来ならば快楽よりも激痛となって襲ってくるはずだが、蔓から滲み出ては塗り付けられていく樹液が、痛みを全て快感へと変えてしまっていた。
水穂の身体を乗っ取り、倩兮女すらも意識を刈り取られてしまいそうな程の快楽に飲まれつつあった。
一本の太い棒状の塊が前後に深く激しく動かされるたびに、無数に枝分かれした細く蔓が絡み付く様に膣内を撫で回す。
『ぅ、あ、ぁぁ……っ、ぁ、はあああぁぁぁぁぁぁぁぁ…………っ』
絶え間なく襲ってくる快感に水穂は大きく背中を仰け反らせ、抗う様に全身に力が入り中をきつく締め上げると、必死に絞り出す様な甲高い嬌声を上げながら果てた。
『ぅ、ぁ……ぁ、ぁ、ぅ……っ』
何度も何度も強制的に絶頂させられる快感の中、前後の穴にごぽりと大量の熱い液体が注がれたのを感じ、ようやく行為が終わったことを察し、安堵する。
最後に一度びくりと身体が跳ねると、そのまま崩れ落ちる様に前のめりに倒れて行く。
もはや自力で立つことすらもできなくなった彼女の身体は膣を犯していた人面樹の蔓と尻を犯していた餓鬼の魔羅によって支えられる。
二つの結合部からは琥珀色と白濁の二つの粘液が地面へと零れ落ちていた。
射精の余韻から戻って来た餓鬼は、水穂の菊門から魔羅を引き抜くと、そそくさと二人から離れ、群れの元へと戻っていく。
『カッカッカッ! どうじゃ、これでもまだ満足できぬというのなら、まだまだ付き合ってやってもよいぞ?』
『っ、じょ、冗談じゃないわっ。このまま続けたら、この身体から離れられなくなるくらい強く結びついてしまうじゃないのっ』
『儂は別に構わんがの。儂の苗床として、この小娘の身体ごとお主の事も末永く可愛がってやろうぞ?』
大木に浮かび上がっている顔を厭らしく歪めながら冗談交じりに発した言葉も半分は本心だろう。
そして、その自分の言葉に目の前の倩兮女がどう返してくるかも概ね予想がついていた。
『くすくす……。そういう事はせめて『樹液』じゃなくて『精液』を出せる様になってから言いなさいな』
『クハハっ。生意気な小娘だった頃から本当に変わらんのぅ』
未だに水穂の全身を蝕み続けている媚薬塗れの身体から抜け出した倩兮女は、案の定憎まれ口を叩いてきたが、人面樹は予想通りの言葉に楽し気に笑い出す。
『それより、そろそろ夜が明けるわ。続きは帰ってからにしましょ』
『そうするかの。連れ帰って早々に死なれては困るし、手厚く保護してやらんとのぉ』
『最初の女はさすがに相手をさせ過ぎみたいね。すっかり壊れてしまったのが残念ね』
倩兮女と人面樹が向けた視線の先には餓鬼の群れに囲まれている楓の姿があった。
『ギッ、ギィ』
『ゲヒゲヒッ』
一時的に弱まった倩兮女の統制から離れ、餓鬼たちは仰向けに倒れたまま焦点の合って無い瞳で虚空を見つめ続けている楓の全身に精を浴びせかけていた。
楓を取り囲んだ餓鬼達が薄気味悪い声を上げながら涎を垂らし、自身の魔羅を扱きあげては生臭く熱い液体が彼女の身体に降り注ぐが、もはや彼女はそれに何の反応を示す事もなかった。
その一方で、
「……ぅ、うぁ、ぁぁ……ぐすっ……や、やだ、こんなの、やだよぅ……っ」
前後の穴から流れる生暖かな液体が、自分は犯されたという事実を否応なく伝えてくる。
身体の自由を奪われ、化け物に身体を弄ばれながらも認めたくない快楽に溺れてしまっていた自分を認めたくなかった。
『へぇ~。あなたはまだ正気みたいね?』
意識や正気を失い損ねてしまっていた水穂に倩兮女は可笑しそうに声を掛けた。
『いいわぁ。うふふ。あなたが妖怪になるまで私が面倒見てあげるわね。私がその女陰の使い方を教えてあげるから、一緒にいっぱい色んな魔羅を味わいましょうねぇ』
――誰か助けて。
水穂がそう呟くよりも早く、再び彼女は身体の主導権を奪われると、この場にいた多くの妖怪達と共に自分達の縄張りへと戻っていくのだった。
彼らが去っていくと、空を覆う程の木々は一本も残らず消え、再び穏やかな草原と静かな川のせせらぎが聞こえるキャンプ場の景色へと戻っていた。
……二人の失踪が発覚するのは、この場所で更に数人の行方不明者が出てからになるのだった……。