※この作品はR-18です。

神楽敗北記   作:gajun

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愛莉×対人(枕返し)

「おーい、愛莉ーっ。だいじょうぶか?」

「……んぅ?」

 

 愛莉は誰かの自分を呼ぶ声に気づくと、ゆっくりと目を開ける。

 目の前には見知らぬ男がいた。

 誰だろうかと頭を悩ませつつ周囲を見渡し、今の自分達の状況に気づく。

 

「きゃっ!?」

 

 なぜか目の前の男と二人きりで温泉に浸かっている。

 しかもあろうことかタオルすら巻かず、まさに一糸纏わぬ裸身を男に曝け出してしまっていた。

 

「えっ!? えっ!? ど、どうしてっ!? なんで、ワタシ……うぅ~~っ!?」

 

 慌てて身体を隠す様に自分の身体を縮こまるが、すでに手遅れだったのは言うまでもない。

 ぼんやりしている間中ずっと……。

 

(全部見られた……っ)

 

 あり得ない状況に愛莉が混乱している間にも、男は彼女に向って一方的に話しかけていく。

 

「ははは。さすがに一緒に風呂なんてまだ恥ずかしいよな。悪いなわがまま言っちまって」

 

 一体この男は何を言っているのだろうか?

 そもそも自分が見ず知らずの男と一緒に入浴することを了承するなど、絶対にあり得ないことだ。

 愛莉が男の正体を問い詰めようとすると、不意に彼女の頭の中に大量の情報が流れ込んでくる。

 そして、次の瞬間には『何もおかしい事など起きていない』という事を思い出していた。

 目の前の男は、付き合い始めたばかりの彼氏で、今は学校の長期休み期間を利用して二人きりの温泉旅行に来ていたのだから。

 

「……さすがにちょっと恥ずかしいけど、で、でもこの後……そ、そのシ、シちゃうんだよね……?」

 

 肌を見せ合ったのは今が初めてだが、これまでに何度も抱擁やキスを交わした仲なのだ。

 十分にお互いを信頼できるパートナーと認め合えるくらいの時間は過ごしてきたはず。

 だからこの旅行をきっかけに互いの初めてを交換し合う、というのが今回の旅行の目的だった。

 

 寝惚けていたのか、それともこの後を意識過ぎてしまっていたのだろうか、なぜか前後の記憶は曖昧になっていたが、愛莉は特に気にする事はなかった。

 それよりも改めて自分が今いる場所をぐるりと見渡し、自然に囲まれた広い露天風呂という状況に自然と気分も高揚していた。

 ぐるりと岩で囲われた大きな浴槽に天井はなく、見上げれば星々が輝く綺麗な夜空が見渡せる。

 開放的な環境と、ちょうどよい温泉の湯加減と成分が身体にじんわりと優しく温めて行く。

 温まり血色がよくなったのか、ほんのり身体が赤みを帯びている。

 

「はぁ~。ほんといいお湯」

 

 何もおかしい事はないのだから、いちいち恥ずかしがっていては損だと吹っ切れると、愛莉は完全にリラックスし、気持ち良さそうな声を上げながら身体を大きく伸ばし始めた。

 自然と彼女の形の良い豊かな双丘を強調するように突き出される。

 濡れた光の反射のせいか、水気を吸ったためか、大きな胸がさらに一回り膨らんでいる様にも感じられる。

 惜しげもなく全てを露わにした大きな胸がぷかぷかと浮き沈みしては、半透明の湯からチラチラと桜色の頂点が見え隠れする。

 

「めっ、愛莉っ!!」

 

 恥じらいながらも、自分に身体を許すと言ってくれた愛莉の言葉に感極まった男にとって、それはあまりにも刺激的な光景だった。

 男は衝動的に愛莉に飛びつく様に強く抱きしめる。

 

「きゃっ!! ちょ、ちょっと。ま、待ってっ、ここでするのはダメだからっ」

 

 すでに臨戦状態となっていた硬く大きな肉棒をグイグイと太腿に押し付け、少しでも足を開けば強引に身体を割り込ませて来そうな男の勢いに愛莉は必死に彼に自制を促す。

 初体験は一緒の布団の中で優しく抱き合い愛を囁き合いながら。

 そんな自分でもらしくないどころか、そうとう恥ずかしい幻想だと感じつつも、思い描いてしまっていた理想の初体験のシーンとはかけ離れている状況に、愛莉も必死に自分の処女を奪われまいと抵抗する。

 

「悪いっ。愛莉、ほんとごめんっ。でも、俺、もう我慢できないんだっ」

 

 突き動かされる衝動のままに愛莉が逃げられない様に押さえつけると、男はそのまま一気に彼女を貫いた。

 

「い、いやあぁぁぁっぁぁぁぁーーーーっ!!」

 

 強引に膣内に押し入ってきた熱い肉棒の感触に愛莉は悲鳴を上げるが、想像していた鋭い痛みを感じなかった事に気づき困惑した。

 こんなに強引に処女膜を突き破られれば、もっと激しい痛みがあるはず。

 こんなに乱暴に中で動かれたら、強く擦れすぎてしまってお互いに全然気持ち良くなれないはず。

 初めてのはずの自分がなぜこんな疑問を抱いてしまっているのだろうか?

 愛莉は頭の中で過ってしまった疑問から、不意に猛烈な嫌な予感と恐怖の感情が湧き上がりそうになっていたが、

 

「め、愛莉っ、お、俺、もう……もう…………っ!!」

「ちょ、ちょっと、待って……ぁ」

 

 男が言い終わる前に夢中で膣を突いていた陰茎から大量の熱い精が一気に噴き出し、子宮に押し寄せて来た衝撃が彼女の思考を止めさせた。

 流れ込んできた精液で子宮がじんわりと温かくなる感覚――それを愛莉はなぜか知っていた。

 

「はぁ、はぁ……」

 

 愛莉の身体を抱き締めた体勢のまま男は荒い息を吐きながら、射精直後の余韻に浸る。

 男が身じろぎすると、大きさも硬さも維持したまま陰茎がわずかに押し込まれる。

 その刺激に反応する様に膣が締まり、まるで抜かれる事を拒んでいるように感じられていた。

 

「……バカ。シていいとも出していいとも一言も言ってないのに、なんで最後までシちゃうかなぁ?」

「ご、ごめん」

「こんなに出しちゃってさぁ。ワタシ妊娠しちゃうよ? いきなりパパになっちゃうつもりなの?」

 

 恨めしそうな目つきのまま淡々と冷たく責め立てられる彼女の言葉に男は気まずそうに俯き黙り込むことしかできなかった。

 

「……ま。ワタシは構わないんだけどね」

「え!?」

 

 不意にポツリと呟かれた言葉に男が思わず顔を上げると、愛莉は可愛らしく唇を尖らせながら横を向いていた。

 

「許して欲しかったら、お布団で初めてのやり直しすること。いい?」

「あ、あぁ。わかった」

 

 頬を染め上げ恥ずかしそうに告げる彼女の姿に男はドキリとしながらもなんとか返事をする。

 

「あと、い……いきなり激しいのじゃなくて、ちゃんと優しいので、だからね……?」

「………………」

 

 普段マイペースで飄々としている彼女の恥じらう仕草や大胆なおねだりに男は言葉を失いただ見惚れてしまったいた。

 

「はい。わかったら早く抜いて。ここでするのはもうおしまいっ」

 

 なし崩し的にというよりは、ほとんど無理やりされる形で行為をしてしまった事に戸惑いながらも愛莉は、彼と気まずくなるくらいならばと水に流す事にした。

 どうせ部屋に戻ったらまたするのだから、少し予定がずれてしまっただけのことだ。

 

(お返しに今度はワタシが彼を襲う……? ダメ、想像したらすごく恥ずかしい。やめとこう)

 

 愛莉がこの後の事を悶々と考えていると、予期せぬ闖入者達が二人の前に突如現れる。

 

 

「おいおい、せっかく俺らも混ぜてもらおうと思ったのに、もう終わりにするつもりかよ」

「え? ……っ」

 

 目の前にゾロゾロと現れた男たちの姿に愛莉は一瞬呆けてしまったが、すぐに今の自分の姿に気づき慌てて胸と秘処を手で隠す。

 しかし彼女の細腕では豊かな胸を隠すことなどできるはずもなく、腕から零れはみ出た乳房や細く引き締まった身体のラインには不躾な視線が集まる。

 自分達の下心を隠そうともせずに厭らしい視線と笑いを上げる男たちの姿に、愛莉は冷ややかな視線を向けつつ少しでも距離を開けようと後ずさる。

 不意に彼女の背中に何かがぶつかると、これ以上後ろへ下がる事ができなくなった。

 

「よお兄ちゃん。ずいぶんエロい彼女連れてんな。まったく羨ましい限りだぜ」

 

 リーダー格と思わしき男が、愛莉の後ろにいた存在に向かって声を掛ける。

 そこで、愛莉は彼氏の存在を思い出す。

 この人がいれば大丈夫だという絶対の信頼を感じながら振り返った彼女の視線の先にいたのは震え、怯えている男だった。

 

「なぁ彼氏さんよ。俺らにもこの女、使わせてくれよ。こんな良い女を独り占めなんてズルいぜ?」

「な、何を言ってるんですか。ふ、ふざけないでください……っ」

 

 誰の目から見ても完全に委縮してしまっているのは明らかだったが、それでも必死に勇気を振り絞り自分を守ろうとしている彼の姿に、愛莉は彼に対して少しでも頼りなさを感じてしまった自分を恥じていた。

 いざとなれば自分も戦えるのだから、絶対に二人でこの窮地を切り抜けてやると愛莉は強い覚悟を決めるのとほぼ同時に甘い言葉が投げ掛けられた。

 

「今お前が頷いたら破格の条件を出してやるぜ」

「え?」

「どうせお前ら明日には帰っちまうんだろ? せいぜいなけなしの金をはたいて思い出作りに、とかそんな口だろ?」

「それは……」

 

 自分を無視して言葉を交わす彼らの様子に愛莉は妙な危機感を覚え始める。

 

「せっかく遠出してきたんなら、もう何日かゆっくりしていけよ。それくらいの甲斐性見せてやんねーと、すぐに飽きられちまうぜ?」

「そんな金、あるわけ……」

「俺らが稼がせてやるぜ」

「ふざけないでっ!!」

 

 その一言に彼氏の心が大きく揺れ動くのを愛莉は感じると、男の言葉を遮る様に大きな声を出した。

 

「へへ。まぁ、本人からしたらたまったもんじゃないだろうなぁ」

「だが、彼氏さんよ。考えて見ろよ。今ここでお前をぶん殴ってのびちまってる間にこの女を無理矢理犯しちまっても俺たちは構わないんだぜ?」

「少しでもこの女に価値がある内に俺らの提案を飲む方がお前も痛い思いもしないし、対価まで得られるんだ」

「つまらないカッコつけるために意地を張り続けるのと、どっちが賢い選択か……わかるよな?」

 

 男たちの甘言に彼の心が流されてしまうのはすぐだった。

 

「……め、愛莉。悪いけど、ちょっとだけ我慢してくれないか?」

「なっ!? あ、アンタ本気で言ってんのっ!?」

 

 彼女からしたら、とんでもない裏切り行為だろう。

 愛莉に鋭い眼光で睨みつけられた彼は、彼女の怒りを理解しつつも男達の要求を飲む以外の選択肢がなかった。

 

「だって仕方ないだろっ。どうせお前がヤられっちまうんだったら……っ」

「だからって……………………わかった。もういい」

 

 この瞬間、愛莉は彼氏を見限った。

 流れそうな涙を必死に堪え、誰にも見せないように顔を俯かせ耐える。

 きっとどれだけ抵抗しても結果は変わらないだろう事は彼女自身も理解している。

 それでも、最後の瞬間まで自分を守って欲しかったという彼女の願望は粉々に打ち砕かれてしまっていた。

 

「へへへ。交渉成立だな。安心しな、彼氏さんよ。報酬はあとでたっぷり払ってやるからよ」

 

 無遠慮に伸ばされた男の手を愛莉は払った。

 

「言っとくけど、ワタシは抱かれる気なんて微塵もないから」

 

 愛莉も最初から数人掛かりの男相手に腕力で勝てるとは最初から思ってはいない。

 隙を突いて一気に飛び出せば最悪自分だけが逃げ出せる可能性が一番高い事にも気づいていた。

 しかし、それは『元』彼氏がいるせいでできなかったが、今は違う。

 敵が油断してる今が唯一にして最大のチャンスであり、それを逃したら悲惨な結末が待っているという事を何故か知っていた。

 愛莉は全身を舐め回す様な男たちの厭らしい視線に必死に耐え、タイミングを見計らっていると、再び裏切られる。

 

「いてて。おいっ、彼女を躾んのも彼氏の役目だろうがっ。しっかり押さえとけよっ!!」

「ひぃっ!? は、はいっ!!」

 

 男の怒声に怯えながら、慌てて命令に従う彼氏の手によって愛莉は羽交い絞めにされる。

 上辺だけの口約束を鵜呑みにしているほど愚かではないが、それでも協力的な態度を示せば多少なりとも見返りやおこぼれがあるかもしれない。

 もはや彼にとっては恋人の身よりも自身の保身の気持ちが上回ってしまっていた。

 

「め、愛莉っ。気持ちはわかるけど、今は落ち着くんだっ」

「離してっ! アンタ、いったいどこまでワタシを裏切れば気が済むのっ!!」

「あ、後で……っ。こ、こいつらの気が済んだら、約束通り初めてのやり直しをしてやるからっ。だから今は我慢するんだっ!」

「――っ」

 

 愛莉がどんな想いで彼にそんな約束を求めたのかを全く理解しないどころか、その全てを踏みにじる様な彼の言葉に愛莉の思考は一瞬プツリと途切れた。

 湧き上がり続けていた怒りが限界を超えたためか、愛莉の思考は急速に冷めて行く。

 

 ――そして、一気に覚醒した。

 

(おかしい……)

 

 どうして自分がこんな男を好きになったのか?

 どうしてこんな場所にいたのか?

 一つ、また一つと無条件で受け入れてしまっていた事に疑問が沸き上がり続ける。。

 未だに名前すら思い出せない男を彼氏と認めていたこともだが、それ以前にそもそも自分には恋仲になるような異性など――

 

 

――へぇ。オイラの世界に気づくなんて、お姉ちゃんすごいね。

 

 愛莉がこの世界の異常を確信した瞬間、何者かが彼女の頭の中に語り掛けて来た。

 その声を聞いた瞬間、愛莉は遂に全ての記憶を思い出す。

 他の妖怪と戦っている最中に死角から飛び出してきたこの妖怪が放った妖術をまともに喰らってしまい、強烈な睡魔に襲われたこと。

 がくりと膝を付き、朦朧とした意識と閉じかけてしまった瞼の隙間から辛うじて見えたソイツが浮かべていた邪悪な笑み。それが、彼女が現実世界で見た最後の記憶だった。

 

「枕返し……っ」

 

 愛莉は忌々し気に自分をこの世界に閉じ込めた妖怪の名を呼ぶ。

 

『ケケケ。ほんとはお姉ちゃんに、もう少し楽しんでもらってからネタバラシするつもりだったんだけどなぁ』

「今すぐワタシを起こしなさいっ。ワタシはこんなところで寝ている場合じゃないんだからっ」

 

 早く村の平穏を取り戻すためにも、この森を妖気で覆った元凶を退治しなくてはいけないのだ。

 そんな愛莉の焦りと怒りの混ざり合った思考を読み取った枕返しは、クツクツと嗤い始める。

 

『お姉ちゃんは状況がわからないのかな? オイラがその気になれば、お姉ちゃんはずっとこのまま夢の世界に閉じ込められたままなのに』

「くっ……。まさか、ワタシをずっと起こさないでいるつもりなの?」

 

 さすがにそんな事はしないだろうと思いつつも、いつまでも寝かされたままの自分の姿を想像し愛莉は怯んでしまう。

 その様子を楽し気に眺めながら枕返しは、彼女に安心と絶望を同時に与える。

 

『ケケケ。さすがにずっと寝たままに……なんてのは冗談だけどね。お姉ちゃんにオイラの子種をしっかり植え付けたら、ちゃんと解放してあげるよ。だから安心していいよ』

「ふざけるなっ。だれがアンタの仔なんか……っ」

『そうなんだよねぇ。さっきから全然お姉ちゃんの中にオイラの妖気が宿らなくて困ってるんだよねぇ』

「え? ……あっ」

 

 枕返しの妙な口ぶりに愛莉も困惑したが、すぐにその理由に気づく。

 連日神主に夜這いを掛けられ、否応なく何度も注がれた陽の気を帯びた精液が枕返しの妖気を阻んでいたのだった。

 現実世界で何度も彼女の身体を犯し続けている枕返しも気づいているのだろう。

 愛莉の膣に執拗に肉棒を突き入れ、邪魔な精液を掻き出しては彼女の子宮目掛けて精を放ち続けているのだから。

 

『まったく……。おっぱい大きくてエッチなお姉ちゃんだとは思ってたけど、まさかここまで淫乱だったとは思わなかったよ』

「なっ……!? ワタシは淫乱なんかじゃないっ」

 

 謂れのない誹謗に愛莉は激昂し言い返す。

 

『アハハっ、何言ってんのさ。人間の雄の精をたんまり胎の中に溜め込んだ状態で、こんな場所まで来てるくせにさっ」

「ワタシだって、好きでこうなったわけじゃないっ」

『へぇ~そうなんだっ。じゃあ、オイラが全部掻き出して代わりにオイラの子種でお姉ちゃんを孕ませてあげるからねっ』

「――っ」

 

 ほんの一瞬でも昨晩の凌辱に耐えた甲斐があったと期待してしまった自分の愚かしさを愛莉は呪った。

 結局、自分はまた妖怪に孕まされ、その治療のために好きでもない男に無理やり犯され……。

 

「嫌ぁ……っ。もうやだよぅ……」

 

 再び望まぬ行為を強いられる自分の絶望の未来を想像した瞬間、愛莉の心はついに折れた。

 直後、愛莉が意識が覚醒した瞬間止まっていた枕返しが作り出した夢の世界の時が再び動き始める。

 愛莉の身体を求めて男達の無数の手が伸びて来たが、彼女にはもはやそれを振り払える程の気力は残されてはいなかった。

 

 

「はぁあぁぁぁんっ、あっ、や、やぁ……む、むね、だめぇ……っ」

「おいおい。さっきまでの威勢はどうしたよ?」

「はぁはぁ……。柔らけぇし、すげぇいい反応しやがる……っ」

「もう我慢できねぇ! こいつを一気にヤっちまおうぜっ!!」

 

 胸、尻、腰、腹と全身を隅々まで撫で回し、鷲掴みにされ、その抗えない快楽に愛莉の身体をくねらせ、甘い嬌声を漏らす。

 そんな彼女の反応が増々男達の欲情を昂らせ、行為をエスカレートさせていく。

 秘処をまさぐっていた指がさらに膣奥深くへと捻じ込まれると、熱くうねる膣内から精液交じりの大量の愛液が糸を引きながら零れ落ちて行く。

 愛莉は突然目の前に突き出された大きく反り返った肉棒に一瞬怯むが、男に命じられままに大きく頬張ると、口を上下に動かし舌を絡めながら奉仕する。

 

「んぐぅ、じゅぷ、じゅぼ……じゅるるっ、あ、んぐ、じゅぷ……っ」

 

 心の中で愛莉は涙を流しながら、口に突き入れられた肉棒を吐き出し拒絶したかったが、この世界の愛莉の身体はすでに枕返しのシナリオ通りの行動を取る以外の自由は許されてはいなかった。

 

「んぐっ、ごく……ごくんっ。じゅるっ……はぁ、はぁ……も、もっと、もっとワタシを犯してっ、おまんこも、お尻ももっといっぱい突いて、ワタシをめちゃくちゃに犯してよぉーっ」

 

 口内に吐き出された白濁液を全て飲み干して自由になった口は、彼女の本心を無視してさらに男達を焚き付ける様な言葉を発した。

 それを受けた男達の行動もさらに苛烈さを増して行く。

 大きく形の良い双丘が男達の手から解放されることはなく、常に別の男の手によって荒々しく揉み抱かれ続け、いずれかの穴に陰茎を突き入れられ、男たちは入れ替わり立ち代わりで、彼女の中に精を吐き出し続ける。

 全身の焼け爛れる様な熱さと快感を感じる身体は、本物の愛莉の心すらも徐々に蝕んでいく。

 

「んぁ、あぁぁあん……っ、ぁ、ぁぁ、も、もっと、ぁ、あついの、いっぱい……っ」

 

 もはや愛莉は喘ぎ声とも呻き声とも言えるような声しか発せなくなりながらも、それでも男を求めてしまっていると、

 

 

――ケケケ、ずいぶんとお姉ちゃんも楽しんでたみたいだね。

 

 再び枕返しが彼女の頭の中に直接語り掛けてきた。

 

(もぅやめてよぉ……これいじょうされたら、ワタシおかしくなっちゃうよぉ……っ)

 

 瞳から理性の光が失いかけながら、蕩け切った表情で愛莉はこの悪夢を終わらせて欲しいと必死に懇願する。

 

『ケケケ、そうだね。あと一回現実のお姉ちゃんの身体を使わせてもらったら、そろそろ起こしてあげるよ』

(ほ、ほんとぉ……?)

『うんうん。ほんとだよっ。多分夢の中のお姉ちゃんもとっくに孕んでるだろうし……オイラが正夢にしてあげるよ』

(や、やだ……っ、もういやぁ……やだよぅ……ワタシは誰の子も妊娠したくない……いやぁ……っ)

『だーめ。まったくお姉ちゃん一人にどれだけ妖気を使ったと思ってるんだよ。これでお姉ちゃんを孕ませずに終わったら、ヤり損じゃんっ』

 

 直後、愛莉は今まで以上に身体の感覚がはっきりと感じられる様になっていく。

 気づくと取り囲んでいた男達の姿もほとんど立ち消え、いるのは無抵抗な自分の身体を組み伏せながら、腰をがっしりと抑えつけている一人だけ。

 その男の顔が自分を術に掛けた枕返しの顔へと変わると邪悪な笑みを浮かべた。

 

『特別に少しだけお姉ちゃんを起こしてあげたよ。これで夢と現実の両方でオイラがお姉ちゃんを犯して孕ませてあげるよ』

「くっ……ひくっ、う、うごいて……ひぐっ……うごいてよ、ワタシのからだぁ……もう犯されるのはいやぁ……」

『無駄無駄。お姉ちゃんは半分眠ってるんだからさ。それにしても、ほんとお姉ちゃんのおっぱい柔らかいよね。ちょっと触っただけですごいエッチな声出しちゃうしさ』

「……っ、や、やめっ……んっ、ぁ、ぁぁん……っ」

『ケケケ、お姉ちゃんの中、すごい熱くていっぱい絡みついてきて……いいよぉ、オイラの子種しっかり出してあげ…………ぎゃああぁぁぁぁぁぁっ!?』

 

 

 枕返しが今まさに愛莉の膣内に自身の精を放とうとした瞬間、突然けたたましい声を上げた。

 

「……え?」

 

 枕返しに射精される恐怖に身を硬くしていた愛莉は突然自分を組み伏せていた男の重さも姿もいきなり掻き消えた事に驚きの声を上げる。

 自分の意志ではぴくりとも動かなかった身体も、まるで嘘だったかのように今は自由に動かす事ができていた。

 

「助か……っては、ない、か…………ぐすっ」

 

 直前の枕返しの射精を免れることはできた事に一瞬安堵しかけたが、すでに犯された後だという事実に気づくと愛莉は深く落ち込み涙を流す。

 

「ううん……ひくっ、泣いてる、場合じゃ、ない……っ」

 

 まだ落胆からも困惑からも立ち直れてはいないが、それでも何かが起きた事はわかった。

 少なくとも枕返しにとって何か不都合の事態が起きたのは間違いない。

 

「多分、今がチャンスだから……ひくっ……また泣くのも、落ち込むのも……せめて、ここから逃げ出してからっ!」

 

 全身にこびり付く生暖かい精液の不快感を無理矢理意識の外へと追い出し、愛莉は必死に立ち上がる。

 直後、枕返しの怒声が夢の世界中に響き渡る。

 愛莉はその声に自分が逃げようとしている事に気づかれたかと身構えた。

 

――なんだお前っ!! せっかく捕らえたオイラの得物を横取りする気だなっ!!

 

 しかし、実際は枕返しは愛莉の様子に気づいたわけではなく、そもそもそれどころではなかった。

 

――ひぃっ!? わ、わかったっ。このお姉ちゃんは譲るよ。だ、だから……っ

――や、やめっ…………うぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁーーーーっ!!

 

 愛莉が枕返しの断末魔を聞いたのと同時に彼が作った夢の世界は陽炎の様に揺らめきながら色や形が失われて行く。

 何が起きているのか困惑している間にも世界はどんどんと崩壊していき、やがて愛莉の意識を封じ込めていた力が完全に失われると、解放された彼女の意識は現実世界へとゆっくり浮上していくのだった。

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