FIRST DAY 15:00~18:00
地下バー“ファンタズマゴリア”。
昼なお暗い、宵闇区にある店だ。
まだ開店には随分と早い時間だが……店内には二人の女がいた。
「――って、ワケなの。この辺のヤツなんだし、アンタなら知ってるんじゃない?」
きつめの顔立ちをした黒いボディスーツの女が、問い詰めるようにカウンターへ身を乗り出す。
動きやすいよう短くした銀髪と、よく見ればサイバー化された四肢と目。しなやかな筋肉。荒事に慣れた者なら、彼女の実力を甘く見積もったりしないだろう。
「ふぅん。でも私だってバーテンの端くれよぉ? タダでお客さんを売るようなマネはできないわねぇ」
カウンターの中で肩をすくめる女バーテンには、異形の角がある。肉体改造で付ける類のものではない。何より、彼女からあふれ出る色香がその正体を示している。
サキュバスだ。
あの“大変革”以来、世界中に溢れた人ならざるもの。
淫魔の経営するバーは、退廃的な淫臭で満ちている。
「あのねぇ、あたしはお金がないからそいつを追ってるの。それにアンタ、このバーでまともに経営するつもりなんてないでしょ」
「お金と信用は別問題でしょぉ?」
舌打ちし、席を立とうとした女の手に……サキュバスの指が絡みついた。
力をこめずとも、その指は触れるだけで相手を甘い淫欲で侵す。
振り払えない。
振り払わせない。
「だから、あなたも相応の信用をさせてくれればって言ってるの。わからないかしらぁ?」
「…………」
サキュバスの言葉に、女は何も答えない。
指が離れ、カウンターから相手が出てくる間も。
カウンター越しではわからない、いかにも淫魔らしいふしだらな衣装から……それが生えているのを見ても。
そして、サキュバスが背後に立っても。
女は抵抗する気配を見せなかった。
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女はこの危険な宵闇区で
ハンターとは、組織に属さぬフリーの請負屋だ。
探偵であり、賞金稼ぎであり、用心棒であり、傭兵であり、暗殺者であり、交渉人であり、情報屋であり、娼婦ですらある。
この退廃と混沌に満ちた24世紀、独力で生き抜くことは困難だ。
ゆえにそれなりの期間、活動を続けるハンターは相当の腕利き。
一方で、組織に属さずハンターを続ける者たちは、何らかの問題や事情を抱えている。
腕利きの暗殺者たるエンドロールにも、相応の理由があった。
一方のサキュバスもまた店名と同じ、
カウンターバーを経営する片手間のようなもの。
他に稼ぐ手段のないエンドロールとは違う。
何よりサキュバスならば、この背徳と欲望に満ちた社会では食うに困るまい。
エンドロールは顔見知りで、それなりの付き合いだが。
無償で助けてやるような相手でもない。
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サキュバスの肉体は、当人の欲望に合わせて変化する。
疑似男性器を一時的に造るくらいは、簡単なこと。
今、ファンタズマゴリアの股間からは隆々とした肉棒が生えて、エンドロールの雌穴を貫いていた。
「んぃっ♥ ああああああああああああ♥♥♥」
「ぜぇんぜん抵抗しないのねぇ? 最初からトロトロだしっ♥ 期待してたんでしょっ♥」
「んひぃっ♥♥」
ファンタズマゴリアが、カウンターを出て背後に回り。
熱いものを尻に当ててきても、エンドロールは抵抗できなかった。
期待して、濡らしていた。
だから、挿入されるだけで――奥を数回突かれるだけで、軽く絶頂してしまう。
反射的に膣肉が締まり、膣襞が蠢いて肉棒を喜ばせる。
「相変わらず、ハメられてる間だけ素直ねぇ♥」
「あっ、ひっ♥ うっ♥ くぅぅぅぅ♥♥」
エンドロールは膣奥に亀頭を擦りつけられ、すすり泣くような声をあげる。
そこに哀切の響きはない。
背後からのしかかられ、首筋を舐められる。
サキュバスの体重が背後からかかってきても、脱出など考えられず。
ただカウンターに手を突き、自ら尻を突き出すような体勢をとってしまう。
「ねぇ、本当は私といっしょで気持ちいいコト大好きなんでしょ?」
「ちが――ふぁっ♥」
なんとか否定しようとした時。
サキュバスの淫猥な指が、エンドロールのボディスーツをずらす。
同性ならではの遠慮のない的確な指使いで、陰核と乳首をいじられる。
その間も、肉付きのいいファンタズマゴリアの腰が尻に打ち付けられる。
「正直になりなさいよぉ♥ エンドロールちゃんって、淫乱の変態よねぇ?」
「ひぃぃぃぃぃ、はいっ♥ 淫乱の変態なのぉっ♥♥♥」
今の“恩人”に施された
貫かれ、感じる場所を淫魔の愛撫に晒されれば、エンドロールに歯向かう術はない。
心にもない……はずのことを言わされる。
「好き? ねぇ、好き?」
「すきぃ♥ すきっ♥ だいすきっ♥♥」
連続する絶頂で、正気が明滅する。
へらへらと快楽にゆるんだ表情で、言われるままに答えるしかできない。
雌穴も同時に、肉襞を蠢かせて甘える。
子宮口が降り、鈴口へ媚びたキスを繰り返す。
「別に私のコトなんて好きじゃないんでしょ? コレが好きなのよねぇ?」
「いひっ♥ ひぃ♥ いひぃぃぃ♥ ごめんなさいっ♥ すきっ♥ チンポだいすきぃっ♥♥」
きつく乳首と陰核を抓られ、引っ張られた。
ばちん、と尻に音を立てて腰が打ち付けられる。
潮を噴き、床に淫猥な水溜まりをつくる。
激しく深い絶頂の中で、エンドロールにはもう正気の判断もできず。言われるまま望まれるままに答え。
そして彼女の淫肉もまた言葉の通り、肉棒にしがみついて抱きしめ搾り上げた。
「あはっ♥ いいわよぉ♥ その答え、忘れちゃダメだからねぇ……っ♥」
「はいっ♥ わかり、ましたぁっ♥」
ファンタズマゴリアの声に艶が混じり。膣内で肉棒が膨らみ、さらにきつく反り返って奥をいじめる。
射精が近づいているのだと、エンドロールの膣肉も嬉しそうに反応し、精液をねだって絡みついた。
「んっ♥ だすわよぉ♥♥♥」
「あっ♥ あああっ♥ でっ♥ でてぇぇっっ♥♥♥」
サキュバスの疑似男性器が放つ精液に、生殖能力はないが……それは濃厚な半ゼリー状の媚薬である。
そんな媚薬注入が、肉棒が脈打つごと行われる。
淫魔の射精が一度や二度の脈動で終わるわけもない。
膣内で肉棒が跳ねるごと、エンドロールの体はそれ以上の勢いで絶頂痙攣にのけぞる。
「あぁはぁ♥ 気持ちいぃ♥ ほら、どんな顔してるか見せてぇ♥」
「あひ♥ ひきゅっ♥ まだ♥ でてるのにぃ♥」
しかも、そんな射精中にエンドロールは腕を掴まれ。
連続絶頂で脱力した体を、反転させられる。
媚薬漬けにされた膣肉を乱暴にかき混ぜられ。
違う角度で突き上げられる。
媚薬精液は自ら意志を持つように子宮内や膣内にこびりついてほとんどあふれ出さず。エンドロールの理性を焼く。
カウンターに背を乗せられ、向かい合う体勢になると、互いの蕩けきった表情が露わになった。
「あははははっ♥ い~い顔してるじゃなぁい♥ 一回だけで済ませようかと思ってたけど、もう一回くらいしようかしらぁ……♥」
「あっ♥ あっ♥ そ、そんな……♥」
十数度の脈動と共に精液を吐き出し、勢いを衰えさせていたファンタズマゴリアのものが、再びみちみちと硬く中を押し広げてくる。
さらなる快楽に怯えるエンドロールだが、顔は上気し、膣肉はまだひくついて肉棒にしゃぶりついている。
「でも、時間もないものねぇ♥」
「あっ♥ あぁぁ……」
ゆっくりと肉棒が引き抜かれていく。
涙ぐんだ表情で、思わず結合部を見てしまう。
エンドロールの目に、己の陰唇があさましく伸びて肉棒にすがりつく様子が見えた。
引き抜かれるそれを離すまいとしているのだ。
そんな有様に、理性も引きずられてしまう。
気づけば、エンドロールの脚はサキュバスの腰にがっちりと絡んで抜かせまいとし。
さらに、自ら腰を浮かして肉棒へ奉仕を始めていた。
「あはっ♥」
「んぃぃ♥ ひぃ♥ いいいいぃ♥ チンポいいっ♥ チンポすきぃ♥ もっとぉ♥ もっとぉっ♥」
タガが外れたように、正常位になった下から腰を激しく突き出して自ら肉棒を咥え、膣奥に押し付ける。
エンドロールの目は完全に蕩け、快楽を貪ることしか考えられなくなっていた。
「あら? いいのかしらぁ♥」
「いいのぉ♥ もっとっ♥ もっとハメてっ♥ 気持ちよくしてっ♥ 奥に出してっ♥♥」
「そう。それじゃあ……本格的に、愉しみましょ♥」
「いひぃ♥ きてぇ♥♥」
二人の乳房が押しつぶし合わされる。
二人の蕩けた顔が触れあい、唇が重なると……接吻と呼ぶにはあまりに下品に、舌をしゃぶり合う。
ファンタズマゴリアが上からのしかかる体勢ゆえ、エンドロールが一方的に淫魔の唾液を口に注がれ飲まされてしまう。
さらには豊満な淫魔の乳房は、ローションめいた乳液が噴き出させて二人の体を卑猥に濡らした。
結合部だけでなく、全身がぬちゃぬちゃと淫猥な音を店内に響き、淫臭が満ち……。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
そうして3時間後。
ファンタズマゴリアは少なくとも10回は射精し。
エンドロールの絶頂回数は、もはや数えるのも愚かしい。
「んっ……んむ……んは♥ そろそろダウンかしらぁ♥」
「はひ♥ くひっ♥ ひぁ……♥」
さしたる時間ではないが、サキュバスとの性交渉は快楽と引き換えに多くを奪われる。
そして奪わずとも、サキュバスは濃厚な性交渉を通して多くの糧を得る。今も、ファンタズマゴリアは行為前より遥かに満ち足り、色香と艶を増していた。
一方で媚薬漬けにされて精気を吸われ、絶え間ない連続絶頂に晒されたエンドロールは、もはやまともな反応もできない。
雌肉は反射的に絶頂痙攣を繰り返し、肉棒を楽しませるが……上半身はぴくぴくと小刻みに震えるだけ。
「じゃあ……そろそろ店を開く時間だし、今日はここまでねぇ♥ 今度からは素直におねだりしてきなさいな」
「あぁ……ひぁぁ……♥」
腰に絡ませていた脚も力が抜けている。
名残惜し気に絡みついてくるエンドロールの陰唇に、目を細めながら……ファンタズマゴリアは、深々と貫いていたものを引き抜いた。
ずっと挿入されていた雌穴はぽっかりと口を開いたままになり、何度も注がれた媚薬精液をようやくとろとろとあふれ出させている。
「ほーら、起きなさいって。そのままだと、お客さんが来たら相手してもらうわよぉ♪」
「ふぁ……ぁふ……ぅ、うぅ……」
ファンタズマゴリアが腕を引き起こして立たせようとしても、エンドロールは軽い絶頂に襲われてしまう。
膣肉が収縮し、奥から白濁の塊がぼとりと溢れ落ち……
「あら、もったいなぁい♥」
「んぃぃぃっ♥♥」
落ちた精液の塊を、ファンタズマゴリアが指に受けて……そのまま、今回は使われなかったエンドロールのアナルへとねじ込んだのだ。
びくんっと身を跳ねさせ、今までとは違う感覚で絶頂させられて意識を覚醒させられた。
「じゃあ、お仕事がんばってねぇ♥」
「あひっ♥ んぃひっ♥ ほぉっ♥」
精液と愛液でどろどろになった両穴を、サキュバスの指で巧みにかき混ぜられる。
また連続絶頂させなられながら身を引き起こされ。
無理矢理に立たされ……ぱっくりと開いた両穴を、ずらしていたボディスーツのクロッチで封じられる。
たっぷりと注がれ、直腸にまで塗られた媚薬精液が、じんじんと体を火照らせてくる。
「例の人は、最近うちじゃ見かけないのよぉ。景気よく稼いだみたいで、無料サキュバス相手じゃなく有料娼婦を買ってるらしいの。ショーケース通りで見かけるそうよぉ」
求められていた情報を伝えると、もう用はないとばかりにエンドロールの背をぐいぐいと押して店から出そうとするファンタズマゴリア。
だが、エンドロールとしてはこのまま外に出されては困る。体はサキュバスの媚乳ローションまみれ。体内も媚薬漬けになっているのだ。
「ちょっ、ま、待ちなさいよ! せめてシャワーとか!」
「もう開店時間よぉ? シャワー浴びて……深夜まで、無料で客の相手してくれる?」
「~~~っ!」
無言で店を飛び出すしかなかった。
「また、したくなったら来てねぇ♪」
「来ないっての!」
そんなやりとりも、もう何度目かわからないのだが。
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エンドロールにはカネがない。
カネがないから賞金首を追っているのだし……今も、情報を握るファンタズマゴリアに抵抗しきれなかった。少なくとも本人としてはそのつもりだ。
かつて悪質な娼館経営者暗殺の依頼を受け、娼婦として潜り込んだ。
娼館では媚薬漬けにされ、毎日動けなくなるまで変態どもの相手をさせられた。
どうにか標的を暗殺したが、脱出に失敗。
負傷しながらどうにか逃げ延び、裏路地で意識を失って……今の“恩人”である技術屋に拾われた。
もっとも、この欲望の都市において“タダの恩”などありはしない。
おかげで勝手な肉体改造を施されて多額の借金を負った上、恩人様の奴隷も同然だ。
しかも、かつて殺した娼館経営者は犯罪組織幹部。
逃げ出せば、組織にリークされるだろう。そうでなくとも、重改造された体のメンテナンスには“恩人”を頼る他ない。面倒な独自開発ウェアで改造されてしまった。他の技師に触れさせれば、重度の障害が生じかねない。
つまり、どうにか稼いで借金を返済し。
かつ、己に仕込まれた各種肉体改造を一般品に変えていかねばならないのだ。