転生先は美少女秘書の居る魔法図書館でした。寂しがり屋でちょっぴりえっちな美少女司書と毎日イチャラブセックス三昧 ~陰キャ童貞からの逆転勝ち組人生~ 作:味のないお茶
第十話
「それで、そろそろ俺にも状況の説明をしてもらってもいいのかな?」
俺の存在が無かったことにされてる気がするので、俺はそう言って二人に話しかけた。
「す、すみません。ルエル、離れてください」
「え……お姉ちゃん。この人誰?」
キョトンとした目でこちらを見るノエルの妹のルエル。なるほど。確かにノエルの面影があるし、姉妹と言われても納得だ。
「この人はリュウトさん。この魔法図書館に異世界転生で私が呼んだ方で……とても大切な人よ」
とても大切な人。と言ったあと、ノエルは俺の手をそっと握ってくれた。
軽く視線を向けると、彼女はふわりと頬笑みを浮かべている。とても可愛い。
見つめあってそのままキスをしたくなるような欲望を押さえ付けて、俺はルエルに挨拶をする。
「初めまして。滝本龍斗と言います。ルエルさんでいいのかな?よろしくお願いします」
俺がそう言って握手をしようと手を出すと、ルエルは俺の手をパシンと叩いて、敵意に溢れた視線を向けてきた。
「……え?」
「ル、ルエル!!何してるの!!??」
彼女の行った予想外の行為に、俺とノエルが驚いたように声を上げる。
「私はお姉ちゃんに会うために十年間も努力してきました。それを貴方のようなぽっと出の人に奪われたと聞いて、穏やかでいられるほど人間が出来てる訳では無いです」
「……ルエル」
「なるほどね。君がここに来るまでには努力をしていた訳だ。それはノエルの助手になるためのかな?」
俺がそう問いかけると、ルエルは強い瞳で俺を睨みつけながら言葉を返した。
「そうです。魔法図書館で働けるのは満18歳になってからです。私はお姉ちゃんと離れてからの十年間で、必死に勉強をしてきました。そしてようやく助手としてお姉ちゃんの所に行けると決まったんですよ。そうしたらなんですか。いきなりお姉ちゃんの隣には良くわからない男の人が居るじゃないですか。それがお姉ちゃんの大切な人?笑わせないでください。私は絶対に認めないですからね!!」
「……まぁ確かにそうだな。君がそう考えるのも仕方ないだろうね」
「リュ、リュウトさん!?」
辛辣とも言える妹の言葉に同意を示した俺に、ノエルは少しだけ驚いたような声と視線を向けた。
「ちなみにルエルさん。俺は君のお姉さんと一生を共にしようと考えてる。それには家族の同意を得るのは必要事項だと思ってたからね。こうして彼女の身内と顔を合わせることが出来たのは良かったと思ってるよ」
「あぅ……リュウト……さん……嬉しいです」
「ふぅん。私の啖呵に怯まないで自分の気持ちを言えたことは評価してあげますよ」
腕組みをして俺を睨みつけているルエルだが、少しだけこちらの話を聞く体勢になったようにも思える。
「まぁ、こんな所で立ち話もアレだからね。『俺たちの家』で話をしないか?歓迎するよ」
『ノエルの家』では無く『俺たちの家』と言ったのは、ルエルさんに対しての『宣戦布告』だ。
「タキモトリュウトさんですか。なるほど。少しは覚悟が出来ている人なんですね?」
俺のその宣戦布告を受け取ったルエルさんは、ニヤリと笑って言葉を返した。
「そうだね。これを知ったのはついさっきだけど、ノエルとは1000年でも1万年でも1億年だろうと一緒に居ると決めているからね」
「……へぇ。少しはまともな男の人のようですね」
そんな話をしたあと、俺はルエルと並んで俺たちの家へと歩いて行った。
「……不味いですね。ルエルのリュウトさんを見る目が少し変わりました……」
そして、少し歩いたところで玄関の扉が見えてきた。
俺はズボンのポケットから鍵を取りだして、扉を解錠する。
ガチャリと扉を開けてルエルを中に迎え入れる。
「『ただいま』」
ルエルは玄関で履いていた靴を脱ぐと、そう言って家の中に入った。
『ただいま』という言葉は俺の宣戦布告に対しての答えだろう。
ここはもう『私の家でもある』と言う意思表示だ。
「お帰り、ルエルさん。歓迎するよ」
「……歓迎ありがとうございます、タキモトさん」
ノエルの家族なら俺の家族でもある。そんな彼女が『ただいま』と言ったのなら『お帰り』と返すのが当然だろう。
「こっちが洗面所だ。まずは手洗いとうがいをしてこようか」
「そうですね」
そして、俺たちは洗面所で手洗いとうがいを済ませてから、居間へと向かっていった。
「なるほど。綺麗に掃除が行き届いていますね。これはお姉ちゃんがしたことですか?」
「いや、違うよ。家事は分担して行うことにしていてね。食事の準備と洗濯物はノエルが行う。掃除は俺がすることになってるからね」
「へぇ。お姉ちゃんに任せ切りにしていないのは高評価です。まぁ当然とも言えますが。ちなみにタキモトさん。料理の腕は?」
「現世では一人暮らしを何年も続けてきたからね。それなりではあると自負しているよ」
料理は俺より圧倒的に上手なので、基本ノエルに任せてはいるけど、簡単な手伝いとかはしてる。
まぁ所謂『男料理』とかならかなり上手に作れるとは思ってるけどな。
「そうですか。そろそろお昼ご飯を食べるには良い時間ですよね?」
ルエルの言葉で時計を確認する俺。
十二時半をデジタルは示していた。
「私。タキモトさんの手料理が食べてみたいですね?」
「良いだろう。腕によりをかけて振舞ってあげるよ」
ニヤリと笑ってそう言うルエルに、俺も笑みを返してそう答えた。
「……えー……リュウトさんの手料理とか、私まだ食べたことないのに……」
そして、俺は台所へと向かい、ノエルとルエルに手料理を振る舞うために準備を進めて行った。