転生先は美少女秘書の居る魔法図書館でした。寂しがり屋でちょっぴりえっちな美少女司書と毎日イチャラブセックス三昧 ~陰キャ童貞からの逆転勝ち組人生~ 作:味のないお茶
第一話
「……ここは、何処だよ」
トラックに跳ね飛ばされ、激痛と共に意識を失ったと思ったら何だかよく分からない場所で目を覚ました。
軽く周りを見渡してみると、辺り一面本棚に囲まれていた。
どうやら『図書館』のように見える。
だが、俺が知ってる図書館とはどうも様相が違う。
本棚の高さが明らかにおかしい。どう見ても100メートルはあるように見える。人の手が届くような気配がしない。
「まさかとは思うけど……異世界転生って奴か?」
漫画やラノベやアニメは好きで良く見ていた。
トラックにはね飛ばされて死んだ主人公が、異世界に転生するのは良くある話だ。
その際に「本当は死ぬ予定じゃなかった……」とか言われて『チートスキル』を神様から貰うのが恒例だけど、俺にはそんなことは起きなかった。
チートスキルが無い異世界転生も無いわけじゃないし、スローライフ系なら問題ない。
「まぁ……まずはここが何処かを知らないと行けないよな」
俺がそう呟いた時だった。
「ここは魔法図書館です。この世界に存在する全ての書物を管理する場所です」
「……え?」
背後から聞こえてきた、澄んだ鈴の音のような女性の声に振り抱えると、今まで出会った誰よりも美しい見た目の女の子が佇んでいた。
「珍しいですね。ここに人が来たのは、私が司書になってから初めてのことです」
「そうなんだ。えと……さっき君が言ってたように、ここは魔法図書館って場所なんだね。その、俺が知ってる図書館とはやっぱり違う場所なんだよね?」
「そうですね。貴方が元いた世界の図書館とは全く別物と言って良いですね」
「……元いた世界。やっぱり俺は……異世界転生ってやつをしたのかな?」
「はい。貴方が知る言葉で今の状況を説明するとしたら、その言葉が一番適切かと思います」
「その……元の世界に帰れたりはするのかな?」
俺が彼女にそう問いかけると、彼女は少しだけ寂しそうに瞳を伏せた。
「……やっぱり、帰りたいですよね?」
「えと……どうしてもって訳では無いけど……帰れる方法があるのかな?」
今にも泣き出しそうな表情の彼女に、俺は思わずそう言って言葉を濁した。
彼女が司書になってから初めて出会った人間が俺だって話だからな。
こんなだだっ広い、本しかないような場所で独りで暮らしていたのなら、少しは同情してしまう。
「異世界転生をした方がここに来た場合の対処方法が二つあるんです」
「……二つ。なるほどね。教えて貰えるのかな?」
俺がそう聞くと、彼女はコクリと首を縦に振った。
「一つ目はあちらの『転生の扉』を通ってもらい、別の世界で人生を過して貰うことです。こんな本しかない場所で生涯を過ごすのは嫌だ。と言う方はあちらの扉を選びます。その際に選ばれる世界は、貴方が元いたような世界かも知れませんし、剣と魔法みたいな世界かも知れません。ランダムと言うやつですね」
「なるほど。それで、もう一つは?」
俺がそう言うと、彼女は少しだけ言いにくそうに言葉を紡いだ。
「……その、私の『助手』として、この魔法図書館の管理をする。と言うものです」
「君の助手か……」
「は、はい……その、お給料は出ませんが、衣食住は提供出来ますし、ここの魔法図書館に存在する書物は全て読み放題です。貴方が元いた世界のマンガやライトノベルと言ったものも随時入って来ます」
「やります!!」
「……え?」
俺が言った言葉に、彼女は少しだけ予想外だったのか、驚いたような表情を浮かべた。
「やるよ。君の助手を」
俺がもう一度そう言うと、彼女はブルーのサファイアのような瞳を見開いて、少しだけ涙を浮かべていた。
「ほ、本当ですか?だってここには本しかないんですよ?」
「本しかない?いや……そんなことは無いだろ」
「……え?」
俺は少しだけ笑みを浮かべながら、目の前の彼女を指さす。
「君がいるじゃないか。自慢じゃないけど死ぬ前は女の子と話すことすら出来なかったんだ。君みたいな可愛い女の子と仲良くなれるならここに残るのも全く苦じゃないし、むしろご褒美じゃないかな?」
「か、可愛い女の子……そ、そんなことを言われたのは……初めてです……」
彼女はそう言うと、顔を赤く染めて俯いた。
サラリと揺れた白銀の髪の毛は腰まで伸びている。
西洋人形のように整った顔立ちにブルーのサファイアのような瞳。
陶磁器のようなキメの細かい白い肌。
小柄な体型は庇護欲を唆る。
こんな天使のような女の子と一緒にいられるのなら、転生の扉なんて選ぶ理由が無い。
「それじゃあ俺は君の助手をする道を選ぶ。それで構わないかな?」
「……はい。よろしくお願いしますね」
俺の言葉に、彼女はそう言ってふわりと頬笑みを浮かべた。
やばい……めちゃくちゃ可愛いな……
「そ、その……それじゃあ自己紹介をしようか」
「そ、そうですね」
高鳴る鼓動を誤魔化すように、俺は彼女に名前を告げた。
「生前は 瀧本龍斗(たきもとりゅうと)って名前だった。龍斗って呼んでくれて構わない」
「はい。わかりました。リュウトさん」
彼女は笑顔でそう言葉を返したあと、言葉を続けた。
「私の名前はノエル・アルフォートです。ノエルと呼んでください」
「わかった。よろしくな、ノエル」
俺はそう言って、ノエルに右手を差し出した。
それを見た彼女はそっとその右手を握りしめた。
小さな手。力を込めたら壊れてしまいそうだ。
俺はガラス細工を扱うように丁寧に握り返す。
「えへへ……とても嬉しいです。ここの司書になってもう十年になりますが、初めての出来事なので」
「十年も独りじゃ寂しかっただろ?」
俺がそう言葉を返すと、ノエルは頬笑みながら言う。
「……そうですね。でもこれからはリュウトさんが居ますから」
「……ッ!!!!」
やばい。今の表情は本当に可愛い過ぎた。
こんな可愛い女の子と二人で過ごす。
そんな夢のような生活に期待を膨らませながら、俺の助手としての生活がスタートした。