転生先は美少女秘書の居る魔法図書館でした。寂しがり屋でちょっぴりえっちな美少女司書と毎日イチャラブセックス三昧 ~陰キャ童貞からの逆転勝ち組人生~ 作:味のないお茶
オルフェside ①
「……ふぅ。これで一安心。と言った所でしょうかね」
サーシャとの戦いを終え、私は軽く息を一つ吐き出しました。
久しぶりに魔力を全開放した反動もあり、身体の節々が少しだけ痛みましたが気にするほどのことでも無いでしょう。
『身体は大丈夫。オルフェ?』
私の身体を案じて、頭の中に『女の子の声』が響きました。
『心配しなくても平気よ。でも気遣ってくれてありがとう、レーヴァテイン』
私は頭の中で『意志のある魔法杖 レーヴァテイン』に言葉を返しました。
『なら良かった。でもあまり無理はしないでね?ただでさえ最近は寝てないんだから。身体が資本だからね』
『ふふ。そうね。でももう大丈夫よ。サーシャを魔法図書館に飛ばすことが出来たから』
『魔法図書館……確かオルフェの幼馴染の女の子が十年前から管理人をしてるんだよね?なら安心だね!!』
そう。私と同い歳のノエル。幼馴染として育ってきた親友の女の子。
十八歳の時に私はこの世界の『魔王』としての役割に。
彼女は魔法図書館の『司書』としての役割に。
それぞれ『就職』をしました。
今は連絡が取れないけど、あの子ならきっと……
『そうよ。ノエルはとても優しい女の子だからきっと力になってくれると思うわ』
私がレーヴァテインにそう言葉を返すと、背後から声がかけられました。
「お疲れ様です魔王様。最後の一撃は流石の一言でした。勇者に対して『温情』を向けている。などと言っていた自分が間違っておりました」
現れたのは『四天王』の一人。
『爆炎のラクス』でした。
私がサーシャと『八百長試合をしている』と声を上げた最初の一人です。
「……ラクスですか。まぁそうと見られても仕方ないとは思ってましたからね。魔力の全開放は身体に負担が来ます。出来れば使用したくないと思ってましたから。それを『手抜き』や『温情』と見られても仕方なかったとは思います」
「なるほど。魔王様のご都合も考えず、自分勝手な発言をしたと痛切に反省をしております」
ラクスはそう言ったあと、腰にある『魔剣 フランベルジュ』を抜き放ちました。
「……何のつもりですか、ラクス」
「……魔力を全開放した反動でかなり体調が悪いご様子。貴女を討つには今が好機かと思いましてね」
「勇者と八百長試合をしていた。という誤解は解いたと思っていましたが?」
私がラクスにそう問いかけると、彼女はケラケラと笑いながら言葉を返しました。
「あははははは!!!!私は四天王最強なんて言う椅子で満足なんかしていない!!魔王オルフェ!!貴女を倒して私が魔王の椅子に座る!!そのために貴女が魔力を全開放して、その反動で弱くなるこの隙を狙っていたんだよ!!」
「ふふふ。随分と情けないことを言う女だったようですね。私が弱くなるときでしか、倒せないと思っていたのですか?」
私がそう『煽り』を入れると『煽り耐性の無い』ラクスはかなり激昂した様子で言い返しました。
「違う!!私は少しでも確実な方法を取ったまでだ!!」
「なるほど……まぁ『一騎打ち』を選んだだけまだマシと言えるでしょうね。ここで貴女が配下を連れてやって来ていたら軽蔑してましたね」
「ふん……軽口を叩けるのも今のうちだ。魔王オルフェ。貴女の命はここで終わりだ!!」
ラクスはそう言うと、フランベルジュを大上段に構えて一気に振り下ろしました。
私が彼女に与えた『炎の魔剣 フランベルジュ』は能力解放をすると、全てを焼き尽くす業火を放ちます。
目の前に迫る業火。ラクスが『本気』であると言うことが理解出来ました。
『オルフェ!!これはちょっと不味いんじゃないかな!!今の体調で相手が出来るような強さじゃないよ!!』
頭の中にレーヴァテインの悲鳴のような声が響きました。
ですが軽率に逃げを打てるような相手ではありません。
『戦うしかないですね。レーヴァテイン……力を貸してください』
『もちろんだよ、オルフェ!!絶対に生きて帰るよ!!』
そして、私は足元に魔法陣を描きました。
「防御結界展開」
ラクスの放った業火は、私の結界によって防がれました。
しかし、先程サーシャに全力を尽くした反動もあり、十全の結界であるとは言えませんでした。
「ぐぅ……やはり今の体調では厳しい相手ですね……」
ピシ……ピシ……と結界が悲鳴を上げているのかわかります。
これは長くは持ちそうにありませんね……
『レーヴァテイン……一か八かで転移魔法を使います』
私は頭の中でレーヴァテインにそう声をかけました。
『今の状況で転移魔法なんか使ったら……何処に飛んでくかわかんないよ!!』
転移魔法はデリケートな魔法です。
こんな状況で使えばどんなことが起きるかわかりません。
その場に留まるだけか、空高くか、海の中か……あまり考えたくありませんが……ゴブリンやオークの巣か……今の体調では彼らの慰みものになる可能性すらありますね。
私が『魔王』としての強さを示せなければ従う理由はありません。
魔界は弱肉強食の世界ですからね。
そう考えるならは、ラクスのこの行動は魔界の摂理に反するものでは無いですから。
『それでも……このままでは死を待つだけです……』
私はそう言うと、足元にもう一つの魔法陣を描きます。
『並列魔法展開』
私が得意としているものです。
これによって「防御結界」を展開しながら「転移魔法」を唱えることが出来ます。
「……出来れば、私も魔法図書館に転移出来ることを祈りましょう」
私がそう呟いた瞬間。防御結界が木っ端微塵に砕け散りました。
紅蓮の色に包まれる視界。私の身体を灼熱の炎が包み込みました。
『オルフェ……転移魔法発動可能だよ!!』
『では……発動します……』
「転移魔法……発動……」
私はレーヴァテインを輝かせ、転移魔法を発動させました。
魔法はきちんと発動したようで、私の身体は転移魔法特有の浮遊感に包まれました。
「……さぁ、あとは何処に転移するか……ですね」
私は軽くそう呟きながら瞳を閉じました。