転生先は美少女秘書の居る魔法図書館でした。寂しがり屋でちょっぴりえっちな美少女司書と毎日イチャラブセックス三昧 ~陰キャ童貞からの逆転勝ち組人生~ 作:味のないお茶
第二話
女性をベッドの上に寝かせたあと、俺たち三人は居間へと戻ってきた。
テーブルの上に用意された麦茶を一口飲んだあと、俺は軽く二人に話しかけた。
「とりあえずこれで一安心と思っていいのか?」
「そうですね。あとは彼女が目を覚ますまで待ちましょうか。見たところ生命に別状は無さそうですし、詳しい話はその時に聞けば良いかと思います」
「そうね。まぁ……別世界の『女勇者』って感じがするけどね。『魔王』と戦って負けたって見てるわよ」
別世界の女勇者……なんて言うか、俺が知らないだけでいろいろな『世界』があるんだな。
「ふふふ。魔王ですか。私としては『彼女』のことを思い出しますね」
「え……どうしたんだノエル。何か心当たりとかあるのか?」
魔王という言葉に少しだけ微笑んでいるノエルに、俺は疑問をぶつける。
「はい。私には……まぁ正確にはルエルにもですが『幼馴染の女の子』が居るんです」
「あ、オルフェお姉ちゃんね!!私も小さい時に良く遊んで貰ったわよ」
「……へぇ。それで、そのオルフェさんがどうしたんだ?」
「私たちの世界では、十八歳になると『就職』をするんです。私はこの魔法図書館の『管理人』に就職をしました」
「私はお姉ちゃんの補佐をするために、魔法図書館の『助手』に就職したわ。この話はここに来た時に話したわよね」
「そうだな。それでその幼馴染のオルフェさんは何処に就職したんだ?」
……なんとなく予想出来てきたけど、俺はノエルにそう尋ねた。
すると、やはり予想通りな答えが返ってきた。
「はい。リュウトさんの予想してる通りかと思いますが、別世界の『魔王』に就職しました」
「魔王にみたいに恐ろしい女の子だったのか?」
俺のその疑問に、ノエルは微笑みながら否定をした。
「ふふふ。いえ、そんなことはありませんよ。オルフェはとても優しくて思い遣りに溢れた女の子でした」
「だったらなんで魔王なんて職についたんだ?」
「彼女が持つ『魔力』が私たちの世代では最高だったからですね。私は二番目でしたから。一番魔力が強い者が『魔王』になる。そういうしきたりですので」
「そうだったのか。てか、そんな優しい女の子が魔王をするなんて大変だろうな」
俺がそう言うと、ノエルは少しだけ視線を外したあと言葉を返す。
「そうですね。ですが責任感の強い女の子でもありましたから。連絡は取れてませんが今でも元気でいると信じていますよ」
そこまで話したところで、ノエルはテーブルの上のメモ紙にペンを走らせた。
そしてあっという間に『魔法陣の絵』を完成させた。
「まだお昼ご飯には少し時間がありますからね。リュウトさんの魔法の練習をしてみましょうか」
「おお。これは楽しみだな。それで、この魔法陣の絵がどうしたんだ?」
「私たちの使う魔法は、俗に言う『詠唱』と呼ばれるものは使いません。『黄昏よりも昏きものー』みたいなやつですね」
ドラグスレイ○……随分と懐かしい魔法だな。
「発動する魔法によって使用する魔法陣が変わります。それを頭の中で思い描くことが第一歩です。そしてその魔法陣を魔力を込めて足元に顕現させます。『魔法陣グ○グ○』と同じですね」
「なるほど。非常に分かりやすい説明だな」
「発動させる魔法が高度になればなるほど、描く魔法陣は難しいものになります。そして魔法陣にミスがあれば魔法は発動しません。もしくは失敗して予期したものとは違う結果を招いてしまいます」
「それが、さっき話してた転移魔法の暴発や失敗ってやつだな」
「はい。転移魔法はとても高度な魔法ですからね。高い精度で使えるのはルエルと……オルフェ位ですね」
「ふふん。私の凄さがわかったかしら?」
そう言って豊かな胸を張るルエル。
なんだかめちゃくちゃ可愛いな。
「あぁ、凄いなルエル。てかそのオルフェさんも使えたんだな」
「はい。オルフェは凄いんですよ。全ての魔法が使えましたからね。そして彼女は『並列魔法』という物が使える唯一の人でした」
「並列魔法?」
また聞きなれない言葉が出てきたな。
俺が聞き返すと、ノエルはもう一枚の紙に魔法陣を描いた。
「普通の人は魔法陣を頭の中で描くのが一つが限界です。ですがオルフェは二つの魔法陣を同時に描くことが出来ました。これを並列魔法展開と言います」
「え……めちゃくちゃ凄くないか?」
防御魔法を使いながら攻撃魔法を撃てるって事だよな。
無敵じゃん。
「そうなんですよね。まぁこれがあるからオルフェが魔王に選ばれたと言うのもありますね」
「知れば知るほどすごい人なんだな。まぁ……今は初歩の魔法を一つ使えるようになりたいね」
俺がそう言うと、ルエルは微笑みながら丸の中に星が描かれている魔法陣をメモに描いた。
「これが『疲労回復』の魔法の魔法陣です。これを頭の中に描いて見てください」
「……なるほど。そんなに難しい形じゃないな。ちょっとやってみるよ」
俺はそう言うと、ノエルから渡されたメモ紙を手に取り目に焼き付ける。
そして、瞳を閉じて魔法陣を頭に思い描く。
すると……自分の身体が少し暖かくなるような感覚があった。
「なんか身体が暖かく感じるんだけど……これって何だ?」
「凄いですねリュウトさん。いきなり『魔力』の存在を感じとれるなんて」
「へぇ……これが魔力なんだな。この感覚を足元に写すんだっけ?」
「はい。……ってリュウトさん本当に凄いですね!?一発で出来てますよ!!」
「リュウトに意外な才能があったわね。いえ、もしかしたら素体の性能かもしれないけど」
俺が目を開けると、円の中に星が描かれている魔法陣が、足元に顕現していた。
「この後はどうするんだ?」
「はい。そしたら『魔法の名前』を呼びます。この場合は『疲労回復の魔法 発動』と言えば大丈夫です。慣れてくればそれすら要らなくなりますが」
「了解だ。えと……『疲労回復の魔法 発動』」
俺がそう言うと、淡い緑色の光が身体を包み込む。
すると、先程まで感じていた『疲労感』が無くなった。
「すげぇ……さっきまで感じてた疲労感が無くなった」
「いや……凄いのはリュウトさんかと……」
「初歩的な魔法とはいえ……こんな短時間で会得するなんてね……驚きよ」
異世界に転生して、魔法を簡単に会得する。
なんだろうか、ここに来て初めて『異世界転生物のテンプレ』を味わってる気がする……
ここに来てやってたのって、筋トレとセックスと読書とゲームだけだったからなぁ……
そして、俺は時計に視線を向けると、針は十二時を示していた。
「そろそろいい時間だし、昼の準備をしようか」
「そうですね。今日はリュウトさんの番でしたね」
「ふふ。リュウトの豚キムチチャーハンが食べられる日なのよね。今から楽しみだわ」
「あはは。楽しみにしてくれるのは嬉しいな。それじゃあちょっと待っててくれ」
俺がそう言って椅子から立ち上がった時だった。
ガチャリ。と居間の扉が開いた。
「え……?」
俺が視線を扉に向けると、先程までベッドに寝かせていた女性がTシャツ一枚の姿で立っていた。
「…………ここは、何処?」
不安そうな目でこちらを見ながら女性はそう言った。