転生先は美少女秘書の居る魔法図書館でした。寂しがり屋でちょっぴりえっちな美少女司書と毎日イチャラブセックス三昧 ~陰キャ童貞からの逆転勝ち組人生~ 作:味のないお茶
第五話
「ご馳走様でした」
チャーハンとスープを食べ終わった俺は、レンゲを皿の上に置いて手を合わせてそう言った。
「なるほど。それが食べ終わった後の『作法』ってやつなのかい?」
俺の様子を見たサーシャがそう言ってきたので、俺は首を縦に振ってそれを肯定した。
「そうだな。『いただきます』で始まって『ご馳走様でした』で終わる感じだな」
「そうか。じゃあ僕も食べ終わったからね。ご馳走様でした」
俺と同じように手を合わせてそう言うサーシャに、俺はお礼を返した。
「ありがとうサーシャ。お粗末さまでした」
「そのお粗末さまでしたってのはなんなんだい?」
首を傾げるサーシャに俺は言葉の意味を説明していく。
「ご馳走様でした。というのは『とても満足したよ。ありがとう』って意味なんだ。お粗末さまでした。と言うのは『こちらこそ美味しく食べて貰えて嬉しいです』という意味だな」
「ふむ。タキモトさんの国は『礼儀』を大切にする国なんだな。僕の知ってる国でもそういうのはあったね」
「そうだな。確かにサーシャの言うように、礼儀を重んじる国柄だったよ」
俺がそう答えると、サーシャは何かを思い出したかのように少しだけ笑いながら言葉を返した。
「ふふ。その国の人と話す時は『礼儀』で失敗をすると怒鳴られたんだ。君はそうでなくて安心したよ」
「俺の国でもそういう人は居たよ。でも俺はそうじゃないから心配は無用だ」
そして、全員分の食器を流しに入れた所で、ノエルが洗い物をしてくれた。
『昼ごはんを作って貰ったので、洗い物は私がやりますよ』
といつも言われているからだ。
ノエルの言葉に甘えて、俺は食後の運動のために『ゲーム機』を取り出した。
「……なぁ、タキモトさん。それは一体なんだい?と言うかさっきから気になってたんだけど、この大きなガラスの板?みたいなのも良くわからないんだけど……」
「あぁ、これは『テレビ』と言って映像が写せる物だと思ってくれ」
「ふむ……なるほどね。テレビと言うのか。映像が移せる……映画のようなものだと思えばいいかな?」
「そうだな。あれが小さくなったものだと思ってくれ」
「ははは。ここには僕が知らないことが沢山あってとても新鮮だ。それで君が手にしてるのは?」
「これは『ゲーム機』と言うものでな……まぁこのテレビと一緒に使う娯楽の機械だと思ってくれ」
「娯楽の機械か。僕の世界ではそもそも娯楽が少なかったからね。まぁ……僕自身がそう言うのに縁遠かったとも言えるけど……」
少しだけ寂しそうに遠い目をしてるサーシャに、俺は軽く頭を撫でながら笑いかけて言った。
「まぁここに来たのも何かの縁だ。少しは羽を伸ばして非日常を楽しんでみたらどうだ?」
「き、君は……!!軽率に女の子の頭を撫でないで欲しいかな……っ!!」
「あぁ、すまんな。なんか寂しそうにしてたからな。つい手が出たんだ。嫌だったよな、いきなり触られるのは」
「ま、まぁ……嫌では無いからそこまで気にしなくても良いけど……」
「うわぁ……またリュウトさんが『ラブコメラノベ』をやってます……」
「……私とリュウトのやり取りを見てたお姉ちゃんの気持ちがわかったわね」
俺とサーシャのやり取りを、先程と同じようにジトーとした目でノエルとルエルが見ていた。
「……いや、別に普通のことしかしてないつもりだけど……」
「ですよね。リュウトさんらしいなと思います」
「うん。リュウトにとってはそれが『普通』よね」
トゲを感じる二人の言葉を受けながら、俺はゲーム機の準備を進めて行った。
「えと、サーシャ。まずはこのコントローラーを軽く握ってもらえるかな?」
ゲーム機の準備が出来た俺は、コントローラーを一つサーシャに手渡した。
「ふむ……剣より少し頼りない感じがするね。思いっきり握りしめたら壊れてしまいそうだ」
「あはは……壊さない程度にしっかりと握ってくれればいいよ」
興味深そうな表情でコントローラーを握り締めているサーシャに、俺はそう説明をした。
「さっきまでは真っ暗だったテレビに映像が映ってるね。僕が知ってるものより格段に綺麗だ。全く……ここに来てから僕の常識が壊れてばかりだよ」
「これからもっと壊れていくことになると思うから、覚悟してくれ」
「ははは。なかなか怖いことを言ってるけど、楽しみでもあるね。それでこの後はどうすればいいんだい?」
「まずは簡単なゲームをしてもらおうかなって思ってるんだ。サーシャには『テニス』をしてもらおうかな」
「ふむ……また初めて聞く言葉だね。テニスとはどういうものなんだい?」
まぁ……やっぱり知らないよな。
俺は画面の表示を進めていきながらサーシャにテニスのルールを説明していく。
「決められたコートの中で一つの球を二人で打ち合うゲームだと思ってくれ。そしてこのコントローラーを使ってそのボールを打ち返すんだ」
「ふむ……説明は理解した。単純なルールだが奥が深そうだ。でもタキモトさん。球なんて何処にも無いが?」
「球もコートもこのテレビの映像なんだ。君が握ってるコントローラーで球を打ち返すんだ」
「ほぅ……これはすごいな。現実の動きが画面の中に反映されるのか。まずはやって見る方が早そうだな」
「そうだな。じゃあまずは操作方法を確認しながら俺と一試合やってみよう」
「ふふ。お手柔らかに頼むぞ」
こうして俺はサーシャに操作方法を教えながらゲームをしていった。
彼女はとても飲み込みが早くあっという間に上達した。
正直に言えば、たった数分でひと月は遊んでいるルエルと同じくらいのレベルになっていた。
「ふむ……なるほどな。ある程度は理解出来たな。なあタキモトさん。そろそろ『練習』では無く『試合』をしてみないか?」
「あぁ構わないぞ。俺もそろそろ試合をしてみたいと思ってたんだ」
「練習では得られないことを経験出来るからね。あと僕が初心者だからと言って、手を抜くことはしなくて良いからな。君と僕との力の差を知りたいのもあるからね」
「わかった。『ラブゲーム』でも文句は言うなよな?」
俺がニヤリと笑ってそう言葉を返すと、サーシャは顔を赤く染めながらそっぽを向いた。
「ら、ラブって……会ったばかりなのに、そんな……」
「うわぁ……ベタベタなラブコメですね……」
「もう陥落寸前じゃない。何よあのチョロイン……」
こうして、俺とサーシャが試合をしていると、意外とゲームは白熱してきた。
最初は俺がリードをしていたが、次第に彼女もゲームの中でどんどん上手くなっていき、後半では良い勝負となってきた。
だが、俺も経験者として負ける訳にはいかない。
「このサーブに全てを賭ける!!」
「ふふ。いやぁ面白いねタキモトさん。こんな球を打ち返すだけのゲームなのに」
そして、俺は今まで使っていなかった『スライスサーブ』を使った。
横に曲がって逃げるサーブを、初見では打ち返せないはずだ。
「わわ!!サーブが曲がった!?」
案の定。今までのサーブとは違う軌道に、サーシャが驚いたようだ。
そして彼女はそのサーブに空振りをしてしまい、ゲームは俺の勝ち。
……で終わるはずだった。
「うわぁ!?ご、ごめんタキモトさん!!」
「……え?うわ!!」
空振りをした拍子にか、バランスを崩したサーシャが俺の方へと倒れてきた。
ふにゅん……と彼女の柔らかい胸が押し当てられる。
Tシャツ一枚にショーツだけという装いのサーシャ。
ルエルには及ばないが、柔らかな感触に驚き、思わず俺も足を滑らせてしまった。
ズシン……
と俺の上にサーシャが乗るような形で床に倒れ込む。
「痛たた……すまんなサーシャ、受け止められなかった」
「い、いや……僕の方こそごめん……」
思わぬ形で抱き合うようになってしまったサーシャと俺。
は、反応しないようにはしないとな……
「うわぁ……あれって天然なんですよね……」
「あんなToL○VEるみたいなこと……本当に起こるのね……」
……わ、わざとじゃないんだけどな。
こうして、俺達は食後の運動も兼ねてゲームをしながら親睦を深めていった。