転生先は美少女秘書の居る魔法図書館でした。寂しがり屋でちょっぴりえっちな美少女司書と毎日イチャラブセックス三昧 ~陰キャ童貞からの逆転勝ち組人生~ 作:味のないお茶
ノエル side ②
「まず最初に、私たちの世界では『十八歳になると違う世界に就職をする』という文化があります」
私はそう言って、サーシャさんに話を始めました。
「なるほどね。ノエルさんはこの魔法図書館の『司書』に就職した訳だね」
「はい。そうですね。そしてルエルは私の『助手』に就職しました」
「うん。理解したよ」
「そして、私の世界では『一番魔力が強い者が、異世界の魔王になる』と言うことになっています」
「…………魔王ね」
「……私がいた世界では、私の魔力の強さは『二番目』でした。そして一番魔力が高かったのが……」
「……オルフェだったんだね」
……やはり、勇者と言うだけあって、頭の回転が早いですね。
サーシャの言葉に、私は首を縦に振りました。
「オルフェは私の世界の出身なんです。それと彼女は私とルエルの幼馴染。幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた仲の良い女の子なんです。サーシャさん。黙っていてごめんなさい」
「いや、謝ることは無いよノエルさん。話す機会なんか無かったしね」
彼女はそう言うと、軽く微笑みを浮かべながら言葉を続けました。
「別に、魔王オルフェの幼馴染がノエルさんやルエルさんだったからと言って、僕が貴女たちに敵愾心を抱くなんてことは無いから安心して欲しいかな」
「……はぁ。そう言ってくれると助かります。ありがとうございますサーシャさん」
「ちなみに、この話を今僕にしたということは、タキモトさんの所に魔王オルフェが居るって事なんだよね?」
「えぇそうね。その可能性は高いと思ってるわ。私もお姉ちゃんも、魔力の反応を見てそう判断してるわ」
「……ちなみに、僕が知ってる魔王オルフェは転移魔法を使う。タキモトさんを呼び寄せたのが彼女だと見ても良いのかな?」
サーシャさんのその言葉に、私は軽く首を傾げながら言葉を返しました。
「それはどうですかね……私が探知した時のオルフェの魔力量では、転移魔法を使えるとは思えません」
「それは私も同意見かな。多分だけど『何者かがリュウトをオルフェお姉ちゃんの所に転移させた』と思ってる」
「それならわかるわね。でも一体誰が……」
私がそう呟くと、サーシャさんが軽く笑いながら言いました。
「まぁ……考えても仕方ないよ。まずはタキモトさんの居る場所へ向かおう。……大丈夫だよ。いきなりオルフェに斬りかかったりはしないからさ」
「その言葉が聞けて安心しました。ありがとうございます」
私がそう言葉を返すと、ルエルが私たちに言いました。
「リュウトとオルフェお姉ちゃんの魔力が探知出来た場所はここからかなり離れてるから、私の転移魔法で一気に移動するわよ」
「助かるわ。歩いて向かっていたら一日はかかる距離だもの」
「歩いて一日……魔法図書館ってかなりの広さがあるんだね……」
私の言葉を聞いたサーシャさんが少しだけ驚いたような声を上げました。
「そうですね。小さな国くらいの広さはありますからね。何せ『世界中の書物が集まる場所』ですからね」
「なるほど。そこの管理をしてるノエルさんの大変さが理解出来たよ」
「ふふふ。ありがとうございます。と言っても外敵も来ないのでほとんど何もすることがないんですけどね」
「お姉ちゃんにサーシャ。転移魔法の準備が出来たわよ」
魔法杖を構えたルエルの足元に、大きな魔法陣が描かれています。
精度の高い陣であることが見てわかりました。
「ありがとうルエル。それじゃあサーシャさんも、魔法陣の中に入ってください」
「了解だ」
私とサーシャさんが魔法陣に入ったことを確認すると、ルエルは転移魔法を発動させました。
「転移魔法……発動!!」
私の目の前が白く光り、身体を転移魔法特有の浮遊感が包み込みました。
「リュウトさん……待っててくださいね。今向かいますからね……」
私はそう呟いて、目を閉じました。
……。
…………。
………………。
「……ん。ルエルの転移魔法は成功したようね」
「ふふん。転移魔法は私が一番修練を重ねてきた魔法だからね」
「ふふ。難易度の高い魔法を精度高く使えるのは、私も鼻が高いわ」
私とルエルが話をしていると、サーシャさんが二人の声を聞き取ったようです。
「……ん?人の声が聞こえるね」
「……私はまだ聞こえませんね。ルエルは?」
「……ごめん。私も聞こえないかな。サーシャ。案内してもらえる?」
「あはは。これでも勇者だからね。僕の五感は優れてるんだ。じゃあ着いてきて」
私とルエルはサーシャの後を着いていきながら歩き始めました。
すると、私の耳にも段々と人の声が聞こえるようになってきました。
「あ、私にも聞こえてきましたね……」
「……え?う、嘘だよね……」
「……どうしたのサーシャ?顔色が悪いわよ」
ルエルに言われてサーシャの顔色を除くと、真っ赤に染っていました。
「……え、えと。その……僕はノエルさんやルエルさんより五感が……聴覚が優れてるから……良く聞こえてるんだ……」
「なるほど。つまりリュウトさんとオルフェの会話が聴こえている。という訳ですね」
「それにしては、顔が真っ赤だけど……どうしたのよ?」
ルエルのその言葉に、サーシャさんは少し息を吐いた後に言葉を返しました。
「はぁ……ふぅ……まぁ……見てもらえればわかるよ。僕の聞き間違えじゃ無ければ……あまり見たいとは思えない光景が見れると思うから……」
「……そ、そうですか。何となく予想が出来ました」
「て言うか……リュウトの事だから、オルフェお姉ちゃんに手を出してる可能性が高いわな」
「あはは……まぁ、見ればわかるよ」
そうして歩いていると、リュウトさんとオルフェの居る場所の近くまでやって来ました。
すると、やはりと言うか……なんと言うか……
『想像した通り』の光景が広がっていました。
「……はぁ。リュウトさん……全くもう……心配して損しました……」
「あのバカ……節操が無さすぎよ……」
「まぁ……僕としては、魔王オルフェがあんなに乱れた表情をしてるのが驚きだね……」
私たちの目の前では、リュウトさんとオルフェが性行為をしているシーンが丸見えでした。
どうやら二人とも私たちには気が付いていないようですね。
はぁ……全くもう……リュウトさんは仕方の無い人ですね。またおしおきが必要ですね。
そうしていると、どうやら二人の行為が『終わり』を告げたようです。
『ああぁ……タキモトさまぁ……気持ち良かったです……』
『あぁ……俺も良かったよ……オルフェ』
「……はぁ。タキモト様……ですか。大方命を救ってもらった恩人に『恩を返す』って名目で行為をしたんですかね……」
「その可能性が高いわね。オルフェお姉ちゃんの肌ツヤが良いわ。きっとリュウトが魔法図書館の特性を使って、何か呼び出したのよ」
「それにしても、魔王オルフェの魔力が戻ってるように見えるけど……それには何か理由があるのかな?」
「あぁ。これはリュウトには話してないけど、あいつの『体液』には魔力を回復させる効果もあるのよ」
「……そうなんです。びっくりしましたよね。まぁ……ここに来て魔法を使うことなんてほとんど無かったので、あまり話す機会もなかったのですが」
「僕の世界で魔力を回復させるポーションって言ったら、高級品も良いところだけどね……」
そう話をしていると、リュウトさんとオルフェがいちゃいちゃをし始めました。
『タキモト様……キスしてください……』
『あはは……そう言えばキスすらしてなかったな……』
そんな会話が聞こえてきました。
はぁ……もう見てられませんね。
そして、二人が抱き合って、瞳を閉じた時に、私は大きく咳払いをして二人に声をかけました。
「んん!!リュウトさん!!」
「………………え?」
「…………あ」
私の声に反応した二人はこちらに視線を向けました。
リュウトさんは気まずそうな視線を。
オルフェは驚きに満ちた視線を。
そんな二人の視線を受け止めながら、私は言いました。
「……久しぶりですねオルフェ」
さて『詳しい話』は自宅に戻ってからゆっくりと聞きましょう。
時間はたくさんありますからね。
私は二人に『笑顔』を向けてそう考えました。