転生先は美少女秘書の居る魔法図書館でした。寂しがり屋でちょっぴりえっちな美少女司書と毎日イチャラブセックス三昧 ~陰キャ童貞からの逆転勝ち組人生~ 作:味のないお茶
サーシャ side ④
オルフェが四天王筆頭のラクスを処断したのを見届けた僕は、彼女の城を後にした。
やはりオルフェは強い。あの戦いを見ればわかる。
僕はかなり手を抜かれていたのだと言うのが理解出来てしまった。
「悔しいな……これからは共に暮らす仲になるとは言え、負けたままというのは僕のプライドが許さない。鍛錬を続けるのはもちろんとして、彼女に負けない強さを手にしないとな」
それと、タキモトさんの事だって負ける訳にはいかない。
ノエルさんがかなり先を走っているレースだけど、まだまだ僕は勝利を諦めてないからね。
とりあえず、狙うのはタキモトさんの『二番目の女』
ルエルさんを蹴落として、僕がその椅子に座らせてもらうからね。
そして僕は首元から『転移のペンダント』を取り出した。
魔法図書館で『必要だ』と念じたら手に出来た物だった。
これは『念じれば好きな場所に転移出来るペンダント』だ。
欠点としては『世界を超える事は出来ない』って所だね。
つまり、エストグラムから魔法図書館みたいな転移は出来ないけど、オルフェの城から人間界の城への転移は出来る。
これを使えばいちいち馬車を乗り継いで、みたいなことをしなくても済むのはありがたいよね。
そして、僕は転移のペンダントを握りしめて人間界の城を思い浮かべる。
「転移のペンダント。人間界の城にお願い」
するとペンダントが光り輝き、身体が浮遊するような感覚に包まれた。
僕は目を閉じてその感覚に身を任せる。
次の瞬間。着地をした衝撃を受けて僕が目を開けると、城の外に降り立っていた。
『ゆ、勇者様!!ご存命でしたか!!』
城の門番が驚いたような表情で僕に対してそう言ってきた。
あはは。僕は死んだ事になってたのかも知れないな。
「そうだね。何とか生きて帰ってきたよ。王様に話をしたい。通してもらえるかな?」
『は、はい!!どうぞ!!』
僕がそう言うと、門番は門を開けて中への道を通した。
そして、城の中へと入った僕はゆっくりと中を進んで行く。
すると、やはりと言うか予想通りと言うか、先程の門番と同じように僕の生存を驚く人が多く居ることを知ることになった。
流石に何人もに言われるのはうんざりしていきながらも、僕は謁見の間へとやって来た。
ここに来るまでの間に、王様が居ることはわかっている。
なので僕はゆっくりと扉を開けて謁見の間へと足を踏み入れた。
『よくぞ生きて帰ってきたな、勇者サーシャよ』
「ただいま、王様。どうやら皆は僕が死んだと思ってたみたいだけど、その情報はどこから流れてたのかな?」
玉座でふんぞり返っている王様に、僕は対して敬意も評さずに話しかける。
『魔王城に乗り込んでから、お前の生体反応が途絶えた。死体は残らずに消滅した。そう考えられたのでな』
「ふーん。じゃあ王様が僕が死んだって話を流してたんだね」
僕が冷めた目でそう言うと、王様は少しだけ気まずそうに視線を逸らした。
『まぁそう言うな。こうして生きて帰ってきたことは嬉しく思っている』
「ふーん。まぁいいや。それでね、王様。今日ここに来たのは一つだけ話を告げに来たんだ」
僕はそう言って王様に話を切り出した。
『ふむ。どんな話をしに来たんだ?もう勇者を降りたいと言う話か?』
「あはは。違うよ。僕はね魔王オルフェに一騎打ちの決闘を挑むことになった」
『一騎打ちの決闘……なるほどな。数で劣るこちらが勝つにはそれが一番の手段とも言える。良く向こうがそれを承諾したな』
「まぁね。向こうも僕の脅威度は知ってるはずさ。並の魔族なんか何万体集まろうと敵じゃない。損失を考えたら一騎打ちを受ける方が得策に思えたんだろうね」
僕がそう答えると、王様は軽く笑みを浮かべながら言葉を返した。
『それで、その決闘は何処でやるつもりだ?』
僕は指を天に向けてその問いに答えた。
「天空の城だよ。まぁ魔王が帰って来て、僕が帰って来なかったら……そういう事だと思ってくれ」
『そういう事か。わかった。では私は勇者サーシャの勝利の帰還を待ってることにしよう』
その言葉を聞いた僕は首元からペンダントを取り出し、軽く笑みを浮かべて言葉を返した。
「じゃあね、王様。それじゃあ行ってくるよ」
『転移のペンダント……何処で手に入れた?』
「あはは……それは企業秘密だよ」
王様の問いを僕はそう言ってはぐらかした。
そして、ペンダントを使用して転移魔法を発動させる。
『……詳しい話は戻って来たら聞くことにしよう』
「そうだね。再び王様に会うことがあったなら、話してあげるよ」
僕がそう言うと、目の前が光り輝き、身体が浮遊感に包まれた。
こうして僕は、王様の前から姿を消した。
「あはは……少しは疑ってたみたいだけど、まあいいよな」
転移魔法でオルフェの元へと移動してる最中、僕は軽くそう呟いていた。
もう会うことは無い人間だ。どう思われてても構わないよな。
そして、目の前の光が収まり、視界が開けた。
足元に軽く着地の衝撃がはしり、目を開けると、そこにはオルフェの姿があった。
「ふふふ。その様子ですと、上手く話が出来たようですね」
玉座に座るオルフェは、微笑みを浮かべながらそう言ってきた。
「そうだね。少しは疑ってはいたけど、まぁ別にいいかな。もう会うことも無いしね」
「そうですか。……ではサーシャ。私と『一騎打ちの決闘』を行いましょうか?」
ニヤリと笑いながらそう言うオルフェ。
一騎打ちの決闘……今更そんなことをする必要があるのか?とも思うが、売られた喧嘩は買うのが当然だ。
「良いよ。それじゃあやろうか、オルフェ」
僕はそう言って腰にある、愛剣のデュランダルを抜き放つ。
だが、それを見たオルフェは軽く笑みを浮かべながら言ってきた。
「ふふふ。それは必要ありませんよ?」
「え?それってどういうことだよ?」
僕のその問いに、オルフェは愛杖のレーヴァティンを構えながら答える。
そして、転移魔法の魔法陣を描いた。
「決闘の場所まで転移します。魔法陣の中に入ってください」
「わかったよ」
僕はそう答えて、転移魔法の魔法陣へと足を踏み入れた。
「それでは、転移魔法……発動」
目の前が光に覆われて、身体が浮遊感に包まれた。
こうして僕は、オルフェの転移魔法によって、
『決闘の地』へと転移したのだった。