※この作品はR-18です。

転生先は美少女秘書の居る魔法図書館でした。寂しがり屋でちょっぴりえっちな美少女司書と毎日イチャラブセックス三昧 ~陰キャ童貞からの逆転勝ち組人生~   作:味のないお茶

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桜 side ①

 

 桜 side ①

 

 

 

 瀧本くんから傘を借りたお陰で、濡れることなく家へと帰ってくることが出来た私は、玄関のチャイムを鳴らして、家の中で待つお母さんに帰宅を知らせたわ。

 

 少しすると、玄関の鍵がガチャリと解かれ、扉が開いて中からエプロン姿のお母さんが姿を見せた。

 

「お帰り桜。雨降ってたけど大丈夫だった?」

「うん。親切なクラスメイトの男の子が傘を貸してくれたわ」

 

 心配そうな表情をしていたお母さんに、私は彼から借りた傘を見せる。

 するとお母さんは少しだけ安心したような表情で言葉を返したわ。

 

「そうなの。良かったわね桜。この雨だから少し心配してたのよ」

「あはは。朝のニュースを見てたのに信用してなかったのは失敗したと思ったわ。私も止むまで待つようかなぁって思ってたくらいだったの。傘を貸してくれた瀧本くんには感謝よ」

 

 私はそう言って、家の中へと入っていったわ。

 

「もう少しでお昼ご飯が出来るから、着替えたら居間までいらっしゃい」

「わかったわ。ふふふ。いい匂いがしてるからお腹がすいちゃったわよ」

「今日のお昼はオムライスよ。温かいコンソメスープも用意してるからね」

「あら、ご馳走ね。それじゃあ部屋で着替えてくるわね」

 

 折りたたみ傘の水を切って、丁寧に畳んで袋に入れたあと、私は自室へと足を運んだわ。

 

 

「ふぅ……何とか高校生活もやってけそうね」

 

 カバンを置いて、ブレザーをハンガーに掛けて私はベッドに腰を下ろして息を吐いたわ。

 

「瀧本くんくらいかしらね『まともな男の子』と言えるのは」

 

 通学時の電車の中や自己紹介の時で、不愉快な視線を送ってくる数多の男とは違い、彼は私の身体の一部に視線は向けないように『努力』をしてる姿が見えた。

 

「ふふふ。私がそういう視線に敏感なのはわかってそうだったわね」

 

 お母さんもかなり大きいから、これは遺伝よね。

 お母さんも視線とかには不愉快な気持ちを味わってきたって聞いてるし。

 そういう視線を向けなかったのはお父さんだけだった。って話も聞いてるわ。

 

「折りたたみ傘は明日返すとして、何かお礼をしないといけないわね」

 

 そうね。お菓子作りが得意だからクッキーとかを用意してあげようかしらね。

 

 そう決めた私は、そろそろご飯が出来たと思ったので居間へと足を運んだわ。

 

 

 

 

 

「……瀧本龍斗君ですが、体調不良のため本日はお休みになります」

「……え、う、うそ……」

 

 

 次の日。彼へのお礼の為にお手製のクッキーと折りたたみ傘を持って学校へとやって来ていた私は、先生からの一言に言葉を失った。

 

 た、確かに彼の席は朝のホームルームになっても空席のままだった。

 遅刻かしら?なんて思ってたけど、体調を崩していたなんて……

 

「じゅ、十中八九……私が原因じゃない……」

 

 あの雨の中、傘もささずに家に帰った彼。

 きっと風邪をひかないように気をつけていたとは思うけど、私と同じで新学期に向けての緊張とかとあったんだと思う。

 そう言うのが重なり合った結果だと思うわ。

 

「……お見舞いに行くのがスジよね」

 

 そう決めた私は、ホームルームが終わったあと先生の元へと足を進めたわ。

 

 そして、先生に事情を話して彼のお見舞いに行きたいので住所を教えて欲しいことを伝えると、

 

「個人情報だから、本当はダメなんだけどね。そういう事なら教えてあげるわ」

 

 と先生から許可を得ることが出来て、瀧本くんの住所を知ることが出来た。

 

 授業の時間では、彼に見せることが出来るようにいつも以上に綺麗にノートに書いていった。

 

 ロングホームルームの時間では学級委員を含めた委員を決めることになっていた。

 

 中学時代から学級委員をやっていた私は、高校でも同じようにやろうと思っていたので、学級委員に立候補をした。

 

 私が立候補をするまでは誰も手を挙げ無かったのに、私がやることになると、下心丸出しの男子がこぞって手を挙げてきた。

 

 こうなることがある程度わかっていた私は、

 

「もう一人の学級委員ですが、瀧本龍斗くんを推薦します」

 

 私がそう告げると、先生から理由を聞かれたので、

 

「真面目な性格なのが見て取れましたし、学年首席の彼ですので、私の学びにも繋がると思いました。それが理由です」

 

 と答えたわ。

 

 下心丸出しの男と一緒に委員なんてやりたくありません。

 

 は言わなかったけど。

 

 

 ちなみに入学式での挨拶は、首席入学の人がやることになっている。

 私は次席での入学だったと、入学前の紙で知らされていた。

 瀧本くんが入学式での挨拶をしていたので、彼が首席だったという訳だ。

 

 背も高くて、無駄な脂肪なんか無い筋肉質な身体。

 髪型も整えられていて、清潔感もしっかりある。

 見た目もカッコよくて、性格も優しくて、学業も出来る。

 さぞかしモテてきたんじゃないかと思うわね。

 

 そして先生は私が彼と学級委員をやることに了解を示すと、下心丸出しの男たちは渋々と言った感じで引き下がっていったわ。

 

 はぁ……瀧本くんの爪の垢でも飲ませてやりたいわね。

 

 

 こうして私は放課後の時間を迎えることが出来たわ。

 

「それじゃあ美里。私は瀧本くんの家に行って来るわね」

 

 中学時代からの親友で、クラスメイトになることが出来た美里に私がそう告げると、彼女は少し意地悪な笑みを浮かべながら私に言ってきた。

 

「ふふーん?随分と瀧本くんに好感度が高いじゃない??」

「……何よ。他のくだらない男と違って、まともな男の子だなって思ってるだけよ。それに、借りた物も返さないといけないし」

「あはは。そういう事にしてあげるよ!!じゃあ、いってらっしゃい桜」

「うん。じゃあまた明日ね美里」

 

 

 

 そして、私は自転車に乗って先生から教えてもらった瀧本くんの自宅へと向かった。

 

 彼の言葉の通り。学校からはそんなに遠くなくて、迷うことも無く自転車で十五分ほどで目的地へと辿り着く事が出来た。

 

「ここが彼の家ね」

 

 二階建ての大きなお家。

 結構お金持ちなのね。

 

 そんな俗なことを考えながら、私は玄関の横にあるチャイムを鳴らしたわ。

 

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