転生先は美少女秘書の居る魔法図書館でした。寂しがり屋でちょっぴりえっちな美少女司書と毎日イチャラブセックス三昧 ~陰キャ童貞からの逆転勝ち組人生~ 作:味のないお茶
第五話 その④
「……うん。こんな感じかな?」
南野さんから今日の授業で習ったことを一通り教えて貰った俺は、彼女に頭を下げて感謝を示した。
「……うん。とてもわかりやすい説明で助かったよ。ありがとう南野さん」
「……て言うか、瀧本くんって本当に飲み込みが早いと言うか、羨ましいくらいに地頭が良い感じがするわね」
「そんな事は無いよ。君の教え方が良かったからだと思うよ?」
「謙遜ね。でもまぁそれで無ければ私の目標にはならないわ」
「俺なんかを目標にしてるの?」
俺が軽く首を傾げながらそう問いかけると、南野さんは軽く笑みを浮かべながら言葉を返した。
「そうよ。だって瀧本くんは『首席入学』でしょ?私は『次席』だったのよ」
「たまたま問題の予想が当たっただけだよ。……まぁあまり謙遜をし過ぎても失礼になるからな。このくらいにしておこうかな」
「あはは。ちなみに瀧本くんには伝えておくことがあるのよ」
南野さんはそう言うと、少しだけいたずらっぽく微笑みながら俺に言う。
「今日のロングホームルームでは委員会を決めることになっててね、休みだった瀧本くんは私の独断と偏見によって学級委員になったわよ」
「……そうか。ちなみにもう一人の学級委員は南野さんかな?」
「ご名答。流石ね!!」
パチパチパチと両手を叩く南野さん。
俺は軽く笑いながら言葉を返した。
「あはは。まぁ休みだった人間に拒否権は無いからな。一年間みんなの雑用係に勤しむことにしようかな」
「ふふふ。こき使ってあげるから覚悟してよね」
「わかったよ。一年間よろしくお願いします」
そして、南野さんは勉強道具をまとめてからカバンに入れ、時計を見て呟いた。
「それじゃあそろそろ帰るわね」
「わかった。辺りも暗いからね。駅まで送るよ」
「あら、ありがとう瀧本くん。それじゃあお言葉に甘えるわね」
四月の夕方は少し肌寒い。俺は父さんからのお下がりの黒いコートを一枚手にとって身に着けた。
「かっこいいコートね。瀧本くんに良く似合ってるわよ」
「あはは。ありがとう南野さん。これは父さんからのお下がりでね。わがままを言って貰ったやつなんだ。そう言ってくれると嬉しいよ」
……そう。これが父さんとの思い出の一品なんだよな。
そう思っていると、南野さんは軽く辺りを見渡していた。
「そう言えば、瀧本くんのご両親に挨拶はしなくても大丈夫かしら?そろそろお仕事とかも終わって帰って来てそうな時間だけど」
首を傾げながらそう言う南野さん。
俺は少しだけ苦笑いを浮かべながら言葉を返した。
「……あはは。両親は出張で居ないんだ。今は俺のひとり暮らしなんだよね」
もう死んでて居ない。なんて言ったら余計な気を回してしまうだろうし、ここは嘘をつくのが正解だろう。
俺がそう答えると、南野さんは少しだけ心配そうな表情で言ってきた。
「あら、そうだったのね。じゃあ体調を崩したりなんかしたら見てくれる人はいないじゃない」
「そうなんだよね。だから南野さんが来てくれたのは嬉しかったよ」
「ふふふ。そう言ってくれると嬉しいわ」
俺と南野さんは居間を後にして、玄関へと向かった。
そして、俺は動きやすい運動靴を履いて外に出た。
暗くなっていた外はやはり少し肌寒くて、コートを着たのは正解だと思った。
隣を見ると、特に上に何も羽織っていない制服姿の南野さんが軽く肩をさすっていた。
「……少し肌寒いわね」
「そうだね。……うん。ちょっと待っててね」
俺は彼女にそう言うと靴を脱いでもう一度家の中に入っていく。
そして、目当ての品物を手にして南野さんの元へと戻った。
「……お待たせ。良かったらこれを着てくれないかな?」
彼女に手渡したのは『母さんが着ていた女性物のコート』だった。
「……え?良いのかしら?」
「大丈夫だよ。さっきも言ったように、両親は居ないからね。母さんの奴だけど、南野さんならサイズ的には大丈夫だと思うし」
俺がそう言うと、南野さんは申し訳なさそうにしながらも手に取ってくれた。
「ありがとう瀧本くん。それじゃあ好意に甘えさせて貰うわね」
そう言ってコートを着る南野さん。
サイズ的には問題は無いようで、きちんと着ることが出来ていた。
「暖かいわね……本当に助かるわ」
「良く似合ってるよ」
「ふふふ。ありがとう瀧本くん。嬉しいわ」
そして、俺は家に鍵をかけてから自転車にまたがる。
道路の端では既に南野さんが自転車にまたがって待っていた。
「お待たせ」
「大丈夫よ。それじゃあ行こうかしらね」
こうして、俺は南野さんと一緒に自転車を漕いで駅へと向かった。
十五分程すると最寄りの駅へとたどり着いた。
駅口の前に自転車を置いて俺は待っていた。
少しすると南野さんは契約している自転車置き場に自転車を置いて、こちらへとやって来た。
「ありがとう瀧本くん。ここまで送ってくれて」
「本当は家まで送ってあげたいところではあるんだけどね?」
「ふふふ。それはさすがに申し訳なさ過ぎよ。……でもそうね、きちんと帰れたと貴方に知らせてあげた方が安心するわよね?」
南野さんはそう言うと、スマホを取りだして言葉を続けた。
「連絡先を交換しましょ?」
「あはは。君の連絡先を知れるのは光栄だな」
俺がスマホを取りだして笑いながらそう言うと、南野さんも笑いながら言葉を返した。
「ふふふ。高いわよ?」
「料金は学級委員を一生懸命やるのでそれで勘弁してください」
「あはは!!それで許してあげるわ」
こうして俺と南野さんは連絡先を交換した。
「じゃあね瀧本くん。家に着いたらLINEをするわよ」
「わかった。じゃあまた明日、学校で」
軽く手を振って南野さんに別れを告げる。
そして、彼女の姿が見えなくなったことを確認すると俺は自転車の元へと戻って鍵を外した。
すると、スマホが小さく震えてメッセージが来たと伝えた。
「……え?南野さん??」
スマホを見ると彼女からメッセージが届いていた。
『今日は楽しかったわ。ありがとう。風邪は治りかけが危険だから、今日も早く寝るのよ?』
「あはは。本当に南野さんは優しいな」
俺はそう呟いて、彼女にメッセージを返した。
『俺も楽しかったよ南野さん。今日も早寝をするよ。今後もよろしくお願いします』
俺はスマホをコートのポケットにしまいこんだ。
「いきなりあんな可愛い女の子と知り合えるとか、なかなか幸先が良いスタートが切れたのかも知れないな!!」
そんな浮かれたことを言いながら俺は家へと向かって自転車を走らせた。