俺達の業界においては、怨霊と式神には違いある。
どちらも呪力で作られた存在なのは同じですが、怨霊が人間から垂れ流された呪力が集まって自然発生したものであるのに対し、式神は術式で人工的に作られた存在だ。
今後の戦いにおいて、その式神の事についてを詳しく知るのは必然であり、俺はそれに詳しい人物を探す事になる。
「えっ、死んでいるって?」
「えぇ、少し前に」
俺は、式神に詳しい人物を尋ねに来た。
だが、その詳しい人物であるアカネが亡くなっている事を告げられる。
アカネが亡くなった原因は、何者かに殺されたらしい。
「そうなのよぉ、一体誰が、そんな事を」
「……」
それを行いそうな犯人には心当たりはあった。いや、この世界では、それはありえる話だろう。
「あの、あなたは、アカネさんのお知り合いですか?」
「あぁ、そうだね」
そう答えると、少しだけ警戒心を解いた様に見えた。
まぁ、当たり前か。
「あの、アカネさんの遺品があるんですけど、見ますか? もしかしたら、何か知っているかもしれませんし」
「いいのか?」
「えぇ、あの人、色々と人には見せているけど、あまり知り合いがいると思えないんですよねぇ」
そうして案内された部屋には、大量の書物が置かれていた。
どうやら、ここに保管されていたらしい。
それと共に、様々な置物があった。
「ここにある物は全部、アカネが作った物なのか?」
「はい、アカネさんが皆に見せる為に、頑張っていたんですよ」
普通の一般の人には、ただの置物に見えるようにしている。
アカネの式神は作成した作品を人々に見せて認識されることで呪力に集めて具現化させる能力を持っている為だ。
ある意味、一般人に見られば、見る程にその力が高まる。
知名度によって、その力が高まるのならば、作品を見た人に認知されなければ力は集まらないのだ。
その為、こういった特殊な場所に隠す必要があったという訳だ。
「これは、凄いな」
そこには、無数の書物が置かれており、その中にはアカネの作品も含まれていた。
そうして見ていると。
『はぁ、本当に面倒な事になったなぁ』
そう、俺が見ていると、それらを眺めていたアカネがいた。
「……まさかとは思っていたけど」
『んっ、あぁもしかして、七花君なの!』
そこには、まさか霊となっているアカネがいた。
そして俺は、この場から逃げる事にした。
『待ってよぉ~ねぇーちょっとぐらい話をしようよぉ~』
アカネが追ってきた。
さすがにあの場で話したら、普通に怪しい奴だと思われるのが、大きな理由である。
そんなこんなで、結局は捕まった。
「それで、どうしてアカネが此処にいるんだ?」
『いやぁ、どうやら、私ってば、自分で造った式神の呪いが少しずつ入っていって、殺された後に、怨霊にされたみたいなんだよねぇ』
かなり明るく言っているが、その内容は結構重い内容だった。
「それで、目的は、一応聞きたいが」
『いやぁ、そんなの決まっているじゃない。私を殺した奴らに復讐したいに決まっているじゃない♡』
そう、明るい声で答えたアカネの言葉を聞いて、俺はため息を吐く。
「だったら、俺と手を組むか?」
『勿論っ、このままだと、同業者に消される可能性があったからね、その時は、まぁ♡』
どうやら、このまま放っておくと、危険だな。
『でも、そんな事はさせないよね』
そう言って、アカネは七花を抱き締める腕に力を入れた。
「はぁ、まさか、こうなるんとはな」
俺はそう言いながら、頭を抱えるのだった。
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