※この作品はR-18です。

アークナイツifルート   作:exotic

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今回のお話のヒロインは正義感にあふれたポニー警察、グラニです。
スカジがドクターに猛アタックを仕掛けるのを見て、もやもやしちゃった彼女がある感情に気づくお話です。

今回もどうかお読みいただけると幸いでございます。


引かない!

ドクターは私のことを、暖かいお天道様って例える時がある。

 

いつも守るべきもののそばにいて、悪を許さない。

折れない心を持って、正しい方法で悪を挫く。

その明るさと勇気で、たくさんの人を暖かくできる。

 

「グラニは当然のことだっていうかもしれないけど、それで沢山の人が救われていると思うんだ。いや、救われてる。」

 

そういってドクターは私を頭を撫でてくれた。

…いつもはチビを馬鹿にされてる気分でいやだけど、この時だけは、とても嬉しかった。

 

ドクターは、私がロドスに来た時よりも人が増えても、私がロドスのメンバーとして行動してるときにしてきた人助けを一つ残らず把握しているんだ。

いや、私だけじゃない。オペレーターみんなが持つ個性や性格を、ドクターはほとんど把握してる。

 

あたしは、そうやってみんなのことを気にかけられるドクターが、みんなの思いを受け止めて、ロドスにいるみんなと明日へと進んでいけるドクターが誇らしかった。

 

だからスカジがロドスにやってきたときも、不安はあんまりなかった。

ドクターなら無口で無愛想だけど、スカジが優しい人だってすぐ気づいてくれると思ったから。

 

 

「あなたのために言っておくけど、私からは少なくとも二メートル以上を離れることね。もちろん話しかけてくるのもなし……危険な目に合わせるわけにはいかないから」

 

うん、いつも通り。でもドクターならすぐ分かるはず。

 

「私の髪が長くて綺麗ですって?あ、そうね。ありがとう。触ってみる?柔らかくてサラサラのはずだから。これにはちょっと自信があるの」

 

うん、相変わらず口下…うん?

 

「ちょっと、近いわ……ち、ちゃんとあなたを守れる自信がないのに!」

 

…あれ?

 

「まったく、あなたという人は本当に頑固ね……これじゃ私、もう全力であなたを守るしかないじゃない」

 

………。

 

ちょっと待って。

スカジ…こんなに喋る人だっけ?

何か…おかしくない?

 

 

1週間後。

スカジはドクターの執務中、すっかりドクターの側から離れなくなってしまった。

うん…その…ドクターの人をよく見てる所とお人好しな所がスカジには効きすぎたのかな…?

というかあれ、明らかに一目惚れしちゃってるよね。

だって、ドクターにアタックしてる人たちが執務室に入ってくると、目に見えて殺気を放つし。

 

「何よあのシャチ!?いつのまにかドクターの番犬みたいに振る舞ってるのよ!?怖すぎてディナーの誘いもできないじゃない!」

 

「盟友…あんな物騒なシャチを飼っていたなんて…まさか、私を追い払うために連れてきたのか…?私はただ盟友をイェラグに連れて行きたいだけなのだが…」

 

「うーん、久しぶりに休みが被ったのに…あの様子だとチケット渡そうとしたら闇討ちとかされそうで怖いし…あのシャチ女…どうにかできないかな…遠距離から…それとも不意打ち…」

 

と、まぁこんな感じにみんな尻込み(若しくは物騒な企み)しちゃってる。

 

…でもよかった!スカジがドクターに危険な人と勘違いされなくて!

これならきっと他のロドスの人といつか仲良くやっていけそうだね!

 

………でも、なんでだろう。

こんなに胸がチクチク痛むんだろう。

素敵な友人が、ドクターと仲良くやってて。

素敵な友人が、ドクターに恋してて。

 

その光景を見て、なんであたし、素直に応援できないんだろう?

 

初めてドクターとスカジに対して生まれたモヤモヤは、長い間私の胸に残り続けた。


ある日。

いつも通り、任務から帰ってきてシャワーを浴びた後。部屋に帰ろうと思って、執務室の前を通りかがったら、部屋から出てくるドクターと鉢合わせた。

 

「あ、グラニ。丁度いい、今暇か?よかったらコーヒー入れたから飲まないか?」

「え…うん、じゃあもらおうかな」

「ありがとう、いやぁ、スカジ明日まで任務でいないの忘れて2杯分作っちゃったからよかったよ」

「…そっか」

 

…また胸がチクリとしたけど、ドクターの好意は断りたくなかった。

 

執務室に入ると、湯気の立つ2つのコーヒーカップとアップルパイが置いてあった。

夜食にしてはだいぶ豪華だ。エクシアさんが作りすぎておいていったのかな。

 

「いただきます」

 

コーヒーを一口含むと、爽やかな香りと酸味が口いっぱいに広がる。苦味がほとんどない、ドクターがお気に入りのブレンドだ。

 

…やっぱり、ドクターのコーヒーは美味しいや。私がロドスに来たばっかりの頃はほぼ毎日飲ませてもらってたけど、全然飽きない。むしろ、その時からさらに上手くなってる気がする。

 

「上達したろ?」

 

バイザーを外したドクターがパイをザクザク齧りながら声をかけてくる。

…相変わらず胸のチクチクは続いていたけど、出来るだけそれを出さないよう、元気に答えた。

 

「うん、美味しいよ!流石ドクターだね!」

「…そうか。よかったよ」

 

ドクターは私の答えを聞いて、どこかホッとした表情を浮かべた。

 

「…杞憂、だったみたいでよかったよ」

 

…?どういうこと?

 

「…最近さ。グラニの表情が曇ってる気がしてな」

 

…え?

 

「それに、少し避けられている気がしててね。スカジに聞いたら、彼女もグラニに避けられている感じがするって言っててな」

 

…そんな、そんなつもりなかったのに。

無意識に、あたし…二人を避けてた…?

 

「だから、何か悩み事でもあるのかなって思ってたんだ」

 

悩み事。心当たりしかない。

スカジとドクターに感じていた、胸のチクチク。もどかしくて、不愉快な感情。

…全部、ドクターは気付いていたんだ…。

 

向かい合ったソファーに座ってたドクターが立ち上がって、私の隣に座る。

 

「でも、よかったよ。元気そうで」

 

ドクターが、頭を撫でてくれる。久しぶりの、大きくて硬い感触。

 

「君の明るさと勇気のお陰で、今の私は前に進めるんだ」

 

「だから、もしこれから辛いことや悩み事があったら教えてくれ」

 

「私ができる範囲で、受け止めてあげるから、さ」

 

 

…そうか。

こうやって人の気持ちに気付けるドクターが。

誰かの悩みを受け止めてくれるドクターが。

あたし、ずっと、ずっと前から好きだったんだ。

 

でも、私なんかよりもスタイルが良くて、綺麗なスカジがドクターに惚れ込んでいるのを見て。

勝てない、って思っちゃったんだ。

嫉妬、しちゃったんだ。

 

その嫉妬が認められなくて、友達に嫉妬しているのが嫌で、二人から逃げていたんだ。

 

「グラニ?…ッ!?」

 

胸のチクチクの正体に気付いて、自分の思いに気付いたあたしは。

 

思わずドクターに抱きついてしまった。


「…グラニ!?どうしたんだ、急に!?」

 

自分の気持ちに気付いた今は、嫉妬なんかよりも強い感情に支配されていた。

 

負けたくない。

引きたくない。

 

例え友達相手でも、自分の初恋の相手を奪われたくない!

 

「うぐっ!?」

 

ドクターの首元に抱きついて、その唇に齧り付く。

ひたすらに自分の唇を押しつけて、本気で体を密着させて、ドクターに全力で抱きついた。

 

「ドクター…あたし、あたし…!ずっと…好きだったの…!」

 

スカジ以上のアプローチ。強引な感情。滅茶苦茶だけど、押し通す。

 

「んむ…あたしのこと…んちゅ…お天道様って呼んでくれるドクターが…!」

 

もう引かない!だって、ドクターへの思いだけは絶対に負けたくない!

 

「ふっ…ふっ…はぁっ、他人の悩みに気づけて、全て受け入れようとしてくれるドクターが…!」

 

チクチクしたまま自分の思いを隠すぐらいなら、全てぶつけてやる!

 

「…あたしは、好き、なんだ!だから…だから…例え友達がドクターのこと好きでも…引かない!」

 

全て吐き出して、全てぶつけて、無我夢中で抱きつく。全身が熱い。興奮が止まらない。お腹の奥が切なくてたまらない。頭の中と視界がぐちゃぐちゃで、ドクターの顔も直視できない。

受け止めてもらえるか不安で、ドクターの胸元に顔を埋めた。

 

そうしたら、ドクターが立ち上がった。あたしに抱きつかれたまま。

 

「…ドクター?」

 

見上げると、ドクターと目があった。

その目は、なにかを決心したような感情がこもっていて。

 

「そうか。…やっぱり、悩んでたんだな。俺とスカジの距離感に…」

 

そのまま、ドクターはあたしを抱き寄せた。

 

「ごめんな。そんなに、好かれていたなんて、思ってもなかったんだ…」

 

ドクターがあたしの頭を撫でる。

 

「でも、俺も、大好きなんだ。グラニの勇気と、明るさが…」

 

心臓が跳ねた。

 

「受け止めるよ。グラニの思い」

 

「俺は、これからなにをすれば良い?」

 

あたしは。

ここでも、引かなかった。

 

 

 

1時間後。

 

「あっ…♡ふっ…♡んん…♡あっ…♡いいっ…♡どくたぁ…♡」

 

ドクターの私室で、あたしはドクターに跨って腰を振っていた。

寝間着も下着もお互い全て脱ぎ去って、生まれた姿のまま、あたしたちは繋がっている。

 

初めは痛くて、涙が止まらなかったけど、ドクターが痛くなくなるまでキスしてくれたおかげで、今はとても気持ちいい。

 

「あ゛っ♡はっ♡フッ♡いい♡いい♡あぁ♡どくたぁ…♡」

 

ドクターのものがあたしの体の奥底を貫く度、気持ち良さと一緒にいろんな感情が込み上げてくる。

嬉しさ、恥ずかしさ、あとほんの少しの罪悪感。

 

「ど♡どくたー♡どくたーも、きもち、いい?あたし♡ちゃんと、できてる?」

「あぁ…できてるよ、グラニ…」

 

ドクターはその手で、あたしの体にあちこち触れながら、あたしの動きに合わせてくれる。

顔や胸、お腹、腰、そして大事なところまで。

全部全部、ドクターに知られちゃった。

あんまりスタイルには自信はなかったけど、ドクターは綺麗だって、ずっと触りたかったって、褒めてくれた。

 

不意にドクターの両手が胸に手が伸びて、ほとんどない胸を揉まれる。

 

「あっ♡いや♡おっぱい♡ちいさいのにっ、さきっぽばっか♡いやぁ♡」

 

だけどドクターの手つきは執拗で、ねちっこくて、あたしの快感を加速させてくる。

 

「あ゛ッ!?なにか、くる、くる!?あ゛あ゛あ゛ッ♡♡♡」

 

視界が白くなって、体に力が入らない。チカチカした光がさっきから脳裏の奥でチラついてる。

ドクターの体に倒れ込んでしまう。涙が止まらない。声も止まらない。よだれも垂れっぱなし。

多分、とてもひどい顔をしてるけど、ドクターはそんなあたしの頬を撫でてくれる。

その硬い手が、たまらなく愛おしくて。

 

「あ゛ー…♡♡ひく゛っ…♡あぁッ…どくたー♡どくたー♡だいすきッ♡だいすきッ♡」

「ぐっ…うっ…グラニ…!」

 

あたしの精一杯の声が、ドクターに響いたのか、ドクターが強くあたしの体を抱きしめた。

向かい合って、お互いに抱き合って、隙間ひとつないぐらい密着しながら、ドクターに激しく攻められる。

 

「グラニ…!かわいすぎ、だ…お前…ッ!」

「あ゛ッ♡お゛お゛ッ♡あ゛ぁ♡どくたぁ♡はげしいッ♡いいッ♡いいッ♡」

 

ドクターのものが、避妊具越しにどんどん熱くなって、あたしの体の中で膨らんでくる。

あぁ、ドクターのがクル。あたしの中にそれがぶちまけられないと分かっていても、心と体の昂まりは沈められなかった。

 

「グラニ…ッ、グラニ…ッ!」

「どくたぁ♡どくたぁ♡さいごは、いっしょに…♡」

「あぁ…いっしょに、イこう…!」

 

両手をお互いに握りしめて、舌を絡ませて。

あたしたちはお互いに、上り詰めた。

 

視界がぐらりと揺れて、おなかのなかが熱くなって、幸福感で脳みそがショートしそう。

力が抜けて、ドクターにしだれかかるけど、彼もそのままベットに倒れてしまう。

お互い、荒い息のまま見つめあって、また舌を重ねる。

 

あたしたちはそのまま、空が明るくなるまでその余韻に浸っていた。

 

 

 

 

 

朝。

一睡もできなかったからとても眠かったけど、ドクターに促されてシャワーを浴びた。

そのあと脱ぎ捨ててた寝間着に着替えてドクターの部屋から執務室に入ると、ドクターが簡単な朝食を用意してくれていた。

昨日のアップルパイの残りを温めたものと、入れたてのコーヒー。お互いに隣に座って、会話もなく食事をした。

 

アップルパイが最後の一切れになった時、ドクターが口を開いた。

 

「俺は最初、ロドスの仕事が嫌いだったんだ」

 

「昔のことも思い出せないのに、いきなり沢山の書類仕事や戦闘指揮までさせられてさ。いつも逃げ出したいって思ってた」

 

「でも、グラニが来て、しばらく秘書として仕事を手伝ってもらった時、その勇気と明るさに救われたんだ」

 

「自分より若くて小さい娘が、全力で折れずに正義のために戦っているって思うと、俺にだってできるって思えてきてさ」

 

「だから」

 

そう言って、ドクターはあたしの体を抱き寄せた。

 

「グラニは曇り空の俺を救ってくれた、正真正銘のお天道様なんだ」

 

ドクターの抱きしめる力がさらに強くなる。

 

「君のおかげで、今の俺があるんだ」

 

「大好きだ、グラニ。これからも、俺の歩む先を照らして欲しい」

 

あぁ。

本当に引かないで、自分の思いを伝えてよかった。

 

一歩も引かずに、全力で思いを伝えたから。

未熟な体も、湧き上がった激情も、突然の告白も。ドクターは全て受け入れて、そしてあたしを求めてくれて。

お互いに好きだったことも分かって。

 

…途方もなく幸せだ。

本当に、引かなくてよかった…!

 

「…うん。あたしも、ロドスのみんなのこと考えてくれる、優しいドクターが大好きだよ」

 

私もドクターを抱きしめる。

そのまま見つめあって、またキスをした。

酸っぱいコーヒーとリンゴの甘さが混じり合って、あたしたちの口と心を埋め尽くす。

 

執務室のガラスから見える空は雲ひとつない快晴で。

お天道様が、あたしたちを照らしていた。

 

 

 

 

 

 

グラニ 新規基地スキル習得

 

お天道様

ドクターとハイタッチ後、体力が0になるまで全職員の体力消費-10%


おまけ

「お帰り、スカジ。任務はどうだった?」

「ええ、いつも通り完璧よ。だーっと行って、どんっと倒して、ぱっぱっと片付けてきたわ」

「…他のメンバーに怪我させてないよね?大丈夫?」

「大丈夫よ。今回は予めあなたの教えてくれた通りメンバーと事前に話してたからちゃんと連携できたわ。サヴラの男の子が予め攻撃ポイントを書き込んでくれたからあれこれ考えずに動けたし、こういうのも悪くないわね」

「…そうか、よかったよ。これからもその調子でみんなと声かけてくれると助かるな」

「善処するわ。ところで」

 

 

 

「グラニに手を出したの?」

 

 

 

「んぐっ!?ゲホッ、ゲホッ」

「あら、図星のようね」

「な、なんでそれを」

「帰ってきた時、出迎えてくれたあの子の歩き方が変だったのと、その時ドクターの話題をふったら、真っ赤になりながら私に謝ってそのまま逃げちゃったから」

「………(コーヒーが口からダバダバ)」

「まさかあの子に先を越されちゃうなんてね…油断してたわ。悔しいけど、グラニは私の友達だから、あの子だけは許してあげる」

「はぁ…うん?先を越される?悔しい?許す?」

「よっこいしょ」

「って、お、おい?スカジ?私を担いで何する気だ?」

「決まってるじゃない。ナニするのよ」

「は!?一体なんで!?」

「私だってあなたのこと好きなのよ…?それをいない間に奪われて…我慢できないわ。本当はゆっくりハンティングするつもりだったけど、私もグラニに負けたくないから。今日一日たっぷり搾り取ってあげる…♡」

「た、助けて…グラニィィィィ!!!」

 

 

 

バタン…。

 

 

 

※グラニルートはスカジルートでもある。

 

※アーミヤには平然とバレましたが、スカジが黙らせたので問題ありません。

 

 




こうしてロドスのお天道様は恋に気づき、ドクターと結ばれました。
……なんかシャチとも結ばれましたが、きっと許容範囲でしょう。
これから三人で仲睦まじく過ごしていくのでしょう。
──願わくば、お天道様が陰ることなく、いつまでも明るくありますように。


次回更新は8/23、0時予定です。
ヒロインは食べるの大好き、野生児術師ケーちゃんことケオベです。
彼女の成熟しつつある身体に理性を削られ、ついには手を出してしまうドクターのお話です。
次回作『そぎおとし』、どうかお楽しみに。
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