ゴブリンスレイヤー ―灰の剣士―R-18 作:カズヨシ0509
此方も続きが出来ました。
更に続く牛飼い娘の慮辱劇。
では投稿致しますドゾ。( ゚ ω ゚ )
何ゆえ、こうも意識せずにはいられないのだ?
たかが休日、起床するか否かの何気ない選択。
…よもや、この選択が彼女の明暗を分けたとでも?
馬鹿な…、あり得ぬ…。
私に何が成せるというのか?
……。
ぬぅ…駄目だ。どうしても脳内に淀むこの想い。
もう過ぎてしまった事。
いま成すべきは、過去を悔やむ事ではない。
所以も知らぬ『火のない灰』より抜粋・その2
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
腰が止まらない。無限に精子が湧いてきそうだ。
鬱蒼と生い茂る木々から漏れる二つの月光が、まぐわう男女二人に降り注ぐ。
まだ成人を迎えていないであろう年齢ながら、不相応に豊満な身体つきを備え容姿も可憐そのもの。
彼女は近隣の牧場に住む『牛飼い娘』という少女で、数時間前から旅の吟遊詩人を名乗る男に犯され続けていた。
「アン❤アン❤アン❤アン❤、あぁんあぁん…❤ひぃィん…❤」
ほんの数時間前まで、彼女は純な生娘でもあった。
しかし幼馴染との些細な擦れ違いが拗れ、子悪党な吟遊詩人から今も凌辱され続けていた。
最初は気も動転し必死に拒もうと藻掻いていたが、男から嗅がされた香薬で抵抗力は削がれ、淫竿の荒波に悶えていたのである。
破瓜の痛みと子宮に流し込まれた精液の感触に絶望を覚えていた彼女だが、今は快楽に喘ぎ男の責め苦に悦びの表情さえ浮かべていた。
「どうだ、気持ちいいだろぉッ…!これがセックスってやつだ…!どうだ、ええッ!?」
「あ❤あ❤あ❤あ…❤いい…いいよぉ…気持ちいい…❤セックス、セックス、セックスぅぅ…凄いぃィんッ…❤❤」
牛飼い娘が男の上へと跨り自ら嬉々と腰を上下に振り続け、抜き差しされる淫竿と媚肉の摩擦に没頭する。
いわゆる『騎乗位』と呼ばれる体位だが、男が腰を打ち上げるまでもなく、今や彼女の方から積極的に性交を求めていた。
浮かべる充足感に溢れた表情は、あの気弱で警戒心の強かった少女とは思えない程に、卑猥で妖艶な笑みさえ浮かべている。
完全に快楽へと屈服した牛飼い娘は、もはや少女でありながら娼婦の側面さえ開花させていた。
彼女が腰を上下させれば、豊かな胸がタプンタプンと揺れ汗を撒き散らす。
もう男が積極的に動く必要はない。彼女自らが腰を動かし、ジョプン、ジョプン、と湿った媚肉の音を奏でてくれるのだ。
「あ❤あ❤あ…❤また来た…またブワァッて来るぅぅん…❤ア❤ア❤ア❤ア❤ア…❤」
「お、お、おっ…!?また出すぞ、受け取れヤァっ…!」
自分が何をされているのか。それを認識する位の自我は今も残っていた。
望まぬ男との望まぬ性交――。やがて宿すであろう、望まぬ男との新しい生命。
本来なら吐き気すら催したくなるほどの嫌悪感に見舞われる筈だが、押し寄せる快感の濁流に意識は塗り潰され淫乱なメスにと化しつつあった。
腰をグリングリンとグラインドさせ、男の射精を心底待ち望む牛飼い娘。
「――おぅ、締まるッ…!で…出る…ウッ…!」
お互い絶頂が迫り、急激に増大した膣圧が男の淫竿を締め付けた。
滑る淫肉が淫竿を包みながらも締め上げ、男の白濁液を心待ちにしているのだ。
途切れがちな声を漏らし、腰を突き上げながら『精』を一気に放出した。
「――ああぁぁぁッ…、ぎだあぁぁッ…❤❤」
「ぐぅぅッ…絞られる…」
もう何度目になるかも分からない程に、少女の膣内へと精子を叩き込む男。
流石に一日で何度も放出し続ければ、量も濃度も自然と希薄になるのは避けられない。
既に半透明と化し半分以下の量しか出ない精子だが、男は甘美な充足を味わいながら射精感に浸っていた。
「あぁぁぁ…赤ちゃん…駄目なのにぃィ…、気持ち良くて…癖になっちゃったぁ…アハハハぁ…❤」
対する彼女はというと、妊娠に拒絶を示しながらも快楽に屈服し膣内出しの魅力に陥落する。
「フゥ、ハァ…、ちぃとばかし疲れたな」
彼女の処女を奪い、そこから何度犯したかなど数えてもいない。
恐らく2ケタ台に上っていても不思議ではない回数を、この少女にぶつけてきた筈だ。
射精しては落ち着き、しかし直ぐに昂り再び犯し射精する。――それを幾度も繰り返し、辺りはすっかり夜の暗闇に更け込んでいる。
そこそこに冷え込んでいた夜間の森だが、今まで激しい性交に励み全身から大量の汗と湯気が立ち昇っていた。
「はぁぁ…ハァぅぅ…ァァぁ…❤」
牛飼い娘は脱力し、雑草と落ち葉の塗れる地面へと横たわっていた。
荒い呼吸を繰り返しつつ、股座からは愛液とも精液とも区別のつかない濁った体液が、ドロリと糸筋を曳いている。
しかし、このままでは身体を冷やし健康を害しかねない。
のそっと身を起こした男は、小さな焚火の準備に取り掛かろうとした。
そんな矢先の事である。
『おやおやぁ…?お楽しみ中だったかなぁッ…?』
『ヤローはどうでもいいとして、女の方は極上じゃねぇかぁ…へへへ…!』
性交に熱中し過ぎた所為で、介入者に気付く事ができなかった。
余韻に浸る二人の下に、下卑た表情の男二人組が接近していたのである。
「――お、おいッ、何だテメェらっ!?コイツは俺の女だ、手ぇだすんじゃねぇッ!」
二人組に向け威嚇し凄む悪徳吟遊詩人。
蛇の道は蛇、といった処だろうか。
不審な二人組も堅気とは呼べない気配を纏っており、如何にも野盗や山賊といった風情が似合っていた。
「ほ~ん、だから?」
「――がッ…!?」
あまりに一瞬の出来事だった。
男の額には刃が突き立てられ、すぐさま痙攣しながら白目を剥く。
二人組の一人が直剣を用い、凄む男の額を突き刺していたのである。
憐れ、度重なる悪行が祟り報いを受けたのだろうか。
頭蓋骨を貫いた刃は脳へと達し、悪徳に塗れた吟遊詩人は呆気なく絶命した。
「ハンっ、下半身丸出しで凄んでも迫力なんてね~よ」
「威勢の割に弱そうだしなコイツ。…ペッ!」
まるで虫けらでも扱うように、男に遺体へと侮蔑の言葉と唾を吐きかけた二人組。
下半身と体液塗れの陰茎を晒したまま、不様な姿で遺体と化した悪徳吟遊詩人の男。
「…え…あ…あの…?」
無残な殺人現場の筈だが、何処か対岸の火事の様な感覚で目にしていた牛飼い娘。
先ほどまで散々自分を凌辱していた男は、たった今、物言わぬ遺体へと成り果てた。
眼前の現実に理解が追い付いていないのか、彼女は豊満な裸体を隠す事もせず呆然と見やるのみ。
「さぁて、邪魔者は居なくなったし――」
「今度は、俺等が可愛がってやるよん、ヘッヘッヘ…♪」
「あ…えと…その…」
醜悪な顔立ちに下品な振る舞いの二人組は、舌なめずりしながら牛飼い娘へと近付く。
一方、局部を隠す事も忘れ後退る彼女の表情は、次第に恐怖が宿り始めていた。
いきなり現れた二人組に対し、恐怖と共に降りかかる極度の緊張感。
急速に意識と体温が冷え込むのが分かり、無意識に桜色の乳首が突起する。
乳首とは相反するかのように、無毛の陰部からは今もだらしなく粘液が地面へと零れ糸を曳いていた。
「うひょ~、なんつうドスケベボディよ…!」
「こりゃ、良い夜になりそうだぜ、ヒッヒッヒ…♪」
「い…いや…いやぁ…」
二人組の目は爛々とギラ付き、後退る彼女へと手を伸ばす。
先ほどの激しい凌辱が色濃く残る肉体を前にし、邪欲に忠実な彼等が自重する理由など何処にもない。
「――いやぁあぁぁッ…やめてぇぇぇッ…!!」
宵闇の森に虚しく木霊する女の絶叫。
しかし、それを耳にするのは森の住民たちだけだ。
……
裂けているのだろう、菊門からの熱さと痛み。
やや小太りした二人組の内の一人が、今も必死に腰を打ち付けているのが分かる。
振り向き確かめたいのだが、生憎自分の顔はもう一人の痩せ型の男に掴まれ動かす事ができない。
そして自分の口内は今、痩せ型男の淫竿を無理やり咥え込まされていた。
「オラぁ、つぎ歯ぁ立てたら全部圧し折るからな…」
「ブ…オブ…グブ…くプ…じゅぼッ…、ふぐぁぃい(はぁいぃ)…」
牛飼い娘の顔を掴み
彼女の頬はミミズ色に腫れあがり、内出血を引き起こしていた。
数時間前まで凌辱とは無縁な彼女が、いきなりの口淫など順応できる筈もない。強引に捻じ込まれた異臭漂う肉竿に、気が動転した彼女は思わず歯を立ててしまったのである。
言うまでもなく痩せ型の男は激昂し、彼女を殴り付けた。
今も彼女の口端からは血が滲み、ズキズキと頬が痛んで仕方ない。
「オラぁ、ヘタクソぉ…!もっと舌を激しく動かして、カリを激しく
「ふぅぐぅ…ひィひゃぁ…、いひゃひゃぁぁ(うぅ、いやぁ、嫌だぁ…)…ゴブ…ジュぐ…ぎゅぶ…ごぶぅ…ジュぐぶっ…」
男性器の構造など無知も同然な彼女。
痩せ型の割に暴力的な男の言葉の意味など理解できよう筈もなく、舌を乱雑に動かす事しか出来なかった。
だが偶然にも淫竿のカリの部分に舌が絡み付き、痩せ型の男は奇妙な声で反応した。
彼女は涙目になりながらも集中的にカリの部分を舐め回し、男を悦ばせようと必死に奉仕する。
「お前なぁ、顔は止めとけって。折角の上玉だ、愉しめなくなるだろうがよ」
「うっせぇなぁ、お前こそ今日もアナル専門かよ。何でマンコ使わねぇんだよ、譲ってやってんのに」
もう一人の小太りした男は、牛飼い娘の菊門に肉竿を捻じ込み腰を振り続けていた。
膣口はともかく尻の門に異物を入れるなど、今が生まれて初めての体験だ。
案の定、無理やり広げられた張力に耐えられず皮膚は裂け、出血が伴っていた。
菊門から来る裂けた痛みと、腹部の奥から込み上げる異物感で、とにかく苦しい事この上ない。
「ふぅぐぅ…ひィふぁいぃ…いひゃいぃ…ふぉぅひゃふぇふぇぇぇ…(痛いぃ、痛いぃ…もう止めてぇぇぇ)ゴブ、グブ、ぐぼ、ジュブ、がぁぼ、じょぼ…」
絶えず襲い来る焼けるような痛みと異物感による苦しみに、彼女は必死に苦痛を訴え掛け温情を求める。
「お…いいぜぇ…今の動き…、そうだ、その調子で頼まぁ…、おぉぅぐ…!」
「やっぱケツマンコ一択だろ、普通のマンコなんて突っ込めるかよ…オラぁ、オラぁ、オゥらぁ…!」
「んま、さっきのヤローのが残ってッからな、気持ちは分かるけどよ…お…もう直ぐだ…」
「後で掻き出せばいいんじゃね?…てかアナル処女、マジサイコーだわ…!ウルぅぁッ…!」
「ひィぐッ、ぐぉぼぅっ、じゅぐぉぶっ、ごぅぼっ、じゅごぅ、ぐぅぼぅッ…」
今も彼女の菊門を犯している小太り男だが、実は幼少期の体験が起因していた。
彼は過去、逆レイプを経験していたのである。
しかも相手は只人や森人の女ではなく、何と『
膂力と体格に優れる蜥蜴人相手に、当時幼少期であった只人男なぞ太刀打ちできる要素は皆無。
嵐の様な凌辱劇が去った後、幼かった小太り男は呆然と空を見上げるしかなかった。
当然、過去の体験など誰にも話しておらず、今の相棒でもある痩せ型男にも明かしていない。
それ以来、小太り男は女性の膣口に極度の恐怖心を抱き、こうして尻部に拘る性癖を得てしまったのである。
「――うごぅ…出るッ…!」
「――俺もだ…ッがぁッ…!」
「――おごッ…ブゥごォォぉッ…!?」
やがて二人組の男も限界を迎え、牛飼い娘の口内と直腸へと精を吐き出した。
彼女の方も、大量に流し込まれる精液に目を見開きガクガクと痙攣させながら受け入れざるを得なかった。
「ごぉ…ぶほぉ…げふぉ…がふぉぉ…ゴホ、ゴホ、ガホ、グホッ…!」
尻内はともかく口内に流し込まれた精液で、激しくむせ返り嘔吐気味に精液を吐き出す彼女。
激しい咳を幾度も繰り返し何とか呼吸を整えようとするも、またもや顔に激しい痛みが襲い来る。
「ゴルァ、誰が吐き出していいって…つったぁッ!?」
「――ひぎぃっ…痛いッ…ブタないでぇ…」
苦しみながら咳き込む牛飼い娘の顔面を、激しく蹴り付けていた痩せ型の男。
過剰な暴力性を見せる男に、すっかり怯え切った牛飼い娘は蹲りながら許しを懇願した。
「だったら分るよなぁ…?…飲みな…、口に残った分飲むんだよ…全部なぁッ…!」
「ひっ…の…飲みます…飲むから…許して…、あ…ング…グング…コク…」
この痩せ型の男は本当に只人なのだろうか。
そう疑う程に歪み切った憤怒の表情で、牛飼い娘を怒鳴り付け口内に残っているであろう精液を飲み干すよう強制した。
不条理に振るわれた暴力に怯え切っている彼女は、ガチガチと震えながら何とか口の中身を喉奥に通す仕草を見せる。
実は先ほどの咳で、男の精液などほぼ全部吐き出していたのだが、飲む仕草さえ見せれば男は満足する事を察していた牛飼い娘。
少しでも身を守る術を覚えた苦肉の策で、彼女はワザと音を鳴らし飲み干す動作を男に見せつけた。
「よぅし、まぁ許してやるぜ…。ホレ、笑いなぁ…ニッコリと…嬉しそうに笑うんだ…、分かったかぁッ…!!」
「は…はいぃ…、これで…いいです…かぁ…?」
取り敢えず飲み干せた事に留飲を下げた痩せ型の男。今度は満面の笑顔を強要し、大粒の涙を零す彼女に怒号をぶつけた。
余りに理不尽な要求、苦痛と恐怖を植え付けておきながら、次は幸福に満ちた笑顔を求めるという鬼畜ぶり。
これ程の仕打ちを受けた彼女が、笑顔など浮かべられる要素など何処にもなかった。しかし、言う通りにせねば今度はどの様な暴力に晒されるのか。
彼女は慌てて必死に作り笑いを浮かべたが、笑顔を努めれば努める程、全身がガクガクと震え涙滴が留まる事なく溢れてくる。
「ギィヤァハハハ…なんだそれ…、見ろよ、この間抜け面…ブっヒャヒャヒャ…♪」
「お前ホントにサディストだねぇ…、小鬼並みだぜ、そういうとこ…」
結果的に牛飼い娘は、大粒の涙を零しながらの泣き笑いの表情を浮かべ、二人組に提供した。
それを見た痩せ型の男は、腹を抱え彼女を嘲り倒す。
一方、小太り男は『お前の暴力性は小鬼並みだ』と評し、ヤレヤレと頭を振る。
「さてと、今度はマンコを使わせて貰うぜ…」
「んじゃ、俺はその無駄にデケェ乳をだな…」
「うぅ…ひぃ…もうやだぁ…(誰か…助けて…)」
たった一回の射精で満足する筈もない二人組。
未だ収まらない性欲を滾らせ、怯える牛飼い娘に襲い掛からんとした。
『GUGE』
『GROV』
「あん、何だぁ?」
『GOV』
『GYEB』
「なぁ、この声って…」
牛飼い娘に昂る性欲をぶつけんとした二人組だが、周囲から漂う奇声に意識を傾けた。
「GOV、GOV」
「GEB、GEB」
「GROV、GOV」
「GEBEBEB」
「「――ゴ…ゴブリン…何時の間にッ…!?」」
気が付けば複数の小鬼に囲まれ、もう逃げる事も叶わない3人。
10前後の数だが、突如の襲来で動揺した二人組は戦意を喪失する。
大の男二人でもこうなのだ、か弱い少女でしかない牛飼い娘など言わずもがな。
目からは大粒の涙を零し、菊門からは血の混じる大量の白濁液を垂れ流し、唯々茫然自失となり現状に甘んじるしかなかった。
「「「「「「――GYEBAAAA…!!」」」」」」
緑一色の異形が奇声を上げ、3人の只人へと躍り掛かった。
………
……
…
あまりこういう事を繰り返していては、昼夜の感覚が逆転してしまいそうになる。
此処は四方世界で火継ぎの時代ではないのだ。
日が暮れた頃合いで漸く寝台から身を起こし、身支度を整えた灰の剣士。
洗面を済ませ何時もの武具と外套に身を包み、冒険者ギルドへと顔を出す。
「おはよう…」
ギルドの戸を潜り抜け、受付カウンターへと挨拶を交わす。
「オハヨウ…じゃないでしょ。もう
「アハハ…
現在、時刻は夜真っ只中。
今もギルド内は複数の冒険者が屯していたが、昼間に比べれば遥かに疎らだ。
大半は併設された酒場兼食堂へと移動したのだろう。
漸く顔を見せた灰の剣士に対し、監督官は呆れ顔で溜息を吐き、同僚である三つ編みの受付嬢は苦笑いで出迎えた。
だが明らかに場違いな雰囲気を醸し出していた者が二人、受付カウンターに佇み彼に視線を送っている。
「灰よ、待っていた」
「やぁ、少し協力して貰えないかね」
一人は彼も良く知る冒険者、ゴブリンスレイヤー。
そして珍しい事に、彼が下宿している『牧場の主』までもが来訪していたのである。
「これはいったい――」
特に牧場主の表情は切羽詰まり、かなりの心労が窺えた。
ゴブリンスレイヤーの方も兜で見えないが、焦りの様な仕草が見え隠れしている。
これは普通ではない。
二人の事情を聞く事にした灰の剣士。
……
行方不明となった牛飼い娘。
夕方どころか夜になっても帰らず、二人はこうして捜索に当たっていた次第である。
闇雲に探しても見付かる筈もなく、街中を駆け回り目撃情報を搔き集めていた二人。
一応断片的な情報は集まるも一向に見付かる気配がなく、灰の剣士を頼る事にしたゴブリンスレイヤー。
二人してギルドに訪れていたのは、彼をアテにしての事だった。
「お前は確か、ソウルの感知とやらで相手の位置を探れるのだろう?」
「ん、ああ、確かにそうだが」
―― ソウルの感知 ――
万物にはソウルが宿り、それを感知する事で位置情報や存在を探り当てる技法。
真言魔法や精霊魔法にも似たような術は存在するが、彼がその気になりさえすれば常時発動させる事が可能だ。
つまり彼の技能で『行方知れずとなった牛飼い娘を探し出してほしい』と、二人は期待を寄せていたのである。
勿論、拒む理由など何処にも存在しない。
これほど困窮しているのだ、出来るだけ力となるべきだろう。
「すまないね君。コレが何かの助けになればいいんだが」
「ハンカチーフ、彼女の所持品ですか…」
協力の意志を伝え、安堵した牧場主がポケットから小さなハンカチーフを手渡してくれた。
言うまでもなく牛飼い娘の持ち物で、これには彼女のソウルが僅かにだが宿っていた。
「実は、牧場付近でこれを見付けたのだよ。あの子の衣服と共にね」
「…衣服…?」
夜になっても帰らない牛飼い娘。
流石に心配した牧場主は、夜にも拘らず付近から捜索する事にした。
意外と直ぐに見つかったのは、彼女が着ていた衣服と下着だった、奇妙な事に。
だが脱ぎ散らかされた衣服と下着――。
これが何を意味しているかなど、もはや口に出す必要もないだろう。
「私からもお願いします、あの子…凄く素直で良い子なんです、助け出してあげて下さい…!」
「貴方ならできるでしょ、もう頼れる人なんて貴方しか――」
「任せよ、方角は…コッチだな」
二人の受付嬢も彼女の捜索と救出を懇願し、直ぐにでも行動を起こす事にした灰の剣士。
搔き集めた目撃情報では、確かに牧場へと走り去るのを見たと聞いている。
そして見付かった、脱ぎ散らかされた彼女の衣服と下着。
それ等の情報を統合すれば、此処から牧場へと方角を向けるのが望ましい。
少々周囲の声が耳障りだが、彼はハンカチーフを手に取り意識を集中させた。
「…。……。………。居た…!こっちの方角、距離も大して離れていない…!」
「本当か?」
「あの子は生きているんだな?」
「ええ、今のところは…急いだ方が良いでしょう」
「其方には確か…森が在りますね…」
「身を隠すには打って付けよ…!」
意識を集中させる事暫し、そう離れていない地点で彼女のソウルを探り当てた灰の剣士。
取り敢えず生存している事は確定したが、彼女が壮健とは限らない。
もう何をされているかなど想像に難くはなく、かなりの責め苦に遭わされている事は確かなのだ。
それでも居場所が判明した事で、牧場主とゴブリンスレイヤーは多少の安堵を見せたようだ。
そして三つ編みの受付嬢から、その地点は森が広がっているとの情報も寄せられた。森なら獣や魔物は疎か、ならず者さえ身を隠すのに都合が良い。
「よし、直ぐに向かうぞ!」
「無事で居ろよ」
「私も行こう」
居場所が判明した今、逡巡している暇は無い。
準備不足という感は否めなかったが、今回は状況が状況だ。
牧場主、ゴブリンスレイヤー、そして灰の剣士も直ちに現場へと急行した。
……
何時まで続ければ解放されるのだろうか。
真面な精神状態なら、先ずそういう考えに行き着く筈なのだ。
しかし今の彼女は完全に破綻し、降りかかる災厄さえ悦楽を感じていた。
「おぉう、おぉぅう、ふぉぉう、ファぅうぅ…❤」
「GYOGE…❤」
「GYOBEBE❤」
「GYOV、GYOV、GYOV…❤」
牛飼い娘、彼女は絶賛、小鬼の責め苦に蹂躙され弄ばれていた。
小鬼に房中術という概念など無く、唯々一心不乱に肉柱を打ち付け精を吐き出す。
そんな行為を繰り返す事に快楽を見出し、これまで延々と略奪の歴史を積み重ねてきた。
普通の女囚なら、小鬼の凌辱になど快楽どころか嫌悪と恐怖の対象でしかない。
たとえ経験豊富な女といえど、望まぬ小鬼との交わりなど心底願い下げるに違いない。
「あぁ…ハァ…ァぉォぅ…おぉおぉん…んぉォおぉん…❤」
しかし牛飼い娘は自ら腰を揺らし、小鬼の交わりさえ快感を得ようと必死だ。
もう彼女の脳内は、快楽を得る事に支配され他の事など、どうでも良かった。
自分から小鬼の淫竿に跨り『騎乗位』の体勢で腰を振り続け、他の小鬼の淫竿も進んで口に含み舌で転がす。
更に尻を持ち上げ菊門さえ小鬼へと提供し、残りの両手で他の小鬼の竿を
夕暮れから深夜――。
たった、たった数時間で、彼女は
あの悪徳吟遊詩人から始まり、二人組の賊徒、そして小鬼の集団へと延々と続く慮辱劇。
幾許かは持ち合わせていたであろう貞操観念など綺麗に消え去り、今の彼女は快楽を貪欲に求める只のメスに成り下がっていたのである。
「あ❤あ❤あ❤あ❤あ…❤ズボズボぉ、ズボズボぉ…❤セックス、セックス、セックスぅ…❤」
「GYOV、GYOV、GYOV…」
「オブ、ジュブ、ぎゅぶ、じゅぼ、グジュ、ちゅぽん…❤もっとぉ、もっとぉ…舐めてあげるねぇ…ちゅパ、じゅぷん❤」
「GYU、GYO、GYE、GYA…!?」
「お尻ぃィ…ホラもっとぉ…もっとぉ…強くぅ…深く突いてよぉ…パンパァンってぇ…❤」
「GYE…GYA…GYEAA……」
「あぁん…❤もう出しちゃったのぉ…?チョッピリしか出てないよぉ…、頑張れぇ…もっと頑張って一杯出さないとぉ…牛さんのミルクみたいにぃ…❤」
「GYEGAGAGA……」
「GYOA、GYOA、GYOA…!?」
悍ましい悪夢でしかない筈の小鬼達との、
しかしどうにも様子が可笑しい。
小鬼が二人組を殺し、この牛飼い娘へと圧し掛かり輪姦していたのは間違いなかった。
しかし徐々にだが彼女の周りには、息を切らし地面に横たわる小鬼が一体また一体と増加していたのである。
息を切らしていた小鬼の陰茎は、みな例外なく萎れている。
「あぁん…コラぁ…逃げちゃダメぇ…❤もっとするのぉ…、皆ぁその子捕まえてぇ…!」
彼女に跨られていた小鬼は、渾身の力を籠め彼女を押し退け場から離れようとした。
しかし何を思ったのか牛飼い娘は、逃げた小鬼の捕獲を命令したのである、他の小鬼たちへと向け。
「GYBO!?」
「GYBEA!?」
「GROBO!?」
ある程度は人語を介せるのだろうか。
小鬼の言語など彼女にとってはどうでも良かったが、小鬼の方も戸惑いつつ要求通りに逃げた同胞を捕まえ、彼女の方へと連れ戻す。
「しっかり捕まえといてねぇ…❤君のオチンチンが一番大っきくて硬いから、まだまだ一杯ハメハメしましょ、ウフフフ…イィヒィヒャヒャヒャ…❤」
「GYOBABABA…!!GYOBABABA…!!」
(チクショウ、裏切り者どもぉッ!なんで俺が、こんな目にぃッ…!)( ;∀;)
嫌がる小鬼を無理やり抑え付け、再び騎乗位で跨り腰を振る牛飼い娘。
「アハハぁ…ひィヒヒィ…❤また硬くなってきたぁ…❤頑張ればできるじゃなぁい…あぁッハッハッハァ❤」
「――GYA、GYA、GYA…!GYOAA…GYEBABABA…!!」
(あ、あ、あぁ…いやだぁ…誰かぁ…助けてぇぇぇ…!)( ゚Д゚)
何かが可笑しい、この異常事態。
歳不相応に実った彼女の躰は、小鬼にとっても興奮に値するほど魅惑的だ。
それを証明するかのように、小鬼に群がられ凌辱の嵐を受けていたのは間違いない。
乱雑で粗暴な凌辱は、寧ろ暴力に近い小鬼の責め苦。
その様な小鬼の洗礼を喜んで受け止める女など、普通は先ず存在し得ない。
だが面妖な事に生殖を嫌がっているのは、何と
あの二人組をあっさりと殺し、呆然とする彼女へと群がり輪姦していた筈の小鬼たち。
当初は彼女も例に漏れず殺到する小鬼に向け、なけなしの抵抗を見せ泣き叫んでいた。
嫌がる彼女の四肢を抑え付け無理やり開脚させられ、男の精液が残る膣内に今度は小鬼の肉竿が捻じ込まれた。
しかしである。
悪徳吟遊詩人、二人組の賊徒、そして小鬼の群れ。
次々と凌辱者が入れ代わり立ち代わり、延々と犯され続けた牛飼い娘。
彼女の性感は快楽に順応し、小鬼の肉竿さえ円滑に飲み込み締め上げてしまう。
それに伴い直ぐ快感に見舞われた彼女は、相手が小鬼だろうとお構いなしに嬌声を上げる程の堕落を遂げていた。
少なくとも、あの二人組の痩せ型男の様な狂気じみた暴力に晒されないだけ、今の小鬼群の慮辱の方が彼女にとっては何倍もマシなぐらいだ。
半ば自我も崩壊し、快楽に没頭するだけのメスと化した牛飼い娘。
あの純真で可憐な彼女は、今や狂気じみた瞳を宿し
小鬼に凌辱されているのではなく、
これが今の牛飼い娘の姿だ。
「そぉれ、ズボズボぉ…ズボズボぉ…❤アィヒィハハァ…ギモジイイ…ギモジイイ…ア゛ア゛ア゛ア゛ァァン…❤❤」
「GYAV、GYAV、GYAV…GYRORORO…!!」
(止めてくれぇ…、殺せぇ…いっそ殺してぐでぇぇぇ…あぁぁぁぁ…!!)(*´Д`*)
目の焦点をも宙に泳がせ奇声を上げながら、嫌がる小鬼の淫竿の摩擦を味わう牛飼い娘。
彼女が口にするように、ズボズボズボ、という淫音が愛液と共に打ち鳴らされる。
その様子を傍観していた周りの小鬼達の反応は様々で、戸惑う者、嘲る者、互いの顔を見合わせる者、実に十人十色だ。
『な…何たる…光景だ……』
『小鬼め…!』
『……』
この面妖な混沌の煮詰めに辿り着いていた、3人の只人たち。
「あ…叔父さぁん、君ぃ…、剣士君もぉ…、これ凄いぃんだよぉ…あぁっハハハハ…ひゃアッはハハァ…❤」
真っ先に気付いた牛飼い娘は、股下で身を捩る小鬼に跨ったまま腰を振り続け、牧場主、ゴブリンスレイヤー、灰の剣士を出迎えた。
小鬼の虜囚となった女性は、絶望に包まれ生気の失せた目を宿すものだ。
これまで数多くの小鬼退治を熟してきたゴブリンスレイヤーだからこそ、女囚の境遇は人一倍理解している積りだ。
しかし眼前の光景には、どう対応すればいい?
「ギモジイイィん…❤ゼッグズぅ…ギモジイイィん…❤アンアンアンアン…❤❤」
あろう事か、自ら望んで小鬼とまぐわっているようにしか見えない牛飼い娘。
口からは舌を垂らし涎を滴らし瞳の焦点は上向き、激しく腰を上下させているではないか。
しかも、彼女は今何と口走った?
―― 気持ちいい…?気持ちいだと…!? ――
これが凌辱されている者の言う台詞か?
これが虜囚のあるべき姿だとでもいうのか?
こんなのが、こんな結末が…、お前の望んだ未来だとでも…!?
「あ…あぁぁぁ…、どうして…どうして…こんな事に…」
隣では牧場主が頭を抱え、呻き声を上げ打ちひしがれている。
「小鬼を始末するぞ」
そしてもう一人、灰の剣士は当然の如く小鬼の皆殺しを口にした。
そうだ。
それでいい。
此処に居るのは、殺すべき小鬼ばかり――。
やる事は何時もと同じ。
「――ゴブリンは…皆殺しだ…!」
その瞬間、何かが弾けたように地を蹴るゴブリンスレイヤー。
後の事は…細かい事は、…正直よく思い出せない。
……
小鬼の殲滅など実に造作もない。
息をするように、日常を送るが如く、瞬く間に殲滅した灰の剣士たち。
しかし問題なのは、
「ううぅぅ…辛い思いをさせたね…、私が…私がもう少し、しっかりしていれば…ううぅぅぅ…」
「アハハは…いぃひひハハハ…、もっとぉ…もっとぉ…ズボズボ…ズボズボ…してよぉ…ぎぃひヒヒィ…」
もう正気ではない牛飼い娘。
あまりの変容振りに、牧場主は泣きながら彼女を強く抱き締めている。
かなりの罪悪感に苛まれているのだろう。
彼の所為でない事は明らかだが、親代わりでもあり保護者でもある彼は人格にも優れた良識人だ。
責任を感じ、今も嗚咽を漏らしている。
そして彼、ゴブリンスレイヤーは――。
「小鬼め…死ね、死ね、死ね…!肉片すら残すなッ…!」
案の定と言えばいいのか、既に肉塊と化した小鬼に刃を突き刺し続けている。
彼の心情など手に取るようにわかる。
どのような形であれ、共に暮らしてきた牛飼い娘という大事な存在。その彼女が、よりにもよって小鬼の手に堕ちてしまったのだ。
彼の胸中は、正に混沌というべき負の感情が渦巻いている事だろう。ソウルを探るまでもない。
その憎悪や殺意を物言わぬ小鬼にぶつけ、やり場のない感情を行動で打ち消さんと躍起になっていた。
だが小鬼の所為だけではない、今回の悲劇は。
「……」
ふと周囲に視線を送る灰の剣士。
小鬼の死骸の他に、3体の亡骸が横たわっている。
只人だと思われるが、一人は吟遊詩人風、二人は賊徒のような格好だ。
少し調べてみた灰の剣士だが、吟遊詩人風の男は下半身が露出したまま額を突き刺された跡が見られる。
刃を突き込み抉ったような傷跡ではなく、鮮やかな一突きで出来た傷だ。
この様な芸当が出来る小鬼など、今まで見た事がない。
憶測の域は出ないが、賊徒二人組の仕業とみるのが妥当か。
「…なんだこれは…?」
吟遊詩人風の遺体の傍に転がっていた、不可思議な小瓶を拾う灰の剣士。
瓶に詰められている薬品から、怪しいソウルが宿っている事が分かる。
使用用途など分かろう筈もない彼だが、コルク栓を抜き鼻を近付けてみた。
「――くッ…頭がフラフラと…」
かなり怪しい匂いだ。
少し嗅いだだけで、脳内が揺さ振られるような感覚に襲われる。
それにどことなく気分が高揚し、どうにも下半身から熱が込み上げてしまうようだ。
――これだ…彼女を最初に手にかけたのは、この男で間違いない。
立証は出来ずとも、小瓶の薬品で一人確信した灰の剣士。
意識が混濁し性感が高まる感覚は、女性にも通用するのだろう。
茂みで脱ぎ捨てられていた牛飼い娘の衣服といい、この男の死に様や小瓶といい、不明な点が徐々に結び付き線と成す。
もし小鬼が最初に凌辱していたのなら、もっと無残に衣服が破かれていた筈なのだ。
しかし発見された衣服は、脱ぎ捨てられた跡はあれど原形は保っていた。
この吟遊詩人が彼女に薬品を嗅がせ凌辱、そして森に連れ込み今度は二人組に殺され再び彼女を凌辱、最後に小鬼の群れが襲い掛かり今に至る。
この線が非常に濃厚だが、あの二人を様子を見るに軽々しく話せる空気ではなかった。
「ねぇ…ねぇ…セックスぅ…セックスしようよぉ…、叔父さんでも君でもいいし、剣士君でもいいよぉ…❤誰でもいいからぁ…一杯ぃ…ズボズボしようよぉ…アハハハは…あぁハハハハ…!」
自我が崩壊したと判断していいだろう。
深い哀しみに暮れ抱き締める牧場主の心情などお構いなしに、下品な性交を
変わり果てた彼女の振る舞いに、唯々むせび泣くだけの牧場主。
そしてゴブリンスレイヤーといえば、一心不乱に小鬼の遺体へと剣を突き立て続けていた。
「先ずは神殿へ、彼女の療養が先決です」
「……そう…だな…」
「君もだ、何時までもそうしている訳にはいかぬぞ」
「…ハァ、ハァ、ハァ…ああ…」
このまま哀しみと絶望に甘んじていた処で何も前には進まないのだ。
今は牛飼い娘の傷付いた体と心を癒す事が先決。
二人に声をかけ、神殿での保護を打診した灰の剣士。
これは正式な依頼ではない。現場検証は衛兵にでも任せておけばいい。
現場に目印だけを設置し、彼等は街へと撤収する。
……
地母神神殿は、ほんの僅かに慌ただしくなる。
心身共に疲弊し破綻した牛飼い娘を保護し、司祭長から容態を聞かされていた灰の剣士たち。
先ず怪我自体は軽傷で済んでおり、命や健康面への影響は軽微。
そして妊娠の心配も無いと診断された。
これはまだいい。
しかし問題は、彼女の精神にあった。
一言で言えば、彼女は性交に異常な執着を見せている状態なのだという。
言うなれば『セックス依存症』とも言うべきだろうか。
もはや男なら誰でも構わない程に、彼女は異常な性的欲求を発露させているとの事。
何せ男の信徒を目にするや、誰彼構わず性交を求めてしまう始末。
これはかなりの異常事態と言わざるを得ない。
「当分は別室にて隔離させ、定期的に奇跡を施し精神の鎮静を試みます」
とにかく彼女の治療は手間と時間を要し、元の日常を取り戻せる保証は無いと告げられた。
その言葉に愕然と肩を落とす牧場主だが、彼女はまだ生きているのだ。
諦観し現状に甘んじるのは、まだ早い。
「時々で構いません。彼女の話し相手となり会いに来てあげて下さい。その積み重ねこそが、最も効果的だと私は存じ上げます」
特効となる治療など何処にもない。
神殿でも手は尽くすが、結局は肉親や親族の交流こそが最善の治療であると、司祭長は諭す。
「はい…!はい…!何から何まで有難う御座います、司祭長様ぁ…うぅぅぅ…」
彼女の言に耳を傾けていた牧場主は、俯きながら再びむせび泣いていた。
「貴方たちも、お力添えを――」
「…はい」
「私めも…?」
牧場主だけでなく、他二人にも声をかけた司祭長。
ゴブリンスレイヤーは淡々と返事を返すが、灰の剣士は少々疑問を見せる。
何せ牛飼い娘とは然程の交流など無く、精々顔見知り程度の間柄でしかなかったのだ。
「聞けば貴方とも些かの交流がおありの様子。宜しければご協力を」
「剣士君、君には負担かも知れんが頼めないだろうか?どうか、あの子の為にも」
「灰よ…」
「…承知いたしました。私めで良ければ最善を尽くします」
牧場主とゴブリンスレイヤーにも頼まれては断る訳にもいかず、彼は不承ながらも受け入れる姿勢を見せた。
……
あれから直ぐの事だ。衛兵や冒険者たちの協力の下、現場検証が執り行われた。
重要参考人として灰の剣士たちも駆り出され、当時の様子を詳細に明かす。
そして密かに回収していた小瓶を提供し、ある程度の経緯が解き明かされた。
本来なら被害者…つまり牛飼い娘から事情を聞くのが確実なのだが、今の彼女は真面に話せる状態ではない。
それでも遺体の状況や持ち物から、全体の流れが整理された。
やはり牛飼い娘を最初に凌辱したのは、あの吟遊詩人の男で間違いないとの事だ。
その男は外部からの流れ者で、例の小瓶を用い次々と数多くの女性を手にかけていたのだという。
この街でも幾人かは被害を受けていたらしく、衛兵に被害届が提出されていた。
だが件の男は、もうこの世を去っており裁きようがない。
そして吟遊詩人の額の傷からして、途中で乱入した賊徒に殺されたの事も確定的となる。
恐らく牛飼い娘は、立て続けに二人組の賊徒からも凌辱を受けたのだろう。
最後に小鬼の群れ。
二人組も小鬼の群れの餌食となり、一人残された牛飼い娘は更なる責め苦を負わされた。
その人格が破綻する程に。
殆どが、灰の剣士の予想した通りである。
現場検証も済み、これで一連の事件は取り敢えずだが落着の様相を見せる。
一応だが、件の吟遊詩人は指名手配されていたため、ギルドから幾許かの謝礼金が支払われた。
形だけは受け取っておいたが、灰の剣士もゴブリンスレイヤーも本心では拒んでおり使い道に困窮する。
精々、あの牛飼い娘の為に接ぎこむ位しか思いつかないのだ。
どうにも腑に落ちない今回の事件。
やり場のない感情を何処に向ければいいのか。
だが神殿の司祭長は、こうも告げている。
―― 被害者は牛飼い娘だけではない ――
どういう経緯であれ、心身ともに傷付いた被害者は他にも大勢存在するのだ。
「そうか…彼女達もそうだったな…」
ギルドから出た灰の剣士は、独り
後に『ゴブリンスイーパー』として冒険者に再起する、あの少女も小鬼からの責め苦で深い傷を背負っているのだ。
聞けば彼女たちは今も必死に乗り越えようと、日夜努力を続けているという。
――…彼は、どうするのだろうな…?
既に牧場へと帰還したゴブリンスレイヤーに、意識を向けた灰の剣士。
彼の行く末も気になり仕方がない。
彼の幼馴染である牛飼い娘は、あの様な状態へと追い込まれてしまった。
表向きは普段通りの彼ではあったが、細やかな部分で相当の動揺が見え隠れしいたのが分かる。
――いや、出来る事をするだけだ。今の私には…それしか出来ぬ…。
何時までも思い悩んだところで、何も事態は進展せず停滞したままのは確かだ。
出来る事、成せる事があれば、最善を尽くし全力で取り組むしかない。
所詮、灰の剣士とて只人の男。出来る事など限られ万能ではない。
深く淀む夜空を見上げながら、深く嘆息した灰の剣士。
暫くそうした後、彼も宿へと脚を向ける。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
俺は、どうすれば良かったのだ?
小鬼を殺す事しか脳の無い俺に出来る事など、他に何があるというのか。
あの子が小鬼の手に堕ちた事には変わりない。
たとえ他の人間が関与していようといまいと、俺には小鬼を殺し続けるしかないのだ。
もうそれしか、それしか…出来る事など――。
あの子は会ってくれるのか?
こんな俺に?小鬼殺ししか出来ない、ただの俺に…?
アイツなら…アイツなら…、あの子を幸せにできるのでは…?
西方の冒険者、然る鎧戦士より抜粋、その2。
吟遊詩人、二人組の賊徒、そして小鬼の群れ。
散々な目に遭わされた牛飼い娘の明日や如何に。
そして男二人は、どう対応するのか。
も少し続きます。
私の書く凌辱劇ですが、あまり過激な暴力や猟奇的なのは厳しいようです。
ガッカリした方はスミマセヌ。m(_ _;)m
如何だったでしょうか?
少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
デハマタ。( ゚∀゚)/