※この作品はR-18です。

ゴブリンスレイヤー ―灰の剣士―R-18   作:カズヨシ0509

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ヒロインは一人の筈なのに、何故か3話分も続いていしまった。
不思議で仕方ない。
今回は更に濃密なイチャイチャです。
引き続き、お楽しみください。

ではドゾ。( ゚ ω ゚ )


第8話―銀髪武闘家と夜の工房(中)―

 

 

 

 

 

釣瓶(つるべ)式井戸

 

釣瓶は揚水器具の一種で釣瓶を使う井戸を釣瓶井戸という。

特に縄を付け滑車にかけて使う釣瓶を縄釣瓶という。

 

この時代、一般に普及しているのが、釣瓶式井戸である。

 

 

汲み上げ式井戸

 

ハンドルを人力で上下させ、シリンダー内の水を低所から汲み上げる方式。

縄と滑車で井戸水をわざわざ汲み上げる重労働に比べれば、遥かな負担軽減が期待できる。

しかし再現するにも、専門の知識と技術に加え資材や資金を要する。

普及しているのは現状、街の重要設備や裕福層に限られる。

 

水は、生物の生命維持には必要不可欠な資源。

時には戦争になり得ることもある。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 風呂の準備とは、本当に手間のかかる作業だ。

外の井戸まで赴き桶に水を汲み工房内の風呂桶まで持ち込み水を注ぐ。そして再び外の井戸にて桶に水を汲み、中の風呂桶に水を注ぎこむ。

風呂桶に充分な量が溜まるまで、それを延々と繰り返さねばならないのだ。いや、水を溜めるまでならまだマシな方だ。

後には、溜めた水を湯になるまで沸かさねばならず、とにかくその作業量に労力と時間が割かれてしまう。

 

――神殿関係者の苦労が、よく分かる。

 

彼――灰の剣士は、地母神神殿とも縁が深く、度々宿泊するという事があった。

その経緯もあり湯浴み場を使わせてもらう機会も多く、神殿関係者が汗水を流し水汲みと風呂沸かしに苦慮している事実を改めて実感した。

井戸から水を汲んでは風呂桶へと注ぎ、適量に溜まるまで何度も繰り返す。これはかなりの体力と力を要し正しい姿勢と手順を踏まねば、あっという間に身体の節々を痛めてしまう重労働でもあった。

これ程の手間を掛ける重労働だが、幸いにも此処には台車が置いてある。この台車で、水に満たされた桶を複数個一度に運べば、ある程度の時間短縮にも繋がった。

1つの台車に、5~6個は乗せられる。これなら、3~4往復で風呂桶を満たせる計算だ。

 

「う~ん、お母さん毎日これやってたんですね。それからお洗濯に掃除、手伝えって口煩い理由がよく分かりました…」

 

 銀髪武闘家も野外で、食器を洗っていた。此方は二人分の皿を複数洗えば良いだけだ。彼ほどの時間は掛からないだろう。

しかし不慣れな作業は中々に手こずり、彼女は家の事情を口にしながら洗剤で洗っている。

だがこれが、一般家庭にて行われる日常生活の、ほんの一部に過ぎないのである。

この二人だけではなく、四方世界に住む全ての人々が日常生活を送る為に各々の役割を果たしているという事だ。

 

どちらかと言えば、彼女は少々ズボラな側面もあり細やかな家事を敬遠する傾向があった。

毎日毎日、掃除、洗濯、食事の用意から後始末、その他諸々――。嫌になりそうだ。

こんな事に労力を割かれては、自分のやりたい事が全く出来ないではないか。

たかだか二人分の食器を洗うだけの作業に、彼女は既に嫌気が差そうとしている。だが灰の剣士と自分の分ぐらいは済まさねば、流石に面目が立たない。

思えば、同期戦士の一党に所属していた頃も、こうして食器洗いや雑用は熟していたのだ。だがあの時は、半森人の少女野伏や女鉱人の斥候との共同作業だった為、然したる負担も感じなかった。

 

「必要な家事業務とはいえ、これだけに時間を割かれては確かに敵わん部分もあるな。小耳に挟んだんだが、汲み上げ式の井戸なる機構が在るそうじゃないか?それならば、水を組む負担を軽くできると思うのだ、私はな?」

 

「へぇ…どんな仕掛けなんですか、それ?」

 

「えぇ~確か…こんな感じで、こう押し込んでだな…蛇口から水が汲み上がる仕組みだったと思う…。少し工夫して改造すれば、かなり負担軽減に繋がるのでないかな?」

 

「お、おぉ…。でもこの街に、そんな便利な機械ってありましたっけ?」

 

 井戸からくみ上げた水を何度も何度も桶に移し替えるという作業、流石の灰の剣士と言えども些か腕と腰に負担を感じざるを得ない。

水汲み作業の傍ら、食器を洗う銀髪武闘家に『汲み上げ式井戸』の事を口にした。

今此処に設けられた『釣瓶(つるべ)式井戸』などとは違い、ハンドルを推し引きだけで水が込み上がる方式だ。

どうやら銀髪武闘家は、今の『釣瓶(つるべ)式井戸』しか知らないらしく『汲み上げ式井戸』の存在は初耳であるらしい。

また灰の剣士も口伝でしか知り得ておらず、見よう見まねで動作を加え彼女に伝えた。

確かにその『汲み上げ式井戸』があれば、水汲みという作業の負担も大幅に改善され効率も上がるだろう。

だが肝心のその井戸は、まだまだ一般家庭には普及していないのが現状だ。精々、繁華街の風呂施設や一部の高級宿、そして領主でもある司祭長の館くらいである。

探せば、専門の技術者も居るだろう。しかし実現するには、専門的な知識と技術そして高度な部品が必要で、設置するにも相当高額な資金を提供しなければならないのだ。

 

「この現状では無い物ねだりもいいとこだ」

「アハハ…そんな甘くはありませんね、現実は」

 

「まぁ私の思い付く実現方法としては、高所に大型の水瓶を設置し水門を開く事で蛇口から水が出る仕組み…それ位が関の山だ」

「ほわぁ…それでも充分すごい発想(アイデア)だと思いますよ?」

 

「残念だが、実現する為の材料がない。それを調達するにも加工するにも……錬金術……う~ん、私個人としては既存の技術で実現したい処だが……」

「ロロナさん言ってましたよ。錬金術は色んなもの作れるけど、万能じゃないって――」

 

「私もそう思う。万能ではないからこそ、既存の技術は決して廃れさせてはならない」

 

 たとえ『汲み上げ式井戸』の再現が叶わずとも、高所に水を溜める瓶の様な容器を設置し開閉式の蛇口とハンドルを取り付ければ、取り敢えずの原始的な水道は完成する。

瓶に水を満たすという手順は必要となるが、水さえ満たされれば蛇口を捻るだけで取り敢えず水は出るのだ。それだけでも態々井戸から汲み上げ移し替えるという重苦からは解放される。

そんな仕組みを口にした灰の剣士。非常に原始的な仕組みだが、それでも銀髪武闘家は称賛の声を上げた。

だが彼はあまり良い表情をしておらず、寧ろ実現させるための課題を次々と述べる。どうやら実現させる気は、そこそこにあるようだ。

だが課題をクリアするにも大掛かりな資材や加工道具を用意しなければならず、それこそ錬金術を併用すれば再現は円滑に進む可能性が高くなるだろう。

しかし灰の剣士は錬金術に頼り通しという姿勢を良しとはしておらず、依存による技術や技術開発意欲の低下に懸念を抱いていた。

確かに錬金術は広い可能性を持つが、それだけに依存しては何時かの未来で文明衰退の末路を辿るのではないか?

そう危惧してさえいたのである。

どうやら愁いは、ロロライナ=フリクセルも抱いているという旨を銀髪武闘家から聞く事ができた。

 

「よし、これで最後だ」

「あ、あたしの方は終わりましたよ」

 

 台車の上にのせてある水桶を風呂に移し替えれば、充分な水で満たされる計算となる。

一方、銀髪武闘家も食器と鍋を洗い終え、二人は工房(アトリエ)へと戻った。

 

……

 

「あのぉ、剣士さん?水は…まぁ溜まったけど、冷たいままですよ?」

「残念だが、今から焼き石を用意している時間はない」

 

 風呂桶には充分…よりもやや多い位の水が張られている。だがこれはあくまで水(・)であり湯(・)ではない。未だ沸かされていない状態なのだ。

湯を沸かすには幾つか方法があるが、この時代には電気やガスといったライフラインは原則には存在していない。

大抵は直に暖炉や釜などで沸かすか、赤熱化させた『焼き石』を水に浸し熱すという方法が一般的だ。

だが暖炉に火は無く、今から火を点けるには少々時間が掛かる。

今夜は大した寒さでもなく別に水での清拭になるのなら、それはそれで構わない銀髪武闘家。だがどうせなら、温かい湯に浸かりたいのが本音だ。

 

「今回は、火の術で一気に沸かす。貴公は今の内に、足拭きと仕切りの設置を頼む」

「おぉ、術で沸かすのですか。えっと…足拭きは分かるのですが、仕切りは何のために…?」

 

「ん…?一番風呂は譲って差し上げよう…、一人でゆっくり浸かりたいだろう?」

「何言ってるんです、一(・)緒(・)に(・)入(・)る(・)に決まってるじゃないですか?…剣士さんが、嫌じゃ…しょうがないけど…ブツブツ」

 

「……いいんだな?本当に一緒に入るぞ?」

「いいに決まってます…!これでも楽しみにしてるんですよ…!?」

 

 仕切りの用意を――そう指示された銀髪武闘家は理由を訪ねた。

もちろんそれは、男女別々に風呂に入るという措置を執る為の配慮だった。

この銀髪武闘家が、男女の関係に疎く羞恥心も性意識も低いのは、彼も既に分かっていた。このまま流れに任せ、彼女と共に混浴し性的な行為に及ぶ事は実に容易なのも知っている。

だがそれはそれ、これはこれ――。

先ほど食事前にも色々際どい流れに運んでいたが、流石に全裸を晒し混浴するとなると今までの関係が一変する恐れもあるのだ。

彼は、その変化を危惧していた。

あの行為に及んでいた当初は、確かに気分と性感も昂りい(・)つ(・)始(・)め(・)て(・)も(・)可笑しくはない状態だった。しかし食器洗いや水汲みを繰り返している内に、彼の方はというと平静を取り戻していたのである。

それ故、最後の措置として仕切りを設け、男女別に浸かるという方法を執ろうとした次第である。

しかし銀髪武闘家は、あ(・)く(・)ま(・)で(・)一(・)緒(・)に(・)入(・)る(・)という姿勢を崩す気はないらしい。しかも彼との混浴を楽しみにしてさえいる。

何度も確認する彼に、彼女は少々苛立ち気味に反論した。

 

「そうだったか。…ではご希望に沿って、共に親睦を深めようではないか。ネ(・)ッ(・)ト(・)リ(・)と(・)愛(・)で(・)る(・)様(・)に(・)……!」

「――ハイッ♪実はさっきから、お乳の先っぽとオシッコの溝辺りがムズムズジンジンするんです…。もっと触って欲しい…って、そんな気持ちなんですよ…エヘヘヘ///」

 

 敢えて故意に卑猥な擬音語を使い彼女に嗾けてみた灰の剣士。これで少しでも羞恥や抵抗を覚えるのなら、これから及ぶ行為の意味を少しは理解しているという事になる。

だが彼女の反応は何時も通りで、自分の局部などを明け透けに口に出している。やはり彼女は男女の関係には非常に疎いという事が判明した。

 

これは、いわば最終確認――。

もうここまでの流れなら、いっそ身を任せてみてもいいだろう。

もしも人間関係に劇的な変化が起こったとしても、彼女に対し責任は果たす気でいた彼。

それ程に、この銀髪武闘家は魅力的な少女――いや女性だ。

 

一応、この工房(アトリエ)内の木窓と扉には厳重に施錠し外部の侵入には備えておく。仮に心無い輩が近付いたとて、ソウルで察知できるのだ。

無防備な状態で奇襲を受けるという危険は先ず無い。

 

……

 

どういう風の吹き回しだろうか?

何を思ったか、彼は銀髪武闘家の衣服を脱がせに掛かっていた。

 

「わぁ嬉しい…、脱がしてくれるんですね…!」

 

 彼とは裏腹に彼女は、無抵抗で嬉し気に受け入れていた。

彼女の上半身の衣服に手を掛け捲り上げれば、先ほどから何度も目にし掌でこねくり回していた豊かな乳房が曝け出された。

しかも乳首はやや上向き加減に、ツン、と跳ね上がり、若干濃い桜色に染め上げ突起している。

 

「お乳の先っぽの方も、お腹の奥の方もなんだかジィンとして熱い感じですね…、ハァ…ハァ…」

 

 服を脱がされながらも彼女は、身体を浅くクネクネと捩じらせ上気した目で見つめて来る。

 

「下も脱がすぞ」

「はい、お願いします♪」

 

 そう言った彼は姿勢を下げ、彼女のホットパンツに手を掛けた。彼女は、彼の肩に手を添え身体を支えている。

ホットパンツの留め金を外し徐々に下げれば、彼女の鼠径部と割れ目が彼の眼前に広がる。

案の定、彼女は全く抵抗感も嫌悪感も露わにする事はない。

 

「糸を引いているな」

 

 ホットパンツを脱がせば内側に幾筋もの糸が引き伸ばされ、やがては途切れてゆく。

ふと彼女の局部に目をやれば、ピタリと閉じた割れ目からは粘液が付着していた。

 

「――あ、ひゃん…!?んッ…❤それ、オシッコじゃないのは何となく知ってます…ハァ…ハァ…」

 

 その様を目の当たりにし、彼はつい指を伸ばし彼女の秘所を少しだけなぞった。

当然、彼女はピクッと敏感に反応し短い声を漏らす。

これは間違いなく愛液の類だが、彼女も詳しくはないものの小水ではない事は知っていたようだ。

先ほど色々な場面で刺激していた所為で、彼女の身体はすっかり女の反応を見せていたという事だ。

 

「あと、何時から下着を着けなくなったんだ?」

 

「ハァ…フゥ…え…と、少し前からですね。あたしもライザさんやあの妖精さんと同じ様に、着けずに過ごしてみる事にしました♪」( -`ω-)✧ドヤッ

 

「そ…そうか…、アリじゃないか、貴公」

 

 肩車の時から怪しいとは思っていたが、彼女は下着を着けていない。少し前までは着けていたはずだが、ライザや妖精弓手の様に何時しか着けずに過ごす様になっていた。

お陰でホットパンツを脱がした途端、彼女の女性器が眼前に晒されたという訳だ。

この無自覚で無警戒な振る舞いながら身体の方は立派な成熟具合という、刺さる人にはよほど刺さる銀髪武闘家という女。

 

「このネバネバ…お母さんが、村の人たちや冒険者さんにお乳を吸って貰った後、スカートとパンツを脱がされ何かシていた時に、よく垂れてましたね。ああでも、お母さんのはちょっと白く濁っていた気もします」

 

「…ん、貴公の母親の事はもういい。大体分かったからな」

 

「…?そうですか?」

 

 態々口に出し、自分の愛液と母親が流していた男の白濁液混じりの愛液の事を語り出す、銀髪武闘家。

もう想像するまでもなく、彼女の母親は性格上の所為もあり、村の男達に散々身体を弄ばれてきた過去がある。

しかもあの女性は、実年齢の割に女盛りの美貌と身体を誇り、幾らでも男が群がって来るという境遇だ。

彼でさえ、叶うならあの女性と交わってみたい程なのである。勿論、行動に起こす気はない。

しかし彼女の話を聞いただけで、彼の下半身はムズムズと込み上げる感覚に見舞われた。

だがふと気付いた事がある。

銀髪武闘家が母親の現状を語るという事は、眼前で情事が行われていたという事に他ならない。つまり彼女は母親と村人たちとの情事を見ているという事になる。

あの母親にしてこの娘――。外観も立ち振る舞いもよく似ている。

 

「貴公は村の人たちに、何もされていないのか?」

 

「…?ええ、別に何も。村の人たち、あたしにこう言ったんです。お乳大きくなったら、お母さんみたいに可愛がってあげようって。でもあたし、その時ペッタンコだったし急に膨らんできたの14歳くらいからです。でもその時は、冒険者に成る為に格闘術の稽古に明け暮れてました」

 

 嘗ての彼女の故郷――。当時、胸の成長に乏しい銀髪武闘家は母親と村人達の情事の意味も知らず、唯々静観しているだけの日々が続いていた。

無論、彼女も村人達の密かな標的にされていた様だが、母親に比べればまだまだ女の象徴にも乏しく様子見されていたに過ぎなかった。

それ故、当時は女(・)と見なされておらず単なる女(・)児(・)として扱われていたのであった。

そして成人間近の14辺りから女としての特徴が急に芽生え始めていたが、その頃には格闘術の訓練に専念して時期でもあった。

彼女の成長に目を付けていた然る村人が、連れ出そうと訪ねて来た事もあったが時遅し――。

銀髪武闘家は冒険者として家を出た後だった。

 

「次は、あたしが剣士さんの服を脱がせてあげますね♪」

 

 すっかり全裸となっていた彼女――。胸も局部も隠すような素振りを見せず、彼の服を脱がそうと意気揚々としている。

 

――いよいよ、剣士さんの御顔を拝見できる日がやってきた…。

 

密かに気になっていた灰の剣士の素顔――。彼女は高揚した想いで、彼の外套へと手を伸ばす。

 

「で…では…いざ…!」

 

 そして意を決し、ゆっくりと深緑のフードマントを捲った。

 

「……」

「……」

 

 彼女の視界に映る、灰の剣士という男の素顔――。

言葉も発さず無言で彼の顔を凝視したが、暫くの後みるみる間に彼女は不機嫌な表情へと変貌する。

 

「……?」

 

 その表情の変化に些か戸惑う灰の剣士。あからさまに彼女は怒っていた。

 

「数日前…噴水の前で会ってますよね…?」

 

「ああ…そう言えばそうだったか…?」

 

「どうして、声かけてくれなかったんですか…?」

 

 彼女は覚えていた。数日前の朝時刻、噴水前にて彼とライザを伴った銀髪武闘家は鉢合わせしていたのである。

だが彼女たちは素顔状態の灰の剣士とは気付かず、そのまま普通に挨拶を交わしただけ。また彼の方も敢えて素知らぬ振りを通し、やり過ごす姿勢を見せていた。

(本編前夜編 第118話参照)

 

一方で、銀髪武闘家も既視感を覚えていたのだが、最後まで灰の剣士とは気付く事はなかったのである。

あの時の朝、声を掛けず赤の他人の振りを通していた灰の剣士について銀髪武闘家は怒っていた。

 

「あの二人を待っていたからな。声を掛けても良かったのだが、要らぬ誤解を生む可能性も考慮していた。それにあの時の男が私だと知れば、貴公は兎も角ライザは仕事を放棄する可能性も無いとは言い切れぬだろう?」

 

 あの日、灰の剣士はギルド職員の監督官とゴブリンスイーパーの二人と出かける為、噴水前で待ち合わせをしていたのである。

そこへ偶然にも、ライザと銀髪武闘家と遭遇してしまったという訳だ。あのまま声を掛けるのは容易だ。だがそのまま話が盛り上がれば、到着した監督官やスイーパーに要らぬ誤解を生むのではないだろうか?

また灰の剣士と知るや否や、ライザは取り付けていた仕事をサボるか、最悪放棄する可能性もゼロとは言い切れなかった。何せライザは彼との出かけに参加する事を望んでいたのだから。

本当は彼とのお出かけ(デート)に参加したかったライザ。だが間が悪かったのか、仕事を引き受けてしまい彼女は非常に残念がっていたのであった。

 

「ライザさん、そこまで不真面目じゃないと思いますけど?」

 

「私もそう思いたい。だが、滞りなく事を円滑に進めたい思惑もあったのでな、敢えて赤の他人の振りを通させて頂いた。それが気に障ったのなら、今ここで謝罪させて頂きたい、申し訳なかった…!」

 

「――ちょ、ちょ、ちょっと…頭を上げて下さいぃ…!そこまでして頂かなくて結構ですよぉッ…!」

 

 声を掛けなかった事に、彼女は不満を感じている。その心情を知った彼は頭を下げ、彼女に謝罪の意を示した。

思っても見なかった彼の対応に、彼女は頭を上げるように慌てて手を振った。

 

「それに私の素顔など見ても、不快感を募らせるだけであろう?私の容貌は街でも噂になっている、知らぬ筈はあるまいに?」

 

「……。そういう事にしておきます…。けど、あたしは気にしていませんので…!たとえ世界中の人たちが剣士さんを醜いって決めても、あたしは剣士さんの事が大・大・大・大好きなんですぅッ…!!!ハァ…ハァ…ハァ…、い…言っちゃったぁ…」

 

   ―― 灰の剣士は小鬼より醜い容姿 ――

 

それが街での通説だ。

何者かが広めたのであろう、根も葉もない俗説。

事実、彼は普段から深緑の外套を深く被り素顔の半分以上を覆い隠しているのが当たり前として振舞っている。

それが根拠となり、彼が醜悪な容姿であるという噂にも拍車をかけていたのは事実だ。

しかし実際の彼の容姿は、いま目の前に晒されている通り。

視界に映っただけで、一目惚れするような美しい容姿を誇っていた。

実際、彼が素顔で街を出歩こうものなら、行く先々で見知らぬ女性から声を掛けられるという事態が頻発してしまうのだ。

また素顔の状態で冒険者として活動した事など一度あるかないかで、ギルドでも彼の素顔を知っているのは監督官とギルド支部長ぐらいだ。

ごく偶に、素顔を晒したままギルドに赴いた時も度々あったが、ギルド職員が真面に応対してくれず、あの三つ編みの受付嬢でさえ言葉を詰まらせてしまう有様。

(後で素顔状態の彼は、監督官に怒られた)

しかし小鬼より醜悪な容姿をしているという通説を誰よりも信じていたのは、他でもない灰の剣士自身なのも何とも皮肉な話だ。

だが見方を変えれば、確かに彼は世界屈指の醜い素顔の男かもしれない。

美醜の基準など、所詮は一方的なモノの見方に過ぎないのだから。

 

彼に惚れ込んだ女性は複数に渡り、実は小鬼退治や依頼解決に際し村々の娘や他の町娘が彼に縁談を持ち掛けるという事例も多く起こっていた。

尤も彼は全て断っており、泣く泣く諦め悲しみに暮れた娘も数多い。

だが彼女たちは、彼の容姿に惚れ込んだのではなく彼の起こした行動と振る舞いに惹かれた者たちばかり――。

 

いま此処に居る銀髪武闘家も、その内の一人だ。

 

つい勢いで、彼に対する本心を吐露してしまった彼女。

瞬時に顔を紅潮させ、自分の言葉に羞恥を覚え顔を背けてしまう。

 

――そういう羞恥心はあるんだな。男に裸を晒す事は平気だというのに。

 

銀髪武闘家は羞恥を覚える場面に微妙なズレがあるようだ。それを感じた灰の剣士。

彼の素顔と自分の発した言葉に、彼女は尚も顔を赤らめチラチラと此方を盗み見していた。

 

「貴公、本当に私に気を寄せていいいのか?私に多くの娘たちが縁談を持ち掛けていたという事例、知らぬ訳ではあるまい?」

 

「…はい、知っています。全部断った事も…」

 

「私とて相手を選ぶという事だ。何を基準にして相手を受け入れる――…容姿、人間性、価値観、境遇、将来性、共有性、その他諸々…。そんな低俗な要素を基点にして人を選ぶくらい、下賤な精神性をも持ち合わせているのが、この私だぞ?その上で、私は貴公の気持ちを受け入れる構えでいる。…お前は、こんな俗な私を受け入れてくれるのか?」

 

「……」

 

 多くの依頼解決に漕ぎ着け、若い娘たちからの縁談も数多く舞い込んでいた灰の剣士。それも密かな噂としてギルドには広まっていた。

無論、その噂は銀髪武闘家も耳にはしている。実はその様な事例や報せが舞い込んでくる度に、彼女も気が気ではなく焦りを覚えていたのであった。

だがそれも杞憂で、灰の剣士は全て縁談を断っており、彼女は内心いつも胸を撫で下ろしていたのである。

彼がどの様な基準や理由で、全ての縁談を断っているのか――。彼の真意を彼女が知る由はない。

いま彼が述べたように、本当に容姿や境遇だけで人を選んでいる可能性もあるのだ。

現に彼は、監督官やスイーパー、そしてあの神殿に籍を置く見習い神官とは親しい間柄なのは、銀髪武闘家も知るところである。

(ライザ、ルルア、剣の乙女との関係の事はまだ知らない)

 

「でも、そんな剣士さんを好きになっている人たち、いっぱい居ますよね?」

 

「…否定はせぬ。受け入れた人たちも居るのは事実だ」

 

「……」

 

 彼とて相手も人も選ぶ。何を基準にして選び受け入れているのかは解らないが、ある程度は容姿や人柄などといった普遍の基準で受け入れた異性が居るのは確かなのだ。

尤も、それだけではないのも事実なのだが。

 

本当に高尚な男なら、普遍的な基準をも超越したより高潔な魂の基準で相手を選ぶはずだ。

複数の異性を受け入れている時点で、今の自分は低俗そのもの。

彼女に対し、そう説いた灰の剣士。

 

これは言わば最後通告でもある。

 

今の自分の本性を知り、彼女が此処で混浴も控え愛想を尽かしてくれるのなら、その結果を受け入れる構えでさえいた。

その上で、より相応しい男を見付け道を共にしてくれるのなら、寧ろ本望でさえある。

事実、この街にも自分より優れた高尚な男など路頭に闊歩しているのだ。

 

例えば、あの同期戦士、槍使い、重戦士、輝石の貴公子、ソラール、ジークバルド、オーベック、…そしてゴブリンスレイヤー。

アーランドの錬金に籍を置く男性陣も、範疇に入るだろう。

少なくとも彼はそう考えていた。

 

その胸中を聞き、彼女は暫し無言でいた。

いま彼女は全裸だが、今の彼も劣情を微塵にも感じてはいない。

 

これは彼女の未来を決定付ける、ある意味で重要な選択肢なのではないだろうか?

 

いま此処で彼に幻滅し身を引いてくれるのなら、それで良し。

しかし彼女が彼を受け入れるのなら――。

 

……

 

彼女は再び動き出し、彼の衣服へと手を掛ける。

そして不慣れな手つきながらも、止め紐や帯などを不器用に解き少しずつ脱がせてゆく。

 

彼女の答えは既に決まっていた。

 

「あたしね、神殿のあの子とお話したんです。剣士さんの事について――」

 

 徐々に衣服も開け彼の裸体も眼前に晒され、彼女は手を止めず見習い神官と交わした会話について語る。

 

「あたしとあの子で協力して剣士さんを支えていこうって、そんな話をしてたんですよ」

(本編前夜編 第67話参照)

 

「そうだったのか」

 

「好きですよ、剣士さんの事。他の人が何て言おうと愛想尽かそうと、あたしは剣士さんの事、ずっと好きでいたいです…だから…その…剣士さんも…あたしの事を…ゴニョゴニョ――」

 

 纏っていた衣服は全て脱がし、彼も全裸に晒された。

灰の剣士と銀髪武闘家――。

二人はジッと互いを見つめ合い、彼女は顔を真っ赤にしながら『自分も受け入れてほしい』と想いを伝える。

 

「私に一度でも捕まったら、逃げられぬかもしれんぞ?私はこう見えて欲深くてな、お前の全てを受け止め背負おうではないか」

「え、それって――」

 

「ふむ…もう少し判り易く…。私もお前が好きだ…!他の男にくれてやるのが惜しい位にな…!」

「――…きゃんっ!」

 

 彼も受け入れた。彼女の想いを――。

そう伝えるや否や、彼は彼女を抱きかかえ、共に風呂桶へと身を躍らせる。

その様子に、彼女は戸惑いの声と表情を受かべるしか出来なかった。

 

「んもう…、入る前に身体を洗うのがマナーですよ、剣士さんてばッ…!」

「硬い事を申すな、ここでは私と貴公しか居ない。誰も咎めはせんさ」

 

 若干の抗議の声を上げる彼女だが、彼女の腕は既に彼の背に回されチャッカリ抱き着いている。

 

「ハァ~う…あったかくてホワァ~ってしますねぇ~…」

「気に入って頂けて何よりだ。温度調整に抜かりはなかったな」

 

 あまり広いとは言えない風呂桶に、大の大人である男女二人が入り込んだのだ。

かなり上の方まで張られていた湯が、二人の体積に押し出され風呂桶から溢れ出してしまう。

だが幸いにも、床を水浸しにする事はなかった。

工房内の片隅には窪みが設けられており、その箇所は石造りの床と排水溝が備えられていたのである。

その窪みに風呂桶を設置していた為、溢れ出た湯は排水溝から地下へと流れ込む仕組みで構成されていた。

しかしそんな事は些事とばかりに、二人は抱き合いながら湯の癒しに身を任せている。

 

「ハァ…ハァ…ハァ…?」

 

 既に密着状態で抱き合う二人だが、更にお互いの顔が近付いている事に気付いた銀髪武闘家。

 

「…んむ…?」

 

 呼吸を乱しつつも、気が付けば唇に奇妙な感触を感じていた。

 

「…ん?…ン…んむ…ふ…ぅん…んぅフ…」

 

 二人は口付けを交わしていた。互いの唇を接触させるだけのバードキスだが、彼女は不思議に思いながらも拒む様子はない。

 

「んぅん…ン…ン…ン…むぅん…」

 

 少しの後、彼女の方から唇を押し付け、何度も何度も口づけに深みを与えようと努める。

性の知識など持ち合わせていない彼女にとって、この口付けこそが最も深い愛情表現と認識していた。

だが彼女は更なる違和感に襲われ思わず唇を離そうと身を捩じらせるも、彼に頭部を支えられ逃げる事は叶わなかった。

 

「ンン…!?ぅんフゥ…ンン…?…ン…ちゅ…❤フンぅ…んフ…ンチュぅ…❤」

 

 彼女の口内には、彼の舌が侵入していた。違和感に困惑する彼女の舌をなぞる傍ら、頬の内壁や歯茎や歯を舐めては何度も這わす。

終いには彼女の舌を絡め捕り、何周も何周も自分の舌でこねくり回した。加えて、自分の唾液を送り込み、彼女はというとどうしていいか分からず口端から幾筋もの唾液が零れ湯へと滴り落ちる。

だが少しずつ順応しているのか、彼の唾液を受け入れ喉奥へと通し自分の舌も絡め合わせていた。

 

「ん…❤ふぉ…フゥ…❤ン…チュク…ヌチュン…❤おぅチュンフン…フンぅんフ…チュゥ…ん❤」

 

 最初は彼が主導権を握っていたが、時間を追う毎に彼女が積極性を発揮し彼の口内へと舌を侵入させている。

お返しに口内の筋肉を総動員し、自分の溜め込んだ唾液を必死に送り込んだ。

 

「ぉん…?ング…ゴク…ゴク…!」

 

 若干の痰まじりの唾液は粘り気を帯び、彼の口内へと運ばれる。だが彼は気にする事なく、彼女の唾液を飲み干した。

 

「んむ…フゥん…ちゅむ…ンチュぅん…ふ…んフ❤」

 

 しばらく続く互いの濃厚な口付け。

ここまで積極的に、彼の口内と攻めてきたのは彼女が初めてではないだろうか?

剣の乙女、監督官、スイーパー、見習いの勇者、剣士、賢者――。

幾人もの異性と口付けを交わして来たが、銀髪武闘家ほどに情熱溢れた濃厚な接吻は初めてとも言えた。

二人とも満足したのか、やがて静かに自然な形で互いの唇を離す。

 

「ハァ…ハァ…ハァ…剣士さぁん…❤あたしのぉ…お乳…ハァ…吸って頂かないと…ミルク…確かめて…?」

 

「そう言えば、そうだったな…はぁっ…フぅッ…」

 

 時間にして約20分――。二人は湯の中で抱き合いながら、濃密な口付けを交わし唾液を交換し合った。

その影響で高揚した二人は乱れた呼吸を繰り返す。

そこで銀髪武闘家が、胸を吸ってほしいと彼に懇願する。一方彼も一切の遠慮も抵抗もなく彼女の求めに応じ、桜色の突起した乳首へと吸い付いた。

 

「――んッ…!?ん…ンン…んッ…❤ぅん…んフゥん…ンン❤」

 

 今までの弄り合いと口付けで昂っていた彼女の性感――。初めて味わうであろう乳首吸いに、早くも順応し感じ始めている。

片方の乳首は、彼の舌で弾かれ吸われ時には唇を窄(すぼ)め強く吸い込まれる。そしてもう片方の乳首も、彼の指で摘ままれつつも弾かれ性的な刺激を彼女へ提供した。

 

「――あ…ふ…ン…❤ンン…ぅぉん…❤あぁフン…❤あぁン…ぁぅん…ぁぁん…❤」

 

 彼女の喘ぎ声が次第に激しさを増している。実は刺激を与えられていたのは乳首だけではなかった。

片方の乳首が吸われ、もう片方の乳首は彼の指で摘ままれ、尻部の肛門は彼の指でつつかれ、披裂は彼の亀頭部が擦り付けられていたのである。

つまり彼女の性感帯が全て同時に攻められていたという事だ。

両乳首も肛門も秘所も軒並み刺激が与えられ、彼女は完全に喘ぎに喘ぎまくっていた。

彼の頭部に手を回し力の限り抱き締め、自分の乳首を尚も吸わせ続けている。また彼女の腰も自然に動き、披裂を彼の亀頭部へと擦り続けた。

彼女の割れ目からは、ヌチュリ、ヌチュリ、いやらしい水音が何度も木霊する。

 

「はくっ❤ふ❤ふ❤んん❤アン❤ん❤ン❤ン❤あ❤あ❤あ❤…――」

 

 嘗てない程に彼女は呼吸を荒げ、不規則に酸素を吸引しては吐き出す。

同時に擦り付けていた彼女の腰は動きを加速させ、前後運動にも一層の激しさを増す。

そして喘ぎ声の間隔も極端に短くなり、この傾向は彼女の絶頂が近い事を現していた。

 

「あ❤あ❤あ❤あ❤、剣…し…さん…❤す…き…好き…好きぃ…好き好き好き好き好きぃィ…❤ぁぁアアァぁ…――」

 

 また絶頂が迫るにつれ、彼への想いを口に出し何度も早口で繰り返す。同時に彼女が抱き締める手にも更なる力が籠っていた。

 

「――あッ…❤あ゛っ…あ゛あ゛ッ……ァ…❤」

 

 そして急激に息が途切れ全身を反らせる銀髪武闘家。ガクガクと細やかな痙攣を不規則に繰り返しながら、彼女は人生初めての絶頂を迎えた。

同時に、彼女の女性器からは勢いよく小水が噴き出し湯を汚しながら混ざりゆく。加えて小水の水圧は彼の陰茎を捉え、彼もその事は察していた。

 

「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…ご…ごめん…なさぁい…剣士さぁん…、お風呂の中でぇ…オシッコぉ…しちゃったぁ…ハァ…ハァ…」

 

 絶頂を迎えた事で急激に脱力し、全身に倦怠感が広がるのを感じる。彼女は抱きかかえていた灰の剣士の頭部を離し、蕩けた表情のまま彼に向け謝った。

 

「そんな事か…。神殿のあの子も、しょっちゅうだ。…だが、大(・)き(・)い(・)のは勘弁してほしい…」

 

「――も…も、もちろん…ですよぉ…ハァ、ハァ、ハァ、流石に…ハァ…シャレになりませんからぁ…ハァ…フゥ…」

 

 湯浴み時に小水をするなど、見習い神官の時に何度も体験済みだ。彼女は湯浴み前に致す事も多いが、湯の中で致す事など頻繁にあったのだ。

それ故、彼にとっては些細な事でしかない。しかし流石に湯の中で大便などは、彼とて考えたくもなかった。

当然、彼女もそれは弁えており湯船の中で大(・)など漏らしたくはない。息を整えながら彼に応じるも、身は離さず抱き合ったままの体勢を維持する。

 

「母乳は…出なかったな」

「え…?ああ、言われてみればそうでしたね、アハハ…ちょっと忘れてました…♪」

 

「…そろそろ体を洗うとしよう」

「そうですね。一杯、洗いっこしましょう♪」

 

 彼女の母乳が出るか否か?それを確かめる為、彼女の乳首に吸い付いた灰の剣士。

結局、母乳は出なかったが両者とも口付けや愛撫に没頭しており、完全に意識を隅へと目的を追いやっていた。

どのみち彼女の母乳が出るかという問題など、この際どうでも良かった二人。

身体を洗う事にした二人は風呂桶を出て、洗浄の準備を始めた。

 

「…う~ん、剣士さんの亀頭剣…凄く長くて太くて硬そうですね…」

「ん、亀頭剣…とな?」

 

 洗浄する傍ら、ふと彼の陰茎に目をやる銀髪武闘家。

突然何やら聞き慣れない名称を口に出し、彼も疑念に包まれた。

 

「亀頭剣…とは何か…?」

 

 彼女の視線で、何を差しているのかは直ぐに察する事ができる。彼の陰茎の事を差しているのだが、『亀頭剣』などという名称は聞いた事がない。

 

「男の人に付いているコレですよ。村の人たち、よくお母さんの服を脱がせたあと、自分達もズボン脱いだりしてコレ出してたんです。そこで、あたし気になったから聞いてみたんですよ。そしたら村の誰かが『これは俺の亀頭剣だ!(`・ω・´)キリ』って説明してくれましたよ」

「…そ…そうなのか…?」

 

「はい♪。でも大きくなったり萎んだり、不思議ですね。形も大きさも色々あるみたいだし、あの村の人は大きくなっても皮で包まれてましたから『象さんみたいだ』って、あたし手刀で叩いてあげました♪」( -`ω-)✧ドヤッ

「…気の毒に、その村人…」(_ _;)

 

「手刀で叩いた後、ペチンッって音が鳴って村の人は手で股間押さえて悲鳴上げてチョット楽しかったです♪」( -`ω-)✧ドヤッ

「……二度としないように…、私にも無論…な」(_ _;)

 

「はぁ~い」( ̄∇ ̄)

 

 彼女の村での出来事を聞いた灰の剣士。陰茎の名称よりも、彼女の仕打ちに対し村人へと同情する灰の剣士。

そんな銀髪武闘家に薄ら寒いものを予感し、彼の膨張していた陰茎は急速に鳴りを潜めてしまう。

 

「あらら…?急に萎んで、象さんに変化しましたね?不思議です…」

 

 一気に平常状態へと戻った彼の陰茎を、尚も珍しそうに凝視する銀髪武闘家。

だが彼はソソクサと洗浄の準備を整えた。

 

……

 

お互い対面する位置関係で、身体を洗い合っていた二人。

 

「ア…うぅん…ふ…ひ…❤」

 

 彼女の先端部に近い四肢はともかく、背中、脇腹、腰、内股、大腿部など中心に近い部分では反応を示している。

少しは、こそばゆいのだろう。快感だけでなく、むず痒さを覚える刺激に彼女は我慢しつつも身体を、ピク、ピク、と震わせていた。

一方彼女の方も負けじと彼の身体を洗っていたが、自身を襲う刺激に翻弄され思うように洗浄できてはいなかった。彼の身体を洗うのは少し時間が掛かるようだ。

 

「ア…ハァん…❤ンン…ふぅぅん…うん…❤」

 

 正対する位置関係上、どうしても目の前に晒される彼女の豊かな二つの乳房。白い泡に塗れ、より目立つ桜色の乳首が再び彼の性意識を刺激する。

彼は何の躊躇いもなく彼女の胸に手を伸ばし、洗浄用タオルではなく手で直接彼女の胸を愛撫する。

当然、彼女は抵抗する事なく受け入れ、さっそく乳房の刺激を楽しみつつも彼への洗浄を続けていた。

 

「ア…ふ…❤剣士さんの、亀頭剣…、また復活してます…ハァ、ハァ…❤」

 

 胸を揉まれ乳首を摘ままれながらも洗浄を続ける彼女。再び彼の陰茎の盛り上がりに気付き、少しペースを速める。

 

「どうしたのだ、股を思いっ切り開いたりして?」

 

「剣士さんの亀頭剣を、あたしのオシッコの溝に擦り付けてほしいです…ハァ…ハァ…❤」

 

 もともと股は開きがちだった銀髪武闘家。だが彼の陰茎の勃起具合に気付き、ガバァッと惜し気もなく開いてしまう。

だが開脚したにもかかわらず、彼女の披裂はピッタリと閉じられたままだ。

彼女は既に女性器を刺激すれば快感を覚える事を、身体で知っていた。

 

「いいとも、とにかく私の体を洗い終えてくれないか?頭も洗った後、そ(・)こ(・)は(・)最(・)後(・)にな」

「は…はいぃ…。あん…❤頑張ります…んぅん❤」

 

 乳首を重点的に刺激され続けられながらも、彼女は何とか必死で彼の身体の洗浄を終えようと努めていた。

しかし胸の攻めだけでも彼女は充分喘ぎ声を上げ、快楽に支配されていた。

 

自分の頭髪はともかく、彼女の美しくも長い銀髪を洗うには少々の時間を要する。

彼女髪を洗うため彼も手を貸し、丁寧に洗浄を済ませた。

ルルアの銀髪も美しいが、彼女の髪もまた別格の美しさを持つ。

彼は暫し、彼女の髪に見とれながら洗浄に勤しんだ。

 

「何だ、そこまで楽しみにしていたのか?」

「はい…、コレ…気に入ってるんです…あ…❤」

 

 彼女を正面に抱きかかえ、勃起した陰茎を彼女の披裂へと押し付けた灰の剣士。

披裂の媚肉を掻き分け膣口に刺激が走り、彼女は早速腰をゆっくりと前後に動かし始める。

かなり心待ちにしていたのか、彼女の割れ目からは止めどなく蜜を垂れ流し、グチュリ、グチュリ、と卑猥な水音が二人の耳を打つ。

またその音が彼女を興奮させているのか、更なる呼吸を荒げ瞳の焦点は宙を泳いでいた。

 

「あ…❤は…ひ…ふ…❤へ…❤ほ…ン…❤は…は…は…❤」

 

 一心不乱に彼の陰茎へと秘所を擦り付け、全身から脳へと奔る快楽へと夢中で堪能する銀髪武闘家。

 

あの溶けるような感覚を再び味わう事ができる。

 

そう確信していた彼女は、期待で豊満な胸を更に膨らませ摩擦運動に精力的だ。

だが、甘美の波は突然として終焉を告げてしまう。

 

「…あ…?え…え…なん……で…?あの…?」

 

 思いもよらぬ快感の打ち切りに、彼女は呆けた声と表情で自分の股座と彼の顔を交互に見る。

若しかしたら彼に対し、何か気に障る行動でも執ってしまったのだろうか?

そんな考えが過った瞬間、一抹の絶望を覚え、彼女の目尻に小粒の涙が滲み出る。

 

「案ずるな、別に怒ってなどいない。だがこのままでは、何時まで経っても綺麗にならないからな。就寝時に、もっと気持ち良くしてしんぜよう」

「え…ア…はい…、良かったぁ……、もぅ…嫌われたかと思っちゃいましたよぉ…フゥ…」

 

 秘所への刺激が中断された事は残念だが、彼が気分を害していない事を知り彼女は安堵の嘆息を零す。

だが彼の言う通り、このまま摩擦運動を継続したとて彼女の秘所は永遠に汚れたままだ。それもその筈――。

披裂を擦られる度に、彼女の膣口から絶えず愛液が流れ出て来るのだ。これでは洗浄など済もう筈もない。

そこで彼女の女性器の洗浄を諦めた灰の剣士。

二人はそのまま抱き合いながら風呂桶へと身を浸からせ、再び体を温め合った。

 

「ん~フフフ…幸せです…んフフ…❤」

 

 彼女はひと時も身体を離す気はないらしく、密着したまま彼に抱き上げられ風呂桶から出た。

流石に濡れた身体を拭く時は互いに離れねばならなかったが、彼にあらゆる箇所を拭いてもらった彼女。

 

「ア…ふやぁ~ん…❤」

 

 やはり乳首や秘所といった性感帯にタオルが触れる毎に彼女は甘い淫声を上げ、彼の性意識を無自覚に高めていた。

 

彼女が寝間着…と言っても薄い布シャツ一枚に着替える間、彼は風呂桶の栓を抜き湯を排出させ後始末を始める。

風呂桶から排出された湯は、かなりの勢いで排水溝に雪崩れ込むが幾許かは石畳の窪みから溢れ出てしまい、付近の床を濡らしてしまう。

だが拭き取るのは後でいいだろう。予め床に敷いておいた布が、ある程度は吸い込んでくれる。

風呂の後始末を一区切りさせ、彼も寝間着へと着替えた。

 

「剣士さぁん、寝床って屋根裏の場所でしたっけ?」

「ああ、そうだ。そこで寝る」

 

 工房(アトリエ)内の床には簡易寝台も何も準備してはいない。二人が寝るのは、屋根裏部屋(ロフト)である。

厳密には部屋というよりも『庇』といった方が近いかもしれない。屋根裏部屋(ロフト)と称するには、仕切り用の壁が設けられていないからである。

突き出た庇部には固定梯子が設置され、それで昇降が出来る。

 

「じゃあ、行きましょっか♪」

 

 寝間着姿の銀髪武闘家。だがその格好は、あまりにも性的だ。

裸に薄い布シャツ一枚という出で立ち――。乳首は浮き出ており半ば透けている。若干薄暗い部屋内だが、乳首の色さえも透けて判別が付く位に薄い布シャツなのだ。

しかも下着(ショーツ)の類も一切身に付けず、先ほどから陰部がチラチラと顔を覗かせていた。

加えて自分が今、どれほどに性的な格好をしているかなど全く無頓着。

これでは『どうぞ襲ってください』といっているようなものだ。若しかしたら彼女がワザと誘っている様に解釈できなくもないが、今までの振る舞いから”それはない”と断定できる。

しかし当の本人は、無邪気な笑顔で彼を屋根裏部屋(ロフト)へと誘い、先に梯子へと足を掛けた。

 

「――……!」( ̄□ ̄;)

 

 当然、ショーツすら着けていない彼女の下半身はガラ空きで、下から覗き込めるような位置関係――。

もはや筆舌にし尽くし難い淫靡な光景を視界に納めてしまい、彼は絶句し唯々傍観するしか出来なかった。

意気揚々と梯子を昇る度に、彼女の割れ目が不規則に開閉を繰り返し脈動するのである。

また光沢を帯びている事から、未だ愛液が染み出ている事も判明した。

彼女が梯子を昇り切るまで、下から思わず凝視していた灰の剣士。何とか意識を現実に引き戻し、ゆっくりと細い梯子を昇る。

 

「あ、お布団一つしかありませんね…ってそうか、一緒に寝るんですね♪」

「そ…そうとも…、寝所を共にしようではないか…」

 

 単純に彼女の分を用意し忘れただけなのだが、都合よく解釈違いを起こしてくれた様だ。

若干、動揺まじりの声で彼は頷く。あの梯子での光景は、予想以上に彼の脳と下半身を刺激していたのである。

 

「それじゃあ、続きするという事ですが?あたし、どうすればいいですか?」

 

 あの湯浴み時の行為の影響を全く受けていないかのように、彼女はあっけからんとした表情で訪ねて来る。

 

「では、そこに寝そべってくれないか?」

「はぁい、分かりました♪。エヘヘ…変な気持ちと楽しみが混ざり合って、やっぱり変な気持ちですね…」

 

 床に敷かれたワラ束の上に分厚い布を布団代わりに敷いてある簡易的な寝台。彼は、そこで就寝していた。

彼の指示に何の疑いもなく従う銀髪武闘家。

簡易寝台の上に寝そべった途端、彼女布シャツが少し捲れ無防備な股間部が剥き出しとなる。

だが彼女は全く気にした様子もなく、仄かな笑顔を彼に向けてさえいた。

やはり彼女の秘所からは粘り気のある愛液が大腿部を伝っており、その無自覚な振る舞いが一層の淫靡さを醸し出していた。

 

「では続きをしようか」

「はい…お願いします♪」

 

二人の秘め事は、更に盛り上がろうとしていた。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

亀頭剣

 

時に硬化、時に柔軟。

時に長大、時に短小。

時に極太、時に細小。

凡そ生物学的男性種に備わる重要器官の一部。

それは人類種存続には欠かせず、性を象徴するものである。

 

女性種の祭壇へと奉納されし男性種の剣――。

然る村人はこう詠ったという――。

 

それ即ち『我が亀頭剣なり』と。

 

 

 

 

 

 




私のお話での銀髪武闘家ちゃんは、男女の関係に非常に疎く極めて無防備で無警戒という性格です。それも母親からの遺伝という形で引き継いでいます。(原作の彼女はどうなんでしょうね?)
あの格闘村民は、よく別れずに夫を続けてられるものだ。(いやまぁ設定したのは私なんですがね)

後半へと続きます。
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