コメント&高評価していただけると死ぬほど嬉しいです。
今回はエロ要素なしなんでちょっと退屈かもしれません。
楯無の名前周りの設定ちょっと捏造してたりしてます。
それでは最新話をどうぞ。
簪の手を取り水着売場へと到着した蜂也に簪が話しかける。
「ええと…それじゃ。」
「ああ。簪の水着…で俺が本当に選んでいいのか?」
「う、うん!」
「そうだな…」
水着コーナーのラインナップを確認する蜂也の姿は至って真面目で真剣であった。
その表情に思わず見とれてしまう簪。
「(蜂也くんって本当に綺麗な顔してるんだよね…お母さん似なのかな。でも普段の立ち振舞いを見ると凄く格好良くて…今もわたしの水着を選んでいるのだって鼻の下を伸ばしても仕方ないのに…あ、でもわたしの水着だから…じゃなかった…とっても真剣に選んでる。…なんか…ズルい。)…」
そんなことを思われているとも知らずに水着を見ている蜂也。
ふと気になるものが目に留まる。
「(…?おお、これがいいんじゃないか?簪って意外と着やせするタイプだからこう言うちょっと大人っぽいけど可愛い水着が似合いそうだ。)…うん。」
「み、見つかった?」
簪に声を掛けられて蜂也はその商品を手にとって振り返る。
「こう言うのはどうかな?大人っぽいけど可愛らしいデザインは似合うと思うんだ。」
「うん…わぁ…可愛い。」
簪の心からの言葉であった。
「どうだ?」
「うん、いいと思う。わたし、こう言う水着好き…ありがとう蜂也。早速試着してくる。」
「ああ。試着室の前で待ってる。」
渡された水着を受け取り試着室へ移動しカーテンを閉める。
ブラウスのボタンをプチプチと掛け外していき飾り気の少ないブラジャーが見えるがその中にある二つの果実はそのおとなしい顔からは想像できない大きさを誇っている。流石に実姉程の大きさは無いが。
スカートと冷感機能があるタイツを脱いで下着姿になりその上から蜂也が選んだ水着を着用する。
「わぁ…!これ可愛い…ちょっぴり大人っぽい…胸が少し大胆…やっぱり蜂也は大きいのが好きなのかな。」
選んでくれた水着は落ち着いた色合いの白と黒の二色でセパレートでありながらワンショルダーにパレオを巻いたアシンメトリーなスタイルでありながらポイントとしてリボンが付けられ少女っぽさもあるという可愛らしい水着であった。
だが胸が強調されるのは大人なデザインと呼べるだろう。
「…んんっ…はぁ…!?」
最近大きくなってきた自分の胸を持ち上げてみると自分が一体どんなことをしているのか自覚した簪は我に返り自分の頬をぺちぺち、と叩いた後に覚悟を決めて更衣室のカーテンを開く。
滑らかな開閉でドアが開き目の前で待っていた蜂也にお披露目した。
「お、お待たせ…///」
「おお…。」
「ど、どうかな…///」
「そうもなにも…俺が選んだ水着は正解だったって思ったよ。すげぇ似合ってる。簪が可愛いからだな。」
「か、かわっ!…お、女の子に無闇にそんなこと言っちゃいけないよ。」
「ご、ごめんって。」
「ふふっ…」
顔を紅らめながら少し怒ってしまう簪に少したじたじになる蜂也だったが其をみた簪は笑みを浮かべた。
「それよりその水着でいいのか?俺が選んだ水着だけど…。」
「うん、これがいい。蜂也くんが選んでくれた水着だから。」
「そっか…じゃあその水着を買おうか。」
「うん!…それじゃ着替えてくるから待ってて。」
「分かった。」
そうして更衣室に戻り来た時の服に着替え試着室を出る。
そして選んだ水着を手に取り会計を終えて店を出るのだった。
◆ ◆ ◆
「あ、お帰り蜂也、更識さん。水着はいいの選べた?」
「おかえりなさい、蜂也さん、簪。良いものは見つかりましたか?」
店から出て喫茶店でそれぞれに飲み物を注文し待ってくれていたシャルロットとセシリアと合流した二人。
「ああ。簪に似合いそうな水着をバッチリ見つけた。」
「うん。蜂也くんが選んでくれた水着…とっても可愛かった。蜂也くんはセンスがいい。」
「おいおいそんなに褒めるなって。」
「ううん、事実だから。」
「そっか…ありがとうな。」
その光景をみていたシャルロットが反応する。
「蜂也って更識さんを妹みたいに扱ってるよね…もしかしてシスコン?」
その言葉にセシリアもハッとなり反応する。
「は、蜂也さん。もしかして貴方はシスターコンプレックス…所謂”シスコン”と呼ばれる方なんですの?」
そう言われた蜂也はこう答えた。
「ん~どうだろうか…確かに実家だと俺が長男だったしその下は妹ばっかりだったからな…まぁ親父とほのかさんの子供が唯二の俺の双子の男兄弟…じゃなかったまぁシスコンじゃないけど簪をみてるとどうしてもな。同級生だけど。そう感じない?簪のその…妹感ってさ。末っ子って感じ。」
そう蜂也にいわれて納得するシャルロットとセシリア。
「なるほど…」「なるほどですわ…」
「な、納得しちゃうんだ…。(わ、わたしって蜂也くんに妹みたいに思われてたんだ…”蜂也お兄ちゃん”、か…///なんだか少し恥ずかしくなってきた…!)」
簪の脳内に自分の手を引いて学校へ一緒に投稿する蜂也お兄ちゃん(仮)が脳内で生まれて瞬間湯沸し器のようになりボフッ、と顔から蒸気が出たような感じがした。
(なるほど…更識さんは”妹”枠なんだね蜂也…。)
(簪はそうですわね…確かにあのおどおどした感じで守りたくなるのは妹…と呼ぶにふさわしいですわね。)
二人が納得して簪をみていたがその本人が視線に気がついてまたしても顔を紅くして俯く。
「まぁ、それはおいておいてそろそろ昼食にしないか?ここには入ったのはここのパスタとオムライスが絶品でな…」
蜂也が時計を指差して昼食にしないかと提案するとシャルロット達も賛同した。
時刻は丁度正午を指しており四人の胃袋も空腹を覚えていたためここで昼食を取ることになったのだ。
蜂也はミートソースパスタ&オムライス、シャルロットはハーフミート&デミオムライス、セシリアはシーフードハーフ&オムライス、簪はジェノベーゼハーフ&ホワイトオムライスをそれぞれハーフサイズで注文し食事を楽しんだ。
その後は四人でアクセサリーや蜂也の服を探して着せ替え人形にして楽しんだりして週末を楽しんだのだった。
そして夕方になりIS学園への帰りの道中、モノレールに揺れる四人の席順は変わっておりブロンド美少女が二人並び蜂也と簪の日本人ペアが二人掛けの座席に座り対面には今日購入した品物の袋がたくさん置かれていた。
通路を挟んだ隣の座席では二人は互いの頭を支えるように眠っており仲がいい。
一方で蜂也は窓の外へ視線を向けて夕日に照らされた海面とIS学園の方をみている。
其を簪は対面の座席で見つめながら先程のショッピングセンターへ向かう道中でセシリアに言われたことを思い出していた。
『わたくしはそれも構わない…とそれを覚悟して告白をしたのですが…蜂也さんはこう言っていました。”自分を愛してくる者を受け入れて全力で愛するそれが俺の覚悟”だと。だからわたくしはシャルロットと同じように蜂也さんに愛されていますのよ?』
セシリアが真実を伝えてくれた。
『貴女も蜂也さんに告白なさいな。きっと蜂也さんは貴女を受け入れてくれますわ。貴女がわたくし共の輪の中に入ると言うのなら歓迎いたしますわ?わたくしもシャルロットも。まぁ…本当でしたらこれ以上蜂也さんのお隣を埋められたく無いのですが…。』
その言葉に背中を押されて簪は自分の中に溜め込んだ想いを告白することにした。
「ねぇ、蜂也くん?」
「…どうした?」
不意に声を掛けられて窓の外から視線を社内に戻し声を掛けられた方向に視線を向ける。
そこには何やら蜂也に伝えたいことがあるような表情をしている簪がいた。
「あのね…蜂也くん…その…」
「?」
「(が、頑張れわたし…蜂也くんにわたしの想いを伝えなきゃ…)あの…は、蜂也くん、わ、わたしの事…どう思ってる?」
「どうって…友達?」
「じゃ、じゃなくって…!その…」
「え?…そうだな…頑張り屋さんで末っ子感がある可愛い女の子だけど。」
「か、かわいい…///ど、どうしてそんな恥ずかしいことを素面で言えちゃうのかなっ!?(ってそうじゃない…!わ、わたしは蜂也に告白するんだっ!)…じゃ、なくて!」
「いや、本当のことだし…」
蜂也は昔親族に言われたことを思い出した。
『女の子は男の子の素直で直球の感想が欲しいんだからしっかりと伝えないとだめよ~?蜂也は○○に似て女の子にモテそう…てかモテるわ…全く○○に似て末恐ろしいわ~。』
蜂也の脳裏に快活な明るい髪色のセミロングの美人な親族の姿が思い浮かんだ
(エリ姉ぇ…もしかして言わない方が良かったのでは?)
一方で其を言われて簪の決意した気持ちが揺らぎそうになるが蜂也の瞳をみながら告げた。
「わたし…その…蜂也くんのこと…好き…!」
「…理由を、聞いてもいいか?」
一瞬呆気に取られたが直ぐ様真面目な表情に変わり簪に問いかける。
「初めは…図書室で怪我の手当てをしてくれたときから…其からISの作成手伝いに…お姉ちゃんとの関係修復をしてくれた…その時蜂也くん言ってくれたよね?『君はお姉さんの影に隠れる必要は無い。君は十分すぎるほど優秀だ』って…。」
「実際にそうだったからな。」
「わたし、嬉しかったの…
「簪のその告白は嬉しい…だけど、」
蜂也は簪に伝えなければならなかった。
「俺にはもう付き合っている人がいるんだ…だから俺は簪の」
「知ってる。」
「想いにこたえられな、は…?」
断らなければ、と思い真面目なトーンで伝えようとしたところ簪の一言によって遮られてしまった。
思わず間抜けな声が出てしまう。
「知ってる…だからこそわたしは…貴方のことが好き…周りには可愛い女の子が沢山いるけどわたしも…貴方に愛して欲しい…だ、ダメかな…。」
今にも泣きそうな表情をする簪の頭を撫でて慰めようと手が動きそうになったが自重した。
口を開く。
「…俺はもう既に彼女二人いるけどいいのか?」
「構わないよ。」
「お前にエッチなことお願いするかも知れないぞ?」
「が、が、頑張るっ///」
顔を紅くして覚悟を決める簪の様子に思わず笑みが溢れるが次なる問いかけをするために真面目な表情になった。
「それじゃ、今から抱き締めてキスしていいか?誓いのキス。全員を幸せにします、って証だ。」
「…はいっ。」
対面に座る簪が立ち上がり隣に座り直る。
「簪…。」
「蜂也くん…。」
簪の肩を掴んで蜂也は近づかせる。
緊張しているのか目蓋を閉じて口を少し突き出している。
簪の長い睫毛と桜色の唇が震える。
其を確認した蜂也は唇を重ねた。
「ん…。」
「んちゅ…。」
軽く触れる接吻をして離れる。
簪の閉じていた目蓋が開き瞳には涙が少し溜まっていた。
「更識簪さん。俺は君を愛している。…もう既に恋人がいるけれど、其でも俺を愛してくれるかい?」
「はい、わたしも…名護蜂也くんを愛しています。わたしも…常に見ていてくれると嬉しい。」
その笑顔が可愛らしくて蜂也は再びキスをしてしまった。
「あ…んちゅ…ちゅぱ…蜂也くんってば…もう///」
「ごめんごめん。簪が余りにも可愛いもんだからつい…ね?」
「あぅ…///」
顔を真っ赤にして恥ずかしがる簪をもっと辱しめたいと思ったが自重した。
「(はっ…!そうだ…蜂也に聞いておかないと。)ね、ねぇ蜂也くん?…聞いてもいいかな。」
「ん?どうしたんだ改まって。」
「その…お姉ちゃんの事なんだけど…。」
「刀…じゃなかった楯無先輩がどうかしたんだ?」
「お姉ちゃんがもし…告白してきたら…受け入れる?」
「へ?…う~んそうだな…。」
蜂也は思案した。
「(刀奈が?俺に告白?一体何故…)告白される理由が思い浮かばないんだが…まぁ簪ににて美人で可愛い先輩だと思うけどな。」
「そ、そうなんだ…。」
「?何かいったか?」
「ううん、なんでも…でもお姉ちゃんが本当に告白したら蜂也くんは受け入れるの?」
「…さっき簪にも言ったと思うけど本当に俺のことを慕ってくれてるのなら受け入れる…まぁ楯無先輩みたいな美人が俺に告白するのは皆無だと思うけど。」
(こう言うところだけ唐変木)なんだよねぇ…)なのですよね…)なんだぁ…)
恋人たち三人の心の声が一致した瞬間である。
蜂也には分からないだろうが。
視線が通路側の席へ向く。
「あとそこで寝た振りしてる子達…バレバレだからな?」
「え?」
簪が通路向かいのシャルロットとセシリアを見るとパチリ、と目を開く。
「なんだぁ…バレてたのか。本当に鋭いね蜂也は…それと”簪”さん、おめでとう。歓迎するよ。」
「バレていましたの…ふむ、それよりも簪、おめでとうございますわ。これから蜂也さんを一緒に愛しましょう?」
「う、うん…これからよろしくねデュノ…じゃなくて”シャルロット”、セシリア。」
三人で笑い合う恋人たちの姿を見て蜂也は誇らしい気持ちになって申し訳ない気持ちが同居していたのだった。
その一方で三人は。
『あ、また増えるやつだ。』と確信しその原因である蜂也を見ていた。
(簪が俺にそう言うってことは楯無は俺に気があるってことでいい…のか?確かに俺が一夏に代わって姉妹の仲を修復したけれど…それだけで興味を持つもんなのか?…分からん。かといって本人に『俺に興味あるの?』って聞くナルシスト野郎でもないしな俺は…。)
三人に視線を向けられているのに気がついて肩を竦めた。
(楯無が俺を好いてくれてるかもしれない…って言うのは普通に男冥利に尽きるもんだけどな。俺は彼女をどう思っているんだろうか…)
蜂也はこのとき知らなかった。
楯無が”刀奈”と呼ばれたときに何故赤面していたのか。もちろん年頃の男の子に自分の”本名”を呼ばれたことも関係しているが…。
更識家の当主である人物の名前が異性に知られてしまった場合の重大な意味を。
◆ ◆ ◆
その日の夕方。
蜂也は丁度脳裏に思い描いていた人物に生徒会室に呼び出されていた。
どうも今回の臨海学校で使う資料のホチキス留めが終わっていなかったらしくその仕事が生徒会へ回されたとのことで助っ人で蜂也が呼ばれていた。
因みに本音と虚は夏風邪を引いたらしくお休みしており生徒会室には蜂也と刀奈しかいない。
流石に一学年計二百名の旅行冊子を一人でさせる訳には行かず電話を貰った際に二つ返事で承諾し寮の自室に荷物を置いた後に生徒会室に訪れ作業をしていた。
冊子の綴じ込みは順調に進み残すところ一クラス分となった。
時刻は20時。
もう一息であったが休憩を挟むことにした。
生徒会室の電動ポットを使い備え付けられていた茶葉を使って二人分の紅茶を用意する。
一つティーカップを刀奈の前に置いた。
「ん?ああ…ありがとう。蜂也くん。お休みのところきて手伝って貰っちゃってごめんね。」
「いや、気にしないでください更識せ、」
「ふぅ~ん…?」
蜂也が前の時と同じく名字で呼ぼうとするとその事が気にくわないのか膨れっ面して拗ねてしまっていた。
「なんでむくれてるんですか?」
「こないだは名前で呼んでくれたのに…名字なんだ?」
「ここ一応学校ですよ?人の目は気にしますって。」
「簪ちゃんは名前で呼んでくれるのにわたしは名字なんだ…お姉さん悲しいなぁ…。それにここは生徒会室でわたしと蜂也くんだけよ?他人の目なんてないんだから…だから、名前で呼んで?」
顔を紅くして恥ずかしそうにしている楯無。
女の子に”名前で呼んでくれ”お願いされて嫌がる男は居ないだろう。
他人の目や盗聴器の類いが無いことを確認していつもの口調に戻して名前で呼んだ。
「分かった…”楯無”」
そう告げても目の前の生徒会長は不機嫌なままだった。
一体何が不満だというのだろうか?
「そっちじゃなくて…」
「刀奈…こっちで良いか?」
「よろしい♪」
本当の名前を告げると機嫌が直った。
何時ものような飄々とした表情から恥ずかしいのだろうか少し顔を紅くして蜂也に立ち上がって近づいてきた。
「蜂也くん。聞いても良い?」
「なんだ?」
距離にして後一歩踏み出せば触れ合える距離にまで接近している刀奈が口を開いた。
「その…君はわたしのことどう思ってるの?」
「ミステリアスで掴み所の無い性格…かな。強引だけど克つマイペースな言動で容赦なく他者を振り回す子供じみた一面があると思えば、飄々とした態度で学園や生徒を守ろうと様々な考えを張り巡らせているみたいだし。あと年齢にそぐわない大人っぽい言動をすることもある。また人の心の掌握に長けているみたいだしな短時間で男女関係なく自分のペースに引き込む策略家…だけど実際に喋ってみると年相応の幼さと人を自分のペースに持っていこうとしてからかうけど俺とかだと逆に返り討ちにされてたじたじになる姿が可愛い。あとシスコン…とそんなもんか」
「そ、そんな風に見られてたんだ///」
「ああ。で?一体何故そんなことを聞いたんだ?」
「それは…貴方が私をどんな風に見ているのか気になっちゃって。だって君、今日を入れてわたしと数えるくらいにしか喋ったこと無いのにわたしが連絡してくれたらすぐに来てくれたじゃない。…どうして?」
疑問を口にする刀奈に蜂也はすんなりと答えた。
「刀奈だから手伝いに来たんだ。ただそれだけ。それと逆に聞きたいんだが…。君は俺のことどう思ってるんだ?」
「へっ?き、君のこと?」
「ああ。生徒会の手伝いをさせるんなら妹呼べば良いのになんで俺を呼んだんだ?」
「そ、それは…。」
何やら言いづらいの刀奈はもじもじとしてしまう。
「俺が男のIS乗りで国に接触して情報を手に入れろ、って指示でもされたか?」
敢えて強い口調で予想を話す。
「ち、違うわ!…最初は確かに更識家の当主として蜂也くんのことを探っていた。だけど貴方はわたしと妹の仲直りさせてくれた…その日からわたしはただ…単純に君のことが気になるから…あっ///」
自分の発言にはっ、となった後に顔を紅くしている。
その表情に蜂也は苦笑いを浮かべて頬を掻いていた。
「えーと…こういうこと言いたくないんだけど…もしかして俺のこと好きだったり…」
そう言うと刀奈は蜂也に捲し立てるように語り掛ける。
「そ、そうよ!?君のことが気になって仕方ないのよ悪い!?だって君みたいにわたしをそう言う風に言い負かす年下の男の子なんてみたことないしからかってもわたしが言い負かされちゃうしそれにISでも国家代表になってから織斑先生以外に負けたこと無かったの!それにわたしと簪ちゃんの仲が悪いのを知ってて首を突っ込むお人好しで人タラシで格好良くて今日みたいに蜂也くんとお話したいから数回しか喋ってないのに断られるかな生徒会の仕事、って思ったら素直に引き受けてくれてそしたらずっと一緒にいるかのようにわたしの性格も言い当てちゃうし!…はぁはぁ…!…それに…」
一気に蜂也へ抱いている感想を言って肩で息をしている刀奈。
息を整えて次の言葉に蜂也は驚愕した。
「わたしの本名…知られちゃった、から…///」
その事を聞いて蜂也は「暗部の人間だから名前を知られるのは不味いよな」と勝手に納得しているとその認識は大きく異なっていた。
「…代々更識の人間で当主となるものが女性である場合、習わしで”女当主、その者の名前を伏せよ。それが看破された場合はいかなる理由があったとしても純潔を散らしたものと同じ也。その知った者を殺すか伴侶にしなければ知られた者は潔き死すべし”…という決まりがあるの。」
「はっ?」
「蜂也くんに名前を知られてしまったからわたしは当主として貴方を殺すか…伴侶として貴方と結ばれなきゃならないの。それが更識家のルールなのよ。」
えらく真面目で真剣な表情で顔を紅くしながらそう答えた刀奈。
「は、蜂也くんがわたしの本当の名前を知っちゃったのが悪いんだからね!わ、私の純潔…一目惚れ…奪った責任を取ってよ!」
生徒会室が防音でなければ通りすぎる者に誤解を与えてしまいそうだった。
「ま、待てよ!そんな名前くらいで大袈裟な…(そんな情報どこにもなかったはずだぞ!?)」
「大袈裟なんかじゃないわ!…こ、これは更識家にいるものにとっては常識なの…!わたしのこと好き?!嫌い?!」
名家であればそのような珍妙な言い伝えがあるのは分かるがそれを律儀に守らなくても…と蜂也は思ったが名家だからこそ守らなければならぬ矜持があるのだろう。
それに目の前の少女に「純潔」だの「気になっている」だの言われているのに答えないという選択肢は蜂也にはなかった。
ここまで来ればこの問いかけは適切だろうと蜂也は判断した。
だがその前に聞いておきたいことがあった。
「刀奈の俺への感情は更識家の家訓か?それとも自分の感情?…もし前者ならそれは互いに幸せにならない。前者の理由なら俺はここで自害する。」
そう言って部分展開し《アギト》を自分の喉元に突きつける。
慌てた様子の刀奈だったが顔を真っ赤にしながら自分の意思を嘘偽り無く答えた。
「蜂也くんを好きなったのは…後者よ。家訓も誰から言われたわけではないわ。」
真っ直ぐに蜂也を見据え自分の覚悟を示した楯無を見て部分展開を解除しフッと微笑む。
「刀奈が俺のことを思っているのは分かったよ。それは素直に嬉しい。でも俺、既に恋人がいるんだ。別れることは出来ない。」
「それって簪ちゃんのこと…?」
「どうして知ってるんだ?」
「え、本当に…?」
信じられない、といった表情を浮かべる刀奈。
「ああ。今日買い物に行った帰りに告白された。…それに簪だけじゃなくてその前に既にシャルロットやセシリアと付き合ってるぞ俺は。」
「ええっ!?そ、そんな3人と!?もう?」
「ああ。軽蔑したろ?」
「ち、違うわ!…ちょっと驚いただけよ(”英雄色を好む”とは言ったものだけど…まさかそれを君が実行してるとは…来月からあの施行が実施されるからわたしがその枠に入る…ってことよね?)そ、それで蜂也くんはわたしの告白、受けてくれる…?あの日から一目惚れ…だった。家訓とかどうでも良くなっちゃうくらいには。」
「刀奈が俺を望んでくれるなら俺は受け入れて一生愛すると誓うよ。」
そう言って蜂也は一歩踏み出して刀奈に近づくと刀奈もまた一歩踏み出し密着する形になって抱き締める形になった。
蜂也の体に刀奈の柔らかさと甘い匂いが伝わる。
緊張しているのか刀奈の心音が伝わってくる。
「あっ…///蜂也くんって結構大胆?」
声が上ずっている新しい恋人を抱き締めてこれから君は俺に、俺は君のものになる、と表明する証を示した。
「そうかも。俺って結構独占欲強くて好きな女の子には証を付けたいんだ…するよ?」
「ま、まって!その初めてで…その…こ、心の準備が出来てない…!」
目をつむって少し顎を上向きにした刀奈の瑞々しい触れられたこと無い唇に触れた。
初々しい反応をする少し年上でからかうくせにからかわれるとたじたじになってしまう抱き締めている彼女の恥ずかしがる姿をもっとみたいと思った蜂也は刀奈にたいしては強気で行こうと決めた。
準備をする前にキスをされて驚愕していた刀奈だったが次第に目がトロんと蕩けていく。
「ん…」
「んちゅ…ちゅぱ…。」
リップ音が生徒会室に響く。
それは学舎の長たる存在がいる場所で生徒の指標となる存在が淫靡な行為をしているという背徳感を刀奈に覚えさせるには十分であった。
「んん…ちゅぱ、ちゅる…はちゅやくん…?」
普段の表情から一変しだらしない惚けた表情になっている刀奈に蜂也は興奮を覚えた。
これ以上は不味いか…と思った矢先後ろから声が響いた。
「お姉ちゃん…ついに蜂也に告白したんだ…おめでとう。」
「ひゃっ!?」
「…簪。どうしてここに?」
声が裏返り驚く刀奈と少しビックリしていた蜂也はその場からパッと離れた。
簪が生徒会室へ訪れた理由を話してくれた。
その表情は少し不満げであったが同時に安心している表情でもあった。
「うん。今日蜂也くんと恋人になったよって報告をしに来たんだけど…まさか今日同時に告白してるとは思わなかった…それにもうキス…しちゃった。」
「ち、違うのよ簪ちゃん!こ、これは蜂也くんからであって…。」
「大丈夫だよお姉ちゃん。わたしも今日蜂也くんにされたから…姉妹揃ってお揃いだね。」
「簪ちゃん…。」
優しく笑う妹につられて笑みを浮かべる。
それを見て蜂也も笑みを浮かべるがテーブルに広がる仕事の残りを確認し頭痛を覚えた。
「さて…刀奈。仕事をさっさと終わらせよう。」
「あ…そうだったまだ残ってたんだわ!折角蜂也くんとイチャイチャできると思ったのに…あ、簪ちゃんも手伝ってくれる?」
「良いよ。」
こうして生徒会室にいる三人で臨海学校の綴じ込み作業が無事完了した。
蜂也は刀奈から告白を受けると思っても見なかったので寝耳に水だったが必ず幸せにしようと決意した。
山田先生をヒロインに追加…?
-
して欲しい
-
しなくても良い