火のついた二人は止められない。風邪をひいてはいけないと、風呂のある所に来たにもかかわらず、部屋に入るなり悟とアルベドはずぶ濡れのまま互いの唇へ吸い付き、乱雑に濡れた衣服を脱ぎ捨ててゆく。冷え切った身体とは反対に二人の間では気持ちが燃え上がってゆく。
「はぁ、はぁ、はぁ……んふっ、んんっ……」
アルベドの甘い声が唇から漏れる。悟とアルベドの舌は激しく絡みつき、互いの口内を舐め上げる。互いの唾液を混ぜ合い、その甘美さに酔いしれ、アルベドは悟の首に腕を回して身を寄せる。悟は、柔らかなアルベドの唇に吸い付きながらも、アルベドの背中へと手を回して腰を引き寄せる。翼の付け根を服の上から優しく撫でるとアルベドは身をよじらせて反応する。
互いの体温で互いを温めるためには、直接的な肌と肌との触れ合いが必要となる。悟は上着を投げるように脱ぎ捨てる。アルベドは悟の唇へと吸い付きながら、悟のシャツのボタンをひとつずつ外していく。露わとなった悟の胸板にアルベドは指を這わせて、その逞しさと男性特有の力強さを感じ取り、一層女としての自分を自覚する。
悟はシャツを脱ぎ終わると、アルベドを背後から抱きしめ、胸元へと手を差し込む。手のひらに収まりきらない柔らかな乳房は、悟の指先へと吸い付くようなきめ細やかな肌と、その圧倒的なボリュームと柔らかさが指先から脳へと伝わり、悟の欲情を掻き立てる。
乳房を下から持ち上げるように指を入れると、あっという間に指は吸い込まれるように埋もれてゆく。柔らかさを確かめるように指を動かすと、アルベドからは甘い声が漏れ聞こえる。
手探りの中で、ようやく探し当てた乳首はつつましやかながらも、しっかりとした主張を行い指先で転がすように刺激を与えると、アルベドは腰をくねらせて悟へとしな垂れる。
悟がアルベドの首筋に舌を這わせると、アルベドの脳は一気に雌としての、サキュバスとしての喜びをダイレクトに身体へと伝えてくる。下腹部は燃えるように熱くなり、悟自身を待ち望む。
悟は悟で必死だった。混血児とはいえ、相手はサキュバス。今までの自分の経験などないに等しい。とはいえ、されるがままに流されるのは男としての沽券にかかわる。しかし、そんなものを全て投げだしたくなるほどに、アルベドは魅力的であり全身から放たれる色香は堪え難い。アルベドの全身へと舌を這わせ、その肉体に身体を埋めてただ腰を振りたい。
そんなどうしようもない欲望に駆られるのだ。
「悟さん…あの……」
アルベドが恥ずかしそうに声をかける。
「アルベドさん、どうしました?」
きわめて平静を保ちつつ、悟はアルベドへと声をかける。
「私……経験がないものですから。悟さんのしたいようにしていただけると……。サキュバスですしきっと大丈夫ですので。混血ですけど」
そういってアルベドは、はにかむように悟へと微笑みかける。その瞬間、悟の中では理性が全て崩壊する。沽券もなにも関係なく、ただアルベドの身体を貪りたいという一心で悟は本能のまま突き動かされる。
アルベドの仕事着であるワンピースドレスは、サキュバスとして特徴的な翼さえ収納してしまえば、背中のジッパーを下ろして肩の紐から両腕を抜くだけで、ストンと下に落ちる。衣擦れの音すら艶があり、仕事着の時は胸元を強調するために、ブラジャーがドレスと一体型となったものを選んでいたため、暴力的ともいえるアルベドの乳房があらわになる。
「すごい……」
悟は感嘆の言葉を吐くのがやっとで、そのままアルベドをゆっくりとベッドへ押し倒す。アルベドは悟にされるがまま身を委ねる。
ベッドの上で二人は見つめ合い、ゆっくりと顔を近づけキスをする。そして互いに背中へと手を回してしっかりと抱きしめ合う。やがて悟はゆっくりと、アルベドの唇から頬へ、首筋へと順番に口づける。アルベドはそんな悟の頭を優しく撫でる。
やがて悟はアルベドの乳房に顔を埋めて堪能する。手と指で感触を楽しみ、乳首を舌で転がすと、その柔らかさと温かさに感動すら覚える。
「ああっ……んんっ……」
アルベドは甘い声を出しながら悟の頭を包み込んで離さない。乳房の谷間に悟の顔をいれて両側から挟み込む。
悟は顔を擦り付けるようにアルベドの谷間の肉感を堪能する。そんな悟を、アルベドは愛おしそうに目を細めて受け入れる。
アルベドの胸を堪能し終えた悟は、そのままアルベドの下半身へと舌を這わせる。アルベドの下着を剥ぎ取り、アルベドの柔らかな太ももに包まれながら、秘所へと手を伸ばす。
陰毛は濃い目だが、手入れがされていることもあって不快さはない。もわっとした雌の甘い匂いが悟に鼻腔を刺激して性欲を掻き立てる。
悟はアルベドの秘所を、そっと指で広げる。ぴったりと閉じていたアルベドの秘所は長年の眠りから覚める宝物庫の扉の様に、熱気と湿気を帯びてゆっくりと開く。
「すごい……綺麗だよ」
そういって悟はアルベドの突起へと舌を伸ばす。舌先が触れるとアルベドは声を出して腰をくねらせる。
「ああっ、ああっ、んっんっ」
アルベドの甘い声を聞きながら、悟は一層アルベドの秘所へと舌で刺激を与えていく。
とめどなくあふれ出る愛液は、その匂いも味も悟の欲情を容赦なく掻き立て、アルベドの甘い声は、悟の脳内で反響しては優しく耳に残る鈴の音の様な心地よさをもたらしてくる。
「いい……かな?」
悟は我慢しきれずにアルベドへと問いかける。
「大丈夫です。好きな様にしてもらって大丈夫ですから」
悟は体勢を整え、アルベドの膝の間に自らの身体を滑り込ませて、アルベドの秘所と悟のペ〇スをぴったりと合わせる。
アルベドと悟の目と目が合い、どちらからどもなくゆっくりと瞼を閉じてキスをする。そして悟はそのまま体重をかけてペ〇スを挿入していく。
先端を入れただけでわかるアルベドの中の温かさ。やがてペ〇スの先端がアルベドの処女膜に到達する。悟は少しだけ腰を引いて、一気に体重をかけて処女膜を破る。
「ああっ、ああっ、ああっ……」
アルベドからは甘くて少しだけ苦しそうな声が漏れる。
悟のペ〇スがすっぽりとアルベドの中に納まると、サキュバスの本領が垣間見えはじめる。
アルベドの中は柔らかく、温かい。それでいて強弱のついた適度な締め付けを絶えず行ってくるのである。それはうねうねとペ〇スを飲み込むように動き、粘度のある愛液が絡みつく。
悟は腰を引いて、また打ち付ける。その度にアルベドからは声が漏れる。しかし悟もアルベドの中が想像以上に具合が良く、いつ射精してもおかしくない状態が続く。
「気にしないでくださいませ。大丈夫ですから。何度でも致しましょう」
そういって、アルベドは額に大粒の汗を浮かべながらも優しく微笑み、悟を諭す。
「はあっ、はあっ、確かにこんなにいいのが一回だけじゃ俺も寂しいよ」
そしてアルベドと悟は再び、激しく唇を合わせて舌を絡める。悟の腰を打ち出すスピードは一段と上がり、しっかりとアルベドを抱きしめる。
アルベドは悟の腰へと両足を回して受け入れの姿勢を示す。
アルベドの肉と悟の肉がぶつかり合い、パンパンと乾いた音と共に、アルベドの溢れる愛液が放つ水音が部屋に響く。
アルベドの腰がひときわ大きく跳ね上がり、細かく痙攣すると膣内は締め上げをさらに強めて悟の射精を促す。悟は、思わず腰を引いて耐えようとするが……何かを諦めたように、逆に膣奥へとペ〇スを深く挿入して精子を一気に吐き出す。
ドクンドクンと悟のペ〇スが脈打ち、精子を吐き出す度にアルベドは強く悟を抱きしめて、腰をくねらせる。
長い長い射精を終えた悟は、膣内からゆっくりとペ〇スを引き抜こうとする。
しかし、アルベドが腰に足を絡ませたまま物足りなさそうに、まだ足りないとねだるように腰を動かしてくる。
「アルベドさん、一旦休憩にしましょう」
そう、アルベドの耳元で優しく悟は囁く。上体を少し起こすと、アルベドと目があい悟は優しく微笑む。
初めての吸精とはいえ、アルベドは我を忘れかけていた。こんなにも幸せを感じたことはなく、こんなにも満たされたことはなく、こんなにも味わい深いものだとは思っていなかった。
悟の優しい表情で我に返ったアルベドは恥ずかしさから視線を外す。
「大丈夫。僕との行為が気に入ってくれたなら」
悟は優しくアルベドを抱きしめて、頭を撫でる。
安心感を得たアルベドは、くるりと体勢を入れ替えて、今度は悟の上に乗る。
「今度は、私が……上でもよいでしょうか……?」
悟はこくりと頷くと、アルベドは甘い声を出しながら腰を動かし始める。
――そして長い夜は情事と共に更けていく。