_______修行
綱手の後を追うと、屋敷の裏側に開けた場所があった。
どうやらここで修行を行うらしい。
勢いで綱手の弟子になったのはいいものの、綱手は医療忍者だ。
俺はそもそも医療の知識などないし、勉強などできない。
……いや、そんな甘えたことを言ってる場合じゃないか。
何を言われても、死ぬ気でやらなければならない。
不安に息が浅くなるが、そんな小心者の内臓など要らないぞ、と発破をかける。
綱手は俺の準備が整ったところで、口を開いた。
「ナルト。お前には百豪の術を会得してもらう」
「百豪の術?」
百豪の術。
綱手の説明によると、一言で言うとチャクラを体に封印し続けて、それを戦闘時に封印を解くことで、そのチャクラを使用できるものらしい。
会得難易度はS。
螺旋丸のAよりも高い。
「で、でもさ、綱手のばあちゃん。俺はもっと派手で威力のある術を教えてほし……」
「修行中は師匠と呼べ。それにこれを見てもそんなことを言えるのか?」
俺の言葉を遮り、綱手は近くにあった巨岩に近づき触れると、指一本を突き出し、岩を突いた。
岩は指先から、円状に陥没し、轟音をあげる。
俺はあんぐりと口を開けてその光景を見ていた。
尋常ではない破壊力。もしあれを生身の人間が受けていたら……。
「も、もしかして、その怪力ってその術のおかげなの?」
「そうだ。この術には繊細なチャクラコントロールが必要になる。だが、会得すれば体術において一撃必殺の力と、瞬時に傷を治す治癒力が手に入る。副次的に緻密なチャクラコントロールもな。全ての忍術への応用できる基礎能力、そして近距離格闘における圧倒的なアドバンテージが手に入る」
絶句した。
医療忍者の綱手が使用していることから、戦闘には不向きな術だと思ってしまった。
綱手が本気で戦っているところは見たことがなかったが、実はとんでもなく強いってことだ。
「ナルトにはこの術を3年、と言いたいところだが、2年だ。2年で会得してもらう。_____できなければ…………まあ、今はいいだろう」
会得できなければ____
その先の言葉は当然、破門、だろう。
2年もやって芽が出なければ、俺には才能がないと判断されて、次の忍びを育成することになるのだろう。
当然のことだ。
才のない者を、綱手のような忍びが鍛えることほど無駄なことはない。
つまり、これを逃せば、俺が忍びとして日の目を見ることはない。
やるしかない。
それこそ死ぬ気で。
「なんだい、気乗りしないのかい?」
「そ、そんなことにってばよ。し、師匠」
緊張で言い淀んでしまった。
失敗した時に起きるであろう未来を俺は想像してしまっていた。
誰も話しかけてくれず、相手にもしてくれず、厄介者扱いされる辛い未来。
実力もなく、助けもなく、任務で野垂れ死ぬか、中年まで生き残って爪弾きのままイルカみたいな人生を歩むかだ。
「あー、そうだねー」
綱手は完全に勘違いしているようだった。
俺がやる気がないと思っているのだと思う。
大丈夫、そう綱手に伝えようとした時、綱手が口を開く。
「もし期限内に百豪の術を会得できたら、私になんでも命令できるってのはどうだい?」
「……な、なんでも?」
なんでもということは、今朝みたいなことでもやってくれるということだろうか。
いや、別にそれに釣られているわけではないが、つい、妄想してしまう。
綱手は俺の反応を見て、ふふっと笑った。
作戦が成功したのだろう。
「ああ、なんでもさ。ナルト、お前の好きなことをなんでも叶えてやる。ま、できれば、だけどね」
正直言って、そんな褒美がなくても俺は何がなんでもやるつもりだ。
でも、綱手のばあちゃんになんでも命令できるってのも、更なる俺の意欲を掻き立てるには十分だった。
「やれやれ、これだから……」
綱手は俺が褒美目的で急にやる気を出したように見えるためか、肩をすくめていた。
1時間後。
俺は地べたに座り、目を閉じていた。
サボっているわけではない。
綱手に指示された修行方法だ。
綱手曰く。
「____この術は一種の封印術だ。体内のチャクラに淀みがあれば封印は完成しない」
まずはチャクラの流れを理解し、コントロールする。
それにはまず、己のチャクラを感じ、観測しなければならないそうだ。
体の隅々まで意識が広がり、自分と外界を限界まで区別できるようになったら第一ステージクリアだという。
俺は脚を組み地べたに座り集中する。
俺の意識は、山の頂、川面の反射、闇夜の星をたどり、俺自身の中に行き渡る。
あくまでイメージだ。だがイメージは大事だ。
そして、意識は……
指から腕、肩____
足先から脹脛、腿_____
全ての始まりの場所。
俺はそこに神経を集中する。チャクラ循環の経路を辿り、最奥にまで辿り着く。
「はっ!!!」
俺は我に返る。
滝のような汗が噴き出していた。
まずいことになった。
_____百豪の術習得のための最大の壁。
それが今わかった。
俺の中には、九尾の妖狐が封印されている。
あいつがいる限り、術を習得できない。
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_______チョロッ……………………
見慣れた場所。
目の前には巨大な牢屋があって、中身は暗くて見えない。
輪郭からわかる蠢く巨大な生き物は、いつものあいつだ。
『あの女を犯せ』
朱い獣の目が妖しく光るそいつは、開口一番そう口にした。
俺は九尾を睨みつける。
あの女とは、綱手のことだろう。
「いやだってばよ」
『お前だって、あの極上の女を自分のものにしたいんだろう』
綱手のばあちゃんは、俺にとって大事な師匠だ。
そんなことできるわけない。
褒美の話を思い出すが、あれば半ば俺をからかっているだけの事。俺だってわかっている。
本気になどしていない。
だが、もしまた今日の朝のようなことがあれば、俺は断れるだろうか。
勢いに流されて射精までしてしまったが、綱手のばあちゃんは……。
「そんなことないってばよ……俺は、俺は強くなるために……」
そう。
俺は強くなって、火影になって、里の奴らを_____
いつの間にか手に力が入っていた。
そうだ落ち着かないと。
これからは取りこぼせない。
なんで九尾が急にそんなことを言い出したのか、俺はある可能性に気がつく。
「九尾テメエ……俺を乗取って、綱手のばあちゃんに乱暴するつもりだなっ」
そうだ。
こいつはそういうやつだ。
俺の大切なものを奪って、悦ぶ、そんな存在だ。
じゃないと俺の人生の説明がつかない。
九尾は目を細めると、小刻みに揺れ始めた。
その揺れは大きくなり、ゴウゴウと風が吹き荒れる。
九尾は、嗤っていた。
『クハハハハっ!!!なんとも愚かな餓鬼だ……!!ワシが人間の女を犯すだと!?』
ひとしきり嗤った九尾は、格子の手前まで首を伸ばし、いつもより近くで俺を見下す。
心なしか、いつもの禍々しい気が感じられない気がする。
『お前の修行に協力してやる……まあ邪魔をしないだけだがな……』
今、なんて言った?
これまで暴走という形で俺の人生をぶち壊してきた奴が、今度は俺に協力する?
意味がわからない。
なんでそんな急に、そんな顔をしている俺に気づいた九尾。
そして、驚くべき言葉を九尾は口にした。
『まあ、なんだ……悪かったな。ワシも虫の居所が悪い時があるのだ……』
「な……な、なんなんだってばよ!お前は!!散々俺の邪魔をしておいて……!」
息が荒くなって足元がふらつく。
じゃあ何か、俺の腹の中にいるお前の機嫌の悪さで、俺の人生がメチャクチャになってたってのか。
俺の先生や自来也、里のみんなもお前が機嫌さえ良ければ、俺を厄介者扱いして、俺が嫌な思いをしなくて済んだってことかよ。
「お前のせいで……!俺は里の皆やイルカ先生にエロ仙人に……!」
九尾はやれやれ、と息を吐いた。
『お前のことを最終的に裏切った連中だ。条件が変わればすぐにお前を見捨てる人間をそばに置くな』
俺を見捨てる人間。
その言葉を聞いた瞬間、色々な人間の顔が思い浮かんできた。
浮かんでしまった。
「……」
納得いかない……しかし……
待てよ……と、俺は一旦頭を冷やす。
九尾の言葉を他の視点から眺めてみろ。
九尾は強大な力を持っている。
その九尾は今俺の修行に協力すると言っている。
それじゃあ___
「じゃあ、今すぐにでも九尾の力を貸してくれよ!大蛇丸も、暁も全員ぶっ潰してやる!」
『だめだ。ワシはお前の修行の邪魔をせんだけだ』
俺は歯を食いしばる。
いけると思ったのに、やはりダメだった。
「なんでだってばよ……」
『いまのお前にワシの力を与えても扱いきれん。搦手で殺されるのがオチだ。まずはお前の力だけで強くなれ』
ぐうの音も出なかった。
『とにかくお前は修行に専念しろ。いいな……”ナルト”……』
ナルト。
今となってはその名前を呼んでくれるのは、数えるほどの人間だけ。
こいつの場合、一匹か。
急に世界が揺らぎ始めた。
この世界から現実世界へ戻る予兆。
俺は最後に聞いておきたいことがあった。
「なんで……急に俺に協力してくれるようになったんだってばよ……」
薄れる意識の中、最後に聞いたのは意味不明な返事だった。
______________ワシは……見る専なのだ________
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俺は九尾との対話を終え、再び修行に励んでいた。
目下、大きな障害となっていた九尾についてはなんとかクリアできた。
あとは、俺が百豪の術を会得するだけ。
その第一歩は遠く、前途多難だった。
「師匠……」
そう口にしても、綱手の返事はない。
綱手は火影だ。
俺の修行を見てくれるのは、ほんの少しの時間しかない。
コツを教えてくれてからすぐに仕事に戻っていった。
俺のことは二の次か、と地面をみる。
やっぱり俺のことは、そこまで大事にしてくれてるわけじゃないのか、と思い始めた。
いや、世間から見たら、同棲までして師匠がついてくれるのは恵まれているに違いない。
綱手がいるときに些細なことでも学べばいいのだ。
学習の機会はそこら中にある。
……でも
「ひとりは嫌だってばよ……」
気がつくと、夕陽が落ちて火影岩が赤く照らされてきた。
俺は立ち上がり、今日の夕飯のことを考える。
買い出しに行かなければ。
綱手には許可をもらってないが、街に買い出しに行くくらいどうってことないだろう。
綱手の家を出て、しばらく走るといつもの繁華街に着く。
適当な食材を物色した俺は、そのまま帰路に着こうとした。
その時、建物の中からある人物が出てくるのが見えた。
「イルカ先生……」
俺の顔は曇っていたと思う。
先生は俺のことを怖がっている。
いや、でも俺がアカデミーの時、あんなに俺のことを信頼してくれたし、少しずつなら、俺が怖くないってわかってくれるんじゃないだろうか。
俺は買い物袋を手に、イルカ先生の方へ近づく。
最初はぎこちなくても、徐々に笑顔になってくれる。
俺に優しくしてくれるはず。
俺はそう信じている。
だが、現実は非情だ。
愚かにも、この時の俺は、自分がいかに楽観的すぎたかがわかっていなかった。
「あ、イルカ先生!奇遇だってばよ!俺ってば、今、綱手のばあちゃんに________________]
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"く、来るな、化け狐……!"
その言葉を頭の中で反芻する。
俺は電気もつけずに部屋でうずくまっていた。
最初から上手く行くとは思ってなかった。
だが、こんなにも上手く行かないとも思っていなかった。
俺の中に心という臓器があるなら、多分ヒビが入ってる。
イルカに言われた時、そんな音が聞こえた気がしたからだ。
「帰ったよー、いるのかい?ナルト」
ガラガラと戸が開く。
綱手が戻ってきた。
俺はイルカに言われたことを思い出さないように、口だけの笑顔を作って彼女を迎える。
夕飯の支度は既に済ませてある。
「……ナルト、どうかしたのかい?」
「…………何も……あ、俺腹減ったってばよっ、今日は修行頑張ったからさー」
「………………そうか。お、旨そうにできてるじゃないか。上達したね」
どうやら誤魔化せたようだ。
前よりはだいぶマシになった料理を褒めてもらえて俺は少し嬉しかった。
誰かに料理を作って、褒めてもらえるってのは気分が良かった。
何より、誰かと食べるご飯は、多分なんでも美味しいんだと思う。
____ナルト
そちらを見ると、綱手が俺を手招きしていた。
食後は縁側でくつろぐのが綱手の日課のようだった。
月明かりに照らされ、青白く辺りが色づいている。
俺は綱手に買ってもらった黒いタンクトップと、麻でできた短パンを履いて綱手のもとへ向かう。
いつもの服は、汚いからと綱手が捨ててしまった。
俺としても、昔のことを思い出すからちょうど良かった。
ちなみに修行着は、綱手が着ているような和服に似た忍装束になっている。
綱手の隣に座ると肩を抱かれた。
綱手の胸が、俺の肩に当たる。
「今日、なんかあったね?話してみな」
なんもないってばよ、そう言おうとしたが、口が勝手に喋り出す。
俺はぽつりぽつりと、買い出しに行ったこと、イルカに会ったこと、その後のことを綱手に話した。
もし話さなかったら、心のヒビがもっと深くなる気がしたからだ。
「……」
綱手は何も言わず、俺を抱きしめた。
両胸が俺の首辺りで押しつぶされる。
「んぐっ……」
いつの間にか、俺は綱手の膝に跨らせられていた。
まるで親に抱っこされる子供のようだ。
誰かにこんな格好で抱き寄せられたのは、生まれて初めてだった。
何かすごく気恥ずかしい。
頬には綱手の鎖骨が辺り、柔肌が俺の肌と重なる。
俺の息が、綱手の肌に当たり、僅かな湿り気を作っている。
少しだけ身動きしようと思ったが、綱手の手が俺の腰と背中に回っており、動くことができない。
突然のことに俺は心臓がバクバクし、軽く汗もかいていた。
だが、一方で下半身がまた欲望を激らせ始めていることを感じた。
綱手の体、特に胸とその吐息を密着して感じ取っているからだ。
無理からぬことだった。
俺は視線を感じ、綱手の顔を見る。
長い睫毛と美しい瞳が俺を見ていた。
陶磁器のような肌と、ぽってりとした大人の唇。
俺がぽけっと綱手を見つめていると、不意に綱手の顔が接近する。
「綱手のば……ちゅぷっ……!?」
綱手の唇が、俺の唇に着地する。
驚きで目を見開くが、抵抗も何も、突然のことで体が固まる。
キス、されている。
「っむぐ……!」
後頭部を抑えられ、綱手の唇が俺の唇と啄む。
クチュ、クチュとネチョっとした粘膜が泡を弾く音と、温かくて独特の匂いが口を満たす。
綱手は、俺の唇を食べて味わうように熱心に動く。
俺の唾液が自分の唾液と混じり合う事もお構いなしだ。
異性とキスをしたのは人生で初めてだった。
そんな余韻すらなく、綱手は俺にキスをし続ける。
つい、目を閉じてしまう。
「…んむ♡♡、ちゅる、れろ♡♡、チュパ♡♡♡」
余計、卑猥な音と、感触が鋭敏になって、俺の神経をふやかす。
行き先のない手をなんとか綱手の肩に置くが、なんの意味もない。
どれくらい立っただろうか。
唇がふやけ、 口が涎でぐしょぐしょになった頃。
体から完全に力が抜け、手足がだらりと揺れた瞬間、綱手の舌が蠢く。
「んうっ!?」
力が抜けて口にも締まりがなくなっていたところに、綱手の舌がヌロリと侵入してくる。
唇だけよりも遥かにいやらしく、卑猥な感触。
いきなりのことに口を閉じようとするが、既に遅く唇に力を入れても、綱手の長い舌をハムハムと咥えるだけで、閉じることができない。
歯を使うこともできず、俺は綱手の舌を口内に受け入れるしかない。
ちゅぱちゅぱ♡♡♡、んぁ♡♡、れろ、じゅる♡♡、チュパ、と耳を覆いたくなる下品な音が静かな部屋に響く。
綱手の舌は長く、ねっとりとしていた。
俺の頬の内側を舐めたと思えば、歯を一本ずつ舌先でほじくり、上顎をコリコリと引っ掻く。
「ぁ……!」
くすぐったさと、自分以外の誰かによって口の中を舐め回されるという未知の体験に、俺は視界が眩みふわふわと意識がし始めていた。
綱手の舌の動きは、さらに勢いを増して、ついには俺の喉奥へまでその長い舌を差し込んでくる。
「んぐっ!」
嗚咽がこみ上げる。
咳き込みそうになる瞬間、綱手の舌が引き抜かれていく。
「ちゅぱっ…………はぁ♡、ふぅ♡、大丈夫かい……?」
「は、ぁ……ん、う、ん……」
頷く。
綱手は口から垂れた唾液を拭いながら俺の背中を撫でる。
俺の着ているタンクトップのシャツは生地が薄いから、綱手の手の感触がリアルに伝わる。
未だ真綿で覆われたような思考の中、綱手のことを見上げる。
「ばあちゃん……」
「……気分が紛れただろう?」
綱手は軽く汗を滲ませながら、優しくそう言った。
確かにキスをする前の嫌な気持ちはいつの間にか無くなっていた。
もしかして、俺の事を慰めるために、綱手はキスをしてくれたのだろうか。
驚きはしたが、綱手の言う通りになっていて、コクリと頷く。
「辛い時は、師匠の私に相談しな……」
綱手に頭を撫でられながら抱きしめられて、俺はうんと頷いた。
目を閉じていると、綱手の匂いを強く意識できる。
汗と、ちょっとだけ木みたいな匂い。
少しだけ下半身に意識を向けると、小便を漏らしたと勘違いするくらい、先走りの液で湿っていた。
「辛い記憶は、忘れるしかないんだ」
綱手は指先だけで俺の背中を触れるか触れないかくらいの距離でツゥと撫でる。
背中のゾワりとした感覚に、うめきそうになるが、グッと堪える。
肉棒がビクンと揺れる中、俺は心の中で、すぐ忘れられないってばよ、と呟く。
綱手は知ってか知らずか、続ける。
「辛い記憶は、それを上書きする気持ちいいことをするのがいい……気持ち良くなる方法も色々教えてやる。ナルトは私の弟子だからな」
綱手がいうのだから、そうなのだろう。
体をさすられ、女の体に抱きつき、全ての欲が満たされた赤ん坊にでも戻ったような気分になる。
俺はいきなりキスされたことなどすっかり忘れて、ぼうっとする意識の中、綱手の首元に鼻を埋め彼女の豊満な肉体を体で感じていた。
「ありがとう、師匠……」
俺は初めて自分から綱手の背に手を回し、抱きしめた。
綱手の体を掌で感じる。
柔らかい背中を、綱手の真似をしてサスサスと無遠慮に撫で回す。
つい、勃起したチンポが綱手の腹にツンと当たってしまったが、俺も綱手も何も言わなかった。
しばらくそうしていると、綱手は俺のタンクトップを引きずり上げて脱がせる。
俺は上半身裸になってキョトンとしている。
「風呂だ。汗を流して、さっぱりするぞ」
///////////
俺は風呂場に裸で立っていた。
この屋敷は風呂場が広く、露天風呂となっている。
俺と綱手の二人では十分過ぎるほどの大きさだった。
「ほれ、体を洗ってやる」
そういうと、同じく裸の綱手が、俺の体に石鹸を塗りたくってくる。
手で隠しているが、俺のチンポはすでにガチガチに硬くなっていた。
脱衣所で綱手が服を脱いでいる時からずっと。
綱手の裸を俺は正面から見れていない。
チラリと横目で綱手を見る。
湯気に覆われてもわかる曲線が俺の性獣を掻き立てる。
綱手の手が俺の胸を後ろから洗う。
綱手の吐息が、耳にかかる。
ぴと、と綱手の生の胸が俺の背中に接地して、潰れる。
「うぅ……」
乳首の硬い感触が背中に感じる。
心なしか、綱手の洗う手が、俺の乳首を多く指で擦っているような気がする。
綱手の乳首に連動するように、俺の体も敏感になりつつあった。
俺を洗う手が、腹を通り、さらに下へと移動する。
そして、その手はやはり俺の天を衝くように硬くなったチンポを掴む。
「あぅ……!」
石鹸が潤滑剤となり、今朝の口淫とは違う刺激に思わず呻く。
シュコシュコと手が上下にふれ、チンポを扱く。
それだけで肉棒は喜び、ビクビクと脈動をする。
思わず頭をのけぞらせると、すかさず綱手に唇を奪われる。
チュプ、レロ、と舌を差し込まれ、唾液を流し込まれる。
口への行為に驚きつつも、俺もやられてばかりではいられないと、綱手の舌に俺の舌を絡ませる。
「っ!?じゅ……ぷ……」
俺がしてやったとニヤッと笑うと、綱手は不敵に笑いキスしたまま、扱く手のスピードを上げる。
「っうゥぅ♡♡……!」
呻く。
指が鬼頭を扱き、余った方の手で、俺の金玉を泡でくすぐる。
限界はすぐに訪れた。
「っ……!!」
熱い精液が飛び出す。
どく、どく、と粘度の高い液体が吐き出され、綱手の手に付着する。
俺が射精しても、しばらく綱手の手は動き続けた。
水滴が床に落ちる。
綱手は撒き散らされた精液ごと俺をお湯で流す。
泡と一緒に俺の精液もこそげ落ちていった。
俺はあることを思いついた。
俺はもう体を洗った。
あと残っているのは……綱手だけだ。
さっき見た綱手の裸体を思い出すと、一度発射したばかりなのに、むくむくと肉棒が起き上がる。
俺は弟子だ。
師匠の体を洗うことは、エロい行為じゃないはず……
(…………)
師匠とこんなことをしていいわけがない、と心のどこかで思っているが、俺は聞く耳を持たなかった。
俺は身体が完全に流され終わると、綱手を見たい気持ちが抑えきれず、綱手の方を向く。
そこにはタオルで体を隠すこともせずに、生まれたままの姿で綱手が立っていた。
恐らく彫刻家が見たら、この人をモデルに石を削り出すんだろうと思えるほどの美しい肉体だった。
「俺……師匠に何かできること、ない……?」
「ん?何のことだい?」
「俺ってば……師匠にもらってばっかで、迷惑もかけてるし……何か俺も師匠の喜ぶ事できないかなって……」
緊張と不安で胸が高鳴っていた。
初めてエロ本を見たときの背徳感と、未知の自分に鳥肌が立つ感覚と似ている。
綱手は近くの風呂椅子を取ると、俺に背を向けてドン、と座った。
尻の割れ目と背中の影が目の前に。
「じゃあ、体を洗ってもらおうかね……」
いつもの綱手の声だ。
俺はほっとして、喜びのガッツポーズをする。
「任せてくれってばよ……!」
俺はボディソープを手にたっぷり取ると、まずは肩から撫でるように洗い始める。
綱手の肌は水を弾き、女らしい甘い匂いすら漂っている。
「あぁ、気持ちいいねぇ……」
綱手は長い髪の毛を垂らしながら、うっとりした声でそういった。
今、肩甲骨あたりを洗っている。
無駄な脂肪がない、くびれがあって、ずっと見ていたい。
背中を洗い終わると、俺は再び肩に手を戻していた。
ここで終わりと言われるかもしれないが、俺としては当然前も洗いたかった。
綱手の肩から手を少し下ろし、鎖骨辺りを遠慮がちに洗い始める。
もう少し下げたら、胸の上ら辺に手が届く、そう思った時だ。
「ここも洗いな」
「し、師匠!?」
綱手は俺の手を取ると、自らの両胸に触れさせる。
驚くより早く、両手に伝わる感触に脳が焼かれる。
背中よりも滑らかで、柔らかく、弾力があって、重い。
両手に収まりきらない大きさだ。
夢にまで見た綱手の爆乳を手にしていることで、チンポの先からどろりと先走りが滴る。
少し押せば、にゅっと窪み、離せば元の完璧な乳房の形に戻る。
「こらっ……私のおっぱいで遊ぶんじゃない……」
「あ、遊んでないってばよ……」
焦りで声が震えながら、俺は最初の目的である奉仕を思い出す。
鼻息を荒くしながら、手に乗っている乳丘を潰さないように優しく撫でる。
丸い楕円の形をなぞるように、手のひらでこねていく。
「ん、ぁ♡……っ♡……ん♡……」
俺は動きが単調にならないように、ニュル、ニュル、とテンポを同じにしつつも、指は腕を使って洗う場所を変えて刺激を与える。
綱手は次第に小刻みな息を漏らし始める。
俺は次に綱手の乳首に指を向かわせる。
上から見ると、ピンク色の乳輪に小指の先程の乳首がツンと大きく上を向いている。
乳首が立っているということは、綱手も感じているということだろうか、と俺は思考力の落ちた脳みそで考える。
朝、布団で俺のチンポを摘んだように、俺も綱手の乳首を摘んだ。
充血してグミよりも硬くなった乳首は程よい弾力を返した。
「あっ♡♡!……ん、そこぁっ♡♡……!ん……♡♡」
艶っぽい声。
女が喘ぐ声で俺の雄の部分がさらに刺激される。
俺はつまむだけじゃなく、執拗に乳首を触る。
洗っているふりをして、中指を乳首の先に当て、ぐりぐりと潰す。
綱手は背中を丸め、声を漏らす。
「あっ!♡♡……ん、ん……くぅっ♡♡……!」
あまりの興奮に俺は、体を洗っていることも忘れ、綱手の背中に体を預ける。
勃起しすぎて感覚が麻痺しつつあるチンポを綱手の背中に擦り付ける。
それに気付いた綱手は、俺の手を胸から離させると、俺の方を向いて座ったまま見上げる。
「は♡、は♡……もう、いいよ……ナルト……」
その顔はいつもと違う顔だった。
熱にうなされたような、そんな顔。
あまりの変わりように俺はドキッとする。
「……、…………、……」
無言だが、綱手の中で色んな言葉が生まれては消えていっている、そんな空気を俺は感じていた。
座った綱手は汗と水と、俺がつけた泡が身体中についていた。
いつもは服に包まれた両胸と、女性にしかない腰と太ももの間にある影になったエロい隙間。
俺は目を奪われて、綱手の裸、特に下半身を凝視している。
綱手は俺の視線に気づきつつ、なんとゆっくりと両脚を開く。
「し、師匠?」
そこには白い太腿と、綱手の恥ずかしい所が丸見えになっていた。
綱手の両手が太腿の付け根の内側に触れる。
そこには___
綱手は、紅潮して、妖しい唇が言った。
「ここも……洗いな♡♡」
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