私にとってノエルさんはセレナさまの同僚であり、あの方と仲が良く、馬が合うんだろうな。ぐらいの印象だった。……あとは、何かとお節介焼き、というところでしょうか。でも――。
「ごめんね、ノアちゃん。でも、しばらくあなたには、じっとしててもらいたいのよ」
「どういう、意味――ひ、ぐぅ!」
……なんで、こうなったのか解らない。ノエルさんが家に来て、リビングで共通の話題になるセレナさまのことで談笑してた、筈なのに。
いまの私は服が肌蹴て……、人よりちょっと、うん。ちょっとだけ小さいおっぱいがあらわになって、乳首をノエルさんの細くて白魚のような指で引っかかれつつ、タイトスカートも捲られ、穿いていたショーツ越しにおまんこをすりすり、と撫でられていた。
「あ、あっ! ひ、ぅ……!」
「ほら、ここ。こうされるの、気持ちいいでしょ?」
つぷ、とおまんこの入り口を少し押される。少し湿ってきていたおまんこから愛液が吐き出され、くちゅり。とショーツ越しにノエルさんの指を汚す。
「あら? もう、こんなに……。よほど、気持ちよかったのね」
ノエルさんは指についたネバついた液体。愛液をにちゃにちゃと弄くり、それを吸って変色したショーツ。正確に言うならクロッチを見て驚きの表情を浮かべていた。
……だって、この頃。ご無沙汰だったから……。
セレナさまが連れ帰ってきたソフィさん。なぜかあの人も我が家に住むことになって、その……。スるタイミングがなかったから。セレナさまも本調子じゃなかったみたいだし……。
私のそんな考えを見破ったのか、ノエルさんはにこり、と微笑むと、私の耳に囁いてきた。
「それで、どうする? いまならセレナも、ソフィちゃんもいないわよ? あたしならノアちゃんを、もっと、気持ち良くできるけど……」
ノエルさんの魅惑的な提案。いままでの愛撫で完全に身体が出来上がって、もっとして欲しい。と、燃え上がってる状態では拒否、どころか返事することすらできなくて……。
――私は、こくり、と頷いた。
「それじゃ、よっと……」
「ひ、ぁ……!」
おもむろにノエルさんはお姫様抱っこで抱えてくる。私は意外と力強いノエルさんの行動に上擦った声をあげてしまった。
……かつて、セレナさまにも同じようなことをされたのを思い出して、心臓がばくばく、と高鳴る。きっと、いま。私の顔は火が着いたように赤くなってる。
「それで、ノアちゃんの部屋はどこかしら?」
恥ずかしさから顔をみられたくなかった私は、俯いたまま、部屋の場所を指差していくのだった。
「ん、ふっ……! んんっ――!」
「……ほら、ちゃんと拡げないと。気持ちよくなれないわよ?」
ベッドやタンスなどの必要品以外は、実用書を納める本棚や書類整理用の机しかない殺風景な部屋で、私は全裸となってベッドの上に。そして、ノエルさんの言われるままにM字に足を開いて、おまんこをくぱぁ、と見えるように拡げていた。
ノエルさんに近くでまじまじ、と視姦されていると、おまんこに当たる吐息でわかってしまう私は、ごぽっ、と膣奥から愛液が流れてくるのを感じる。
そして、おまんこがノエルさんに刺激をちょうだい。と、おねだりするように蠢いているのもわかる。
セレナさまをひたすら責めるのにも、ゾクゾク、とした気持ちよさがあったけど。これも、これでハマってしまいそうだ。
「それじゃ、いただきます。じゅ、ずっ――」
「ひっ、ぁ――!」
もともと、おまんこに顔が近かったノエルさんは、舌先を膣内に入れるとペロペロ、と舐めてきて――!
「ひ、ぎゅ、――――ぅぁぁぁぁぁぁあっ!!」
「――わぷっ!」
……私は快楽に耐えきることができなくて、身体ががくがく、と震え、おまんこを拡げていた手も離してしまい、シーツを握って少しでも快楽を逃がそうとして。
足だって開いたままにできず、結果的にふに、と太ももで顔を挟むことになり、おまんこからぶしゃあ、と潮をノエルさんへ引っ掛けてしまった。
「……あっ、ぐ――ふ、ぅ……。ごめ、……なさ、ぃ……」
もうろうとする意識のなか、なんとか謝ったけど、そんな私にノエルさんは挟まれた太ももから抜け出して――。
「ふふっ、いいのよ。でも、困ったわねぇ」
私の愛液に濡れた顔を、困ったように歪めて、考え込んでいた。
そして、考えがまとまったのか、ノエルさんはベッドに座ったままこちらをみて――。
「それじゃ、こうしましょう」
名案を思い付いた、とばかりに両手でぱん、と叩いたあと、にこにこ、とこちらを見つめていた。
「はっ、ぁん! う、きゅ――。ひ、ぁ――ぅんっ!」
ノエルさんに後ろから抱きかかえられた私は、くちくち、とおまんこをほじられ、くりくり、と乳首を人差し指と中指。二本の指に挟まれ、弄られて喘ぎ声をあげていた。
半開きになった唇からは、つぅ、とよだれが垂れ肌は悦楽によって赤く染まり、胸や背中、へその近くには珠のような汗が浮かんでいる。
頭は度重なる愛撫の責めにより、もはや考えがまとまらないほどにもうろうとしている。
「ノアちゃん。こっち向いて、ちゅっ、ちゅっ、しましょう?」
考える頭すらなくなった私は、言われるがままに頭を動かして――。
「ん、ちゅっ。じゅる……! れ、ろぉ……」
「あ、むっ――! じゅ、るっ! む、ぅ……!」
……頭がくらくらする。責められる場所が一ヶ所追加されて、なおかつ呼吸もままならないのだからしょうがない。
――くり、こりっ。
「ん、ぎ……! きゅ、ぅぅぅぅぅぅ――――!!」
不意にクリトリスを親指の腹でくりくり、と苛められ、私は絶頂する。おまんこの中ですりすり、と膣壁を擦っていた指をきゅっ、と絞め、身体は弓なりとなってがくがく震える。
……でも、私が絶頂している間もノエルさんの責めが緩むことはなく――。
「まっ――! ま、ぁ……! って……。逝っ、てる。逝ってるの!」
「ええ、そうね。ノアちゃん、気持ちよさそうに震えてるものね」
それでも、責めが緩むことはなくて――。
「あ、ひっ――! くる、しいのっ――! きも……ひぁんっ! 気持ち、よすぎて……っ! …………っ! あ、また――――! ん、ぁぁぁぁぁぁ――――!」
びくん、びくん、と身体が跳ねて、ぶしっ、ぶしっ、と潮を撒き散らす。おまんこはぎゅう、と締め付け拡がることすらできなくなってる。でも、それでもノエルさんはその狭くなった膣内をごしごし、と擦ってきて――。
「ん、ぐっ――ぁ! ぎ、ぃ……! ゃ、め――! お、ご――――ぅぃっ!」
「大丈夫、大丈夫。声を出せている間は、まだ余裕があるから」
――余裕なんて、ない!
そう、ノエルさんに言えたらよかったのだけど、私の身体は意志に反して、がくがく、と壊れた人形のように動くだけ。
胸を掬うように揉まれ、乳首は押し潰すように指の腹でぐりぐりされる。
「あっ、が――! ふ、ぎ――ぃ!」
おまんこに二本目、三本目の指を入れて、無理矢理拡張してあらゆるところをごしごし削る。
「ぎ、ご――っ! あ、ぐ……ぅ! ひ、んっ!」
クリを押し潰すようにぐりぐり、と摘ままれ、ぴん、と弾かれる。
「――――っ! …………!! ――――ぅ。 ………………ぃ」
もう、感じすぎていま、私は自分がどこにいるのかすらわからない。
ふわふわ、と空を飛んでいるような感覚。視界は白く染まっていて、なにも、みえな――。
――ふふ。
……さ、いごに、のえ……んのこえが――。
魔の森で母娘の団欒、というにはあれだが。ともかく、ある意味裸の付き合いをした俺たちは、心配して俺たちを探しに来たイムに連れられステラの街へ帰還していた。
そのイムもノエルの頼みで探しに来てくれた、らしいが……。
「かあさま、大丈夫?」
「ええ、大丈夫。ありがと、ソフィ」
俺の礼を聞いたソフィはふんわり、と微笑む。
ギルドの奴らがいまのソフィをみたら驚くだろうなぁ。普段のこの娘は凛々しい感じで通ってたし、それこそ女騎士とか、そんな感じで。
俺にとっては当たり前だけど、可愛らしいソフィを知ってる身としては、ちょっと優越感を抱いてしまうな。
「どうしたの、かあさま?」
……どうやら、知らず知らず顔が緩んでいたみたいだ。愛娘が不思議そうな顔をしてこちらを覗き込んでくる。
「いや、なに。俺の娘はやっぱり、可愛いなって」
「ぁぅぅ……」
俺のストレートな物言いにソフィは、ぼひゅ、と沸騰したヤカンのごとく頭から湯気が出ている。本当、可愛いなぁ……。
そのとき、俺の袖がくい、くい、と引っ張られる。
「……むぅ」
「…………ぷっ。あっはは、もちろんイムも可愛いよ」
俺から可愛い、と言われたイムはどや顔を見せながら、ふんす。と胸を張る。こっちも、本当可愛い。
俺は幸せな気持ちになりながら、明日のことに思いを馳せる。
「さぁ、明日から忙しくなるなぁ」
「……どうして、かあさま?」
不思議そうに首をかしげるソフィ。あの娘の頭には、ギルドのクエスト状況が入ってるから、俺が忙しくなる、ということに疑問を覚えているようだ。
……でも、俺が忙しくなる。って、言ってるのはそう言う意味ではなくて。
「ふふ、当然だろ。……俺もちゃんと覚悟を決めたんだから。皆にソフィが俺の娘だって認めさせないと……。手続きに、周知。それに登録だって――」
「かあさま――!」
感極まったソフィが俺に抱きついてくる。
ソフィの頭を優しく撫でると、俺は――。
「ソフィ、いままでごめんな。皆の前で俺のこと、かあさまって呼べなかったの。つらかっただろ?」
「……ううん、そんなこと――」
そう言いながらもぽろぽろ、と涙を流すソフィ。本当、この娘にはつらい思いをさせてしまった。罪滅ぼし、という訳じゃないけど。これからは、ちゃんと見てあげないと、な。
そして、俺はこれまでの時間を取り戻すようにソフィと話しながら家に帰り着く。そのまま中へ入ったのだが――。
「おかえり、遅かったわね。お邪魔してるわよ?」
そこには、我が家とばかりにくつろぐノエルの姿。ノアに出迎えられる、と思った俺は肩透かしを食らう。それに、ノアが客人を放置してなにもしていない、というのも気になる。
「ノエル……? ノアのやつ、どうしたんだ?」
「あぁ、ノアちゃん? ……ちょっと、
その言葉に不穏なものを感じた俺は、思わず戦闘態勢に入る。
「……何をした、ノエル?」
ノエルは苦笑いを浮かべる。
「あぁ、勘違いしないで。命に別状は――、……うん、ない筈。ちょっと、セレナと話したかったんだけど、あの娘に聞かれるとまずい話だから、寝てもらってるのよ」
「……聞かれたらまずい話?」
「そそ、ともかく、中に入って。こんなところじゃ、誰の耳に入るかわからないし……」
確かに、聞かれたらまずい話、というのなら玄関先ですることじゃないな。
「本当に、大丈夫なんだな?」
「本当よ。ただ、あの娘はいま、疲れ果てて寝てるだけだから」
ノエルの言葉に嘘はない、ように思える。なら、一安心なのかもしれない。じゃあ、後は――。
「んじゃ、聞かせてもらおうか? 聞かれちゃまずいっていう話を」
その言葉に、ノエルはにこり、と微笑むのだった。
我が家のリビングで俺とソフィ、イム、ノエルが席に着いていた。各々の目の前には軽食と飲み物。それなりに長話、と言うことかもしれない。
ノエルはこほん、と咳払いする。
「それじゃ、話だけど――」
「その前にノエル?」
「どうしたの……?」
いきなり俺に話の腰を折られたノエル。しかし、不満に思った様子はなくて、純粋に疑問を感じているようだ。
「その話ってのは、この二人にも聞かせて良いのか?」
「なんだ、そんなこと。聞かせても良い、というよりも聞いてもらわなきゃいけないわ。特に、ソフィちゃん」
「……わたし?」
急に名前を呼ばれたソフィはキョトン、としている。
「ええ、ソフィちゃんはセレナの実の娘だから、思いっきり関係者になるもの」
「……なっ!」
俺は少なくとも、ノエルにソフィが実の娘だと話したことなどない。なのになぜ――。
いや、初めて会ったとき。ソフィは俺のことをかあさま、と呼んでいる。それを信じた、のか? でも……。
「まぁ、セレナも疑問に思ってることもあるでしょうけど、そこら辺りもちゃんと話すから。ともかく進めるわよ? 」
「……あ、あぁ」
ともかく、いまは話を聞くしかないようだ。そんなことで、はじめから脱線したが改めてノエルの話が始まる。
「ところで、ここにいる皆は、魔王。というものを知ってるかしら?」
「魔王、魔王ねぇ……」
ファンタジーでは定番であるが、少なくともステラの街では聞いたこともない。まぁ、この街の場合。僻地にある、というのもあるんだろうけど。
しかし、ノエルがあえて口に出した。と言うことはなにか理由があるのかもしれない。
「魔王、っていうと……。やっぱり、モンスターたちの王様、とか魔族の王とかいうあれ、か?」
俺が例え話を出すと、なぜかノエルはビックリした顔でこちらを見つめてくる。……いや、何でだよ。
「セレナ、あなた。本当に何者? 少なくとも、人間たちに魔王の伝承はない筈よ?」
「…………は?」
今度はこちらがビックリさせられた。伝承がない、ってどういうことだよ。それに、それなら何でそんなこと聞いたし。
俺が心中でそんな突っ込みを入れている間にノエルは二人にも問いかけている。
その結果、二人はまったく知らないようだ。まぁ、伝承がないのなら当然だけど……。
「ちょっと驚かされたけど。まぁ、改めて魔王について説明するわね。そもそも、いまのモンスターたちはそれぞれの種族に王がいるわよね?」
「あぁ、まあ、いるなぁ……」
ソフィの父親であるキングオークだってそうだし、支配下に置いたヴァンパイアロードにゴブリンロード。王、とは正確には違うけど、古くから生きる竜種たち、エンシェントドラゴン、など。ある程度知性を持つモンスターたちには率いるものたちがいる。
「かつて、その王たちを統括する存在がいた、とされているの。それが、魔王」
「ふぅ、ん……?」
しかし、それなら伝承になっててもおかしくなさそうだけど……。
そんな俺の疑問は、すぐに解消された。
「でも、その魔王は討滅された。した相手は当時の人間から生まれた勇者。あるいは神や、使いの天使だとも言われてるわ。……二千年以上前の話よ」
「…………二千年?!」
そりゃ、伝承も残ってないわ。かつての世界ならともかく、この世界はそこまで文明が発達していない。そんな状態で二千年前の記録なんて残ってるわけがない。
でも、それなら何でノエルは知ってる? モンスター方面では、一応伝承が残ってるのか?
「一応、補足しておくと。あたしが知ってる理由はおばあ様から寝物語として聞かせてもらったのよ。でも、魔王さまがいただけで、それがどんな能力を持ってたか、なんてのは知らないけど……」
「なるほど……」
まさしく、伝承の中の存在。ということか。
「で、ここからが本題なのだけど――」
射抜くような視線で見つめられ、思わずごくり、と唾を飲む。
「昨今の人間たちによる繁栄。その影で多くのモンスターたちが危機に陥ってきているわ。だから、王たちの会議が行われたのだけど、そのときにとある計画が持ち上がったの」
それは、いままでの話の流れからすると――。
「……まさか?」
「そう、伝承にある魔王の復活。まぁ、誰も魔王を知らないから、復活、というよりも新たな魔王を産み出そう、という計画よ」
「確かに、そら人には聞かせられない内容だわ」
……とんでもない厄ネタじゃねぇか!
しかし、なんでんなことを突然……?
「しかし、どうやって産み出すか、が問題になった。魔王、というからには絶対的な支配者。各王から選出、というわけにはいかなかったわ」
「そりゃあ、まぁ……」
どう考えても悪手だ。種族のパワーバランスが崩れるだけじゃなくて、最悪モンスター陣営が崩壊しかねない。
「だから、
「…………あたし、たち?」
「セレナ、疑問に思わなかった? あなたの力、なんで精液を得ることで強くなるんだろう、って」
「――――っ!」
俺は、ノエルに転生特典のことを話したことなんてない! なのに、なんで――!
「それに、なんで他種族を支配できるのか?」
「……ま、さか」
……俺が、その魔王――?
「……あ、因みに言っとくけど。あなたは魔王じゃないから」
「……あ、違うの?」
……安心した、というか。肩透かしを食らった、というか……。
「そもそも、さっき言ったじゃない。各陣営から魔王は出さない、って。その支配、魅了はあたしたちサキュバス由来の権能よ?」
「…………へ?」
サキュバス、由来? それじゃ俺は――?
「サキュバスでもない、一応言っとくわね」
「さっきからなんなんだよ!」
俺をからかって遊んでんのか!
「……種明かしをすると、あなた
「………………は?」
ある意味、一番ひどい正体なんだけど……?!
ソフィとイムも、ノエルの言葉を聞いてポカンとしている。
「でも、それじゃあ――? ……まって、俺
……どういうこと?
「本来、あなたと同じ権能を持った人間たちを数十人くらい作ったのよ。……あなた以外、全員壊れたけど」
「……は?」
「やっぱり、人間の意識を持ったまま。というのがいけなかったみたいねぇ。全員他種族の子を宿したときに精神的に壊れちゃって……。というより、モンスターに犯された時点で壊れるのが大半だったけど」
「あぁ…………」
思わず納得してしまった。俺が壊れなかったのはひとえに、精神性の違いだろう。
もともと、男として暮らしてたわけだし、中世ファンタジーの世界で、なおかつ薄い本の展開なら、って考えもあった。なにより、俺自身楽しんでたし……。あれ、俺って……?
ふと、気付いた自身の精神性にドン引きしてしまった。いや、モンスター陣営からすれば、スタンディングオベーションものなんだろうけど……。
ちょっと待て……。そう言えば、さっき。ノエルはあたしたちって……。それになんで、こんなに詳しい?
「ノエル、お前何者なんだ?」
「あっ、やっぱ、そこ。疑問に思っちゃった?」
「いや、むしろなんで思わないと思ったし」
俺の突っ込みにけらけら笑う。そして彼女は自身の正体を――。
「じゃあ、改めて自己紹介、としゃれこもうかしら? あたしはノエル。サキュバス、というのも間違いではないけど、正確に言えばサキュバスたちの女王、リリス。それがあたしの正体よ」
と、いってもさらに正確に言えば引退してるから先代の、だけど。などとほざくノエル。
俺たちはその答えを聞いて完全に固まっていた。
しばらくして再起動した俺は、恐る恐るノエルに問いかける。
「な、なぁノエル?」
「なぁに?」
「お前、先代って言ったよな。お前は、何代目なんだ」
――俺の予想が正しければ……!
「へっ? ……三代目、だけど。それがどうかした?」
その答えを聞いて、俺はガン! と、テーブルに頭を打つ。
俺の奇行にビックリしているノエル。だけど、俺はそれどころじゃない。
この世界、あちらの世界と妙なところで共通点があったりするんだよな。モンスターの姿が、あちらの伝承やフィクションの姿と似てたり、なんか……。
そして、ノエルはリリス、と名乗った。
……あちらの世界でリリスとは始まりの男性、アダムの最初の妻であり、また
そして、ノエルは三代目リリスであり、魔王の存在を
「なぁ、おばあ様って……。初代リリスだったりする?」
「……っ! 良くわかったわねぇ。ええ、そうよ。あたしと直接の血の繋がりはないんだけどね」
――やっぱりぃぃぃぃぃぃぃぃ?!
「そりゃ、おばあ様。魔王知ってるだろうよ! 自分の夫じゃねぇか!」
「……は? はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――?!」
ノエルの絶叫が家中に響き渡った。
その後、俺とノエルは互いに知ることを洗いざらい話し合った。
「つまり、以前酒の話で言ってたセレナの前世云々。与太話じゃなかった、てこと……?!」
「……いや、俺のこと。何だと思ってんだ、テメェ」
「いや、でも。はっきり言って与太話としか思えないわよ?」
ざっくりと切り捨てられてしまった……。
それより、俺も気になることが……。
「それよりも、だ。俺の可愛いソフィが
「どういうこと、って言われても。言葉通り、としか。あなたはもともと魔王を産み出すための母体として調整されてるんだから」
話の途中で突然流れ弾を食らったソフィは呆然としている。当然だ、いきなり自分が超重要人物にされたらそうもなる。
「実際、ソフィちゃんの成長の早さはゴブリン由来。膂力の高さや頑強さはオークやオーガたち。素早さとかは動物型モンスター。容姿はサキュバスやヴァンパイアから来てるのよ?」
そう、言われると確かに、その通りなのだが……。
「でもよ、候補ってなんだよ。候補って……」
「だって、あなたの子供が一人、とは限らないでしょ?」
「…………え?」
思わぬ突っ込みに固まる俺。
「それに、まだ他のモンスターの特性は出てない。というより得てないでしょ?」
「……いや、まぁ、うん」
それは、そうなんだが……。
「だから候補、なのよ。今後、さらに力ある子供が生まれるかもしれないから。……というよりも、産んでもらうから」
「え、ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――?!!」
今度は俺の絶叫が家中に響くこととなった。
……いや、まぁ。嫌ってことじゃないし、ソフィの弟や妹は欲しかったんだけど……。なんか、思ってたのと違うっ!