……結局、ノエルに昨日聞かされた話のせいで、あまり落ち着くことができなかった。と、いうか――。
「俺の力、転生特典でも、なんでもなかったんだなぁ……」
これが特撮ものなら、ある程度改変して主人公の能力とかになりそうだが。仮面の戦士とか、そんな感じで。でもなぁ……。
「魔王、かぁ……」
魔王を産み出すための身体。人類の反逆者。それが俺の立ち位置。もちろん、そんなこと無視しても良いんだけど……。
「無視したところで俺は……。それにソフィも――」
あの後、ノエルに告げられた言葉。それは俺の寿命に関して。
ノエルは限りなく不老に近くなるよう調節されている、と言っていた。当然だよな。人間の本来の寿命は五十年程度。もとの世界では医療技術の発達でそれ以上生きられるが、それでも百年が精々だ。
そのうちで子供を孕むことが、産むことができる月日なんてたかが知れている。いくらなんでも、そんな短い時間で魔王を誕生――させるだけなら、なんとかなるだろうけど。モンスターたちの王に相応しい権能を持たせるのは土台無理な話だ。
ならば、どうするべきか。考えられるのは、何世代にも渡って交配を繰り返すか、もしくは産める期間自体を増やす、か。
そして、より誕生する時間を短縮できそうなのは、期間を増やす方。これも当然だよな。そもそも、世代を重ねたとしても交配に適した。もしくは魔王となるべき個体が産まれるか、微妙なんだから。
ならば、もともと交配に適した改造を施した種を長く使い最適化していく。これが一番だろう。
「だからこその調節。だからこその権能、か……」
ノエルが言っていた子供を孕むための条件、というのも興味深かったが、それ以上に――。
「俺の権能、能力が子供たちへ引き継ぎ。そして、王たちの子種を過去に得ていれば、それだけ多くの能力が引き継がれる、か」
どうやら、ただ単にその精液を得て、支配しているだけではあまり意味がないらしく、その上でその種族の王。オークであればキングの子種を注がれることで初めて完全な継承が可能になる、らしい。
それか、もしくは継承率にボーナスが付与される、という考え方だろうか……?
ともかく、そのせいでソフィに一部の種族の権能が完全には、あるいはまったく継承されなかった。
例えば、スライム系統の物理無効、ないしは耐性能力、とか……。まぁ、そもそも。スライムの王ってなんだよ、という話なんだけど。
「いままで、それらしいのに出会ったことないし、噂にも聞かないからなぁ……」
これがもし、ソフィを産む前に子種を受けていれば確実に耐性系統を継承させられてたんだけど……。
「まぁ、無い物ねだりしても仕方ない、よな。今後のことも……、今後のこと、かぁ」
俺はただ、薄い本みたいな展開をしてみたかっただけ、なんだけどなぁ……。
「……かあさま、ちょっと良い?」
「……ん? どした、ソフィ?」
考え事をしていた俺の背後から話しかけてきた娘に、なにごとだろう。と振り向いたんだけど……。
……いや、なに?
なんで、ノエルにノアが抱きついて、百合百合しい感じになってるわけ?
ノエルはノエルで、思いっきり顔を引きつらせてるし……。
「……お姉さまぁ」
――お姉さまぁ?!
マジで何があったよ!
そして、俺はソフィから説明を聞いた訳だけど……。
ひきつった表情でノエルがポツリ、とこぼした。
「ちょっと、やりすぎたかしら……」
「やりすぎだよ、バカ!」
家の中に俺の突っ込みが響き渡る。本当にやりすぎなんだよ、このおバカ!
……あの後、もう既に起きてしまったことは仕方ないし、ノエル自身も反省してたようだから、説教とはかしなかったけど……。
ともかく、俺はソフィのことで役場やらギルドやらで一通りの手続きを終えて、少し休んでいたんだけど。
「あの、セレナさま。少し、よろしいですか?」
「……んぁ? ノアか、どしたん?」
いまはギルドも昼休み中で受付嬢たちも交代で休憩に入ってる筈、なんだけどなぁ……。
ノアは、なんで申し訳なさそうな顔をしてるんだか。
「あの、実は……。おね――ノエルさんからセレナさまに合同クエストの依頼が……」
ぐりん、とノエルが座っている席を見る。そこにはごめん、とでも言いたげに手を合わせて苦笑いしているノエルの姿が……。ノアのやつ、仕事大丈夫なのかよ、という思いもあるけど……。
それ以上にノエルのやつ、昨日の今日でかよ。
……なんか、頭が痛くなってきた。
「あの、セレナさま。大丈夫ですか?」
「あぁ、うん。大丈夫、大丈夫」
俺が頭を抱えたのを見て、ノアが心配そうに覗き込んできた。一応、問題ない。というよりも、ちょっと期待してるところもある。
「それより、その……。ノエルからの合同クエストの内容は?」
俺の問いかけに、前向きになってる、というのがわかったんだろう。ノアは安堵の笑みを浮かべると紙の束を……。――紙の束?
「実は、ノエルさんから複数の提案をいただいていまして――」
ふたたび、ぐりん、とノエルを見る。今度は下手くそな口笛を吹いてやがった。俺もまた、ふたたび頭を抱えてテーブルに突っ伏すのだった。
テーブルに突っ伏した後、なんとか再起した俺はノアから渡されたクエストの束を見て、一つ気になるものを確認した。それを合同クエストに選んだんだけど……。
「それで、ノエル。お前はこのモンスターの正体、知ってるんだろ?」
同行者のノエルへ問いかける。というのも、クエスト内容が正体不明のモンスターを調査する。というものだった。
ただ、目撃情報がなくはない。なんでも、くさく、でも甘ったるい匂いがした。何かが這いずった跡がある。地面が濡れている。巨大な肉の塊があった、など。
これらの目撃情報から、俺は触手型モンスター。ローパーやテンタクル。もしくは植物系で触手を持つタイプではないか、と考えた。
それに、ノエルが持ってきた時点で確実にエロ方面な訳だし……。
「まぁまぁ、それはお楽しみ。ってことで」
「……それは良いけどよ。ちゃんと、仕事は手伝えよ?」
「えぇーー?」
「えぇ、じゃない。一応、調査って形になってるけど、場合によっては討伐まで行うこと、ってなってるんだからよ」
いくら、ノエルの最終目的が魔王を産み出し、モンスターたちを救うことであるにしても、俺たち冒険者はモンスターと戦うことが仕事なんだ。
仮に失敗ばかりしてると、クエスト受注にも制限が出るし、最悪資格の剥奪。……何て可能性もある。そうなってしまえば詰みだ。
いくら俺たちが力を持とうとも、そもそも情報がなければモンスターにたどり着けないんだから。
「それで、棲み家はこっちであってるのか?」
いま、俺たちは鬱蒼と生い茂ってる森林地区を、がさがさと掻き分けながら歩いている。
「うぅん、合ってる、というか……」
――うじゅる、うじゅる。
足に這いずる感覚。思わず下を見て――。
「既に生息範囲だね」
「おまっ――! む、ご……!」
俺に気付かれたことを悟った触手は、ノエルに突っ込みを入れるため開いていた口へ侵入してきた。これ、意外とふと――!
――どぷ、どぷっ!
「む、ぐっ――! ぅ、ん――っ!」
俺の中で放たれる液体。口を塞がれている以上吐き出すこともできず、触れた舌がぴりぴりしている。それに少し、暑く……!
「ん、っ! ん、ふ――っ!」
服越しに股間、おまんこを擦られ驚いた俺はごくっ、と液体を飲んでしまった。こういうやつって確か……。
どくん、と心臓が高鳴る。腹部を中心にかぁ、と暑くなってくるのを感じる。やっぱこれ、媚薬――!
――しゅるるるっ。
媚薬に気を取られていた俺は、近づいてくる触手に気付いていなかった。複数の触手が俺の両手、両足を拘束する。
どうやら媚薬は即効性のものだったようで、既に力が入らなくなってきた俺では、引き千切って拘束を解く。という行動が取れなくなっていた。
引っ張っても、ぎし、ぎし、という音が鳴るだけで脱出できない。
触手もそれで安全だ、と確信したようで大型の触手を俺の目の前に。その触手からは、また何かの液体が流れていて――。
「はぁい、ちょっと待ってね」
「……
いままで傍観に徹していたノエルが触手へ声をかける。すると、言葉を理解しているのかピタリ、と動きを止めた。
なぜ、このタイミングで? という思いと、助かった、という思い。二つの思いを抱いていた俺だが、そんな俺の前にノエルが歩いてきて――。
――かちゃ、かちゃ。
俺が着ている皮鎧を脱がせると、おっぱいが見えるように上を着崩させて、って……!
「はいっ、良いわよ」
「
俺がノエルに叫ぶのと、触手が俺に殺到する。それはほぼ同時に行われるのであった。
「む、ぐ――! じゅ、るっ! じゅ、ぶ! じゅるるっ! む、ご――ぉ!」
――ぐちゅ、ぐちゅ、じゅぶっ!
……あの後、俺に殺到した触手は衣服を剥ぎ取ると、大きめの触手は先端をくぱぁ、と開くとおっぱいを包み込むように食いつき、おまんこに二本、アナルに一本の触手が入り込み、ピストンすることで俺の身体を蹂躙してくる。
もちろん、一番最初に口へ入った触手は蓋をしたまま定期的に液体、媚薬を放ってくる。
「ん、ごっ……! んんっ! ん、ぁ……! ぐ、む――――ぅ!」
おまんこやアナルが一突きされる度に感度を高められた身体は絶頂してぐにぐに、と触手を締め付け、触手もまたじゅぷ、じゅぷ、と愛液や腸液を泡立たせ掻き出していく。
特におまんこの方は二本入っている影響で、片方が出ているのに片方は入っていく、という動作を繰り返している。そのため、どこの膣壁をどう擦って、削っていくかの予測がつかないので余計に感度、悦楽が増していた。
俺としてはそれだけでも結構一杯一杯なんだけど、大きな触手の胸への責めもとんでもなかった。
というのも、まずばっくり割れた先端部分は搾乳器のようにおっぱいを搾り取るように動き、また中からイソギンチャクのような細い触手が乳首に殺到。それぞれが乳首に巻き付いたり、乳輪をさわさわ、と触ってきたり、他の触手と協力して乳首を押し潰すように動いたり、と各々好き勝手に動いていた。
しかも、母乳もまだしっかり出るのだが、それもびゅ、びゅ、と出たものを飲まれているのを感じるのだから堪らない。
そして、そのお返しとばかりにどんどん責めが激しくなり、母乳の噴射量も増え、後はその繰り返し。そのうち、乳首を千切られるのでは、という恐怖が少なからず頭に浮かんでしまう。
……そういった風に俺は触手に責められているわけだが、それを見ていたノエルは――。
「……あなた、文句言ってた割には、案外ノリノリね」
俺の痴態を見て、少し引いていた。
「んぐ、っ! ――んんっ! んぁ……! ん、ふっ――! ふ、んぅ――!」
……だって、仕方ないだろう?
ファンタジー世界での触手責めなんて、これぞ、と言わんばかりのシチュエーションなんだ。これで滾らなければ嘘だろ!
実際、俺は触手の突きいれ、引き抜きに合わせて腰を動かして快楽を高め、積極的に舌を這わせて媚薬を吐き出すように手伝いをしている。
また両腕は拘束されているが手のひらは無事なので、そこら辺で待機している触手を掴むと、しこしこ、と手コキをしている。
……こんなことをしてるから、ノリノリだの言われて引かれてるわけだが。まぁ、ここら辺りはもはや趣味だし、実害はないんだから多めに見て欲しい。
――じゅっぷ、じゅっぷ、じゅぷぷっ!
そんなことをしている間にも触手のピストンが早くなってきた。もうそろそろ、らしい。
「んっ、んっん――ぅ! ふ、んっ――ぅ! じゅ、ぢゅっ! むぅ――っ! ぢゅ、じゅるっ――! ん、ふ――!」
俺も力が入らないのをなんとか込めて、おまんこをきゅ、きゅ、と、アナルも同じように絞め、舌で触手のカリ首……でいいのだろうか? ともかく、そこを舐めあげ、場合によっては喉奥へと誘導する。
おまんことアナル、そして口の触手がぷくり、と膨れ上がる。きたっ!
――どぷっ、ぶりゅ、どぷぷっ!
「ん、ぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ――――!!」
子宮とアナル、そして喉奥に精液を放たれ絶頂。ぎゅう、と締め付ける。ただ一つ、予想外のことがあったとすれば――。
――ごりゅ、ぶぴゅ、ぶりゅるるっ!!
おまんこに挿入ってた二本目の触手。それが時間差でポルチオを叩き、射精したことだろう。
そうしてしばらく射精していた触手たちだが、全て放ち終えたのだろう。
――ずりゅ、ずるずる。
おまんこから、アナルから、口から抜けていく。
「……あぁ、抜いちゃダメぇ」
自分でも驚くほど甘ったるい声を出して触手を引き留めようとする。だが、ある意味心配はなかった。
――ずぷ、ずぬりゅる!
「あぁ……! また、挿入ってきたぁ……!」
……まだまだ、射精していない触手はたくさんあるんだから。
それから俺は、どれ程の時間犯され続けたのかわからない。
あるときは身体を空中に固定され――。
「あっ、あんっ! これ、すご……! 触手が一杯、きて……! ひ、ぁ……! おっ、ぱいの谷間だけじゃなくて……! 膝の、裏……ゃ、脇下、まで……!」
「……うわぁ」
あるときは、俺の胴はありそうな木に押さえつけられ後ろから――。
「ひ、はっ――! ん、ぐっ――! おまんこ、と、アナル、ずぼずぼってぇ……! クリ、もぉ……いじ、ら、ひぁっ……! 木の幹で、ちく、び、こりこり、っされて、ぇ……!」
「……セレナ。あなたもう、なんでもありね……」
その後も、何度も何度も触手に射精され、最終的に精液がかかっていない場所を探すのが難しくなったこと、ようやく俺は解放された。
解放された俺は、全身をびくんびくん、と痙攣させ、おまんこから、びゅっ、びゅっ、と潮を吹いている。きっと顔も悦楽でだらしなく歪んでいることだろう。
「……セレナ、大丈夫?」
俺を覗き込んでくるノエル。その大丈夫、はきっと俺の無事を心配するだけじゃなくて、頭は大丈夫か、とか、そういう揶揄も含まれているのだと思う。
だから、俺は敢えてそれに答えることにした。
「あぁ、大丈夫、大丈夫だって」
それを聞き、ホッとしたのかノエルは手を差し伸べてくる。その手を取り、俺は――。
「……大丈夫だから、ノエルも一緒に楽しもう?」
「……へ?」
俺の言葉にポカン、とするノエル。
そのとき、俺とノエルの身体に影が差す。そこにはこちらに覆い被さるように大量の触手が――。
「ちょっ! セレナ、あな――」
そのまま触手の波に飲み込まれる俺たち二人。
そもそも、俺の権能は性交による支配。それを忘れていたのが、ノエルの敗因だった。
その後、しばらく付近には二人の矯声が響くことになる。
ちなみにこの後、触手は魔の森へ移住しスタッフ――主に俺――の手によって、おいしくいただき……、もとい、いただかれることになりました、とさ。