仄暗い森の中、ぱちゅ、ぱちゅ、という水を掻き回す音が響く。それとともに艶やかに彩られた、女の矯声も――。
「あっ、あんっ。ひ、ぁ――。く、んっ……! ん、はっ――!」
その女はセレナであった。彼女は着の身を剥がされ、生まれたままの状態で膣内を剛直で掻き回されていた。
「あ、ひっ……。んんっ、あと……すこ――ひ、ぐぅ! はぁ、んっ――」
彼女はいま、自身を犯している相手を愛おしそうに、そして切なそうに見つめる。
セレナを犯しているのは小さい、人の子供程度の体躯しかない緑色の肌をした人間型のモンスター。
ゴブリン、と呼ばれるモンスター。その中でも王と呼ばれるゴブリンロードであった。
彼女は、なぜ自身がここ。魔の森でゴブリンロードに犯されることになったのかを思い出すべく、悦楽で蕩けた頭でこれまでのことを思い返すのであった。
エレンとの逢瀬から三日後。俺は魔の森へと訪れていた。あの娘との一時は悪くなかった、がそれでもやはり、どうしても物足りなかった。
可愛らしい女を啼かせるのも悪くないんだけど、やっぱりキングとのまぐあいを知った今、どうしても責める側にまわると物足りなく感じるようになってしまった。俺は元男、の筈なんだけどなぁ……。
それはともかく、俺は自分の欲求不満を解消するため、ある意味男漁りに来たわけだ。
……まぁ、ソフィに頼む。という手もなくはなかったんだけど、流石に娘に欲求不満の解消を手伝ってもらう、というのはなぁ……。
それにノエルもノエルで、前回の触手の一件から俺を警戒してるみたいだし。そんなことするくらいなら最初から騙し討ちするようなことしなければよかったのに。そうすれば、俺だってそんなことはしなかった。
……いけない、いけない。考えが逸れてしまった。そんなことよりも、今はどいつを
顎に手を当て考える俺の周囲がふっ、と急に暗くなる。
「……なんだ?」
振り返ると、俺の後ろに立つ緑色の肌に筋骨粒々の体躯を持つモンスターのオーガ。近くには同じ肌を持ち、オーガよりも一回り大きい巨体のトロルの姿もある。
「おまえら、どうし――!」
ごう、と俺に向かって伸びる手。俺は直感的に危険だと思い、躱す。
「どういうつもりだ!」
ここのモンスターは俺の支配下にあり、基本的に自発的な行動は起こさない、筈だった。なのに、オーガは俺に手を伸ばしてきた。明らかにいままでなかった行動だ。
その行動に動揺してしまった俺は、失態を犯していた。それは――。
「…………ぐっ、しま――」
後ろからトロルに羽交い締めにされ、持ち上げられてしまう。でも、いままでと違い媚薬で弛緩してる訳じゃないから――!
「……ひぁ、んっ!」
……こいつ、うなじを舐めてきて――。
――ぴちゃ、ぴちゃ。
「そこ、だめぇ……!」
今度は耳を甘噛み、それに舐めてきて……。だめだ、まるで頭の中を犯されてるみたいに力が抜けて――。
「ふ、くぅ……! いつ、のまに――!」
トロルに嬲られている間に目の前に来ていたオーガが、俺の服を肌蹴させ、おまんこに指を突っ込んできた。とはいえ、オーガほどの巨体となると指の大きさが人の逸物ほどの大きさだから……!
「あっ、ん……。ふ、ぅ――!」
オーガが指をくち、くち、と動かす度に俺の腰は意思に反してビクビク、と震えておまんこからとろり、と愛液が染み出してくる。
俺の矯声を聞いて嬉しいのか、オーガの顔が少し、緩んでいる。そして股間からは雄々しいものがそそり立って――。
「ん、くっ……」
思わずごくり、と唾を呑み込む。いまの状態で
俺が逸物を凝視していることに気付いたようで、オーガは上機嫌な様子で見せつける。そして指をおまんこから引き抜くとおまんこへ押し当ててくる。
「ふっ――ぅ」
くちり、という音とともに硬く、あついものが触れる感覚。じゅく、とお腹の奥、子宮が疼く。俺は我慢できなくなって、なんとかおちんぽをおまんこの内へ入れようと腰を動かす。それはきっと、他の人間が見たら卑猥な躍りそのものだっただろう。
でも、仕方ないじゃないか。ここまでされてお預けだなんて、それこそ殺生なことなんだから。
「ん、あぁぁぁ……! 入って――」
俺の思いが通じたのか、オーガのおちんぽがおまんこを掻き分け、膣内へと挿入ってくる。
「ん、ひぃっ……」
ごり、と膣奥。ポルチオに亀頭が押し付けられる。その感覚だけで、俺の頭にばちばち、と火花が散って、視界が真っ白になる。軽く絶頂してしまった。
ぐにぐに、とおまんこがおちんぽを締め付けることで、オーガのおちんぽ。それがとても雄々しいことを再認識する。挿入れられただけでこれなんだ。これ以上は――。
――ずりゅう。
「ん、ぎっ……は、ぁ――!」
おまんこから引き抜かれる感覚だけで、膣壁を削られ、同じように俺の意識もがりがり、と削られる。
気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい。もはや、俺はそれしか考えられなくなっていた。にぃ、と口角が上がるのを感じる。もっと、もっと、感じたい。それがいまの、俺が願うことだった。
「ん、じゅるっ! ――れろ、ちゅっ。んんっ! んぃっ……! ふ、ぅ――!」
あれからどれくらい時間が経ったんだろうか。少なくとも辺りが暗くなっていないことから、そこまで時間が経ってない、と信じたい。
いまの俺は、おまんこをオーガに掻き回されながら、口にはトロルのおちんぽが突っ込まれていた。ちょうど二体のモンスターに上と下の口を犯されているところだ。
最初にトロルのおちんぽを咥えたときは顎がはずれるかと思ったが、なんとか奉仕ができていた。
――ぐちゅ、ぶじゅ、じゅぷっ!
「んんむっ! んぶっ! んぐっ……!」
それよりもいまの俺はある問題に直面していた。それは、この二体が――。
「んん、んぅっ!」
まただ、また止まった。この二体、なぜが俺が絶頂しそうになると動きをピタリ、と止めてしまう。そのため、俺が絶頂したのは一番最初、オーガのおちんぽがポルチオを刺激したあの一回のみ。それ以降は軽い絶頂すらもさせてもらえていない。
しかも、トロルのおちんぽに口を塞がれているから文句をいうこともできやしない。俺としては由々しき問題だった。
おかげで俺の身体は火照りに火照って、珠のような汗を吹き出し、おまんこからはどろり、と本気汁を垂れ流しているのに全然欲求不満を解消できやしない。
それに子宮だって、いまだに射精されてないから、まだ子種が来ないのか。と、ずくずく、と不満を訴えている。
俺が抗議も込めて、身体をよじろうとしたとき、どこからともなく声が聞こえてきた。
――お主ら、そろそろよいぞ。
その声に従って、オーガたちは俺からおちんぽを引き抜く。
「ひ、ぐぅ……」
おちんぽを引き抜かれた時に悦楽を感じることはできたが、それでも絶頂するには一歩足りなかった。
おまんこからおちんぽのせいで蓋をされて溜まっていた本気汁がぶぴゅ、と吹き出される。
俺は悦楽に歪んだ顔で、それでも恨めしく感じて二体のモンスターへ悪態をつく。
「おまえ、ら……?」
だが、二体の様子がおかしい。こちらを見ずに、ある一点を凝視している。俺も二体にならってそこを見てみる。そこには見覚えのある、緑色の肌をした小さな体躯のモンスター。
「……ゴブリン、ロード?」
「久しいの、主殿」
ゴブリンロードが語りかけてきて、一瞬肩がぴくり、と反応するが、よくよく考えればキングだって喋れたんだから、なにも不思議じゃない。
そんな俺の反応に、くつくつ、と笑うロード。
「わしが喋っても驚かんか。あの若造との出会い、よほど衝撃的だったとみえる」
若造……? もしかして、キングのことか? ……確かに、色々な意味で衝撃的だったさ。でも、いまもキングの時とは別の意味で衝撃を受けてるけどな。
「お前は、本当に支配されてるのか?」
いままで支配したモンスターたちは、人形のように俺の指示にしたがっていた。それはヴァンパイアロードだってそうだった。でも、目の前にいるいまのゴブリンロードはそうじゃない。どう考えても理性的だ。まるで、俺の支配から脱却したように。
俺の問いかけに、ロードは楽しげな笑みを浮かべる。
「ほほほ、主殿も心配性じゃの。……ただしくわしも主殿に支配されておるとも。ただ――」
「ただ……?」
「どうにも、主殿は自身がどうやって他者を支配しているのか。その方策を理解しておらぬようじゃ」
「……なん、だって?」
ロードの言葉に耳を疑う。俺が理解していない? そもそも、なんでロードがそんなことを知っている?
俺が不思議がっているのを見て、おかしそうにロードは話し続ける。
「ほっ、あの小娘。どうやら、わしのことは話していなかったようじゃの?」
「あの小娘……?」
「ほら、主殿も知っておるじゃろ。三代目リリスの、ノエルじゃったか?」
「…………なっ?!」
ここでノエルの名前が出てくることに驚いた。が、同時に納得もしていた。俺や、俺と同じ能力を持つ者たちを、ノエルは他のロードたちとともに作り上げた、と言っていた。つまり、その言葉を信じるならこのゴブリンロードもまた当事者、ということだろう。
「それはともかく、主殿の支配。その本質は、対象へ強制的に好意を植え付ける、というものじゃ。それゆえ、支配されたものたちは主殿に命令されると多幸感に包まれ、なんとしても命令を実行しなければ、と奮起する。それが主殿に従順なことへの真実よ」
「…………っ」
……確かに、ロードのいうことは筋が通っている。きっと、間違いなく真実なんだろう。でも、ならなんで――。
「こやつらのことか? なら、単純じゃよ。ただ、主殿のためになる。そう吹き込んだだけじゃ。……それじゃ、そろそろ。問答はこの辺にするかの」
そう言うと、ロードは俺に近づいてきて、おまんこへバキバキに勃っているおちんぽを宛がう。なぜか、そのおちんぽに恐怖を感じた。
「あの若造に主殿の一番を盗られたのは、憤慨ものじゃが……。二番手を譲るつもりはないからの。次は我が胤で孕んでもらおう」
「ま、まっ――」
――じゅぶぶっ!
「は、ぁ――! んんぁっ!」
オーガやキングよりは流石に小さいが、それでも逞しいものが俺の膣内にぞくぞく、とした悦楽をともなって挿入ってくる。でも……。
「なん、で……? 動か、ない……?」
「なに、主殿がわしに孕ませてくれ。と懇願するまで我が精と主殿が果てるのはお預けよ。さて、どこまで耐えられるかな?」
手慰みがわりに俺のおっぱいを――乳首や乳輪を触らないように気を付けながら――揉みしだいてのたまうロード。彼の言葉に目を見開き俺は……。
「ひ、んぅ……。う、嘘だろ……?」
自分でも、サァ、と血の気が引くのを感じる。確かに、ソフィの弟か妹が欲しい。というのは思ってた。でも……。
――じゅ、ぷ。
「ふ、んぅ……」
俺が感じていた悦楽の波が引いてきたことを悟ったロードはゆるゆる、と腰を動かしはじめた。でも、それで感じる悦楽はおまんこが疼く甘いものであるけども、いままでの経験からすると絶頂へ導くにはあまりに優しいもので――。
「もっとぉ……。はげしく――」
「ダメじゃとも。言ったであろう? これは、主殿が心の底から孕みたい、と懇願するまで続く責め苦だと」
「そ、そんな……」
そのとき、俺は自分がどんな顔をしていたのかわからない。でも、それでも……。
どこか待ち遠しい、と思ったのは確かだった。
それからも、ロードの責めは優しいものだった。
「あっ、んぅ……。ふ、くっ……。は、んっ! んんっ……」
――くちゅ、ぷちゅ。
「どうじゃ、気持ちいいかの?」
「気持ち、いいけど……!」
だけど、優しすぎて物足りない。キングのときは優しさのなかにも激しさがあった。だからこそ、あそこまで気持ちよくなれた。このまま絶頂することなく、ひたすらに悦楽を与え続けられたら、頭がおかしくなってしまう。
俺の脳裏に浮かぶのは最愛の娘であるイムとソフィのこと。彼女たちの悲しむ姿は見たくない。俺は……。
「な、ぁ……。ロゥ、ド――」
「なんじゃ?」
「俺は、本当に孕める、のか?」
俺の口から出た疑問に、ロードはにぃ、と口を歪ませる。
「むろんじゃ。主殿であれば間違いなく愛し子を孕めるとも」
ロードの肯定に、俺は安心して無意識に目からはらはら、と涙を流す。そして、ロードに手を伸ばして懇願する。
「なら、ロード。お前の種で俺を孕まして。この寂しさを――」
「任されよう、主殿のためであれば」
……あぁ。やっぱり、俺はキングが死んで寂しかったんだ。だから、悦楽を感じても、感じさせても満足できなくて。そのことにロードが気付いたから――。
――ずぐんっ!
「あぁっ……!」
ロードの逸物がおまんこを激しく抉る。ちかちか、と視界が白く明滅する。
「どうじゃ、気持ちよかろう? いくらでも果ててよいからの」
「あっ、あんっ。ひ、ぁ――。く、んっ……! ん、はっ――!」
激しく責め立てるロードのピストンに俺の中で満足感が溢れてくる。
責め方や逸物の硬さや大きさはキングとは違う。でも、こちらを思う想いは、愛しさを感じる責め方はとても似ている。
――ぐぷっ、ぐじゅ、ぢゅぷぷっ!
一回ロードが逸物を出し入れするだけで、俺は多幸感に包まれる。でも、同時に彼がキングでないことに寂しさも感じている。
「あ、ひっ……。んんっ、あと……すこ――ひ、ぐぅ! はぁ、んっ――」
それでも、俺の性感は高まり、絶頂が近づいてくる。もっと、もっと俺を愛して――!
――ぐりゅん、どちゅ、ぐちっ!
「あっ、それ……いい! もっ、とぉ……! もっと、突いてぇ!」
「そうか、そうか! これがよいか! ならば、こうじゃ!」
「あっ、は――ぁ!」
ロードは剛直を奥まで突き刺し、亀頭でポルチオをぐりぐり、と刺激する。それだけで、俺の身体は弓なりになって、ぴゅ、ぴゅ、と潮を噴く。とうとう、いままでお預けとなっていた絶頂を――軽くとはいえすることができた。でも、それでロードの責めが終わる訳じゃなくて。
「あっ、あん! すご……。まだ、くる! くるのっ! ひ、ぁぁぁぁぁぁぁぁ――――!!」
「ふふっ、よき啼き声よ。もっと聞かせておくれ、主殿!」
――どちゅん!
「あ、はっ――! う、ご……! ひ、ぎ――ぅ!」
――ぶちゅ。
「ふ、ぐ――ぅ! お、ふっ! あぁ……っ! ま、たぁ……!」
俺の身体は何度も何度も愛されていることを感じてがくがく、と震える。身体中から汗を吹き出し辺りに牝の臭いを充満させる。
その臭いに触発されたのか、ロードの逸物も膣内でむくむく、とさらに大きくなっていく。もうそろそろ、精を吐き出すのだろう。それを感じた子宮から歓喜の色がずくん、ずくん、と溢れてくる。もう少しで、もう少しで
俺の肚の中で、喜び勇んで卵子が吐き出されている。そして――。
「出すぞ、主殿。たんと孕めよ――!」
「あ、はっ……! 嬉、しい。俺を孕ませ――!」
――どぷ、どぶっ、ぶりゅるるっ!
俺の膣内にロードの精液が放たれた。どぷ、どぷ、と流し込まれる精子は俺の子宮へ次々と送り込まれ、内にいる卵子に殺到する。
「あっ、はぁ――」
本来感じることのない、俺の卵子が数多の精子に蹂躙される様を感じて、笑みを浮かべる。
そして、俺の肚がむくむく、と大きくなっていく。それは俺が確実に孕んだ、ということ。
それを実感して、俺はさらに笑みを深めるのだった。