比企谷八幡がいろんな女性Vとセックスする話 作:ぼっちプレイヤー
ひくりと、皮膚の内側を撫でられる感覚にトワは立ち止まった。ほんの少し太陽が近くなって傾いた陽射しが暖かくなる時間帯はちょうどサラリーマンの退勤時間と重なってトワを雑踏の中に紛れ込ませている。
規則正しい人混みの中で自分を引き留めた原因を探るためにきょろきょろと周囲を見渡すが、女性ということもありさほど身長の高くないトワでは眼を向ける限りそれらしいものを見つけられなかった。
ならば忘れ物でもしたかとポーチを探るが中身は家を出る前に整理されたままで、携帯で連絡を確認しても目ぼしいものはない。
(気のせい?)
先ほど感じた違和感とも言えない自身の直感に内心で首を傾げる。感覚は既に消えているがその名残りがトワの頭にのこっていて、どうも放置するには些か抵抗を覚える。
放っておいても問題はない。けれど、あとになって後悔してしまうような、そんな錯覚染みた直感がトワの足を地面に縫いつけていた。
取り敢えず人混みの中から抜け出しもう一度周りに眼を向けてみる。
有名なチェーン店の扉を開けるスーツを着た社会人らしき人やそれに続く学校帰りの学生たち。買い物袋をぶら下げた主婦や自転車のチャイルドシートに子供を乗せて走る母親。歩を進めれば小綺麗な本屋があって、その隣に落ち着いたデザインが目を惹くカフェが店を構えている。
本を買った人を集客するための立地だろうカフェの店内をガラス越しに覗けば身に覚えのある、身に覚えがありすぎる男の横顔をトワの視線が捉えて、鼓動が高鳴ると同時に顔が熱を帯びた。
丸まった背中は猫のように傾いていて、普段は覇気のない気だるげな眼は目の前の文字を追うためにわずかながらに確かな活力が沸いている。
珍しい姿とそのギャップにトワの胸の内が喜色で染まり、直後にあることに気づいてそれと同じくらいの羞恥心が頭を埋め尽くした。
(……さっきのあれってそういうこと?)
トワの足を止めさせたあの感覚は、簡単に言えば女の感だったらしい。想いを寄せる男を素通りしてしまうトワを見かねた自身の直感が降ってわいたチャンスを逃さないように働いた結果だった。
いや、彼と一緒にいられる時間が増えるのは純粋に嬉しい。それは恋する乙女として当たり前だ。
しかし、しかしだ。自分の無意識な直感が反応するまで感情の比重が傾いているのを自覚させられるのは流石にいいようのない恥ずかしさがある。しかも、他人から指摘されるならまだしも他ならない自分が指摘されているのがトワには堪えた。
トワは携帯を取り出すと画面に反射する自分の顔と数秒にらめっこをしてどうにか平常心を取り戻す。表面上は普段通りになった顔は未だ頬に朱を残していて、力強い鼓動が胸を内側から叩いている。けれどこれ以上はどうにもならないような気がして、トワはカフェに入っていった。
「相席してもいい?」
自分にしか聞こえないように押さえられた声で顔を上げれば、見知った爽やかな新緑色の瞳が八幡を捉えていた。断る理由もないため了承すると左右で結ばれた紫色のツインテールをなびかせながらトワはテーブルを挟んで八幡の正面に腰をおろす。
「奇遇だな。こんなところで」
「うん、ちょっと適当にぶらついてたら珍しい顔が見えたから声かけてみたの」
「すげーナチュナルに珍獣扱いしてんな。否定しねぇけどよ」
「いつもは誰かに連れられるのに今日は一人みたいだしね。一人の方がよかった?」
「別に声かけられたくらいで邪険にするほど関係値薄くないだろ。それとも何か用があるのか?」
他の客には聞こえないように小さな声量で言葉を交わし、八幡からの問いかけにトワは言いづらそうに目を逸らして唇を波打たせた。どうやら図星だったらしい。
といっても八幡の方も何用かなど粗方察している。けれど、内容が内容なだけにこちらから口に出すのは憚れた。
「ん。まあ、その、あるっちゃあるけど……あんまり押し掛けるのも悪いかなって思ってさ。最近一人でいる時間とか無さそうだし。プライベートの時間って大事じゃん?」
机の下で指を突き合わせながら気恥ずかしさと後ろめたさで歯切れの悪い理由をトワは口にした。
複数の女性と肉欲的な関係を築くようになってから八幡が一人でいられる時間が少なくなるのは当然のことで。元々の仕事に重ねて時間が合えば彼女らの方から燻れたコミュニケーションを求めてくるため、そういった営みで夜が霞むことも多い。
一般的な男性が耳にすると血涙ものの贅沢過ぎる話しだが、一般的な価値観が八幡に当てはまるならそもそも人間関係はこんな複雑骨折してない。
性的欲求を向けていないとはお互い口が裂けても言えないがそれが目的ではなく、むしろ優先順位で言えば一番下でさえある。八幡も八幡と身体を重ねる彼女たちもその時、その場所でしかできないコミュニケーションを必要としているのだ。言葉にしてなくても性行為がそういった意味合いを持っていることが八幡と彼女らとの間で暗黙の認識になっていた。
八幡もコミュニケーションだと意識するようになってからは、複数人の女性を抱くことに対する抵抗感も多少は薄れたように思う。一見グズの鏡のように見えるが実際には反対で、好意を受けとめるという姿勢は彼女らを理解しようとする認識の表れだった。そうして時間を共にするのが増えて好意を寄せてくる彼女たちの趣味嗜好に理解が深まれば、八幡自身も向けられる感情の重さを客観的に見れるのだ。
それでも、彼女たちに不必要なリスク背負わせて時間の消費をさせているのは間違いないわけで。負い目を感じているのを見てしまうと八幡にも罪悪感が沸いてきてしまう。
「トワが思ってるほど誰かと一緒にいるわけじゃねーよ。そりゃあ前に比べたら時間は減ったが、知らないところで予定組まれるなんて前からあったしな。プライベートの時間がないなんて今更だ」
「そんな悲しいこと当たり前みたいに言われても困るんだけど」
茶化すように八幡が肩をすくめて言えば、トワは毒気を抜かれたように困った表情で目尻を緩めた。でも思い返してみれば確かに、八幡が連れ回した女の子にちくりと嫌味を言うのはわりと日常茶飯事だった気がしないでもない。
(なら気にし過ぎるのもよくないかな?)
好きな男にぐらい、我が儘になってもいいのかもしれない。
「じゃあさ。特になんもないならこの後一緒にいよ?あんまり顔見れてなかったしさ」
「俺なんかでいいならな……って言いたいとこなんだが、これ読み終わってからでもいいか?結構いいところなんだわ」
「いーよそんぐらい」
そうしてトワは思いがけず手に入れた幸運に喜びつつ呼び鈴を鳴らして飲み物と軽くつまめる軽食を注文した。
待ってる間にちらりと八幡の方を見れば意識は既に物語の中に吸い込まれているようだった。肘で立てた手に顔を置いて何の気なしにその顏を注視してみる。
(ちゃんと見ればイケメン、なのかなぁ?)
顔のパーツはバランスよく配置されてるし、顎のラインはシャープで細められた眼と合わされば強気な印象を感じとれる。好みは別れるだろうが刺さる子には刺さる、そんなタイプの造形だろうか。
造形美をマイナスに振り切らせる腐っていると揶揄される気だるげな瞳も付き合いが長くなればなんとなく愛嬌が沸く。
顔で選んだつもりはないが好き相手が事実として整った容姿というのは悪い気はしない。性格とか人間関係に対する対応の仕方は100点に近いマイナスだけれども。
たまに震えるスマホに反応しながら別世界に飛び立っている八幡をぼーっと眺めていれば、しばらくして本の裏表紙がぱたりと閉じられて充足の溜め息を吐き出した八幡が顔を上げた。
「待たせたな。行くか」
「その感じだと面白かったみたいじゃん。気になるしあたしも読もっかな」
「シリーズものじゃないから読み始めるハードルは低いぞ。ただ途中で止めるとモヤるから纏まった時間を取っといた方がいいだろうな」
「気になるけど今の生活と相性悪いよー」
カフェから出れば小さい手が八幡の手にかつ、かつと気まぐれのように当たってきてそれを躊躇いなく掴むと、自然に指が絡まって先っぽがハートマークの尻尾が腕をしゅるりと巻き取った。
自宅が近いということで足はトワの家に進んだ。適当に食事を済ませて二人並んでソファーに座ると、なにするかという話しになって協力系のゲームで遊ぶことにした。
お互いにリラックスした様子で、トワは八幡の肩に頭を預ける形で駄弁りながらゲームを進行していく。トワの尻尾は食事中以外ずっと八幡の腕を離さなかった。
ボタンを叩く軽い音と気の抜けた二つの声が時折途切れては紡がれて、時間の感覚が遅くなるようなゆったりとしした空間が出来上がっていた。
何度目かわからないステージクリアを示す軽快なBGMが流れる画面から目を逸らして、八幡がちらりと時計を見れば区切りとしてはちょうどいい時間だ。
どうするかとトワの方に顔を向けようとするといつの間にかコントローラーを置いていたトワが八幡の腕を抱きすくめてくる。
ほんのり暖かい体温と男にはない柔らかさに内心の動揺を隠しつつ顔を向ければ、上目遣いで視線を飛ばす甘い熱を灯す翠の瞳。頬には朱が散っていて唇はもにょもにょと波を作っている。
不思議と空間には穏やかな暖かさが残っていて、それがトワが八幡に何を求めているのかが察っせられた。
トワの頬に手を添えて、優しく唇を重ねる。重なった瞬間に空気が漏れでて目を閉じたトワが薄い吐息をこぼした。
触れるよりかは長く、けれど舌を使わない口づけが終わると開かれたトワの瞳がとろりと蕩けていた。普段は釣り上がっている目尻が垂れて、宝石のように輝く瞳がうっすらと涙を反射している。
浮かされたように唇を薄く開いたまま八幡を見つめていたトワはゆったりとソファーに膝だちになると、彼の頬を両手で挟み自分の方から唇を返す。
「んっ」
柔らかな唇が形を変えると今度はさっきよりも熱を増している吐息が溢れる。繋がる唇から伝わる温度を堪能しながら、数十秒たっぷりと時間をかけて離れれば溜まった唾液が二人の間に橋をかけた。
媚熱を灯しつつもぽーっと己に濡れた瞳を向けるトワを八幡は自分の膝上に誘導すれば、恥ずかしさもなく跨がって腰を落ち着ける。
「今日はゆっくりがいいんだけど、いい?」
「あんまり自信はないけど、まぁ任せろ」
「なにそれ。変なの」
「こんなに可愛かったら押し倒したくもなるだろ」
「そーやってその気にさせるんだ、変態」
「結果的にそうなりだちだから簡単に否定できねぇな」
おかしそうに二人で小さく笑うとどちらともなく動いて額や鼻、頬を擦り合い腕を絡ませ唇を押しつける。トワが愛情を示すように額や頬にリップ音を響かせれば、八幡はお返しに首筋に吸い付き染みのない肌に舌を滑らせると鎖骨に口づけを落としていく。
衣服が擦れる音と水の弾ける音が不規則に鳴り、そこに時折微かな吐息がこぼれて重なって響く。
ちくちくとした固い髪質と肌を這う舌の感触がむず痒いながらも心地良くてトワの息づかいに艶やかなもの混じり始めるも、綿毛に包まれるような思考は変わらずひどい安心感が心を満たしている。
時間の流れが分からなくなるほど夢中になっているトワは絡めた八幡の腕を自分の服の中に誘導し始めた。素肌を触れさせるというのにその動きはスキンシップの延長であるかのように自然的であった。
肌を昇る手を愛おし気に片手で撫でながら反対の手で双丘を支えるホックを緩めると、下着と肌の隙間にその大きな手を迎え入れた。
小ぶりながらもしっかりと実った果実は瑞々しい柔肌で指を受けとめ、浮かぶ珠汗とともにしっとりと吸い付いてくる。手にすっぽりと収まるサイズ感がやみつきになりそうな魅力を持っていて、八幡が優しく動かせば容易く形を変え程よい弾力で押し返した。
「んぅ、んっ、うぅんっ」
微々たる快感にトワが悩まし気な声を漏らして身を捩るものの、腕をさする手と巻きつく尻尾が続きを求めている。八幡は桃色の突起に触れないように撫でる手つきで動かし、ほんの少しだけ指を沈めてみたりして反応を確かめていった。
「はぁっ、んっ、ハチの手、きもちいい」
初雪のように優しく降り積もる快感が気持ちよさよりも全身に広がるような暖かさを持っていて、トワは要望通りの緩慢な愛撫に溢れる感情のまま口からこぼす。
さわさわと撫でていたトワの手が八幡の頬に添えられると上向きにされて蕩けた瞳と見つめ合う。普段は活気のある新緑色の眼が考えるのをやめているかのように薄く垂れていて、どこか無垢な幼さと反対であるはずの甘い色香を漂わせていた。
言葉なしに二人の唇が重なりトワから差し出された舌に触れればじゃれあうように絡まっては離れたり、軽く突つきあってその交わりを楽しんでいる。
唾液が口端からこぼれそうになると啄む要領で拾い、呼吸が苦しくなってきたら一旦離れてはすぐに酸素を取り込んでキスを再開した。どれだけ唾液と舌が交わろうとも二人の情念の炎は大きくならず、けれど暖かな火がずっと胸を満たしてくれる。
「んむっ、れる、んっ、んっ、ちゅるる、んむぅっ……ぷはっ、はあぁぁ……んっ、はむっ、あむっ、ちゅ、ちゅぴ」
双丘を撫でる手は変わらず擽ったい快感を送ってくれて思考を放棄する手助けをしてくれていて、心臓に近いところに触れられているだけで彼の存在を大きく感じとれていた。
舌同士でじゃれあう中、八幡はトワの瞳がさらに自身を求めていることに気付いてゆっくりとトワの衣服をずりあげていく。高まる体温でしっとりと水分を纏う肌と敏感になっている柔肉が外気に触れたせいかトワは反射的に一瞬肩を震わせるが抵抗せずに受け入れ、隠す物がなくなった果実が姿を現す。
八幡は急に力が入らないように注意を払いつつ指を波打ちに似た動きで肌に沈ませ、つんと張った乳頭を人差し指で優しく押し倒す。
「むふっ、ふうぅ?んっ、ちゅるちゅる……んく、んく」
少しだけ強くなった快感と突起から生まれる鋭い快楽にトワは驚くも、原因を理解すれば満足そうに唾液を啜ると喉に通していった。
柔らかな双丘は小ささも相まって加減を間違えば不要な痛みを与えてしまいそうなほど繊細で、キスで敏感になっている触覚が肌に指が食い込み、不意に乳頭に触れるだけで華奢な体躯を跳ねらせるほどの強い反応を見せる。しかし、トワの要望はゆっくりだ。反応が強くなったら愛撫を緩めて、もどかしそうに身を捩るならほんの少し強くして快楽を送り込む。
「んんっ、んぁっ、あぅっ、ひん」
少しずつ大きくなる快楽に耐えられなくなったのかトワの唇が離れて小さい嬌声が漏れ始めた。八幡が視線を下にやると桃色の突起が視界に入ってとある衝動が頭をよぎるも、それをぐっと我慢して首筋に吸い付けば細い腕が頭に回されてそのまま双丘の谷間で抱え込まれた。
「いいよ?なめて?」
慈愛の籠った声色に羞恥心を覚えるが母性を感じさせる頭を撫でる手が抵抗力を霧散させて、八幡はかぷりと口に含む。桜色の蕾は柔らかいのに元に戻ろうとする弾力と固さがあり、味もしないのに本能的に夢中になる魔力が八幡の口を離さない。
感情の赴くまま舌で転がし、舐めあげ、舌先で頂点を擽る。
「うぅんっ、ひうっ、んふっ、ひんっ……はあぁぁっ、ひぃんっ」
痺れるような快楽にトワは両腕で抱き締める頭に口づけを落とす。その口づけは嬌声を誤魔化す意味ためのものだったが、それ以上に自分の胸に顔を埋める男が愛おしくて母性本能を刺激してやまないのだ。
十分に堪能したのか八幡は口を離すと今度は反対側の方に吸い付き、そしてさっきまで口に含んでいた唾液に濡れる乳頭を指で緩く摘まむ。
本能で動きながらもしっかりと愛撫の加減を忘れず快感を送れば身じろぎをするトワと八幡が密着するようになって、肉棒が押し上げるズボンが湿ったショーツに当たりいやらしい水音が鳴った。
「はちっ、そろそろっ、あんっ、イきそうかもっ」
身体は大きな反応を起こしてないのにうっすらと訪れてきている絶頂をトワは八幡に伝えた。懇願の色が混じる声に愛撫をやめるという選択肢は無くなって優しく快楽の頂点に導いていく。
肌が波打つんじゃないかと錯覚するほどトワの心臓が胸を叩いて、それと同じくらいに下腹部がじくじくと疼きショーツが吸水しきれない量の愛液が八幡のズボンに伝っていた。
八幡の愛撫に身を任せトワはゆっくりと絶頂を迎えた。
「~~~~っっ!…………はっ、はっ、はあぁぁ~……」
トワの身体が快楽に堪えるように丸くなって小さく何度も震える。絶頂で強張った身体から快楽が過ぎさるとトワは全身から力を抜いて短い呼吸を繰り返し、しばらくしてようやく息を整えると深く酸素を吐き出した。
ズボンに染みる冷たい粘液と漂う卑猥な匂いに八幡は揺れる理性を押し留めて、トワをあやすように背中を撫でていた。
心地良い快楽の余韻に浸りながらトワは身体をずらして八幡の顔をみやる。腐った眼に宿る獣欲で下腹部が疼くも、それを我慢してこちらを気遣う仕草で頭の中が多幸感でいっぱいになる。
この男の、こういった所が好きだ。
八幡の自分に対する過小評価や優先順位の低さに何も感じない訳じゃない。でも今の状況でトワを優先してくれる思いやりが彼に好意を持つ十分な理由だった。
脇に腕を回して頬をすり寄せる。トワは普段は周りを気遣うタイプの性格だから今は甘えたくて、甘えた分彼を甘やかしたい。それが等価交換というやつに違いないのだ。
「ベッドいこ?」
トワの声は親に甘えるような幼いものだった。
「んちゅ、ちゅるるる、んんっ!んくっんくっ……ぷはぁっ、ひんっ、あっ、はっ、ひうぅんっ!」
着ていた衣服をベッドの脇に脱ぎ捨てた二人は舌を交じり合わせながら身体の敏感な部分を弄りあっていた。
壁を背にしたトワは伸ばした脚を開いて秘部をさらし、愛液に濡れるそこを湯水をわかせるように八幡の指が前後に動いている。小ぶりな双丘に添えられた反対の手は乳頭を指で摘み、人差し指で頂点を擦りつけていた。
とっく解れた肉壺は出入りする指と乳頭による快楽でいやらしくひくつき、与えられるまま時折達している。
対して八幡は胡坐をかいた股座にトワを座らせていて、鈴口から溢れる白濁液が肉棒を扱きあげる華奢な両手を汚していた。ソファーでの愛撫もあって八幡は一度達しているものの、肉棒は衰えることなく剛直を維持していてトワから与えられる快感に雄の本能を剥き出しにしている。
二人は時間の感覚を忘れるくらいお互いの身体をまさぐることに夢中になっていて、唾液が伝う口元も淫液で汚れる手も気にならないほど脳のリソースを集中させていた。
「ひぐっ、あっ、またっ、イくっ、いっ、いっ、いああぁぁぁっっ!……へはぁっ、はっ、はっ、ひぃんっ!はひっ、はひぁっ、あっあっあっ……んぁぁぁぁっっ!……あぅっ!?ひん」
もう何度も目か分からない絶頂にトワは全身を丸めたり、はたまた背中を反らしおとがいをあげる。反射的に閉じようとする脚は無意識に自分から開いて隠そうとせず快楽を受けとめ続けていた。
快楽で思考がおぼつかずてろりと垂れたトワの舌から唾液が落ちる。八幡は彼女の顎に指を添えて上向かせ卑しく光沢を纏う舌をぱくりと唇で挟んだら、わざとらしく音を鳴らして啜り達するタイミングで唾液を送り込んだ。
「へあぁぁ?はへっ……んんんっっっ!?んんっ!んっんっ、こくりっこくっ、んふぅ~~~~っっ!!」
八幡の目の前で眼を見開きぱちぱちと弾ける視界の中でトワは快楽を享受する。絶頂による強張りが身体から無くなるとべ、と舌を差し出してくるトワに八幡は再度唾液を送れば新緑色の瞳が幸せそうに薄く瞼を降ろした。
少しの間キスをしてトワが動こうとするのを察した八幡がスペースを開ければ、彼女は壁に向けていた背中をベッドに預けて八幡に情欲の視線を飛ばす。
「ん」
そして、両腕を伸ばして待ちの体勢になった。
応えるように八幡はトワに覆い被さり腕を脇に通して抱き締めれば、彼女は首に引っかけるように緩く巻きつかせ脚を腰に絡ませる。
位置を探るように動いていた八幡が肉棒を秘部に添えると、触れるだけの頬の口づけを合図に腰を進めた。
「ひあぁぁぁっっ!」
肉棒を迎え入れた肉襞の反応は劇的でヒダの一つ一つが意思を持ったように群がり奥へと誘っていく。既に達しているかのような悲鳴に近いトワの嬌声に八幡は腰を止めてトワの顔を伺った。
快楽で瞳に涙を浮かべて全身を小刻みに震わせる様子を見やり、快感が収まるまで頭を優しく撫でる。
「大丈夫か?」
「うんっ。きもちっ、いいだけだからっ、うごいてっ、いいよっ?」
夥しい快感で表情を歪めるトワの顔は今すぐでも腰を打ち付けたいほど加虐心を刺激してくる。しかし、今日はそういう日ではないのが他ならない彼女から伝えられている。ならばその我が儘に応えてやらなければならない。
「ゆっくりがいいんじゃなかったのか?今は我が儘いうんだろ」
「──~~~~っっ…………ばかっ、そんなことっ、いうからっ、いっちゃったじゃんっ」
「えぇ、俺が悪いのかそれ」
「わるくないからっ、だめなのっ」
気遣う優しい声がトワの耳朶に低く轟いて疼く下腹部が本能のまま絶頂を迎えてしまい、嬉しさと恥ずかしいさでトワは悪態をつくしかなかった。
きゅうきゅうと肉棒を締めつける肉壺は早く食べさせろと急いてきていて、今も動こうものならすぐに達してしまう予感がある。でも暖かい温度と優しさでほんの少し余裕がある今は受け入れられそうな気がした。
「はち、うごいて」
「いいのか?」
「うん。いっぱいきもちよくしてよ。まかせていいんでしょ?」
「……あぁ。任せてくれ」
トワの我が儘と信頼に珍しく彼から前向きな台詞が出てきて、それに預けるように力を抜きながら引っかけた手足だけを残す。今度は八幡の方から口づけが送られてきて、ゆっくりと動き出した。
肉棒が密壺の中を掻き分け擦りながら緩慢な動作で進んでいく。火傷しそうなほど熱を持つ肉壺はぐつぐつと煮えたぎり、男根に隙間なく絡みつき心地良い快感を生み出していた。
「はあぁぁぁっっ」
与えられる快楽にトワが身を震わせて深く息を吐き出すが、身体の反応とは違いその吐息には快感を受けとめるだけの余力と喜悦が入り交じっていて、きゅっと八幡を抱き締める手足が続けてくれと頼んできた。
それに応じて肉棒を進めていくとやがてこつりと、行き止まりに到達する。最奥に亀頭が当たった瞬間肉壺が一際強く締まってきて、トワの身体がぶるりと震え上がった。
「んんっ……ふぅっ、ふぅっ……ふぅっ、ふぅっ……」
「大丈夫か?」
「ん、へーき。はちまんはやっぱりやさしいね……だいすき」
「……このまま動くぞ。あとあんまいいたくないけど、長くは持たんかもしれん」
「いいよ。はちまんのすきにして?おなかのなか、はちまんのでいっぱいにしていいよ?」
トワの声が舌足らずで幼くなり、呼び名も出会った時のものに戻っている。彼女がハチと呼ぶのはすこしでも距離を縮めたという実感がほしかったからであり、そこには他の子たちに対する嫉妬も当然混ざっていた。
その呼び名にトワが期待した効果はなくて、慣れなさも相まって前の呼び方に戻ることが多少あったが、不意に口からこぼれたことを自覚するとその分だけ自分の中にある彼の存在の大きさを実感するのだ。
それを本人に言えば理解できんといい、そうなった理由を説いても到底納得できないと表情を歪める。でも、理解も納得もできなくても行動で示したのは比企谷八幡で、トワ達はその恩恵を受けたのだから。
だから今度はトワ達が行動で示さなければならない。彼が理解し納得できるまで。
トワの上で八幡がゆっくりと動き出す。吐息に交ざる嬌声と気持ち良い肉壺の収縮で加減を調整しつつ八幡も肉欲を貪っていく。
浅いところまで降りてきた子宮口をリズム良く小突き、ストロークをかけて引き抜きいてまた押し進める。快感で小刻みに震える身体を抱きしめれば、トワが求めるように抱きしめ返した。
「んっあっあっ、ひんっ、ひうぅっ……はぁっ、あっ?あっ、ああぁぁぁっっ……んぁぁぁぁっっ……んひっ、ひ、ひぃんっ?うぁっ、あっ、イくっ、イくかもっ、いっ、いくっ……~~~~っっ!!はっ、へはあぁぁっ、おくっ、きてっ、はひっ、おくにっ、きてっ、あっ、まらっ、イきっそ、いくっ、いくっ~~~~っっ!!」
粘膜同士が擦れ緩慢な八幡の動きに結合部で鈍い粘液の音が響く。動きが遅いが故に肌を打つ音は糸を引き伸ばす愛液と白濁液によって軽く波が起こる程度しか鳴らないが、トワにはそれだけの動きで十分だった。
加減されていた抽挿でも敏感なトワの性感帯は何度も絶頂の波を引き起こし、全身を震わせた。しかし、八幡がトワの様子を見る限り呂律こそ回らなくなっているものの、そこまで強い快楽ではないようで、荒くも一定の息づかいが余力の在りかを教えてくれる。
何度も絶頂に導いていると八幡にもそろそろ限界が近づいてきていた。
「トワ。そろそろ出すぞ」
「ひてっ、はちまんのっ、らひてっ」
意識ははっきりしているのに舌足らずになっているトワの耳元で懇願する甘えた声色に八幡の獣欲を臨海を迎え、深いところに位置つけた肉棒から一気に吐精した。
どくりと肉棒が脈動を起こし、とてつもない量の白濁液が瞬く間に子宮を満たしていく。
「ひぐうっ!?あつっ、あっ、あついのっ、あっあっあっ」
マグマのような熱を持った白濁液が子宮内に叩きつけられたトワは大きく身を跳ねらせ、脈動を繰り返し注がれ続ける白濁液に短い嬌声を漏らすことしかできなかった。
絶頂の奔流で全身を強張らせていた八幡は最後の脈動が終わったの察してようやく溜め込んだ酸素を肺から吐き出す。お互いに快楽の余韻で呼吸を整える中、膣内に残っている肉棒と子宮を満たす八幡が残したそれに、言葉にできない何かを感じ取っていた。
我慢していたせいもあるのか余韻から抜けきらない八幡にトワは自身の方に体重を預けるように軽く引っ張って抱き締める。呼吸で上下に動く八幡を抱いたまま肩に頭をのせるとトワは満たされたが故にこぼれる言葉を紡いだ。
「しあわせ」
幸福感が胸から溢れるように口から出た言葉は満干の思いが込められていて、それを八幡は否定できなかった。
~おまけ~
身体に残る倦怠感と自分を包むぬくもりに微睡みながらトワはうっすらと瞼を開いた。寝起きでままならない思考は人肌のぬくもりをより欲するように身体を動かし、片腕を背中に回してくれている彼の胸に額を預ける。
しばらくそうしていれば自然に眠気は無くなっていてトワの意識が覚醒していく。近くにあったスマホで時間を確かめれば、起きるのにしては遅く二度寝を決め込むには微妙な時間帯を表示していた。
(さすがに起きようかな)
のっそりとトワが身体を起こすと掛けられていた薄い毛布がずれ落ち、肩甲骨まで伸びた紫色の絹糸がふわりと揺れる。欠伸を一つ吐き出しぐっと伸びをしたトワは忍びなさを覚えつつも八幡を優しくゆすって起こす。
「おーい、もう少しでお昼だよ。起きよ」
トワの母性を孕んだ声色に八幡も眼を開いて緩慢な動きで身体を起こした。しかし、なんとか身体を起こしただけのようで意識は睡魔に捕らわれていて未だにシャボン玉を浮かせている。瞼は半分ほど落ちたままで視線もベッドに固定して動かない八幡にトワは微笑みを浮かべると、乱雑に伸ばされた黒髪を撫で付けた。
「コーヒー持ってくるから起きててね?寝てたらキスするから」
「おー……」
眠気で意識を揺らす八幡にダメそうだなと苦笑をこぼしてキッチンから戻ってくれば、ベッドには沈んでいないものの八幡は身体を起こした状態で眼を閉じていて、いまにも上半身から崩れ落ちそうになっいる。
「起きてるー?」
「んー、ぎりなんとか」
「じゃあおはようのキスの刑ね」
「文脈ぶっ飛びすぎだろ」
普段よりも一段と低くなっている八幡の声を無視してトワ備え付けられた机にコーヒーを置き、頬を両手で包むと唇を寄せた。一瞬だけ暖風を吐き出すエアコンの稼働音のみが空間が満たし、ゆっくりとそれ以外物が音を取り戻していく。
「起きた?」
「……超起きた」
「なら良し」
唇を離して八幡をみればしっかりと目が開いていて、これなら二度寝はないなとトワは満足気に頷き机に置いていたコーヒーを手渡した。
トワが隣に腰を降ろすと八幡の腕が抱き寄せるように添えられて、勢いのまま傾けた頭を肩に預ける。腰に回した腕には細い尻尾が巻きついていて、しゅるしゅると擽る動きには幼子が裾を引っ張っているような可愛らしい愛嬌を覚える。
言葉なしに構ってくれとねだるトワに八幡は優しく頭を抱えるようにして撫でれば、それが合っていたようで心地良さそうに受け入れている。
二人はシャワーを浴びるために動きに出すまで甘えるように甘やかして、甘やかすように甘えていた。