※この作品はR-18です。

比企谷八幡がいろんな女性Vとセックスする話   作:ぼっちプレイヤー

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欲望に忠実なシスター・クレア 後編

 

 少しの間お互いの温もりに浸り、息づかいが正常なものに戻ると身体を起こした八幡がゆっくり肉棒を引き抜いていく。

 

 「ん、あぁっ……あんっ……」

 

 肉棒の存在が薄くなっていくといかないでと言うように肉襞が柔らかく締めつけてきて、蜜壺のあまりの吸いつきにぬぽっと卑猥な音が響く。そして、身体の支えを失ったクレアがくたりと膝を折ろうとして、八幡は優しく抱き止めた。

 

 「……っと。大丈夫か?」

 

 「へーきだよ?……でも、ちょっと立てないかも……」

 

 八幡に後ろから抱き締められるクレアの脚はかくかくと揺れていて、快感の余韻が抜けるのには時間がかかりそうだった。

 

 「えへへ……立てなくなっちゃうくらい八幡くんの、気持ちよかった……んっ?んふふ……」

 

 原因が原因であるのにも関わらず顔を振り向かせたクレアは羞恥を全く見せずに、幸せそうに唇を綻ばせている。

 男としては悪い気はしないものの、口にするにも憚れた八幡は頭を撫でながら口づけを送るしかなかった。

 

 立てるまで休ませるために八幡はクレアを反転させると、優しく持ち上げてシンクの上に座らせてやる。下に視線をずらすと愛液と白濁液の混ざった淫液が床に水溜まりを作っていた。

 

 流石にやり過ぎたな、と思いながら処理しようと考えても、本能を刺激する匂いと卑猥な光景に肉棒が硬さを取り戻していく。

 

 「わっ、すごい大きくなって……八幡くん、もっとしたいの?」

 

 「……一回だけ、なんだろ?」

 

 「そのつもりだったけど八幡くんがしたいなら、いいよ……?」

 

 火照りで朱みがかった肌に汗を滑らせ、水分の吸った金糸の髪をうっすらと張りつかせながら、クレアが上目遣いで甘える視線を飛ばしてくる。

 八幡がしたいならと言いつつも、クレアの瞳は桃色に溶けていて求められることを待っていた。

 

 「んっ……どうぞ……?」

 

 そして待ちきれなくなったクレアは緩く脚を開くと、白濁に濡れる秘部を両手で押し広げる。

 

 こぽりと淫液の溢れる蜜壺を見せつけるようにしながら、淫らで可愛いらしく誘うクレアに八幡も断る理由が失くなって彼女との距離をゼロにする。

 肉棒の位置を調整し、柳腰を固定するように腕を回すと彼女からも首に腕を絡めてきて唇を上向かせた。

 

 「んむっ……んふぅぅっっ……」

 

 唇を重ねるのと同時に腰を進めればクレアがぴくりと身体を跳ねらせ、柔らかな膣圧で肉棒を心地よく締めつけてくる。

 熱さを保つ肉壺は先ほどのような精液を搾りとろうとする収縮とはうって変わって、クレアの母性を体現するように優しく、柔らかく、暖かい。

 

 「んふっ、んっ、んくっ……んぁっ、あっんんっ!はっ、はちまんくん、いいよっ?もっとさわってっ?いっぱい、きもちよくなろっ?ひんっ」

 

 どんな欲望も受け入れてくれるような極上の包容力に包まれて、我慢の効かなくなってきた八幡は一定のリズムで腰を突き立てていく。

 たん、たん、と緩いリズムでありながらも身勝手に肉襞を貫き、子宮を小突いて極楽ともいえる快楽を貪る。クレアは幸せそうに瞳を薄めると空いた片腕に自分のを絡めて双丘に誘導してきた。

 

 「んっ、んっ、ちゅるるる、ちゅぴ……んへあぁぁ……んふぅんっ、ちゅりゅ、ちゅりゅりゅ、ちゅっちゅっ……はぁっ、はへぁぁぁ……」

 

 力を込めると容易く指が沈む柔肉はその豊満さであっという間に指を包んできて、火照る体温と汗を浮かばせる柔肌がしっとりと吸いついてきて堪らなく心地いい。

 双丘を揉みしだいてこりこりとした乳頭を爪先で引っ掻いたり、くにくにとボタンのように押し込んだりすると蜜壺がきゅんきゅんと熱くうねり肉棒全体を締めつけてきた。

 

 「は、は、はうっ、うくっ、ひんっ……んっ、んんっ、ちゅぴぴぴ、ちゅ……んむっ、ちゅるるる、ちゅぷ、れろれろ、ちゅっ……んくっ、んくっ……」

 

 緩い快楽で跳ねる肢体につられて重ねる唇が離れると、蕩ける顔を見せつけるようにクレアが見つめてきて、艶やかな瞳の交わりに満足したら唇を寄せ、唾液を啜り、律動する肉襞が獣欲を溶かすように心地よく収縮する。

 

 マッサージにも似た緩やかな締めつけと快楽に、下腹部に溜まる熱流がゆっくりと込み上げてきた。

 

 「クレア……もう……」

 

 「んっ、きて?おなかにだして、きもちよくなって?んむっ……」

 

 クレアは聖母のような微笑みを浮かべると、唇を重ねてぶら下げていた脚を八幡の腰に絡みつける。抽送の邪魔をせず、それでいて射精を手伝うように太ももやふくらはぎの肉感を伝わせる絶妙な力加減。

 

 蠱惑的な肢体の魅力を煽るクレアのギャップと母性愛で満ちる微笑みに、双丘の柔らかさや心地よさ。蜜壺の甘い締めつけも加わって、八幡の五感のすべてが彼女に魅了され、肉欲を食らっていた下腹部が限界を迎える。

 

 「んふうぅぅぅぅっ……」

 

 どぐっ、どぷっ、どぶごぷっ、と子宮にぴったりと密着した鈴口から多量の白濁液が吹き出て、既に満たしていたものを押し退けるように新たな熱が中に注がれていく。

 

 「んっ、ちゅる、ちゅっちゅっ……まだ、でそう?んっ、いいよ、ぜんぶだしちゃおうね?んっ、んっんっ……」

 

 身体の奥底に感じる二回目の熱量にクレアは幸せそうに目尻を垂れさせ、啄むような口づけを送りながら脈動に合わせて膣肉を締めつけた。

 射精を長引かせるクレアの献身的な締めつけに八幡は腰を緩く前後させながら快楽に浸っていて、子宮と膣内に塗り込むように白濁液をたっぷりと注ぎ込んでいく。

 

 そして、一際強く肉棒がどぐんっと脈動し最後の一滴を搾りだすと、忘れていた呼吸を思い出して重い溜め息を吐き出した。

 絶頂による身体の強張りとその反動で全身から力を抜いた八幡はクレアに緩く上半身を倒れ込ませる。彼女はきゅっと抱き締めて受け止めると、背中と頭に腕を回しぽんぽんと撫でた。

 

 「んあぁっ……いっぱいだしたね……」

 

 いい子いい子と、幼子を褒めるような優しいクレアの声色に八幡は無性に気恥ずかしさを覚えるが、同時に心地よくもあったためしばらくその慰撫を受け入れていた。

 

 人並みにある男の体重をずっとクレアに預けているわけにもいかず、八幡は身体を起こして肉棒を引き抜き、数歩下がると背中側にあるキッチンカウンターに後ろ手をついた。

 強烈な絶頂の連続で疲労困憊な八幡が深い息づかいを繰り返していると、不意に下腹部が生暖かな柔らかさに包まれて甘い快楽が背筋を昇る。

 

 「クレアっ……?うっ、ぐっ……」

 

 「んふぅ……ひれいにひへあへるね(きれいにしてあげるね)……んっ、ちゅるるる……れろ」

 

 「ちょっ、まっ……もっと、ゆっくりしてくれるか……」

 

 驚いて下を見てみれば小さな唇で肉棒を咥えこむクレアがいて、舌で丹念に舐め回しながら吸いついており、上目遣いの瞳を爛々と輝かせていた。

 

 「んっ、じゅるぷぷぷ……んっふぅっ、ちゅりゅりゅ、れろれろ、ちゅぷ、ちゅぷ……んむっ、じゅ、ちゅるるる、ぐぽっ、ぐぽっ……ごくんっ、ごくっごくっ、んふぅぅ……」

 

 八幡の要望に答えてクレアは口一杯に肉棒を咥えると、頭を動かさず唇の吸いつきと舌使いだけで淫らな奉仕をし始める。

 淫液の水溜まりにぺたりと女の子座りをし、八幡の腰を腕を緩く巻きつかせて、瞳をうっとりとしたものにしながら美味しそうに舐めしゃぶっていく。

 

 「おぐ、んぐっ、んっふっ、じゅるるるるっ、ちろちろ、ちゅりゅ、んくっ……んっ、んっ、ごきゅっ、んっふ……れろれろ、れろ、じゅるるるるっ、ちゅっ、ぢゅっ、んふぅぅ……ごくごく、ごくんっ……」

 

 「あぁ、これ、やば……クレア、もう……」

 

 カウンターに寄りかかり楽な姿勢で与えられる快楽に集中する八幡は、極上の快楽に下半身が蕩ける感覚に襲われていた。肉棒の至るところに舌が這いまわり、根元に吸い付く唇が我慢汁を吸い上げて、ちろりと掬い取られたら残ってないかと鈴口がちろちろと擽られる。

 

 クレアがこくりと嚥下する度に喉奥がきゅっと締まって先端に著しい快楽が昇った。

 剛直ながらもくたくたに蕩けた肉棒の限界はすぐそこにあって、八幡は思わずクレアの頭に片手をおき、くしゃりと撫で付ける。

 

 八幡が視線を感じて下を見ると、肉棒が見えなくなるほどに咥えたクレアがもの欲しそうな恍惚とした瞳を向けていた。

 うっすらと薄められた瞳の奥に薄紫の艶やかな炎が見えて、察した八幡は撫でていた手に力をいれるとぐっと自分の方に押し込む。

 

 「おごぉっ……」

 

 頭を押さえられて、喉の奥を肉棒に圧迫される苦しさにクレアが鈍く喘ぐ。苦しそうにしながらも逃れられない被加虐心に支配されたクレアの表情は悦びに満ちていて、腰に回した腕は自分から押しつけるように力がこもっていた。

 

 「もうっ……出るっ……!」

 

 クレアの喉奥に押し込んだまま、せり上がる熱量に耐えきれず八幡は鈴口から獣欲を吐き出した。

 

 「んぐぅぅっ……!ごきゅっ、ごきゅっ、ごきゅっ……んぷっ……じゅっ、ごくんっ、じゅるるるるっ、んっく、ごきゅ……じゅるるるるっ、ごく、ごく、ごく、ごく……」

 

 口の中で脈動する肉棒から三回目とは思えない濃厚な白濁液がクレアの喉奥に叩きつけられ、呼吸を許さないほど多量の粘液が犯し尽くしていく。

 あまりの量と濃さで息苦しさを隠せないクレアだったが、撃ちつけられた白濁液を余すことなく呑み込んでいて、口から溢れそうになるとこぼさないように唇を緩く引き絞っていた。

 

 息のしずらさで涙を浮かべる瞳は恍惚に歪んでおり、舌と口腔は奉仕の手をやめず脈動する肉棒から精液を一滴残らず搾り取ろうとしている。

 牝の眼をしているクレアはご馳走を食べるように、美味しそうに精液を飲み干していった。

 

 「ごく、ごく、ごく……んっふ、んふぅ……んっっく、ちゅるるる、こくんっ……んぅっ、れろれろ、ちうちう、ちゅっちゅぴ、れろ」

 

 長い射精が終わりを見せて脈動が小さくなると、残ってないかなというように舌を這わせてしゃぶりつき、びくりと鈴口から白濁液が飛び出せばおかわりを待っていた子供のように目尻を緩めて飲み干す。

 

 「ぷはぁぁっ……はぁっ……はぁぁっ……あーっ、ん……じゅるるる、ちゅうっ、んっ……んんっ、こくり……」

 

 たっぷりと吐き出されま精液を全部飲み干せば、大きく口を開いて亀頭に吸いつき、肉棒を堪能するようにしゃぶりついていて新たに溢れた白濁液を飲み込んだ。

 爆発させられたような絶頂の反動で八幡は立っていられなくなり、クレアが唇を離した瞬間ずるずると腰を落とすしかなかった。

 

 「ん……はちまんくん、いっぱいだせたね。きもちよくなってくれて、うれしい」

 

 「少し、良すぎだ。ちょっと、動けん」

 

 カウンターを背もたれにして荒い呼吸を続ける八幡に気持ち良くできた嬉しさと、ぐったりしてる様子に愛らしさが込み上げてきて、クレアは緩く抱き締めると肩に乗せて上げてよしよしと子供にしてあげるように頭を撫でた。

 

 (結局搾り取られたな……)

 

 なんて八幡は思いながらも彼女の性に焦がれる様と、元から備える聖母のような暖かさの両方に触れることができて、さらにクレアのことを知れた気がした。

 体力を使い果たしてぼんやりとする思考の中、ふと先ほどのクレアの表情や嬌声を思い出す。

 

 「クレア」

 

 「?」

 

 「すげぇ可愛いかったぞ。声も顔も仕草も全部忘れられんくらい、めちゃくちゃ可愛いかった」

 

 まるで天気を見た感想のように軽く、けれど返ってくる抱擁の暖かさが自然にもれた本音だということを示していて、クレアの頭と全身にじんわりと溶けていく。

 

 「…………っっ」

 

 脳がはっきりと理解した瞬間ぼんっ、とクレアの顔が沸騰して、頭から煙を出しながら肌を朱く染め上げた。

 

 「クレア?」

 

 「あうぅぅ……」

 

 きゅっとクレアから抱擁が強くなるのと同時に熱があるんじゃないかと思うほどに体温が高まっていく。

 先ほどまで派手に乱れて淫らに肉欲を貪っていたとは思えない彼女の純情な反応に八幡は疑問を覚えるも、なぜそうなったのか全く分からず首を捻りながらくしくしとクレアを撫でた。

 

 「うぅ~~、八幡くんばっかりずるい。私だって一回目の八幡くんは格好良かったし、その後もすごく可愛いかったし、八幡くんとした日はどんな顔してるか覚えてるもん」

 

 「まてまてまてっ、後先考えない自爆攻撃するな。ていうかずるいってなんだよ……」

 

 「だって私ばっかりどきどきしてる見たいでやだ」

 

 「どきどきしてなかったら可愛いとか思わねぇだろ……今も後から恥ずかしくなってきてる最中だっての」

 

 リンゴのように朱く染まった顔を見せたくないのかクレアは八幡の肩に額を押しつけたりしながらも、体温を分かち合いたくもあるのか頬ずりをしたりしていて、愛情を身体で示してくる。

 昼間っから性に盛り、キッチンの周りを淫らに汚して疲労で動けなくなっているとは思えないゆったりとした空気が流れていて、二人は立てるようになるまでずっと肌を重ねたままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~おまけ~

 

 シャワーで濡らした髪をタオルで拭きながら八幡がリビングに入ると、ソファーの上でクレアが顔を綻ばせているのが見えた。

 近づいて覗いてみるとタブレットで動物の可愛い写真を眺めているようである。

 

 「可愛い~」

 

 口元をゆるゆるにして画面越しに撫でるように指を滑らせており、堪能したらスワイプしてまた繰り返している。

 新しい画面を見る度にクレアの表情がぱぁっ、と明るくなるのが可愛いらしくもおかしくて、八幡は気付かれるまで眺めていた。うむ、おまかわ。

 

 「あ、八幡くん出てきたんだ。じゃあ……んしょ、こっちおいで?」

 

 「ドライヤーくらい自分で……わかったわかった、すぐに行くって」

 

 八幡の視線に気づいたクレアは顔を上げると太ももを開いて分かりやすく場所を作り、ぽんぽんとそこを叩く。

 髪を乾かしてあげるからというクレアに八幡は気恥ずかしさから断ろうとして、むすっと頬を膨らませた彼女に素直に折れた。

 

 クレアの前に腰を降ろせば程なくしてドライヤーの風が吹き、手櫛が撫でるように髪を梳いていく。

 鼻歌まじりに髪を乾かす彼女に心地よさとむず痒さを覚えるも、なすがままの八幡は手にクレアのスマホを取ってさっきの続きを見ることにした。

 

 「八幡くんはどんな子が好き?」

 

 「鷲とか梟とか猛禽類が結構好きだわ。翼を広げた時とか格好良すぎだろ」

 

 「確かに翼が開いた時ってすごく迫力あるよね。ちっちゃい子はちっちゃい子で羽がよく見えて綺麗って思ったなー」

 

 「梟は小さい種類も最近見かけるようになったしな。バードウォッチングはハードルが高けえけど、梟ならカフェのおかげで気軽に触れあえるようになってるし」

 

 「じゃあ今度のデートは梟カフェにしよっか。ふふ、楽しみだね」

 

 知らぬまに取り決められたデートプランとその自然過ぎる運びに八幡が戦慄していると、スワイプしたスマホの画面にさっきまで映されていた小動物ではない、可愛さの欠片もない動物が映しだされていた。というか、どこからどうみても八幡だった。

 

 「あ」

 

 頬を緩ませ幸福感を噛みしめるクレアと横に眠る姿の八幡を切り取るその画像は彼女が撮ったものだろう。お互いに衣服を着ず、肌を毛布だけで隠している様子は事後であることが伺える。

 なんの気なしに八幡がまた横にスワイプしてみれば次も自身の写真が出てきてその次も、そのまた次も格好や場所こそ違うが己が中心に映されている。

 

 別に嫌だったりはしないのだが、気になるのは明らかに八幡自身の目線がカメラに向いていないものが多いことであった。特に多いのが煙草を咥えている、客観的にみればこっぱずかしいところである。

 

 「それ以上は見ちゃだめ」

 

 すっと上からスマホを取り上げられて釣られるように視線を向けると、ほんのりと頬を朱くしたクレアが羞恥を隠すように怒った風な表情を浮かべている。しかし、すぐに不安そうに眉をへにゃりと落とした。

 

 「……怒った?」

 

 「いや別に。むしろ今から撮るって言われると変に意識するからそのままでいいまである。キザっぽいのはちょっと勘弁してもらいたいが」

 

 隠し撮りがバレてしおらしくなったクレアに手を握って気にしてないことを伝えれば、安心したような溜められた吐息がこぼれる。

 ただ好きな男の写真が多く残るそれを本人にそのまま返すのもをおかしかったため、スマホを隅に置いたクレアは片方の腕を八幡の首にするりと緩く巻きつけた。

 

 「……隠れて撮っちゃうくらいには似合ってるよ?火をつけるとことか格好いいなっていつも思うし」

 

 「格好つけてるからな。でなきゃあんな身体に悪いもん吸ったりしない。……一応聞くけど、臭ったりしないよな?」

 

 「私はむしろ大好きだけどなー。八幡くんのは深くてずっと頭に残る匂いだけど、嫌とか臭いとか思わないんだよね。やっぱり気になる?」

 

 「お前らは良いっていうけど小町には不評でなぁ……。ただの好みだから気にしても仕方ないのはわかってるんだが」

 

 「あぁ、それはまぁ……仕方ないね」

 

 残念そうにシスコン全開で項垂れる八幡を、クレアは彼の妹である小町の真意を理解して宥めるようによしよしと撫でた。

 八幡がシスコンであるのは周知の事実だが、妹の小町も小町で大概ブラコンである。小町が八幡の匂いに良い顔をしないのは煙草が原因であるが、もっと言えばそれによる健康問題を懸念しているからであった。

 

 しかしながら他人の感情に鈍い八幡は自分に原因があると分かっていても、少しばかりずれた解釈になってしまっている。そして、小町も素直に心配だから止めようなんていえないものだから、微妙なラインですれ違っているのだ。

 

 「仲がいいんだね」

 

 「俺が大切にしてるだけだよ。妹が兄を嫌いになっても、兄は妹を嫌いなったらだめって法律にも書いてある。つまり普通だな」

 

 なぜか得意気に語る八幡の顔には言葉には合わないほど親愛が浮かんでいて、それはクレアの大好きな彼の表情だった。

 

 「八幡くんのそういうところが好きだなぁ」

 

 「今ので好かれる要素あったか?」

 

 「教えてもいいけど、ちょっと一人占めしたいから後でにしよっかな」

 

 頭に疑問符を作る八幡がおかしくて、そのまま教えてしまうのも勿体ない気がしたクレアはくすり、と微笑みを浮かべる。

 一方的に大切にしてるだけだから嫌われてもいいだなんて、突き放しているようで誰よりも想っているじゃないか。それを自分に向けられたらどれだけ幸せなことか。

 

 改めて八幡に対する愛情を自覚したクレアは上半身を屈めると彼の額に口づけを落とす。

 小さいリップ音を奏でたクレアの表情はすべてを包み込んでくれる聖母のような暖かいものだった。

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