※この作品はR-18です。

ロストキリギリス -番外編-   作:名無しの骸骨

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喪失の巫女 その2

 フェイと由奈に会った時から私が二人の間に入り込む事は不可能だった。

 

 二人の間に結ばれた関係は単純な好意や信頼関係だけではなく、互いの打算や共依存。何より二人の人間性自体が互いの存在を以て構築されていた。

 

 人食いの羅刹であった由奈がフェイと出会って、その羅刹の本能を抑えつけ人間になったように

 ■■■■■■であったフェイが由奈と出会って、確かな絆を得て人間になったように

 

 複雑に絡み合った感情は解く余地がなく、私が何処まで手を伸ばしてもそれは変わらなかった。

 

 由奈がフェイを一度喰い殺しかけて、フェイに由奈との関係を断つように幾度も言った事もある。しかし当然のようにフェイは聞き入れずに二人を結ぶ糸はより強固となった。

 

 私は結局何も手に入れらず、手に入れようとした物は零れ落ちるばかりで今に至っては殆どの物を失った。大切な親友で初恋だった彼女もその彼女の遺児である愛した彼の一番も、故郷に居た母さんも最早手に入らない。

 

 それでやけっぱちになった訳じゃない。ただ、もう私に残された物はあまりに少なく縋れる物も一つという事がはっきりしただけ。

 

 だからもう私は迷わない。フェイを守る為に全てを懸ける事もフェイと一緒に居る為に全てを捧げる事も厭わない。私にはもうそれしか残されていないのだから。

 


 

「……要するに君は僕の物になりたいって事?」

 

「ええ」

 

 戸惑うフェイに対して私はあっけらかんと頷いた。

 

「色々あったのは理解できるし、君がその僕のになってくれるのは凄い嬉しい。ずっと一緒に居てくれるって言ってくれた事も覚えてる。だけど……」

 

「先を急ぎ過ぎだって?」

 

「うん。もっと考えて良い選択だと思う。僕が、どういう存在なのかはよく知ってるでしょ?」

 

 困惑、疑念、期待、執着。私を見るフェイの視線には様々な感情が入り交じり、其処には何より不安が込められていた。

 

「そうね。それで昔、大変だったのはよく覚えてるわ」

 

 妖精のような可憐な見た目の少女のような少年。今でこそ言動に気を付けている為に問題は起こってないがそんな彼はあまりに人懐っこくて、それ故に危うかった。勝手に人に近づいては直ぐに好意的になっては勘違いさせるような言葉を吐いて、その癖に近づいた人間がフェイに執着して当の本人もそれに対して満更ではない。

 

 好意を告げられたらそれ以上の好意で返すし、執着すればそれ以上に彼は執着する。そうして彼に近づいた人間の多くは彼に魅入られたように堕ちていき、最終的に由奈のブロックが入って終わるというのが数年前までよくある流れだった。

 

「人懐っこく、惚れっぽくて、依存しやすい。私はまぁそれに対してとやかく言える立場じゃないけど、由奈は気が気でなかったと思うわ。ほんとに」

 

「い、今はちゃんと区別してるから、うん。それに君もエリヤも居るし」

 

「どうだか」

 

 飽きたから浮気するという訳でもないし、由奈を裏切ってまで他の愛に走るという訳ではないけれどそれに類する恋愛的感情を他者に抱きやすいというだけでまぁまぁ問題だった。というかエリヤもまだ出会ってから1年経ってないの、覚えてるのかしらねこの子。

 

「其処は本題じゃないでしょ。君はほら、ヤタガラス所属だし……今ここに居てくれるとしても気が変わるかもしれないじゃん。そっちでの交流とかもあるでしょ?」

 

「香奈枝さん*1とかレイホゥさん*2とかとは色々話す事も多いけどね。それ以外は仕事の時だけだし、それにね」

 

 フェイの頬に触れる。妖精のように透き通る肌が白から赤へと移り変わり、瞳が揺れ動いている。

 

「男でも女でもどんな存在でも、私がこれから一緒に居続けたいのは貴方だけよ」

 

「母さんの事は……?」

 

「もう、そんな不安そうに聞かないの。死んだ人間をいつまでも愛する事は出来ない。貴方もよく知ってるでしょ?」

 

 フェイのかつての彼女を重ねていたのは紛れもない事実だ。彼女とフェイの容姿は生まれ変わりといっても憚らない程に似通っており、その性格や雰囲気さえフェイのそれは彼女の物だった。

 

 共に過ごせば過ごす程に私はフェイを好きになっていったし、それは私が彼女が好きだったからというのは否定できない。それでもそれだけではないと伝えなければならない。

 

「全部は払拭できないし今も忘れる事は出来ないけれど、本当に私が好きなのは貴方だけ」

 

 フェイが私を支えて、好きになって、その思いを伝えてくれた事は何にも代えられない私の宝物だから。今までそれに応えられなかった分だけ報いなければならなかった。

 

「だから刻んでほしいの。私が貴方の物だって、分かる様に」

 

「どっちかというと、刻まれたいの間違いじゃない?」

 

「あはは……ええ、そうね。だって由奈ばかり狡いじゃない」

 

 図星を突かれて、誤魔化す様に笑った。色々と思いはあれど、本心はフェイの唯一無二。それになれなくてもそれに比類する何かになりたいという私の願いに過ぎない。負担はやはり彼に掛かって、私はこの場においても懇願する側にしか立てない。

 

「オッケー。じゃあ真澄は先に部屋に行って、身体の調子と準備整えてて。僕は後から行くから」

 

「その、今からじゃ」

 

 フェイの顔が間近に近づく。肉体が麻痺したように動かないままたじろいで、蒼い瞳に見つめられた。

 

「駄目だよ。そんなおっかなびっくり主導権握ろうとしても、君は僕に差し出す側なんだ」

 

「っ、ぅ……」

 

 フェイの指が私の胸を叩く。心臓に突き立てたように突き立てたその指が身体のラインをなぞる。服を着たまま胸先を指で弾いて、下へと降りた指がお腹を圧している。

 

「ちゃんと自分が何されるか考えて、想像しておいてね。君はもう僕の物なんだから、何されたって文句は言えないよ?」

 

「ぁ、っは…ぅ、ぁ……♡」

 

 耳元で囁いて、フェイは妖しく魅惑的に唇を歪めている。お腹の奥が酷く熱くなって、息が苦しい。胸先がピンと張りつめてしまっている事や心臓が激しく鼓動を重ねている事も自覚してしまって、何も動けない。

 

「じゃ、そういう事だから。また夜にいつもの部屋で、ね」

 

 悪戯が成功した子供のようにくすくすと小さく笑って、フェイはこつんと私の額を指で叩いてその場を去って行った。それから呆気に取られて動けない私はそのまま突っ立ったままぼけーっとして

 

「は、はぁああぁぁっ!?何あの子!?」

 

 暫くしてから、完全にしてやられた現実に地団駄を踏んだ。何ならいつもの事だった。

 

 ふと反射する窓ガラスを見れば、林檎のように顔を赤くして、両手を胸で抑える生娘のような私が居た。自分から誘った癖に一回でも誘惑されたら直ぐこれだ。いい加減、学習しろ私と他人事のようにそう思った。 

 

「夜まで後数時間……な、何されちゃうのかしら」

 

 フェイから言い渡された猶予が酷くもどかしい。発情した身体のままに夜に焦がれて期待して、でも夜になってしまえば私はどうなってしまうのかという恐怖が入り混じって思考が纏まらない。

 

「と、取り敢えず身体綺麗にしてこなきゃ」

 

 考えれば考える程、泥沼に嵌って、そんな現実から目を逸らすようにその場を跡にして夜の間まで悶々としながら私は時が過ぎるのを待ち続けた。

 


 

 時間は流れ、日は落ちて夜の帳が世界を包んだ。キングサイズの大きなベッドと冷蔵庫にそれ専用の道具が収められた棚、その中で明らかに異質な古ぼけた柱時計がチクタクと音を立てている。

 

「時間だね。始めよっか」

 

 ベッドの上に足を組んで、白いネグリジェを纏ったフェイが座っている。彼が部屋に来てから、無意識にカーペットの上で跪くようにして見上げていた。

 

「にしても、すっかり出来上がっちゃってるね真澄」

 

「それは、誰のせいでっ……!」

 

 フェイの足先が不意に私の顎へと触れた。びくりと身体を震わせて、赤らめた頬を彼に向けながらキッと力なく目線を向ける。お風呂に入って上がったばかりなのか、柔軟剤の香りと彼自身のそれが混ざり合ってとてもいい匂いがする。

 

「ふふふっ、僕だけのせいじゃないのは確かかなぁ」

 

 パチンとフェイが指を鳴らした。それと共に柱時計の針が逆回転して、この部屋とそれ以外の空間の時間が隔絶される。妖精王(時刻み)と妖精女王(時紡ぎ)を用いた疑似的な妖精郷の再現。無限に続く夢のような、現実では有り得ない時の流れをフェイはその身に込められた血筋とウィッカによって行使する。

 

「今回の設定は……秘密にしておこっか。あの戦い(天魔衆撃滅戦)から力の行使範囲も増えたしね」

 

 柱時計の針が止まり、ゆっくりと本来の形で針が動き出した。チクタクと再び刻まれていく時計の音と共に私の呼吸も早まっていく。待たされて、焦らされて、欲した物が目の前にあるから。半開きになった口から舌が出て、紛れもなく今の自分は畜生に近くなっている。

 

「じゃあ、真澄。おいで」

 

「ぅ、うん」

 

 餌を与えられた犬のように私はフェイに向けて抱き着いた。真っ白な薄い衣越しにお腹に頭を擦り付けて、唾液が零れ落ちるのも気にしないままに全身で彼を押し倒して、その感触を堪能する。

 

「大型犬みたいだな。よーし、よーし良い子だねぇ」

 

「わか、ってるからいわないでっ♡あたま、なでる、なぁ♡」

 

 ベッドに押し倒したまま彼の薄い胸とお腹を顔で擦って、両手で彼の身体を縛り付けた。私の様子を小馬鹿にするように揶揄って、頭を撫でられている。鼻腔に満ちる匂いと密着して触れられている彼の身体、子猫のように優しく髪を梳かされて、茹って勝手にその気になった身体は快楽を生んでしまう。

 

「可愛いね、真澄。可愛い、可愛い♡」

 

「やめ、てっ♡今、もうやばぃ゛っ♡」

 

 耳元で囁かれて、勝手に腰が揺れ動く。彼のお腹を孕ませるように腰がかくかく動いて、ぱちゅんぱちゅんと肉が叩き付けられる音が響いてしまっていた。耳も鼻も侵されて、それでも身体は言う事を聞かずに彼の身体を離してはくれない。

 

「良いんだよ?そのままで。何もないのに腰振っても僕、怒んないからさ」

 

 そんな私を見透かして、また囁かれて

 

『そのままイって?』

 

「ぉ゛、っ♡ぉ、ぉ…♡♡」

 

 止めを刺すようにして脳を揺らすような吐息が耳穴を通った。一瞬静止するのもつかの間に吐息が身体中を満たしては快楽が弾けて、私はイって震え上がった。

 

「じゃあ交代ね」

 

 痙攣して、呻き声しか漏らす事の出来ない私はぐるりと入れ替わるようにして組み伏せられた。腰に乗られたままマウントポジションを取られて、白いスカートを広げたままフェイが私を見下ろしている。

 

「結構おめかししてきたんだね。見たことないネグリジェだし」

 

「ぁ、く゛ぅ…くすぐった、ぃ…♡」

 

 フェイの白と対照的に彩られた黒いネグリジェは今の私が唯一纏った衣服であり、この日の為に用意したある意味勝負服とも言えた。それを値踏みするように白い手で触られて、愛撫するように全身に触れられた。

 

「濡羽色の上品な黒で、真澄によく似合ってる。あんまりこういうひらひらしたの着てくれないから分からなかったけど……綺麗だし、とっても可愛いよ」

 

「ぁぅ゛っ♡ふ、っぅっ♡あんまりかわいいって言わないでっ♡」

 

「ふふん、それはやだ♪」

 

 私の身体はハッキリ言ってあまり女性的とは言い難い。身長は170cm後半で、何より白兵戦を主軸とする純人間のデビルバスターだ。悪魔の要素がない分、身体は鍛えなければならず骨法という素手の武術で戦う以上、筋肉の増強はあらゆるデビルバスターの中でも必須であった。

 

 鍛えれば鍛えるだけ骨は太く、筋肉は硬く強くなり、その度に私自身の女性らしさは失われていく。その筈なのに

 

「そん、な優しくっ゛っ♡」

 

 筋肉で隆起して強張った腕を、六つに割れて傷だらけのお腹も指で優しく触られて、挙句の果てにはそれを愛おしそうに見つめてぎゅっと抱き締めてくる。

 

「君がどう思ってるかは知らないけど、僕にとっては君は大事で大切な女の子なんだ。それこそ誰の手にも触れられないように閉じ込めたい位には思ってる」

 

 フェイの手が私のお腹で止まり、ぐにゃりと力を籠められていく。筋肉で覆われたお腹が嘘のように力が入らず、押し込まれ続けてその奥にある胎がびくりと跳ねた。

 

「だからあまり深い傷はつけたくないし、でも僕の物っていう証明は欲しい訳でー」

 

「ォ゛、ぅっ♡ま、っへ゛っまっ゛っッ♡♡」

 

 溢れ出す愛液で濡れそぼった下着を横に、彼の指が差し込まれる。何度も弄られて、貫かれたその場所はもう彼の思うがままに快楽を発する器官となって、当然のように制御は効かない。細長く艶やかな指が膣内をなぞって叩いて、その度に唾液と愛液と声が漏れる。

 

「ぅ、あぁ゛っ♡ほ、ぉ゛っ♡♡」

 

 お腹を下側に、秘所を上側に押し上げられて私の胎が圧縮されて挟み込まれる。腹筋で跳ねのけようとしてもそれ以上の力で潰されて、指先でGスポットをとんとんと叩かれて抵抗する力そのものが消えていく。そんな子宮を虐め続ける快楽に耐え切れず、四肢が言う事も効かずに暴れ出して

 

「あー抵抗したね?ペナルティ♪」【諸惑星の加護:電撃(弱)】*3*4

 

「んぉ゛、オッ!?♡」

 

 お腹に押し当てられたフェイの手から全身に拡散する様に電流が奔った。殺傷性はないものの身体は感電(SHOCK)して、暴れ出した四肢はピンと張りつめたまま動かない。確かな痛みとそれ以上の被虐の快楽が流れ込んではイって、気づけば両手両足が触手のように伸ばされた碧布*5で絡まれていた。

 

「身体の負担は考えなくていいよ。回復(ディア)すればいいし、精神力も持つからね(妖精の祝福のMP自動回復)」

 

「ふぎっ…っ♡ぉ、ァ゛っ♡」

 

 嗜虐的な笑みを浮かべながらお腹にめり込むようにして彼の手が沈んでいく。肉を押し込みながら絶頂しそうになる私の身体に何度も電気を奔らせて、痛みと快感を覚えさせられていく。

 

「えーと、ここをこうして、こうっ」

 

「こんな、いぬ゛みたいなぁ゛っ♡」

 

 下着も黒いネグリジェも脱ぎ捨てられて、四肢に巻き付けられた布が縄のように捩じれて私の身体を縛り付けていく。碧の布が四肢を折り畳んで、まるで腹を見せた犬のような態勢のまま開脚された秘所に指が挿入する。

 

「そうそう、飼い主に媚びる犬みたいな感じ?今の君にはお似合いだと思うけれど」

 

 同時に陰核が親指で押し潰された。器用に皮を剥かれて、陰茎のように膨れ上がったそれを指腹でこねるようにして弄ばされる。

 

「へぇぎっ゛っ♡や゛、ぁ゛っ♡こんなの゛畜生以下ぁ゛っ♡」

 

「ふふっ、口だけなんだから。そういう風になるの望んでるのは君自身だよ」

 

 固定化された四肢は藻掻いても動かずにブリッジ状に身体だけが浮かび上がった。愛液も潮も唾液を撒き散らして、獣のような被虐と逸楽に浸る私の声だけが耳に入る

 

『だからさっさとイけよ、マゾ』

 

 胸元に伸ばされた布が胸を縛り付けて、牛から乳を搾るかのように無駄にある脂肪が軋んで歪む。

 

「イ゛、ひゅ゛っ♡♡イュひぅ゛いぐぅ゛ぅッ♡♡♡」

 

 それと共に激しく押し潰される陰核と蹂躙させる膣内。フェイが私に触れる箇所から電撃が迸って、私の全てがそれに射抜かれた。肉体が焦げるような感触はなく、ただあるのは痺れて麻痺する感触とその痛みのみ。ブリッジ状に伸ばされて宙に浮いたお腹が彼の手に宿る稲妻と共にぐちゃりと叩きつけられて、それが只管気持ちがいい。ズタズタにされながら痙攣する腹筋が感電と回復を繰り返して、イくのが止まらずに失禁すらしてしまっている。

 

「じゃあ刻んであげる」

 

 ぷくりと膨らんだ陰核が乳房と同様に布で縛り付けられて、愛液による摩擦でぐちゃぐちゃに潰されながらフェイの反り立った男性器が体液に塗れた膣内を穿った。

 

「オ゛ぉっ♡ふぎぃ、っ゛っ♡♡へ、へぉ゛オッ♡もっとぉ゛っ♡♡」

 

「はぁーい。ぎゅぅううっ」

 

 一息に突きさされたそれを私もそれを呑み込んで、また暴れ出して仰け反った私の身体を彼は重力を纏った掌で捻り潰した。青あざが出来る程に虐められたお腹がきゅぅきゅぅっと熱く火照って、鼻血を出しながら懇願する私が酷くみじめで、それが心地よかった。

 

「元から素質はあったんだろうね、君。痛みが好きな訳じゃないけど好きな人にぐちゃぐちゃにされるのが溜まらなく好きで、何なら壊してほしいとすら思ってる」

 

「ぅ、ぁ゛あっ♡ふぇぃ゛っ♡」

 

 心をまた見透かされて、浅ましい思考を開示されると共に子宮が外と内から嬲られる。媚びる様に子宮が勝手に降りて、其処を亀頭に捻じ込まれて吸い付くように奥へと誘った。

 

「自分に自信がなくて、だからこそ自身の持ち得る全てを好んだ相手に捧げたい。そうする方が気持ちいいし、安心できるから」

 

 ベッドから身体が起き上がって、縄で縛られ宙にぶら下がる様に身体が晒される。私の本性が暴かれる度に痺れるように子宮が震えて、甘い快楽が漏れていく。

 

「君は狂おしい程に愛されたいんだね。この両手でぐちゃりと犯して侵して冒して潰されちゃう位に」

 

 天使のようで悪魔のような誘惑する囁きが聞こえる。気づけば私の両頬には手が当てられて、その眼下に蕩けた微笑みを浮かべたフェイが居た。蒼く瞳を輝かせ、その奥底に眠る情念が精神的にも私を縛り付けている。息が止まって、呼吸する事も出来ない。

 

「だったらそれを僕が全部叶えてあげる。僕なりのやり方だけど、全力で君を愛するよ」

 

 頬を撫でられ、胸や陰核、お腹に子宮が嬲られ、唇が重なり合った。挿入された彼の舌が口内をなぞって、唾液と共にMAGを注ぎ込んでいく。全身が軋む程に縛り付けられた拘束の痛みが少しだけ和らいで、体液が喉を通って食道さえも快楽を感じているかのようにビクりと震えた。

 

「対価として君は僕以外愛しちゃ駄目だからね。破ったら、君の事ほんとに壊しちゃうから」

 

 唇が離され、また彼の瞳を見てしまった。虚ろなそれには私に対する重い情念と独占欲が籠められている。私を縛り付けるそれも彼が与えてくる快楽も結局の所縋るような依存であり、根底にある感情は私もフェイも変わらないのかもしれない。

 

「引き返すとしたら此処が最後になる……本当に君を貰っていいんだね?僕、嫉妬深いから一度結んだ契約は反故にはさせないよ」

 

 肥大化した期待と不安。私が抱いている物と同様の感情を乗せた彼の問い。これに頷いてしまえば、私はもう後戻りは出来ない。ずっとずぅっと私は彼の物となり、其処に私の自由意思はなくなる。全てを捧げるとはそういう事であり、未来で後悔したとしても決してそれは覆らない。けれど、私の答えは最初から決まっている。

 

「……うん。死んでも、愛して」

 

 息も絶え絶えで告げれた言葉はそれだけ。不安そうに此方を伺う姿も、情念深くて思わず縛り付けてしまう姿も、怒る姿も、喜ぶ姿、笑顔を浮かべて此方を見上げる姿。その彼の一挙手一投足が愛おしくて溜まらなかった。

 

 かつての愛し人の子供である、妖精(フェイ)の魔女(ウィッチ)。貴方の全てに私は既に堕ちてしまっている。故に躊躇する必要もなく、後悔する未来は訪れない。身体も心も、社会性も或いは生き死にさえ全てを喜んで貴方に捧げよう。

 

「勿論、死んでも離す気はないよ。これで君の全部は僕の物だ」

 

 身体を抱き締められてまた唇が重なり合う。唇を合わせるだけの誓いの契り。その時だけは一切の痛みもなく、ただ彼の心音だけが身体を伝わって聞こえていた。

 

「ふふふっ、嬉しいなぁ。凄い、頬が熱いや」

 

「顔真っ赤で心臓もバクバク、ね。照れてる?」

 

「好きな人に好きって言われて照れない程、僕の心は強くないよ。ずっと一緒に居てくれるなら猶更ね」

 

 フェイは晴れやかな笑みを浮かべながら、甘えるように私の胸に顔を押し付けた。

 

「んん、ぅっ……この胸も僕の物だね」

 

「言っちゃなんだけどでかいだけよ?エリヤみたいに綺麗じゃないし、由奈みたいに整ってもないし」

 

「女の子の胸っていうのは其処にあるだけで価値があるもんなんだよ?」

 

 だらけた顔を浮かべて、頬ずりをするフェイがちょっとだけ可笑しくてくすっと笑いが漏れてしまう。こういう所は男の子なんだなと思って、思わずその頭を抱き締めた。

 

「それはそれとして、フェイ?」

 

「なぁに?」

 

「拘束、今もされたままで……今も結構締め付けてくるんだけど。もしかして、まだ」

 

「え、するよ?」

 

 きょとんと可愛く首を傾げながら続行の意思を示された。宙吊りのまま拘束されて、部屋に張り巡らされた碧布が再度私の身体を強く縛っている。

 

「私、結構疲れたというか意識保ってるのがやっとなんだけど!」

 

「大丈夫、大丈夫。君、結構余裕あるし。まだ数時間も経ってないよ」

 

「ちょっ、これヤバっ「五月蠅い」っぅ゛ウっ♡♡」

 

 両目と口を覆うように布が巻き付けられる。拘束から抜け出そうと藻掻けば、冷たい罵声と共にお尻が叩かれて味わった痛みのままその歓びを植え付けられる。

 

「君がそうやっていやいや言いながら本当はもっとしてほしいって事。口であれこれ言いながら躾けに叩かれるのが好きなのもぜーんぶ分かってるから。安心して?」

 

「ふぼっ、ぎっぅ゛ふっ♡♡」

 

 青あざの出来たお腹を撫でられて、上書きする様に爪で引っ掛かれた。ひりついた被虐が奔って、仰け反りそうな身体は布に矯正されて動かせずに布で覆われた口からくぐもった声と唾液が染み出ている。

 

「良い恰好になったね。気持ちいい?」

 

「ぉふっ、ぅ゛……ぉぁ…っ゛♡♡」

 

 視界を奪われたまま、二つの乳房が手で鷲掴みにされてまた声が出た。脇下から乳輪へと引っ張り出されるように絞られて

 

「ひっ゛♡ォお、ぉォお゛っ♡♡♡」

 

 陥没した乳頭が無理矢理出されて、掌で転がす様にそれを掴まれた。玩具のように無造作に弄んで、爪先が乳頭を引っ掻いて、捻り潰して唾液塗れとなった布越しに声が出た。

 

「ふふっ、そのまま。そのまま」

 

 乳房をぐちゃぐちゃに両手で遊ばれるまま身体がぐるぐると回って、口の中に強引にフェイの男性器が押し込まれる。

 

「ほ、っぉ゛っ♡♡」

 

「呆けてないで、しっかりしなきゃ駄目だよ?」

 

 精液と愛液に塗れたそれを直に叩き付けられて、脳と身体が蕩けた。歪な自分と彼が混ざり合っているという実感にどうしようもなく嬉しくて溜まらなくて、そうして呆けた私の身体がまた叩かれてイった。

 

「ふ、ひっぉ゛ヴぉ♡♡ぁ゛ぎ、ぃ゛っ♡♡」

 

「喉奥までしっかり受け止めて偉いね。お礼に一杯虐めてあげる♪」

 

 されるがまま喉奥に突き立てられた逸物を呑み込んで、ぐりぐりと拡張されながら二つの乳房がハンドルのように扱って、私の挙動を支配している。白濁した男性器が喉肉を擦って、窒息感と痛みに悶えながらそれも全部気持ちよくてちょろちょろと情けなく涙と愛液が落ちる。

 

「でも、ちょっと物足りなそうだね……ああ、そうだ」

 

 不意に足が開脚されて、お尻にぺたぺたと布が張り付いていく。何も分からずに足に力が入ってしまえば鞭のように束ねられた布が赤い線を残しながら尻肉を叩いて、痛みで力が抜けていく。

 

「そう、力は抜いてて?」

 

「なにぅ゛オ゛ォオ゛ッ♡♡♡」

 

 お尻からお腹にぐちゃりと何かをねじ込まれた。先程の鞭状の布が幾つも、お尻から腸内を駆け巡る。噴き出した腸液をローション代わりに直腸が摩擦でぐちゃぐちゃにされて、同時に幾つもの鞭が音を鳴らして尻を叩いて線を刻んでいる。

 

「いひき゛、っとぶぅ゛っ♡♡ぅ゛お゛ぉっ、ほぉ゛っ♡♡♡」

 

 前からも後ろからも内臓に響かせるように叩き付けられて、意識がトぶ。真っ白と真っ黒を繰り返しながら目を回して、失神しかければお尻を刻まれて胸を引っ張り上げられた。

 

「痛いのが気持ち良くて、気持ちいいのが痛い?或いはその両方でも、もうないのかな」

 

「ほっ、ほぉ゛っ♡♡ぉ、っぉぁ゛っ♡」

 

 犯されて、侵されて、冒され続けて。過剰に注がれた快楽で狂いそうになっては痛みが私を正気に戻して、痛みで私が苦痛に悶えて狂気に堕ちようとすれば快楽がそれと混ざり合った。それらの表現も正しくなく、痛みも快楽ももうその区別が私には付けられていない。

 

 ただ、与えられる全てが気持ち良くて、肉体にそれを刻まれる度に心も身体も無様にイっている。何よりこのどうしようもない自分を受け入れてくれるのが嬉しくて、涙を出しながら縋ってしまう。

 

「はぁ…っ♡出すね、真澄♡」

 

 フェイの上擦った声と共にぷくりと膨らんだ亀頭からドロリとした真っ白な精液が放出される。

 

「お゛っ♡オおぉォぉ゛オ゛っ♡♡♡♡」

 

 喉も直腸もぐちゃりと奥底を潰されて、乳房も陰核も引き延ばされながら捻られている。お尻から噴き出したあらゆる体液を補填する様に胃袋に直接精液が残さず注ぎ込まれていって、何もかもぐちゃぐちゃにされながら与えられる全てに見悶えた。

 

「ぅ、はぁ……ふっ、ぅ゛……♡」

 

 男性器が引き抜かれた私の口からだらしなく唾液と精液が零れ落ちていく。酸素を求めて、舌を犬のように差し出しながら呼吸して、その最中に目を隠していた布を剥ぎ取られる。

 

「ぁ……ぅっ?」

 

 眼前に置かれた姿見。其処に映る私は全身を緊縛されて、至る所に傷がある。お腹を押し込まれて潰されて出来た青あざや鷲掴みされた胸に赤い手跡が残っている。他にも多数刻まれた傷は痛々しくて

 

「ふ、ふっ……ひどい顔……♡」

 

 だというのに私の顔に浮かんだ表情に苦痛と呼べるものはなく、どうしようもなく幸せそうに笑みすら浮かべていた。口の端を喜色に歪ませて、その瞳の奥には狂おしい程の被虐の熱が浮かび上がっている。

 

「真澄」

 

「なぁに?」

 

 緩んだ頬をそのままに、救いようのない自分を自覚して私をこうしてくれた彼に声を返す。

 

「僕、ちゃんと君に刻む事できたかな」

 

 傷を労わる様に確認するように、フェイの指が伝う。本来こういった事をされた経験はあってもしたことのない彼は心の奥底で戸惑いや困惑があった。本当でこんな風で良かったのかだとか、君をちゃんと愛せたのだろうかだとか。そんな事を考えてるのは、分かってる。

 

「えぇ、いっぱい受け取ったわ。だけど」

 

 無防備になったフェイの頬にしゃぶりつくようにして、弱々しく唇を合わせた。ちゅぱちゅぱと頬を吸って、痕が残る様に。私に付けてくれた証をほんの少しだけ、返してあげれるように。

 

「もうすこし、ほんのちょっと……ほしいかも♡」

 

 鏡に映る私の笑みは酷く猥らで歪んでいる。娼婦や性奴隷でさえこんな堕落し切った顔は浮かべない。だがもう私と彼はこうじゃないと駄目なのだ。お互いに歪めて、壊して、今に至ってしまっている。私もフェイもその責任を取る必要がある。

 

「欲張りさん……なーんて、いうのはお互い様だね。うん、今度は痕を治しながらまた刻んで一杯抱き潰してあげる」

 

 フェイと私がまた重なり合って、それから直ぐにまた私は快楽と苦痛で声を上げた。

 

 身体をぎちぎちに圧縮されながら上から押し潰されたり、四つん這いになりながら尻を叩かれて犬のように犯されたり、背中に炎で火傷を刻まれたり、あらゆる痛みが快楽となって私に降り注いだ。

 

 苦痛を与えられて傷が出来て、それが治される度に私の身体が徐々に彼の一部になっているように錯覚して、はしたなく喘いではそれを求めた。

 

 そうして何もかもが蕩けて、揺蕩う夢のような苦痛と快楽がずっと続いている。時計の針の進みは遅く、私達が満足するまでそれは続くだろう。

 

 しかし、それでも永遠ではない。終わりは必ず訪れる。私だけのフェイが、私だけのフェイじゃなくなる時が来る。

 

「ふぇい」

 

「ん」

 

「すきよ。ずっと」

 

「君がそう望むなら、僕もずっと愛してる」

 

 だからせめてこの夜が明けるまで、私はフェイを抱き締め続けた。

 


 

<久遠 フェイ>

やってる事が性癖メシア染みてるが特にSM好きという訳ではない。

相手が望むなら、そうして受け入れてくれるなら自分も嬉しいだけ。

 

<神城 真澄>

悪魔相手に素手で挑んでる純人間なんてマッチョじゃないとやってられない。

由奈も羅刹の血が入ってるのと武器使ってるので真澄ほどゴリラではない。ちなみに本人はゴリラと言われると怒る泣く傷つく喚くの4つのパターンに移行する。尚そんな本人は溺愛するショタに貢ぎまくっている。本質的には貢ぎマゾとは違う何か。ダメンズ飼ってるOLみたいな質感だが、相手がそれを上回って来たので逆に飼われている。ヒロインの中で一番倫理観がありそうなのに本人の倫理観は一番ない。これがヤタガラスの巫女の姿か?

 

<碧布さん>

純愛ショタおねは難しい。何が難しいって体位が難しい。男性主体の体位の半分位はショタおねでは困難であり、ショタのちっちゃな両手で出来る事は限られるってんで酷使された碧布さん。ほぼ触手みたいになってるし、部屋限定とはいえ便利過ぎるがエロの多様性を追求する為には仕方なかった。マントラにもエロ魔法があったならウィッカにもそういう魔法があっていい。性が関わる事のあるカルトマジックは即刻性魔法をもっと増やしてほしい(暴論)

*1:
ヤタガラス所属のデビルバスター。デモニカスーツを用いて戦闘する

*2:
デビルサマナーシリーズのレイ・レイホゥ(麗鈴舫)。多分巫女繋がり

*3:
覚醒篇(ウィッカ)出典。

敵単体にダメージを与える。このカルトマジックは相性無し(万能・100%・相性無視と判断)や

相性:禁(緊縛相性)以外の相性を自由に選択する事が出来る。威力はウィッカの技能値参照により中~大ダメージ程度(60~)。本来は覚醒篇内の物しか選択できない筈だが、この世界における属性は拡張されており、術者は既知の属性をこの魔法の相性として選択できる

*4:
エッチ用にとても加減して行使

*5:
喪失の巫女 その1で出てきたこの部屋限定で自在に動かせる布。大体拘束で使う

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