※この作品はR-18です。

ロストキリギリス -番外編-   作:名無しの骸骨

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堕ちた天使人 その2

・注意!

今回の話は男の娘(攻め)×TSウーマン(受け)になります。性別が色々と行方不明でBLだったりGLだったりに見えたりするかもしれないのでご注意ください。前の堕ちた天使人が問題なければ大丈夫だとは思います。時系列的にはロスキリ本編の『天地に燃え散る蝋翼 後日談』の直後位になります。

 

 

 


 

 

 

 過去に受けた苦痛はそう簡単には覆らない。

 

 メシア教のクレリックとなって初めて人を殺した不快感や戦友が隣で骸へと変わっていく恐怖。落ちこぼれの天使人となってから天使擬きを産み出す絶望にガイア再生機構の実験体として犯されて戦い続けていく事への虚無感。

 

 そんな負の感情すらも身体に刻まれた鋭敏化の改造と肉便器としての記憶が膨大な快楽と痛みで流されていった。消えない疵のように何処までも堕ちた身体は酷く醜く、気持ちが悪かった。

 

「っ、ぅぇ……ッ!」

 

 洗面台に胃液を吐き出して、嗚咽もまた止まらない。幾度となくフェイと身体を重ね合わせた俺は以前のような不安定な状態に戻りつつあった。

 

 理由ははっきりと分かっている。ここ数カ月における戦いによる急激なレベルの上昇、アンナに譲渡された力、それらに俺の身体は順応できていない。

 

 元々持っていた俺の力は超視覚を用いた疑似的な幻視と銃撃の技能、最下位天使(エンジェル)の力のみ。しかし今は超視覚以外のESP能力を保持する様に至り、肉体能力も大幅に向上しながらただの天使は大天使(サンダルフォン)へと昇格した。

 

 研ぎ澄まされる感覚に振り回され、あまりに大きな力によって身体の内側にマグマのような熱が籠っている。極めつけにアンナとウリックが死んだという事実が心を乱して、俺はどうにもならない有様となってしまった。 

 

 不安定となって鋭敏化した身体は共感覚にも似た現象を引き起こしながら身体を蝕んでいる。

 

 身に纏う衣服が擦れて痛くて気持ちよくて、目に入る全ての事柄が異常にまで細分化して見えてしまって気分が悪い。心臓の音や呼吸の音が煩くて仕方なく、口にまで戻った胃液が舌を通るたびにまた吐きたくなった。

 

「ア、ンナ」

 

 耐え切れなくて嘆いて名前を呼んでも意味はなく、痛みは増すばかりだった。

 

 むしろ身体に奔る不快感に愛した存在を失ったという欠落感で上乗せされてがくんと足が脱力した。欠落から逃避して過去に懐旧しても苦痛の日々がそれを阻害する。

 

 何処にも行けない迷子のように喚きながら自分の全てが崩壊する様に身体が床に叩き付けられようとして

 

「うわっ、大丈夫……じゃ、ないか。取り敢えず間に合って良かったけど」

 

 その寸前で馴染みのある長い金髪が顔に掛かり、身体は投げ出されずに受け止められた。

 

「おまえ、今日は帰ってこないんじゃ?」

 

「真澄から様子がおかしいって事は聞かせられてたからね。由奈と一緒に早めに帰って来たんだよ」

 

 苦笑しながらフェイに横抱きにされて、ぐったりとした身体はされるがままに項垂れていた。

 

 フェイは決戦の直後から概ね家には帰らずにずっと動き続けていた。各地を飛び回っては様々な事を並行で進めており、ほぼ休む暇もないように見えた。それこそ此処に帰ってくるのもセプテン直前になってもおかしくない程に。 

 

「シロエさんとか東堂とかが気を利かせてくれたからって事もある。というか時期が悪いだけで僕だって本当は傷心中の君に付き添いたかったんだよ」

 

「はは、っ……そんなに弱っているようにみえたか」

 

「この世で一番大切な人を亡くして弱らない人は居ないよ。僕だったらきっと、耐え切れない」

 

 気づけば部屋に着いて、ベッドに俺は降ろされた。

 

 膝枕の態勢でフェイに寄りかかり、その手で頭を撫でられている。強張った身体がほぐされ、過剰反応するMAGを調整されて、何より俺を労わるフェイの存在自体が救いになって心地よかった。

 

 痛みも不快感も緩和されて、ぼーっとフェイの顔だけが見えている。サファイアのように蒼く輝く瞳に雫が溜まって、それが今にも落ちそうだった。

 

「辛いよね、今も。苦しいんだよね、ずっと。ごめんね、傍に居てあげられなくて」

 

「俺は大丈夫だって、家から飛び出る前に言ったろ。なんでお前の方が泣きそうになってんだよ」

 

「君が泣かなすぎるからでしょバカ。強がりすぎなんだよ」

 

「お前もただの強がってる子供だろ。根は泣き虫の癖に」

 

「むぅーっ」

 

 頬を膨らませるフェイが何処か可笑しくて笑いながら頬に流れかけた彼の涙を指で払った。

 

 一緒に居てくれて、俺の事を思ってくれて心臓がはち切れそうな程に嬉しい筈なのに強がった言葉ばかりが口から出てきてしまう。フェイの優しさを無碍にしているようで情けなく、申し訳が立たない。

 

「いや、ごめん。本当は凄く苦しかった。お前が居てくれたらってずっと思ってたから」

 

「ん……ならよかった」

 

「それで、その」

 

「ふふっ、する? もうその気になっちゃったんだ」

 

「……ッ!!」

 

 その言葉に喉を震わせながら身を翻して、フェイを押し倒す。ベッドに叩き付けて衣服を剥いで柔らかな白肌が全て露出する様にしながら、獣のように俺は圧し掛かる。

 

「随分手馴れてきたね」

 

「お前相手にしか、やってない。やる気もない」

 

「えへへ、そっか」

 

 金の髪がベッドに広がりながら、ビスクドールのような可愛らしく整った顔を覆い隠す様に見下ろす。フェイの両腕を自分の両手で拘束して、隙間もなく俺とフェイは重なり合った。

 

「はぁ、っ゛……ちゅぅ、っ♡ れ、ぅっ♡」

 

 瞳を閉ざしながらフェイの唇を貪るようにして舌を出した。中へと押し込もうとした舌は直ぐにフェイと絡み合って、唾液が下へと垂れ落ちた。

 

 それと同時にベッドが軋み、俺の身体が上下に揺れる。フェイの細く柔らかな身体に自身の押し付けて、その突起や肉や骨の感触を知覚しながら無様に腰を揺らして気持ちが良い所をただ擦り合わせている。

 

「ぉ゛、ぉぅ……は、っんっ……♡」

 

 緩やかに瞳が開かれ、見えるのは海のような蒼い瞳だけ。苦痛と後悔に包まれた思考は解かれ溶かされ、今はこの麻薬のような快楽を感じる為だけに俺は動いていた。

 

 汗と愛液でびちょびちょになった身体がフェイを汚して、胸先や陰核が肌と布で摩耗されてまたぼちゅぼちゅと体液が漏れている。

 

 フェイの身体を自慰の道具のように使いながら浅ましく快楽を求めて、時折身体に奔る絶頂で低い呻き声が零れた。

 

「ん、ぼっ♡ ぅあ゛っ♡ぁっ♡ひ、ぃ゛っ♡う゛ぁ、あっ♡♡」

 

 動いては声が零れて、幾度となく身体を激しく揺らして、潮を吹いた。

 

 フェイの事など全く考えずに自分だけが気持ちよくなる行為を忌避しながらもそれを一向に止められない。

 

 自慰の道具に使われ続けるフェイは何を考えているかも分からずにされるがままで、俺の事をとろんとした瞳で見続けている。

 

 鋭敏化したESPがフェイの感情を知覚しても負の感情はなく、あるのは穏やかな受容と好意だけだった。その気持ちすら利用しながら内に秘めたドロドロの熱が収まるまで何度も何度もフェイを求めて、俺はイき続けた。

 

「んぉ゛オっ゛♡」

 

 絶頂の間際に絶頂が挟まれ、痙攣し続ける膣内ににゅるりと異物が入った。細くしなやかで柔らかい、フェイの指だった。

 

「ま゛、っ♡ぉ゛っ、お゛ぉッオ゛ッ♡♡」

 

「ねぇ、エーリヤ。僕の身体で自慰するのは良いけど、ちゃんと僕も見なきゃ駄目だよ?」

 

 何処か愉しげに或いは咎める様な軽やかな声と共にがくんと俺の身体が仰け反った。折れ曲がった指が俺の特段弱い所(Gスポット)を抉って、反対側から挟み込むようにして親指で陰核がすり潰される。

 

 自身が何をされているかという認識だけが他人事のように浮き上がって、それ以外の全てがフェイから与えられる快楽で溶けていく。

 

「はっ、ぅ゛、くぅっ♡ やめっ、ぅお゛っ♡ は、ぇ゛っ♡」

 

「今更やめる訳ないじゃん。僕は君にえっちな事したいし、君は僕にえっちな事されたい。それだけだよ」

 

 フェイの言葉のままに心は絆され、肉体は止めどなく感じ続ける。

 

 指先一つで背筋が仰け反って、腰が揺れて、びちゃびちゃと汗と愛液が漏れる。顔は離されて上を向き、子宮がぎゅっと震えた。

 

 言葉でどれだけ否定しても結局の所、俺はフェイにこうされたかった。傷だらけの過去を暖かな今で覆い尽くして、気が狂う程の好意と快楽を注がれて抱き締められる事からもう俺は離れられない。

 

 この世界に来てフェイに抱かれたあの瞬間がきっかけで、アンナとウリックが死んだ時からもう取り返しがつかなくなってしまった。

 

 俺はフェイの全てに依存している。この残酷な世界に残った最後の絆に、どうしようもないほど縋っている。

 

「ふぇい」

 

「いいよ、またキスしよっか」

 

 口の端からどろりと涎が落ちて、また唇を重ね合う。唾液が混ざり合い、思考も甘く痺れていく。肉体もまた力が抜け切り、フェイの上でなめくじのように蠢くだけ。

 

 微睡に落ちるように緩慢になっていく身体はそれでもフェイの存在だけを求めて離さない。

 

 フェイを見て、嗅いで、聞いて、触って、味わう。鋭敏化した五感がその全てを知覚して、深く感じ入る度ににやけた笑みが零れてしまう。

 

「ふぇい、ふえぃ、ふぇぃ」

 

 身体の感触がクッションのように柔らかい。時折小さく漏れる吐息を聞く度に脳髄が震える。押し倒し、濡らしたフェイの姿を見て己の独占欲が満ちる。交わされる唾液を呑み込めば、媚薬のように身体が熱くなる。混ざり合うフェイと俺の匂いが溜まらなく心地いい。

 

 男の時ならばフェイと会う前であるなら、思いもしなかった感情の全てに俺は支配されている。

 

 雄から雌へと転換した俺が雌のような雄であるフェイを犯し犯される事に対する背徳感は依存を加速させ、同時にこのような様になってしまった自身の罪深さを認識させた。

 

「ぁ゛、ぎっぃ゛♡♡」

 

 またイった。陰核も乳首も捩じられ潰され、指先が膣内を引っ掻いた。視界はぐるんと白目を剥いて、舌も背もピンと張りつめたまま痙攣して、雌とも雄とも言えない耳障りな声が口から出ていく。

 

 脳が融解しそうな程の快楽が身体を奔って、激しい羞恥が微かに残った理性を保たせた。

 

 現状を客観視すれば、大の大人が子供に圧し掛かっては性的な奉仕を受けて尚且つ激しく喘いで感じてイっている事になる。それも俺がフェイに縋った結果であり、俺はそれへの対価を満足に支払えていない。

 

 本来は庇護されるべき子供から身分や装備に至るまであらゆる物を貢がれて、挙句の果てには心を癒す為の奉仕を俺は受けている。それはこの世界の倫理に乗っ取っても、俺自身の気持ちとしても恥ずべき行為でどうしようもない程に堕落していると言えた。

 

 しかしフェイから与えられるそれはあまりに大きく、その恩を返す方法は思い浮かばない。これからの人生をフェイに捧げるというのもそうしなければ俺が生きられないだけで恩に報いている訳ではない。

 

 与えられ続ける快楽に溺れながら、自らの至らなさとこの有様にどうしようもない恥を感じて悶えていた。

 

「別に、それでいいんじゃない?」

 

 そんな思考を見透かしたようにフェイの瞳が真っ直ぐに俺を見ていた。

 

「それでって……というかお前、思考が」

 

「君と僕はMAGを通して繋がり合ってるから多少は分かるよそりゃ」

 

 こつんとフェイの指先が額をついて、抵抗できないままに肉体がぐるりと入れ替わった。押し倒していた身体をベッドに叩き付けられ、金の髪がベールのように俺の顔に垂れ下がっている。まるで自身の顔以外を見る事は許さないというようにフェイ以外の物は視界に入っていない。

 

「実際、僕と君のあれこれが釣り合っていないってのは事実だと思うよ。でもそれで僕が何か言った事はないでしょ? 不満なんてないんだよ」

 

「だけ、どォ゛っ♡」

 

 反論しようと身体を浮かせようとしても俺がフェイに勝てる通りはなく、片乳を鷲掴みにされて力任せにベッドに叩き付けられた。

 

「僕はね、君が傍に居て笑ってくれればそれでいいんだ。それ以外は求めてない。君が例え何も出来なくても僕は君を手放す事はない。勿論、何かしてくれればすっごい嬉しいけどね」

 

「や、やめてくれっ♡ それ、以上は、ぁ゛っ♡」

 

 馬乗りにされてフェイの重みが腹部へと圧し掛かる。俺に対して告げた言葉はあまりに愛おしさに満ちて、身体中が火照って蕩けてしまう。抱いていた罪悪や理性もドロドロになりながら、与えられる独占欲と愛情の波に吞まれている。

 

「それにさ、君は前に言ったじゃん。ぜーんぶ終わったら全部くれる*1ってさ。その契約を今ここで果たそう」

 

 フェイの手が首へと伸び、きゅっと絞められた。馴染ませるように首筋を撫でて、鎖骨をなぞり、脳から酸素がゆっくり抜けていく。そんなぼやけていく視界と意識の中でガチりと首に何かが締め付けて、呼吸と共に意識が其方へと向いた。

 

「ぅ゛は、ぁ゛……こ、これぇ゛っ♡」

 

 俺の首に嵌められたのはリード付きの真っ黒なチョーカー。簡素なデザインだが易々と千切れる様には見えなく、その先のリードはフェイが握っている。

 

「君の宣言した通り、君を貰うってだけだよ。これで君の全ては僕の物。僕には逆らえないし、離れる事も許さない。絶対に手放さないから宜しくね?」

 

「ふっぅ゛、っ♡ こ、こんな時に言うなよっ♡ ずるい、だろ♡」

 

「知らなかったかな。僕はズルくて、ワルい奴なんだよ? ざぁんねんでした」

 

 首輪がきゅっと引っ張られ、三日月状に唇を歪めたフェイが俺を決して離さぬように鋭い眼光を向けている。肺からまた空気が抜けて、どうしようもなく心と身体が満たされながらフェイの男性器が胸の間を通って、口元に突きつけられた。

 

「んびっ♡ ぼっ、ぉ゛おっ♡ ぉ゛おっ♡」

 

 両胸をハンドルのように鷲掴みにされながら、きゅっと乳頭が掌の上で潰れた。フェイとの性交で張りつめんばかりに勃起したそれが柔らかな肌で擦れては転がされ、ガクンと腰が跳ね上がりながら口をぽっかりと開けてしまった。

 

 すかさず差し込まれたフェイの亀頭を咥え込まされて、乱暴に胸を揉まれながら上下に動かされる。ばちゅんばちゅんと俺が垂れ流された汗がローション代わりに使われて、その法税に脳がまた酔いしれて震えてイく。

 

「というか君も十分ズルいからね? そんな愛おしそうにしゃぶってくるし、身体は凄い敏感で何処を触っても気持ちいいし、凄く優しいし綺麗だし可愛いし」

 

「ぅ、ぅ゛うっ♡ ん゛、ぼっ゛♡♡ふほっ、ぉ゛おッ♡」

 

「ほら、胸少し弄っただけで腰へこへこしちゃってさ。こんなんじゃお外出せないよ? 一生首輪付けて傍に居させるしかないじゃん」

 

 呼吸もうまく出来ないままに酸欠になって、それでも俺は俺の状態を正しく認識する。

 

 赤ん坊が哺乳瓶を吸うように亀頭に吸い付いて精を強請りながら、二つの乳輪が指で広げられながら尖り切った乳頭が中指で弄られている。

 

 フェイの指より少し小さな先っぽが潰され、穿られ、弾かれ続ける。胸も同時に潰され引っ張られて、それだけで全身に快楽が止めどなく溢れた。下半身がばたばたと揺れ、足腰が無様に跳ねて、その羞恥にまた見悶える。

 

「出すよ、エリヤ……♡」

 

「ん、ぅ゛あぁあァ゛っ♡♡」

 

 口の中へ溢れ出す生温かな精を呑み込んでは吸って、搾り出す様に胸がたぷんと潰れて重なり合う。蕩けた脳味噌のままにちゅぅちゅぅと精液を残らず啜って、頬を赤らめながら精を吐き出して震えるフェイを見て、充足感と支配欲がぐつぐつに満たされていくのを感じた。

 

「じゃ、本番……のまーえに。ちょっとした実験しよっか」【ピクシー召喚】*2

 

「何をしよう、と……」

 

 喉を通る精と絶頂による逆上せた意識のままフェイを見上げ、彼の身体が二つに増えたように感じた。

 

 それは厳密に言えば感じた、ではなく事実としてそうなっていた。私の顔を覗くフェイがもう一人、確かに其処に存在していたから

 

「な、っ……ぁ゛……!?」

 

「驚いてる驚いてる。ま、この場所限定の分身? みたいな奴かな。僕もピクシーの悪魔人間でウィッカ使い、でもって昔のあれこれで脳味噌にマインド混ぜ混ぜされてるからね」

 

 驚愕で上半身をフェイの身体諸共に跳ね上げて、召喚されたもう一人のフェイの隣にフェイが並び立つ。自分でも何を見ているか分からないが、確かにフェイが二人いた。

 

 フェイが言うにはこの内部時間を弄る事の出来る妖精郷に近しいこの一室でのみ行える事で、本来召喚される筈のピクシーをウィッカと自身の因子を用いて調整。一種の造魔のように扱い、分霊として自身と同個体の存在を召喚する。はっきり言ってよく分からない。

 

「まぁ全部が全部再現できた訳じゃないよ。レベルはピクシーと同じだし、僕が操作しないといけないから僕の意識は一つで身体が二つになっただけって感じ。それに身長とか見た目も色々違うでしょ?」

 

「言われてみれば、って所だけどな」

 

 見鬼(アナライズ)で確認すれば普通のピクシーのような低レベルで秘めた力も何も感じない。背丈もフェイよりは少し低く、背からはピクシーと思われる羽根が生え、男性器或いは女性器も見当たらない。

 

 だがそれ以外はその表情や挙動もフェイとしか思う事は出来なかった。

 

「こっちの方はそうだね、フィーとでも呼称しとこっか」

 

「わかった。で、その、なんで今それを」

 

「えっちな事する為に決まってるじゃん」

 

 フェイとフィーに手を引かれ、無理矢理立たせられる。絶頂し続けた事によって足ががくがくに震えながら、四つの碧い瞳が俺を見上げている。 

 

「ちっさい身体だとさ、どうしてもやれる事に限りがあるんだよね。色々小細工はしてるけど限界はあるし、何よりこの身体一つで君達三人を相手取るってのは物理的に難しい所があったし」

 

「だからぁ゛っ♡ 増やしたの、かっ♡」

 

「うん! 色んな事できるし、君達をもっと抱き締められるからね」

 

 無邪気に微笑むフェイの手が俺の身体に伸ばされる。後ろからフェイが秘所に細い指を突き入れながら尻を撫でる。がくんと揺れ落ちる腰と共にフィーが前からリードと乳頭を引っ張り下げて、頭が下へと向けられながら抱き締められた。

 

「それに君も男だったら一度は憧れるでしょ? ハーレムって奴。僕だけで、やってあげるね?」

 

「っぅあ゛っ♡ それとっこれぇ゛♡ ちが、ぁア゛っ♡♡」

 

 穿られた膣が熱く滾って、ぐりぐりと引っ張り上げられた乳頭がぐちりと形を捻じ曲げられ潰される。雄叫びを上げてはまた淫らにイって、崩れないようにフィーの身体へとしがみついて、フェイには尻を突き出している。

 

「前からは僕が、後ろからも僕が虐めてあげる。君の姿勢はちょっと辛そうだけど、そっちの方が可愛いからいっか」

 

「ン、ぃ゛っ♡ は、お゛ぉ……ぉっ♡♡」

 

 くの字に折り曲げられた足をそのままに俺の尻肉が揉まれて開かれて、ぐちりと亀頭が捻じ込まれる。少しでも態勢を変えようとすればべちんとお尻を叩かれて、牛のような声と共にフィーの胸の中へ収まるように抱き締められている。

 

「お゛、っんぅ゛♡ お゛ぅッ♡ お゛、オぉ゛ッ♡」

 

「ふふっ……ほら、足崩れそうだよ? 頑張って?」

 

 挿入されたフェイの肉棒はあっという間に最奥にまで届いて、容赦なく俺を貫いた。突かれて、引かれて、肉襞がフェイを絡み取る事の出来ないままに痙攣する。犯される度に身体の至る所から水が溢れて、俺のどうしようもない雌の雄叫びだけが上がっている。

 

「ひ、ぎっ゛♡ ぁ゛お、ぉん゛っ♡ う、ぉお゛っ……♡♡」

 

「声も止まらなくなって、にやけ面も治らなくなっちゃったね。恥ずかしいのも気持ちよくなっちゃった? かわいいよ、とっても」

 

 態勢が崩れそうになる度にお尻に赤い痕が残る程のスパンキングと激しいピストンが続いて、態勢が元に戻ればフィーがよしよしと俺の頭を撫でながら、二つの乳頭を束ねて爪先で弾いて穿った。

 

 相反する筈の飴と鞭は等しく俺の身体に狂おしい程の快楽しか与えない。脳味噌が馬鹿になって、過去の事もどうでもよくなって、自分の無様さすら気持ちよくなっちゃって

 

「ほーら、イけ♡ ぜーんぶ、僕にしてあげるから♡」

 

「っ♡♡ ぅ~~~゛っ♡ んぉ゛、ぉおぉっオ゛ぉっ♡♡♡」

 

 また放たれた精の奔流に抱えていた全ての思考が、法税の先に至っては掻き消えていく。フェイに挟み込まれて、俺の身体がぺったんこになったみたいにぐちゃぐちゃになって、快楽を求めるだけの雌へと俺は堕ちていく。

 

 態勢をまた変えられてフェイとフィーが首輪を引っ張る。それに逆らわず俺は犯される事を望んで媚びるように身体を預けた。

 

「此処からが本番だよ。頑張ろうね、エーリヤ♡」

 

 股を開かされて、私の身体がフェイで覆い尽くされる。それと同時に柱時計の針が逆に回り、時間も俺の意識も停滞していく。

 

「はっあ゛アぁっ゛♡ お゛っぉ゛っ♡ お゛、ぉ゛ぅッ……♡」

 

 股を開かされて、両胸をそれぞれ吸われながら陰核と秘所が二人の手で穿られる。次は両耳に囁かれながら耳穴に舌が這入って、お腹をぐちゅぐちゅに押されてそれだけでまた絶頂した。

 

 次はその次も、幾つもの性交の果てにお尻も口も何もかもにフェイとフィーが触れて、知覚できないままに俺はあらゆる責めを受け続けた。

 

「限界? 君と僕が居るならどっち(HPとMP)も自動回復するよね? なら続けよっか。水分は上げるからさ」

 

 最早数える事も出来ない絶頂を重ねる度に積み重なっていく疲労はフェイと俺の祝福*3によって消し去られて、それでも限界が来ればマントラ(理趣経)によって回復。水分と食べ物は口移しで与えられて、性交は止まる事なく続いていく。

 

「い゛、ぐぅっ♡ また゛ぁ゛っぃぐっ♡ ぅ゛、あ゛ァ゛あぁっ♡♡」

 

「一杯イってね、エリヤ。過去は忘れちゃいけないけど、痛みは覚えておく必要なんてない。そんな痛みは僕が忘れさせてあげる」

 

 終わりなき快楽の微睡に塗れて、私の意識はフェイの元にありながらゆったりと堕ちていく。何処までも慈しむように俺の身体が抱き締められる。俺が苦痛を感じていた事も忘却させるように、永く安らかにフェイは俺を愛し続けていた。

 

 


 

「どう? 結構安定したでしょ?」

 

「ああ」

 

 長い長い夜が過ぎ、真っ白なベッドに寝っ転がるフェイを横抱きしながら俺は言葉を返す。

 

 心体の大きな変化によって発生していた感覚鋭敏化の暴走による不調はフェイに抱かれて、綺麗さっぱりなくなっていた。元々フェイと性交する事で鋭敏化による不安定な知覚を安定化させていた事もあり、フェイが俺に行った事はそっくりそのまま俺の苦痛を消失させるにまで至っている。

 

 アンナとウリックを亡くした喪失感は胸に残ってはいるもののそれは人が抱えるべき痛みで俺が乗り越えていかないといけない事だ。一人では無理でも、フェイと一緒であれば問題はないだろう。俺を救ってくれたこの子が居れば、俺はどんな痛みも耐える事ができるだろうから。

 

「とはいえ無理は禁物だからね。定期的にこういうの続けてく事には変わりないよ」

 

「半分以上はお前が俺にえっちな事したいだけだろ?」

 

「それは、君だ、って……ぇっ」

 

 文句を言うように口を開いたフェイを黙らせる為に耳を啄む。エルフ耳と呼称される細長い耳先を唇で挟んで、くぼみに舌先を当てる。

 

「俺がそうしたいのだってそもそもはお前の調教の結果だぞ? その責任はお前にあるんじゃないか? ん?」

 

「それは分かったからっ、僕の身体触り続けるの一旦やめ、ない?」

 

「俺が似たような事を言い続けたけどお前はやめてくれなかったなぁ」

 

 くすぐったそうに俺の胸の中で転がるフェイを抱き締め、身体をぺたぺたと触りながら動きを封じる。フェイが感じるように吐息を耳に吹きかけて、腰やお尻を掴んではその感触を楽しんでいる。

 

 これを性交の時にやれば当然倍返しなんぞではすまない反撃を喰らうものの今のフェイは無抵抗のまま五体を俺に預けており、口振りに反して全くの無防備だった。

 

「お前が言い出したんだぞ。やり過ぎてしまったし、凄い恥ずかしい思いもしただろうから今から夜明けまで好きにしていいと」

 

「ふ、ぅっ……で、もこれ、すごくもどかしくっ、ぅ゛っ!?」

 

 背中に指を伝わせれば、びくりとフェイが仰け反って震えた。

 

 これだけやってもフェイは反撃はせずに此方をむすっとした感じで見るだけで、それだけあの夜の日の俺がヤバかったという事でもあった。

 

 曰く理性消し飛んでほぼ雌犬だったとの事で、正気に戻すのに多少時間を要したとか。その時の事はあまり覚えていなかったが覚えている限りでも羞恥で脳イキするのを覚えさせられたレベルなので気にしない方が良いと思考を止めた。

 

「エリヤのへんたい、すけべ、セクハラ魔」

 

「お前にだけは言われたくないぞ。ほんとに」

 

「でも今の絵面を写真で撮れば僕が勝つよね?」

 

「やめろ馬鹿」

 

 にへりと笑う耳まで真っ赤になったフェイの姿はあまりに煽情的だった。胸を、頬を、耳を、身体の何処を撫でても嬉しそうに吐息が漏れて、とろんと緩んだ瞳が俺を見て、伸びた手に収まりがついていない。

 

 日頃は頼もしく強くて賢いフェイがこの手で遊ばれるしかないという状況がより俺の気を可笑しくさせていた。この行為がどれだけ犯罪的だという事を告げられても、止める気が全然起きないのだから。

 

「またスケベな顔になってるよ、エリヤ。主導権渡してもよわっちいね」

 

「お腹に硬い物あてながら言われてもな」

 

「君は僕の太腿に股擦らせてるけどね」

 

 そうして目を逸らしていた現実を直視する。フェイの瞳越しに移る俺は獣のようでにフェイのそこかしこに触れながら、フェイの太腿を股に挟んで擦り合わせていた。フェイもまたその気にはなってしまっているものの結局フェイに誘惑されるががまま優位を取られている。

 

「……くそっ、いつも色目使いやがって。こんな時位、もっと攻めさせろよな」

 

「ふふっ、じゃあもっと強い言葉使わないといけないよね?」

 

「なら」

 

 フェイをまた押し倒す。逃がさないように身体を抑えて、顔を近づけながら瞳を直視した。

 

「フェイ、お前を愛している。一生、この命が終わるその時までお前の傍に俺を居させてくれ」

 

「あはっ。僕も大好きだよ、エリヤ」

 

 法税に達したかのように顔をぐちゃりと綻ばせたフェイに俺はまた口付けする。日の出まで残り僅かな時を決して取りこぼさない様に、俺達は繋がり交わった。

 


 

<久遠 フェイ>

身体ちっちゃいと男として色々不便だなと思い、ウィッカで布を操ったり魔法を弱らせて使ったりしていたもののついに疑似的な分身にまで手を伸ばした。戦いだったり仕事だったりのアホみたいなストレスをエッチで発散してるのでそれに伴い自然にエッチな事に対する技術力が伸びてる。ちなみにデビルドーターなので本質的には受け寄りであり、由奈達が受けなので攻めやってる節もある。ぶっちゃけ好きな人に対しては両方好きなのでバッチコイ態勢。攻めでも受けでも様になるしね。仕方ないね。

 

<久遠 エリヤ>

色々な事が重なってただでさえ不安定な身体がさらに悪化しているものの大体フェイが何とかしている。その結果として心も体も完堕ちして雌犬プレイも様になってきたが些細な事だろう。男時代は童貞だったのが女時代はもうほぼ受けになっている。フェイがほんとに何もしないという条件で限定的に攻めにもなれるが時期に理性がぷっつんして発情して襲い掛かった挙句に勝手に体力すり減らすので色々駄目。他のヒロインも大体同じ感じだから安心しろ。

*1:
ロストキリギリス『邪教の館と二つの選択肢』参照

*2:
誕生篇出典。1体のピクシーを召喚し、日没か日の出まで協力してもらう

*3:
フェイはMP回復の自動スキルを、エリヤはHP自動回復の自動スキルを所持。味方全員に作用する

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