「ところで、土日何してたのよぉ?」「何で連絡つかなかったの?」
大場学は恋人である中西理沙から厳しい口調で責められていた。
「いやぁ、スマホどこかに忘れてきちゃって。探すの大変だったんだよ。」
日曜の夜、俺は、高瀬さやかの家を出た後、理沙からのメッセージで埋められたタイムラインを見て慌てて返事をした。そして、今日のバイト上がりに彼女と喫茶店で会う約束をし、今、その喫茶店で問い詰められている。
「結局スマホ探すのに土日いっぱいかかっちゃって...本当にゴメンって。」「今晩夕食奢るからさ、機嫌直してくれよ。」
「そういうことならしょうがないか。」「その代わり、今週の週末は一緒にどっか行こうよ。」
「わかった。じゃ、そうするか。」
中西理沙は、俺の(本命)彼女で、C大学の2年生。最初の出会いは、俺が2年生の時、友人である菊池君からの紹介だ。いや、正確には、自称寝取られ属性の菊池君から、彼の彼女を一晩だけ寝取ってくれないか、と頼まれて彼女と一晩を過ごしたところ、結局彼女の方が俺を気に入ってしまい、結果的に寝取ったことになってしまった、という経緯だ。とはいえ、彼女を紹介された時、彼女のルックスが俺の好みど直球だったので、こっちも本気で寝取るつもりで事に臨んだことは菊池君には話していない。
彼女とは、出会いのきっかけこそ普通ではないが、その後、時々会って夕食を共にしたりしているうちに、一緒にいると楽しいし、料理も上手いし、体の相性もいい、本当に理想を絵に描いたような娘だということがわかってきた。将来的には、彼女と結婚したいと思っている。当然、彼女にはセフレの存在については何も言っていない。
「なあ理沙、この後俺ん家こない?」「土日会えてなかったし、な。」
「うん、是非そうしたいところなんだけど、今夜は友達のところに行く予定があって。」
「えー、そんなのすっぽかして俺ん家来いって。」
「ダメダメ、友達との約束は守らなきゃ。学も友達との約束破るような女は嫌いでしょ?」
「えー、俺は、俺との約束を破りさえしなきゃオッケーだけど。」
「またそんなこと言って...とにかく今晩はごめん。」「明日、バイト上がりの時間教えて。学の家で一緒にごはんしようよ。」
「そっか、そんじゃ仕方ねーな。」「駅まで送るよ。」
そう言って理沙を駅まで送ってから、ふと思い立った。高瀬のところに行こう。
早速、高瀬さやかにメッセージを送った「今晩行くから。」
玄関で出迎えてくれた高瀬さやかは、迷惑そうな表情を浮かべていたが、家に上がって背中から抱きしめた彼女の体は、既に何かを期待しているようだった。
その晩、俺は何度も何度も高瀬さやかで自分の欲望を満たし続けた。当然、高瀬さやかに気づかれないよう、スマホの録画を仕掛けて。
俺は何度も高瀬さやかに射精し、またそれに倍する回数だけ高瀬さやかを絶頂に導いて互いに十分に満たされた後、そのまま軽い睡眠を取った。そして、全裸で精液まみれのまま眠る高瀬さやかの隣で目を覚まし、彼女を起こして
「じゃ、俺、これから家に帰るから...」
そう言って、高瀬さやかの家を後にした。まだ通勤ラッシュには早い時刻だったので、さほど混雑していない電車に乗って帰宅し、一通り身なりを整えて大学の授業に向かった。
授業が終わり、バイト先。高瀬さやかとシフトが被っていたが、バイト先での高瀬さやかは相変わらず院生メンバーにも積極的に話しかけて楽しそうに笑っていた。俺がそうやって高瀬のことを何度か見ていたのが気づかれたのか、高瀬とは別の女子メンバーから高瀬に気があるのか聞かれたが、適当に誤魔化しておいた。今、俺と高瀬の関係を女子メンバーに知られるのはタイミングが悪い。
バイト時間が終わり、同じくバイト上がりのタイミングだった高瀬さやかが
「あ、大場さんも上がりですか、じゃあ一緒に帰りませんか?」
って言ってきたのには驚いた。それを聞いていた男子メンバー、女子メンバーともに驚いた顔をしていたが当然だろう、高瀬さやかが俺に話しかけてくることは今までほとんどなかったし、二人が雑談で盛り上がることなどなかったのだから。
「ごめん、今日は友だちと夕飯を食べる約束をしてて。」「で、ちょっと急いでるんでスマン。お先に。」
そう言って、高瀬さやかの返事を待たずにバイト先を後にした。今日は理沙が家に来る日、高瀬さやかには悪いが、今日は理沙の日だ。
「ただいまー。」「理沙、もう来ていたのか。」
部屋に入ると、美味そうな香りに包まれた、
(今日はシチューか...)
そんなことを考えながら厨房に入り、料理中の彼女を後ろから抱きしめる。彼女の髪の毛から、ふわっと彼女のいい香りがする。
「おかえり、でもちょぉっと邪魔かな。」「待っててね、今日はちょっと気合い入れたよ。」
「ただいま、理沙の料理はいつだって旨いよ。」
理沙は子供の頃から料理が好きらしく、料理の腕前は相当なものだ。付き合い始めてから彼女の手料理を随分食べたが、どれもすごく旨い。
「帰ってくる時に酒とつまみを買ってきたから、後で一緒に飲もうぜ。」
「私はまだ未成年よ。」
「大丈夫だって、昔は大学生ってだけで実質オッケーだったんだし。」
「そんな昔の話...」
こんな普段の会話が楽しい。俺は、彼女と一緒にいるこういう時間が好きだ。理沙との軽口の応酬を楽しみながら、二人で食事の準備を終え、買ってきたワインと一緒に食べたシチューは最高に美味かった。
食事の後は、残ったワインとつまみを目の前にしながら、理沙と二人で映画を見るのがいつもの定番で、映画のジャンルはそのときの気分次第だ。今回は理沙のリクエストでアクションモノを見た。お互い体を寄せ合い、相手の体温と心臓の鼓動を感じながら見る映画はどんなジャンルのものであれ楽しめる。時々理沙の体にいたずらをし、理沙の反応を見る、理沙も負けずに俺の体にいたずらをして、俺の反応を楽しむ、時々キスしたり、映画のストーリーが進むに連れ、俺たちの体を隠す布は少なくなり最終的には二人共全裸になる、これも定番だ。
俺は床の上にあぐらをかき、理沙はその上に座る。二人共映画の画面を見ているが、意識の大半は相手の体、そして自分の体に集中している。俺の手は理沙の体の表面を這い回り、ときどき理沙の体がピクッと震える、それが可愛い。理沙は理沙で、映画の画面を見ながら手を後ろに回し、俺のちんちんを握り返してくる、理沙の握り加減は絶妙で思わず声が出てしまいそうになるほどだ。映画を見ながら、お互い水面下でせめぎあい、相手の体の準備を進める。
「そろそろいいか...」
俺が理沙の腰を持ち上げようとすると
「向き合ってしよ」
理沙が体の向きを変えて、俺の方に体を向けてきた。
「それだと映画がみえないんじゃないか?」
「だから、学も向きを変えるのよ。」
そう言って理沙は、両手で俺の方を掴んで体の向きを変えさせようとする。
「ああ、わかったよ。」
俺は自分で体の向きを変えると、理沙は俺の方を向くように俺のあぐらの上に乗ってきた。理沙の腰が俺のあぐらの上に降りる前に、俺のちんちんを理沙のあそこに入れる。
「んんっ あんんっ! んふっ こうすれば二人共観られるでしょ?」
「ああ、そうだな。」
そう言いながらお互いがお互いの顔を見る。やっぱり理沙が最高だ。俺は軽く腰を動かしつつ理沙の胸に手をやる、手に彼女の胸の重さを確かめると、空いた左手でワイングラスを取り口の中を湿らせる。
「んあっ! ンああんっ! ちょっとぉ...」
そう言いながら俺の腰の動きに合わせて理沙も腰を振る。二人共映画はチラ見程度である。
俺は手に持っているワイングラスを理沙の口元に持っていった。
「んんっ んっんっ」
ワインは理沙の口へ注がれる、口元から少しこぼれたワインはそのまま理沙の胸に下垂れ落ちる。
「んっ こんなに一度に飲み込めないわよ」
そう言って理沙の口が動いた瞬間、ワイングラスが理沙の口から離れ、理沙の胸から腹、そして結合部までワインで濡れてしまった。
「ああっ もったいない。」
俺はそう呟いて、理沙の胸に口を近づけ、そして乳首を咥えた。口の中に僅かなワインの風味を感じつつ、舌でころがし、残りの周囲のワインも吸い込む勢いで吸引する。
「ちょっと待っ... んああぁぁっ!」
しばらく理沙の反応を楽しんだ後、ワインの風味がなくなりつつある乳首を軽く噛む。
「んんっあ゙あ゙あ゙っ! あ゙あっ、噛まないでっ ちっ乳首っ 噛まっ んああ゙あ゙あ゙ぁっ!」
子供が味の抜けたチューインガムを捨てるかのように、理沙の乳首を口から出した俺は、もう一つの新しいチューインガムを口にし、転がし、吸い、そして噛む。
「やっ こっちもっ...噛んじゃ...ダメぇぇっ! んあ゙あ゙あぁぁっ! ん゙ん゙ーっ!」
味の抜けた方の乳首は、思いっきり吸った直後でパンパンに膨れ上がっている。俺の唾液にまみれたそれを、俺は摘んで更に伸びるなるよう引っ張る。
「ん゙ーっ! んあ゙あ゙ぁぁっ! やめっ...痛っ...痛いっ! はあああぁぁっ!」
俺は理沙のこの反応が好きだ。毎回のようにこうして感度が上がっているせいか、理沙のリアクションがどんどんエスカレートしている。そして、理沙の乳首も、出会ったばかりの頃から目に見えてサイズアップしている。
映画の方は中盤の中だるみパートで淡々と物語が進んでいく。アクション映画の場合、このパートの理解が薄くても後半のクライマックスは楽しめるはずだ。
俺は、理沙の胸を俺の口から開放し、映画の方に集中し始めた。主人公の味方が続々と集まってくる、このあたりからクライマックスに向けて盛り上がるところだ。そして、俺たちもクライマックスに向けて盛り上がるために、理沙の腰を引き寄せる。こうして、俺のちんぽは理沙のより奥まで届くようにしてから、腰の動きを速める。理沙も、俺の意図を理解して腰の動きのテンポを上げ、乳首にも刺激が加わるよう、胸の先端が俺の胸に触れる距離まで体を寄せる。
「ハッ ハッ んっ! ハァ ん゙んっ! あぁン! ンハッ! んあ゙あぁっ!」
乳首を開放したことで、理沙の声が少し落ち着く。部屋には映画の音声、理沙の喘ぎ声、そして、理沙のあそこから聞こえるワイン混じりの愛液が出す音。
劇中では、主人公メンバーが全員揃い出撃準備の最中、最高にワクワクするシーンだ。俺は、俺たちのクライマックスに向け、そのまま理沙を寝かせて腰を持ち上げ、俺の腰を往復させる。
理沙は俺の動きに合わせて腰を降り始める。
「ん゙んっー! ああぁぁっ! ンあ゙あ゙ああぁぁっ! はぁぁあ゙っ! ん゙っ! あああぁっ! あ゙あ゙っ!」
俺の腰の動きのテンポが上がり、激しくなるにつれ、理沙の喘ぎ声が大きくなる。映画の劇中音楽の音量が盛り上がりを演出すし、俺はそばにおいてあったリモコンでボリュームをさらに上げる。そして、最後の盛り上がりに向け、ピストン運動の速度は最高速に達した。
「あ゙あ゙っ! んあ゙っ! あンっ! あ゙っ あ゙ッ あ゙ッ あ゙ッ んっ あンっ」
俺の腰のテンポに合わせて理沙の喘ぎ声もテンポアップ、もうすぐフィニッシュだ。
「あっ あ゙っ あ゙ぁっ ンあっ んっ あっああ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ああぁぁぁっ! ンッ んんっ。」
俺は理沙の体からちんぽを引き抜き、ありったけの精液を理沙の体にぶっかけた。理沙も絶頂を迎え、床に腰を落としてぼんやりと画面を見ている。
「はぁ はぁ はぁ... 理沙、気持ちよかったよ。」
「ハァ ハァ ハァ 学...私も... んっハァ ハァ」
理沙はそう言って仰向けのまま俺の顔を見た。理沙の呼吸はまだ荒く、彼女の胸は呼吸に合わせて上下しており、すっかり膨らんだ胸の先端はその上でしっかり自己主張している。
俺たちのクライマックスの後、映画はクライマックスを迎え、華麗なアクションと共に敵の基地を殲滅しつつある。俺と理沙は、余韻を楽しみながら見事なアクションシーンを堪能していた。
物語が終わり、映画のスタッフロールを見ながら
「面白かったね。」
そう言った理沙を見つめた後。俺たちはベッドの上に移動し、2回戦に突入した。勿論、その後も...
....
パラリリリン パラリリリン...
スマホのアラーム音声で俺は目覚めた。
「ん、あれからそのまま寝ちまったか...」
隣を見ると、全裸で精液まみれの理沙が仰向けに寝ている。ゴムを使い切ってからは外出しでヤッてそのまま寝てしまったが、今こうしてみると無理やり侵された感があって俺的にはムラムラする。
とりあえず落ち着くために、彼女の体をティッシュで拭き取ったが、俺のあそこにとってはむしろ逆効果だった。俺は、朝から元気なソレを寝ている彼女に挿入した。
「んんっ」
彼女は軽く声を上げたが、まるで気づいてないようだ。寝ているとはいえ、彼女の中は気持ちよく、しばらくすると中の滑りが良くなってきた。
(寝ていても出るものは出るんだな...)
ピストン運動のたびに、理沙の胸がユッサユッサと揺れる。俺は、理沙の胸に手をやり、感触と質量感を確かめた。俺の手が胸の先端に軽く触れると
「んっ んっ」
理沙の口元から軽く声が聞こえる。寝ていても声だけが出るものなのか、実は理沙は起きていて、寝ているフリをしているだけなのか、俺には今でもわからない。ただ、俺にとってそんなことは些細なことだ、ただ声と一緒に理沙のあそこがグッと締まって気持ちがいい事のほうが今の俺には重要だ。
俺は、理沙の寝顔を見ながら彼女の体をこうして弄ぶこの時間が好きだ。この時間は、自分が理沙のことを本当に好きなんだと実感する。
一度理沙の体でイッた後、2回目に入ってしばらくすると理沙が目を覚ました。
「ん...んんん。 ああ、おはよう...」
理沙は特に慌てる様子もなく朝の挨拶を投げかけてきた
「おうっ、おはよう」
むしろ俺のほうが気圧されるように挨拶を返した。が、体の動きはそのまま続行した。理沙は、徐々に体全体が目覚めてくるにつれ反応が良くなってくる
「...あ、朝から...あン よくヤる...わね。 ンンッ」
「俺の息子は朝のほうが元気がいいんでな...オラッ!」
「あんっ んんっ」
「ところで、今日の講義は何限から?」
「んっ 2げ...ん からっ... あっ」
「俺は今日は午後だけだから、しばらくできるな。」
「うんっ あぁん ンンッ!」
俺は理沙が好きだ。彼女と過ごす時間はこの上なく大切だ。本当に、彼女に最高だ、彼女に対して不満があるはずはない。
だが、俺はあの時、知人に依頼されて彼女を寝取った時に気づいてしまった。俺は、どうやら寝取り体質と言っていい性癖があるようだ。相手がいる女は、相手以外の男とヤる時、最初は相手に対する罪悪感を持っている、俺はそういう女を快感の沼に沈めるのが、罪悪感を抱きながら快楽に沈んでいくのを眺めることが好きなのだ。
一年前、大学2年生のとき、俺は知人の菊池君から彼女、中西理沙を一晩だけ寝取って欲しい、という依頼を受けた。
「え? どういうこと?」「何で俺がわざわざお前の彼女とセックスしなきゃなんねーんだ?」
「実は俺、寝取られ物が好きで、凄い興奮するんだ。」「で、もし、俺の彼女が誰か他の男とヤッてたら...そんな想像をするだけで興奮してきちゃって。」
「お前、随分面倒な性癖持ってんな。」
「変なのは分かってる、だから今まで我慢してきたんだけど、やっぱりどうしても一度彼女が他の男とヤッて喘いでいるところを見てみたい、って衝動が抑えられなくて...」
「えー、やっぱりやだよ。別に好きでもない女を抱いて、それで本当に俺が寝取っちゃったら、というか寝取れちゃったらどうすんだよ?」「お前にとっては勿論、俺にとっても取り立てて好きでもない女との関係ができちゃってリスクしかないじゃん。」
「それで俺の元から彼女が去ってしまうのは...彼女に限ってそんなこともないと思うが...まあそれはそれで仕方なかったと諦めるよ。」「うん、お前のことを恨んだりはしないよ、元々俺が頼んでることだし。」
「それじゃあ、俺が寝取れてしまって、別に好きでもない女につきまとわれるリスクについては?」
「それはできればお前の方でなんとかして欲しいが、まあ別れることについては俺も力を貸すよ。」
「うーん、なんか納得できない話ではあるが、まあしょうがない、お前の頼みだ。」
そんなやり取りがあって、計画を実行に移した。菊池君が彼女を誘って泊まり込みの旅行に行く、そこに偶然を装って俺登場、みんなで同じ部屋で飲んで、菊池君酒によって撃沈、その隙に俺が彼女を誘って...という流れだったのだが...
当日、まず想定外だったのが、菊池君と共に現れた彼女、中西理沙が、俺の好みだったこと。これは、役得というか、引き受けて良かったと思った。単純に好みの女とヤれるというだけでテンションが上がる。
そして、次に想定外だったのは、案外簡単に理沙を落とせてしまったことだ。菊池君の希望に合わせて、ヤッてる最中の様子は隠し撮りで彼と共有し、理沙とはその晩限りの関係で終わるはずだった。
ところが、俺も理沙のことが忘れられず、ダメ元でその後連絡を取ってみたところ、理沙は理沙でその晩のことが忘れられなかったらしく、すぐに会うことができ、そして、理沙は菊池君と分かれ俺の彼女になった。結局、俺は菊池君の彼女を本当に寝取ってしまったのだ。
そして、あの晩、菊池君の依頼で中西理沙を抱いたときに、俺も変わってしまっていた。俺の手で彼氏持ちの女を堕とすことの愉快、彼氏に対する罪悪感を抱きながらも他人とのセックスに溺れていく女を眼の前にする興奮、知人の彼女と知って抱いている背徳感、そんなものが重なりあって、普通のセックスに満足できなくなってしまったのだ。
そんなことを思い出しながら、理沙の顔を見る。目をつぶって、遠慮がちに喘ぐ彼女は相変わらず可愛い。しかし、俺はもっと、俺自身によって女が気持ちにブレーキをかけながらも抗いきれずに堕ちていくところを見たい。
一方で、理沙には今の理沙でいて欲しい、というより既に堕ちてゆく彼女についてはもう堪能しきったから、後は俺好みの女でいてくれればそれでいい。
俺は、いつ頃からか自分の性癖を満足させるためにセフレを作ることにした。しかし、本当に他人、特に知り合いの彼女を寝取るのはリスクがありすぎる。そこで最初は、好きな男がいる、そう見える女を試しに狙ってみた。すると、いい感じに罪悪感を感じていて俺にとっても堕とし甲斐があり十分満足できた。それから、セックスをすること自体に罪悪感を感じていそうなお固いタイプも試してみたことがあったけど、理性にしがみつきながら惨めに堕ちていくのがなかなか良く、こういうタイプも満足度が高いことがわかった。
そんなわけで、バイト先で院生の木村さんに好意を抱いていることが明らかで、それにリケジョってだけでなんとなくそっち方面には疎そうな感じの高瀬を狙ったのは正解だった。セックスまでは割とチョロかったけど、そこからなかなか頑張って、その分じわじわ沼にハマっていく感じがなんとも味わい深い。
(昨日のバイトのとき、高瀬のやつ、木村さんと楽しそうに話をしていたな。まだ木村さんに対する好意が残ってるんだろうか...だとすると、もうしばらくは楽しめそうだ。〉
そんなことを考えながら、目の前の理沙に喘ぐ高瀬さやかの顔を重ね合わせて俺は更に興奮していた。そういや、理沙も最初は菊池君が寝ている横で俺とヤってて興奮してたっけ、あれ、最高だったな、菊池君の寝顔見ながらイキ顔晒してたっけ、それで「菊池君、ごめんなさい」って。俺はそんなことを思い出しながら、目の前で気持ちよさげに喘ぐ理沙に今度はその時の理沙の顔を重ねていた。
理沙の授業に間に合うよう(俺としては)早めにセックスを切り上げて、理沙を見送った。そういや、理沙も付き合い始めの頃は授業サボらせて朝からヤッてたこともあったっけ? 今はお互い少し落ち着いたけどな、いや、落ち着いたのは理沙だけか。
今晩、理沙は自分のアパートに戻ると言う、毎晩俺の部屋に泊まるというわけにもいかないのだろう。
(そうだ、今晩は高瀬さやかの部屋に行こう。)
こうして、理沙と過ごせない夜は高瀬さやかの部屋に通うのが、俺の日課になった。
それから2週間、俺は理沙よりも高瀬さやかとの夜を過ごすことが多くなり、今日も理沙との予定が空いたので高瀬さやかに連絡を入れ、彼女の部屋に向かう。
これで高瀬さやかの家を訪れるのは何度目だろう? 結局こっちから付き合おうって言ったのに、恋人らしいことは何もせず、こうして俺が一方的に高瀬の家を訪れてはセックスするだけの関係を続けている。今は、こうして深夜に彼女の家に押しかけても迷惑そうな表情を見せず出迎えてくれる。そして、元々性欲が強い質なのか積極的にセックスに応じてくれるし、体の相性がいいこともあり今でも一晩中セックスしていても飽きない。それに、これまで色々と仕込んだ甲斐あって今は何でもしてくれる。
しかし、俺がゾクゾクするような、必死に快楽の沼に沈むまいとするあの健気な抵抗感はもうなかった。
(こいつ、バイトのときは今でも木村さんと楽しそうに話をしているのに...)
俺としては、もっと木村さんに対する罪悪感めいたものを持ち続けていて、セックスのときはもっと必死に堕ちまいとする姿を見せて欲しいところなのだが。
(いっそ、木村さんに高瀬さやかを寝取らせてみるか。それでもう一度...)
そう考えた瞬間、俺は菊池君の「寝取らせ」という性癖が少し分かった気がした。菊池君とは少しあり様が違うけどそれもアリか、そう思いかけたところで気づいた。
(そうなったら、そのときこそ彼氏持ちの女を寝取ることことになる。しかも、今度は相手が木村さん、リスクは回避すべし、だな。)
いや、折角なので木村さんの名前を少し利用させてもらうか、今度高瀬のところに行ったら試してみよう。