※この作品はR-18です。

雷夏先生とゆく、緑蜜高等学校ダンジョン部!!!   作:山下敬雄

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番外編 ダンおねちゃんねる1.00

てくてくチューブの生配信はダンおねちゃんねる登録者数栄えある1.00万人の記録達成を祝うコメントで溢れる。それはいささかよろこびすぎの狂喜乱舞といってもいいほどにコメントが一層に加速していった。

 

祝いの特大コーヒーゼリークレープを配信者、ゲスト、アシスタントの三人で攻略するように食べながら、彼女らのことを画面越しにみている視聴者もコンビニのコーヒーゼリーやクレープアイスを食べながら共にその雰囲気を分かち合う。

そんなめでたい尽くしのクリスマスイブを遠く繋がり合い祝っていく。とても和やかでほろ苦く甘く幸せな空間が、そのいつもの撮影部屋に形成されていた。

 

そしてその後もはっちゃけながらダンおねちゃんねるの快挙は祝われていったが……。

はっちゃけた末にワインまであけだした酒気ただよう2人の大人女子のかわりに、絶賛生配信中のパソコンにリアルタイムでながれるコメント欄を見ては読み上げていた海都は──なにやら祝いの言葉がいつやら転じていき、不穏な空気がながれはじめているのに気付いた。

 

「あのぉー、ダンおねさんなんかコメントのみんながきゅうに怒ってる感じに? なんだろ……これ?」

 

「ええどしたんどしたん? どすんどすんのよっこらなになにぃ? え、──せっかくチャンネル登録したのに約束がちがう? いつまでクレープ食ってんだ?? はてぇ? なんのことぉ?」

 

「やくそくの【1.00万バニー】? なにそれー? どしたのどしたのみんなー? ダンおねそんなのしらなーい? ねぇねぇ、やまだあきこなんのことか知ってるぅー?」

 

「いってんれーれーまんばにー……? んぼー? さぁ? あ、ひょっとして、やまだあきこちゃんねる(旧ますかっとまんぼーちゃんねる)がチャンネル登録者数0.5千人まであと37人なのとなにか関係があるのかなぁ?? んぼぼぉ?」

 

配信者たちがとぼけているうちにダンおねちゃんねるのチャンネル登録者数がそれはめりめりと……地味に減っていく。ささやかな抗議の意か? やけにコメント欄で熱心だった一部のものたちが、約束とやらを反故にされて怒ったのだろう。

 

しかしそんな減っていく配信者にとってのライフゲージにも等しい数字にも動じず……。

カメラからフレームアウトしたふたりは────

 

 

 

「「はい今とうろく解除した視聴者くんおつかれさまのざんねんムネンでしたー!」」

 

「「せーのっっ…! 今をときめくメモリアル!ハイシンシャふたりヤケクソの…【1.00万バニー】すっがたーーせっがさたーーーんだよーん! て?ちがったちがったぴょぴょんのぴょん、ヤケでもクソでもございません! キミとワタシの約束のダンおねちゃんねるチャンネル登録者数1.00万にん達成記念の貴重な貴重なかわいいかわいいバニーgirlすっがただぴょーん!! ぴょぴょーーん♡♡」」

 

「「はいはいはいはいはいはいアイっ♡♡ 兎にも角にもトナカイさんっ? 二兎追う者にプレゼント?(およよ?) ちょっと待ってよサンタさん! ダンおね覗いて落っこちた、ここまで観てきた視聴者に、一兎も得ずにはさせません! ここは異世界されども世界、流れモノではごぜぇますが…アイヤアイヤァ! ダンおねンボおね一世一代ひとはだ脱ぎ!! 忘れかけた夢がうごきだす! 今宵月は出ているか……まぁ出てもなくてもサテライトぉはさておいてっ! いっちょかましてやりましょう! うさうさうっさい史上最強女性配信者コンビがぁぁおとどけする……まだまだ聖夜にイブってぴょぴょってさわいでくううう生生生生生配信をまだまだナマナマせいだいに垂れ流していくうううう!!!!」」

 

 

 

減ったと思えばまた増えた。いや、減った分のそれ以上にチャンネル登録者数がリアルタイムでとめどなく増えつづけていく。

 

呑気にあけたワインにほろ酔いでさっきまでとぼけていたのは配信で飯を食うものたちの熟練の演技だったのか。

約束はヤケクソというよりはそれはそれは豪快に…それまで女子2人が纏っていた衣服パンツをぽいぽい映る固定カメラへと投げ捨ててゆき….。

さいごにバニー姿でぴょんと跳ね、映るカメラの左右から二匹で同時に登場した。

 

眩しくいろいろとあらわなバニー服姿のダンおねンボおねが、パパッと衣装チェンジに成功しフレームアウトしていた生配信へと再び可愛らしい長耳をたてて降臨したのであった。

 

馬鹿笑う二匹の兎女はテンションをぶちあげ、祝いのクラッカーをバズーカのようにあちこちに無限に乱れ打ちまくる。

 

女性配信者たちのとった奇想天外の行動きがえた衣装ひとつで、それまで場をただよっていた不穏な空気は嘘のようにひっくり返り変わった。

 

キラキラの紙吹雪と、カラフルなお祭りもようが宙を舞っている。さっきまでながれていた怒声のコメントを過去のログに置き去りにしさっぱり掻き消すクラッカーの音が、パチパチと拍手喝采するように撮影部屋中に弾けた────。

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