雷夏先生とゆく、緑蜜高等学校ダンジョン部!!! 作:山下敬雄
極上の剣と最硬の骨がぶつかり合った魔王城内謁見の間にて。
「まわりくどいなぁ、ちゃんとそのぶっとい骨でチャンバラ勝負しなよ、お偉い骨のお方がスカスカ音頭でびびってんの、」
「フッフ、ほざけ痴れ者め、そんなつもりはなかろうに」
「はは、」
地を這い伝う鋭い骨骨のマジックを、冴え冴えしい水のオーラ斬撃が剣から飛び破壊する。
寄ろうとする古井戸神子のその剣を近付けさせないように、ボーンクイーンはオーラを伝わせ隆起させる骨のマジックでじっくりと身を守りながらド神子の誘いに乗らずに攻めていた。
優勢なのはどちらとも言えない状況、しかし両者の思惑はお互いにじっくりと温め冷やしつつある…ある時を待ち噛み合ってはいた。
(我のオルラを勝手に操るヤツのオルラ操作術は油断ならん、その一点は我をも上回るだろう。しかし極上の一級品は剣を通してのもの。今まで見てきたどんな剣士よりもこやつは剣士らしくない…その剣は素直ではない我のようでもある…だが本質はまだまだやはり剣士。ヤツのオルラ剣操作術に対抗するには我とてちと骨の調整に時間がもう少しかかる、このまま骨草を撒きながら警戒させ時をかせげば抜かりなかろう。死んだ目の小娘がおもしろい…魔気薄き異世界の極上の戦力かフッフ)
(くりくりくりくりくりっくりあいしてる。はは、どしよ。あーー、ふたつ。お熱な赤蜜っちゃんのクールダウンまで粘るor 骨骨マン本体の体のオーラがさっきからおかしい気がするからちゃっちゃとド神子設計図大解放でパパッと勝つ。それとも──うちの天然と天才を待つかな、はは)
「パパッとかな。ド神子そういうとこあるからなー、はは、」
ド神子は秘刀名刀赤蜜がクールダウンし再び【クリティカルショット】を撃てる時を待つよりも、飛び道具を展開しながら何かを企むボーンクイーンへと、
両手にレアチップ珊瑚の剣と鱗の剣をとり──白い歯を剥き出しに、いきおいよくスピードを上げ仕掛けた。
「○×○【ド神子ドライブ】!」
ぐるぐると回る剣、即座に成す水流の2つの大車輪は、×ボタンで背から雷光発するド神子エンジンを起動しボーンクイーンへと走り出した。
▼
▽
骨が砕けて骨が舞う──そして歓声は鳴り止む。
シスターは担いだ十字架を地にどっしりと立てて遅れて葬った屍の山に祈り──ついでにやっと元気に降りてきた第七王女の体を摘み上げた。
「第七のクソガキ王女、遊びはしまいだ」
「ぬわっ!? えぇええーーー…でも今回も楽しかったでしょ? シスター?」
「楽しんで …ねぇッ!」
「あはははうっそーーバキボキぼーーんっさいっこーーあはははは」
あれだけいた骨のモンスターたちが今はあっけからんと、いない。緊張の戦闘を終えた海都はふかく息つく月山の元へと駆け寄った。
「月山さんやっぱすごいっすね! あの台風みたいなシスターに負けてない戦いっぷりっした!」
「べ、べつにぜんぜんっすごくないから!! 楽天くんもちょっとはが、頑張ったじゃん? 要所要所で盾の援護防御とかいつもの回復とか助かったし…」
「え、あはは…っすね。みん──」
「ねぇねぇねぇダンおねは? ダンおねだよダンおね、ダンおねは?」
「えっと…あ【巻く膜クレープグレープ弾】──ダンおねさんお疲れっす」
「あひははは、おぉほぉ死鳥舎くんの回復スキル老体にしっみるーー! きゅんきゅんっ! ってまだけっこーわっかーーい! 丘梨栄子(31)!あひははは」
「「……(だれ…?)」」
海都は傷付いた仲間をその回復オーラを含んだ技でお疲れの言葉とともに癒す。まだ吐い信気分のテンション高めのダンおねの一人芝居を……月山と隣り合わせでぼーっと見つめた。
そしていつの間にやら手にしたのは殲滅という名の勝利。
熱狂のボーンブロックコロシアムは去り、今や其処はもぬけの殻。生き抜いた5人の元へといい風が吹き抜けてきたこの円形劇場は残すところ────
見上げる実況席にはまだ1人。変わった骨のマイクを手にしたうるさい骨がいる。
「オウオウオウオウ、派手にやってくれたな。骨も残さず血気盛ん(血はない骨だけど)な野郎どもをしゃぶり尽くすとは痺れたぜ肉肉しい人類!」
「あぁ? なんだ煽り屋が煽ててお布施でもくれんのか? 告げ口したらかち割んぞ?」
「おぅ、もやしのもしや…優勝?賞金ッお宝ーー!? はいはーいダンおねはねぇ、ティラノサウルスをペットにして乗りたいのだー♡がうがうっ♡」
「何ふざけたこと言ってんの…ちょっと(がうがう…)」
「お宝…レアチップとか? っすかねぇ」
「楽天くんまでふざけないの」
「えぇ? あぁーえっとせっかくここまで頑張った感じなんでなんか月山さんにもこの
「ちょ…ちょっとぉ、ナニ言ってんの楽天くん…って別にうれしくなーーい!!」
「えぇ!? いやでも! レアチップっすよ??」
「あひははは女心を熟知するのはまだはやいねぇ…はいはーーいラクテンくん! ダンおねならそ──れ???」
浮かれた人間どもの能天気な会話劇に、
砕けた白いチリゴミと何やら不吉な風とオーラが、混ざり合い吹く。
掲げた髑髏型のマイクロフォンステッキへと渦巻きながら吸われ集まる。
『どうも勝手に盛りはじめやがってこのアオハル野郎、えぇワタクシぃ本日イマより実況のホネズナーあらためまして、散っていった骨カスどものタマスィーーをたまたまぁーもらいうけましてぇーこれにて全吸収ホネズナーのおおお……〝リッチ〟でぇーーーーす!!! オウオウオウオウオウオウオウオウ──全員血みどろに盛り上げてぶっ殺す!!!』
喋る実況骨のホネズナーは禍々しい成長を遂げる。
髑髏型のマイクロフォンステッキにボーンブロックコロシアム内の敗れ去った全てのチカラを吸収し、己への死する供物とし────
「ちょっと……」
「やばいっ……すね」
「あははははやったぁーまだまだぁバトルバトルぅーあははははがんばれがんばれ暴力シスターずぅ!!!」
「おいそこのベージュメット…第七のこのガキを連れて下がってろ。盾オトコ、レンガオンナ、私にお布施しろ。そっちの世界ってのの約束守るなら協力してやる、さいごの説教開始だ!!!」
「えっとそっすね…ハイ、了解っすシスター!」
「はぁ、なんかもう肩透かしは慣れたけど…これでさいごにしてよね! 【Sショット】×2!! 当然白星のハイスコアで、楽天くん! 雷せんっ…じゃァァなくてシスター!」
「ちょっとナチュラルにダンおねはぁ? とりあえず様子見で観客席に避難かにゃ? えっほえっほ急ぐよ第七ちゃんっって乳もむなーーッッあひははは!!」
「ぬやっ!? ダンおねなんかやわらかちからもちぃ? あはははがんばれがんばれシスター、らくてん、てくにかるすっぴんつきやならっら~~!!!」
ダンおねはシスターの言いつけ通り第七王女を担ぎ、安全な席へと避難を開始。
シスターは代わりに十字架の鈍器を背に担ぎ、聖なる羽のように二つのS字オーラブロックをその身に授かり装着した。
月山は銃と剣のスタイルで構え、海都は盾と銃のスタイルでいつでも2人を助けに動けるように目を凝らす。
そしてついに円形劇場の中央へと骨の大二脚が降り立ち地を揺らした。
巨大な骨の怪物リッチは商売道具であった大きなマイクロフォンステッキを、闘技場の覇者でありチャレンジャーである3人へとノリと勢いよく振り下ろした。
水流の車輪はスピードを増し目標へと二つの轍を描き、突き進む。
だが部屋を暴走する古井戸神子に対して湧き上がる骨のギミックが危険なルートを辿らせようとはしない。
雷光のエンジンを煌めかせながら危険な水流のドライブを続ける黒いパジャマの剣士は、道ゆく骨を上回る斬れ味で轢き砕きながら、────トツゼンひょいと車輪を外し目標へと投擲した。
骨を容易く斬り裂き先をゆく二つの青い円盤を阻止しようと、幾重もの骨が生まれ殺到し行手を阻む。
宙を飛び交い骨のマジックにぶち当たりながら勢いを失いつつある二つの水オーラの円盤は、突如その性質を遠隔にいるド神子の意思とパッとひらいたパーの両手のジェスチャーで変えた。
「──泡!?」
高速回転していたレアチップである珊瑚の剣と鱗の剣は、すべて御伽話の魔法のように泡へと還っていく。
「ド神子そういうとこあるからなー、自分で作るよりじぶんで食べる派ぁーー、はは、いいねそういう顔!」
円盤から派生した…軌道をかえて撃ち放たれていく泡のオーラ爆撃は、無視できないオーラ量を含んだ二つの円盤投擲の阻止に目を惹かれていたボーンクイーンに一泡食わせることに成功。
目標に向かってヒットし爆発する泡泡にアオく荒れていく視界、荒れていく戦場と流れに乗じて──このまま一気に詰め寄ったド神子だが、ボーンクイーンが見ているのはその赤目でだけではない。
〝ダダダダダダダダダ──〟
一層テンポを上げ勢いよく咲いていく骨の草を、黒パジャマの剣士は全て風に踊るように避けた。
「なにっ、骨草が出なっ」
不意に意図せぬバグが生じたのはボーンクイーンの死角足元。
いつの間にかそこにずぶりと刺さっていた一振りの剣は、刺さったポイントを中心に白い円形フィールドをその場に構築していた。
楽天海都のスキルチップ技…策咲クレープグレープ弾をド神子流にアレンジしたものであった。地に展開した聖なるフィールドは邪悪なる骨の発生を押さえつけ寄せ付けない。
「いくよ──、ここ、○×○○××○!!!」
一瞬、一瞬、一瞬の攻防のれんぞくでド神子が解放し繋げた技の設計図の数々はボーンクイーンの選択し繰り出す骨技を上回る。
そして──破茶滅茶に凄まじい水と雷オーラの連斬撃がボーンクイーンを襲いつづける。
それは技というよりは、ただのチャンスに出した思いっきり。
ついに黒ローブのターゲットを刻みに刻み、さいごには元いたブロック作りの王座へと凄まじい剣風剣捌きで豪快爽快に吹き飛ばした。
リズムよく叩き込める限りのコンボを出し切った古井戸神子は、疲れた剣先をだらりと下げ…大きくひとつ息をつく。
しかしその剣の道に浸ってきた剣士に伝う……手応えおかしく、宙に吐き出したそれは安堵の一息ではなく。
握っていた貝殻の剣は、保てず──その刃のカケラを赤い絨毯へと落とした。
「【リボーン…
ぐったりと王座に倒れ込んでいた、心骨の女王はワラいながらその妖しさを増した面を上げる。
刻まれ裂けた纏っていた黒いローブをゆっくりと脱ぎ捨てて────露わになる。
骨膜、冷たい褐色の肌に真っ白な骨のドレスを纏っているのは心骨の女王、その名に相応しい。
冠はいらない、二つの骨をアシンメトリーに生やし、あらたな生物の息吹を己へとふきこむ。
長い尾をゆらゆらと妖しく、リズム打ち。
ここに生まれ変わった【骨膜Ⅱ】を纏うあらたな心骨の女王がその姿を現す。
「随分と剣だけではなく頭を回したな…小娘が見かけによらずフッフ。魅せてもらった極上の斬れ味、味わい、変わる変わるふたつの属性オルラの余韻まで。そしてそんなクセのある貴様を倒すためだけにリボーン…我は〝ボーンクイーンⅡ〟剣と骨を交えながら貴様好みに変わってやったのだ、フッフ」
「はは……なるほど、それで尻尾も角もなんかよさげになってチャンバラは互角かな、」
「痴れ者め、これでも貴様のオルラ操作術は侮れん過小評価はせん安心しろ。骨膜だけではなくさらに我の天秤をいじり少し打ち出す我のオルラの性質を紐付け変化させたがこれだけではすぐに決着のつく変化ではないだろうな。だが貴様……我はボーンクイーンⅡ貴様より貴様のことを知っている、貴様が剣を打ち込む度に貴様の骨とカラダがじわじわと悲鳴を上げつつあることをな、フフ」
「いやいや牛乳はそこそこ好きだからさ、今から、もー、なんてないてやらないよ? はは、もーード神子の剣には飽きたって? こっちはちょっこしごずこずえ、けっこーあたたまってきたんじゃない? ははは、いいじゃん、ソレ、たのしそ続けてよ」
爽快にコンボを浴びせたはずが逆に貰った骨まで痺れるような硬い手ごたえに、また武器チップを手に取り召喚し直した復活した珊瑚の柄。
怖気なくもうひと勝負を要求──。
ド神子は生意気にもその切先を生まれ変わったボーンクイーンⅡへとくれてやっている。折れても折れても折れることのないその剣で。
「ハッハッハお前の泣き顔はどんな卑しい剣奴の決闘よりも価値がありそうだ。フフフ、ではもう一曲────薄ら笑いの小娘を直々にねじ伏せるのも悪くはない!」
「ド神子をねじ伏せる変な爺さんはいても、骨の婆さんがいるとはねぇー、はは。さいしょは…【握手剣】!」
骨のドレスを纏いパワーアップを果たしたボーンクイーンⅡは今度は自ら討って出る。
骨格を変え、硬度を増し、放つオルラに雑味を混ぜ、両腕から生やした愛刀ボーンソードで薄ら笑いをうかべるド神子へと全身の骨で襲いかかった。
古井戸神子は技の設計図を適時解放しながらボーンクイーンⅡをその剣で圧していた。特に常用していた水と雷、それともう一つ眠れる炎属性のオーラを時々無理くり閃きまじえながらボーンクイーンの纏っていた骨膜Ⅱの外骨格の強靭な硬度に対応した。
「そろそろ【
さらに古井戸神子は【握手剣】に成功。
再びボーンクイーンのオーラを見極め、交えた刃と骨刃からコントロールし、一閃──弾き飛ばした。
「フッフ、ほぉーよもやここまで我と我の世界が積み上げたオルラ操作術を赤の他人が理解しようものか」
不安定なオーラで刃を受けたボーンブレードはぼろぼろと崩れ去り、砕けた。
(ぴよぴよぴよぴよぴよっぴよふふふぅふふ、──まぁまぁ80てんいい感じかぁ、あーー、そろそろクリクリいけそうだから、△もえるのは運だから□でド神子ピースして死角をんーー)
相手の切り札にも上手く対応したド神子は戦いながらも思考する。いつ秘刀秘技であるソレをふらりと撃ち放ちどう当て決するのかを────
その時は来た。
しかし、
来たのは戦いの場に広がりつつある不吉な空気。
優勢に傾いていた天秤はぐらりと……また別方に傾き、幾多の骨骨が砕けてこの部屋にただようただならぬオルラは利用された。
「骨の成長が一度と誰がいった?」
「フッフ──【
起点物質を密かにその2本の頭の角とし、潤沢なボーンクイーンのブレンド調合されたオーラは部屋の空気を変え、空間の支配力が強まる。
その摩訶不思議な技を知らないド神子は対抗する術を持たず。ただただこの空間の支配権を奇怪を唱えたボーンクイーンへと明け渡していく。
「素晴らしいドレスには素晴らしい劇場が必要だ、フッフ」
手を広げ笑うボーンクイーンは古井戸神子を過小評価し侮ってはいなかった。その【骨膜Ⅱ】を纏ったのは最初から先の先の確実に勝利へと結びつく大技を放つため、更に特別なオルラを練り上げる時を稼ぐためであった。
「死のオルラ……天性の剣才をもつ貴様になくて死と生の間を永らえ生きる我の器に多分に備わる特別なオルラがある。ソレを我の通常オルラにブレンドし、ちと扱いは難しいがかようにな。差し詰め今の我はこの心骨の劇場を含め〝ボーンクイーンⅣ〟随分と長く楽しませてくれたな小娘フッフ、我にここまで迫った相手はそれこそ片手で指をゆっくり折り数える程だ、ハッハッハ」
「なぁーる……なぁんか握手する度にモヤついてると思ってたんだわ、あぁー、この変な風、パンダフルウーマンが開けじともったいぶっていたやつね」
一見すると心骨の劇場などは其処にはない。先程と何の変わりもないように見える戦いで荒れた空間、魔王城の謁見の間。
だがしかし古井戸神子はぴりぴりとその肌に感じる、イヤな空気を全身に浴びている。さらに自分が接する地、ここに立っていて立っていないようなアウェイの感覚をも。
「今やこの劇場の全てが我の心骨である、骨草をいくら生やそうともリミットという概念はない! フッフ!!」
「そーゆー、のか、真剣とかっ、じゃないねっ! ダンジョンっ!」
既に再び戦いの火は灯され始まっていた。
ボーンクイーンの意のまま思うままのポイントに、遠慮のない肉を抉る鋭さを誇る骨草があちこちに咲き乱れていく。
ただの骨草ではない今までとは違う、量と、勢いと、次々と咲き誇る生命力が。
ド神子は雷光のエンジンであちこち側面天井空間を走り跳ね、水流の刃の車輪で串刺そうとする骨草を刈りつづける。
そしていつぞやと同じく投擲、水の円盤が二つボーンクイーンの元へと向かっていく。防御兼攻撃へと転じた。
「おっと【
〝がががががが────〟
技と技が衝突する激しい轟音を立てて、水の円盤を放った攻撃の隙に、逃さず迫りきた際限のない骨草を全てド神子の対応し放った白い雷は焼いた。
「さぁて、めっちゃ困ったんだけど。ガードボタン押しっぱでどうくりくりする…やりくりのド神子……あーー、はは。トーガ、旧ダンジョン部もこんな感じのに当たったのかな、ははは、────納得できそーなお墓参り、じゃんっ、」
最近手に入れたご愛用の防御ボタンを押す。
ふわりと着地し白いクレープフィールドを構築し防御を固めて、殺到する骨草を焼きながらじっくりと様子を窺う古井戸神子。
ひとつ伝う汗がまた黒い薄生地のパジャマを濡らして、かのじょのカラダを冷やしていく。
やがて相手のディフェンス力を試し終えたド神子の頭にはもう一つ、しかなかった。
どこかのタイミングで攻撃の比重を100ある100近くにし、神牙流秘刀秘技【クリティカルショット】最も威力と速さに信頼を置けるイチゲキを放ち、イチゲキで勝つ。
ド神子のニヤリと見つめる先──ががっ、と、何かが刺さり詰まる歯切れの悪い音が響いた。
2振りの剣は巨大な白い右手のユビユビに突き刺さり、剣が刺さった太い薬ユビと中ユビの間がじんわりと開けていく。
覆い被さり守りつつむように、どこからともなく出現した…不気味なオーラを放つ巨大な白骨の右手、その手中には、
妖しいダークガーネットの赤瞳が骨影に輝き、ワラっている────
ついに余す事ない歴ある本領を発揮しつつある心骨の女王、ボーンクイーンⅣが。