作者「さっさとエロを書きたい!」
天の声「わかる」
作者「でもそこに至る過程も大事だよね!」
天の声「…まぁ、わかる」
作者「2話消費、しかも文字数一万字超え」
天の声「舐めとんのか?」
作者「だ、だって…主人公の設定とサブキャラの心情も描写しないと…」
天の声「んなもん序盤の地の分で適当に殴り書いとけば十分じゃろがい!!」
「ご馳走様でした」
川神院のユウの部屋。
百代から部屋で待機していろと言う指示の下、ユウは言われた通りここで百代の帰りを待っていた。
その途中、百代の言った通りデリバリーが届いた。まさか本当にあいつが俺に飯を奢るとは、と半信半疑だったために開いた口が塞がらなかった。
だが好意であるのは間違いない。ありがたくいただくことにして、空腹な腹を満たす。
空になった皿の前で手を合わせて、行儀良く頭を下げる。こう言った所作も、川神院での鍛錬の賜物だ。百代はあんまりやらないが。
「ふぃー、しかし美味かったな」
送られてきたのは、特上鰻重、スッポン鍋、そして赤マムシドリンク。どれも精のつく料理で、体がへとへとになっているためにとってもありがたい食事だった。
汗が出てくる。料理の効果が早速現れ、汗だくだった体にはさらに雫が滲み出てきていた。体もポカポカと温まり、早く風呂に入りたいと思いながら百代を待つ。
時刻は既に夜。
日も静まり返って、街の明かりがチラホラと灯っていくのを眺めながら、ユウは呟いた。
「静かだなぁ」
武の総本山、川神院。
武を極めんとする修行僧が毎日、汗水垂らして己を鍛える聖地は、驚くほどの静寂に包まれていた。
いつもなら、踏み込みの鍛錬で地面が揺れ、正拳突きの鍛錬で空が揺れ、動作の度に放つ掛け声が川神院を揺らす。
ここはそんな場所だった。
しかし今では人の声一つない。
川神鉄心総代とルー師範代は、修行僧達をつれて川神大戦の戦場の後始末をしている。用意された山、森、広野は生徒達の戦闘によって無惨な光景へと変わり果てていた。それを今日中に元に戻すと言うのだから、さすがは日本の最終兵器と呼ばれるだけはある。
川神一子は、風間ファミリーの打ち上げに。
特攻隊長として前戦で戦い続け、仲間達と共にもぎ取った勝利。今頃、秘密基地である廃ビルで武勇伝を語り合っているに違いない。
百代は大和と翔一に呼び出されて。
この用事が終われば、すぐに戻ると言っていた。
そんな訳で今、川神院にいるのはユウ1人。こんな広い屋敷の中で1人ぼっちというのは、なかなかくるものがある。寂しさを感じながら百代をまだかまだかと待ち続けていると、
「空から美少女参上!」
彼女はやっと現れた。
空から舞い降りて、ユウの前に立つ。
まさか百代は風間ファミリーの打ち上げに行って、自分はこのまま放置されるのではと思っていたが杞憂だったらしい。
百代の掲げているものは『誠』。
嘘をつかず自分に正直、である。
そんな百代が約束を反故にするはずがなかった。
ずっと昔からの腐れ縁だと言うのに、なぜ心から信じてやれないのだろうか。
「はぁ〜」
「どうしたユウ?ため息なんて吐いて」
「いや、なんというか……捻くれた考えしてた自分が恥ずかしくてな」
やれ百代は飯を奢らないだの、
やれ相手を放置して自分だけ楽しむだの、
ユウは淀んだ自分の精神を恥じる。
強さだけでなく、これもどうにかしなければならない。でなければ、また才能に自惚れていた過去の自分に戻ってしまいそうな気がするからだ。
しかし、今はそれは頭の片隅に置いておく。
「お、ちゃんと完食してるな?風呂にも入っていないし、偉いぞ」
床に置かれた、空になったデリバリーの料理。そして風呂にも入らず、そのままの状態のユウを見て百代は満足そうに頷いた。
「さあ、さっさと命令しろよ。早く終わらせようぜ」
「そうだな、それじゃあ……」
さて何を命令されるのか。
何があろうと了解し、さっさと終わらせて風呂に入って寝る。ユウの頭の中はこれからのプロットを思い浮かべて、百代の言葉を待った。
そして……
「セックスしよう、ユウ」
ユウの中で時が10秒止まる。
百代の言葉に、脳が理解を拒む。だが理解せねばと言う本能がせめぎ合い、10秒間だけ石像のように固まった。
セックス?
SEX?
SとEとXでSEX?
性行為の意味。
男と女が行う子孫繁栄の行為。
保健体育で勉強した。
というか、人間ならみんな成長とともにその知識は培われるもの。
ソースは様々。
ユウも立派な男子。
SEXの意味を理解している。
だからこそ、ユウは百代に問い返した。
「待ってくれ、どういうことだそれは⁉︎」
「言葉通りだ。おちょくっている訳じゃないぞ。本気で私はお前とセックスがしたい」
真っ直ぐな瞳でユウを見つめながら、百代ははっきりと答えた。その口で、お前と性行為がしたいと。
聞き間違えた、言い間違えたなどの逃げ道は存在しない。はっきりとユウの耳に届き、嫌でも受け取らなければならなかった。
「なんで俺と、どういうことなんだ……」
「ここまで言っても察しが悪いとは。バカ、女の子に言わせるなよ」
今のこの場を照らすのは、月の光のみ。月光にうっすらと照らされる百代の顔は、赤く染まっていた。ある感情によって鼓動が高まったことによる赤面だ。
両手を後ろにやり、モジモジと体をくねらせる。そこには武神と呼ばれる最強の武士娘の姿はなく、ただ1人の恋する乙女が立っていた。
上目遣いで乙女は言う。
「ユウ、私はお前のことが好きだ」
「……」
水面から顔を出した魚のように、目を見開き口をぱくぱくさせる。言いたいことが山ほどある、それをどの順から言っていけばいいのかわからず、ユウは間抜けな顔で固まっていた。
そんな彼に構わず、百代は続ける。
「この気持ちに気づいたのは、中3の頃だ。まだ気づかないか?今までアプローチしてきたんだがな」
中3、その言葉を聞いたユウの頭の中に、走馬灯のようにこれまでの百代との思い出が流れ込んだ。
あの時から、百代の態度とユウを見る目が変わった。ともに切磋琢磨し合うライバルから、どこかトロンとした目を向けるようになり、ボディタッチが多くなってきたのだ。挑発だと思っていた。負け続きの自分をバカにしているからだと、だが違ったのだ。
水城ユウはようやく理解した。
今までが、百代の恋心からくるものだったと。
恋心を理解したことで、今までの百代に対して行ってきた自分の態度が一気に道化のように見えてきた。同年代や後輩の女子から告白されたことも何度かある。クラスメイトの友達からは、お前はイケメンでモテる、と茶化されたこともある。
打倒百代を掲げていた彼は告白を断り、茶化されるのも興味ないと切り捨ててきた。それが今になってこんな形で帰ってくるとは、全く自分は救いようがないと膝をつく。
「なんか、悪かったな…」
「全くだ。
「はは、それがお前らしいわな」
百代の恋心は理解できた。
だが一つ心残りがある。
「直江と風間はどうするんだ?あいつら、お前のこと好きなんだぞ」
川神大戦が始まる前のこと、助っ人に呼ばれた時のこと、ユウは大和に百代のことが好きかどうか問い詰められた。
あの時の大和は真剣そのもの。しかもユウはその恋心を応援するとまで言ってしまったのだ。
対して百代は、
「ああ、それならさっきフッた」
「えらくはっきり言うんだな…」
やはりと言うべきか、川神大戦が終わった百代のやるべきこととはそれだったらしい。
大戦で勝利した大和と翔一からの告白。二人から想いを伝えられ、どちらを選ぶのかという。
それに対して、さも当然のように百代は二人の告白を断ったのだ。
大和と翔一が百代を好きなように、百代はユウのことが好きだった。人間の関係とは複雑なものである。
「で、お前の答えを聞かせてもらおうか」
「そうだな……」
膝をついた状態から立ち上がる。
想いを告げられた時はあまりのことで頭がパンクしそうだったが、今では色々なことを整理することができてむしろスッキリしている。
百代と対峙し、ユウは答えた。
「悪いな、百代」
「……」
「俺はお前を尊敬してる。これだけは本気だ。でもそれは、武道家としてだ。異性としてお前を受け入れようとは思えない」
「……」
「今までお前の気持ちに気づいてやれなかったのは、本当に悪かったと思ってる。俺の落ち度だ。今度からはちゃんと人の気持ちに気づけるよう努力するよ」
「……」
「さて!そうと決まったらこの話は終わりだな!」
「……」
「お互いの気持ちを曝け出したし、長年の悩みも解消したし、いい気分だわ。これからはいつも通り、切磋琢磨しようぜ」
「……」
「じゃ、俺はもう風呂入って寝るわ。百代は〜……風間のお供の打ち上げに行ってやれよ。曲がりなりにもお前に勝ったんだ。褒め言葉の一つでも送ってやれ」
そうと決まれば早く風呂に入って寝よう。
本当今日という日は濃く、長い一日だった。
もう体がへとへとだ。
風呂場へ向かうため、ユウは百代に背を向けて襖に手をかけた。
「?」
が、それが開かれることはなかった。
取手に指をかけて軽く引いてやるだけで開くだけのそれは、微動だにせずユウの道を塞いでいる。違和感を感じて、両手で力づくで開こうとするもののやはり襖が動くことはなかった。
鍵がかかっている訳でもない。ドアではなく襖なのだから。ならば何か引っ掛かっているのだろうか、部屋は暗いため目を凝らして襖を凝視していると、半透明な薄い膜が張られているのが見えた。
否、襖にだけではない。ユウと百代がいるこの部屋全体が膜に覆われている。それが、ユウが部屋を出ようとするのを拒んでいたのだ。
この膜に、ユウは見覚えがあった。
「結……界……?」
川神流の結界術。武道大会で選手の攻撃が観客の方へ向かわないよう、百代と鉄心が戦う際に衝撃を外へ漏らさないようにするなどでよく張られる、気によって形成される結界だ。
頭の中に最初に浮かんだのは、誰がこの結界を張ったのか。
ユウは気のコントロールは得意ではない。結界を張ったり、気弾を発射したり、気を火や水などの属性に変えるなどという芸当は不得意だ。
できるのは基礎中の基礎。気を体に纏わせて身体能力を上げるのが、主な利用方法である。それを極限まで高めることで、ユウはこの強さを手に入れた。
だから結界を張ったのは、今この場にいるユウを含めた二人のうち一人。それは考えるまでもない、今真後ろにいる彼女だ。
そして何のために張ったのか、それを考えた瞬間、胸の中から違和感が込み上げてきた。
無意識に考えまいとしていた、百代が行った数々の不自然な行動。それは点となり、線となり少しずつある“答え”に結びついていく。しかし、ユウはその“答え”を受け入れようとしない。そんな、犯罪のような真似、あの百代がするはずがない。そう何度も自分に言い聞かせる。
だが、一度彼女を怪しんだ心は“警告”としてユウの耳元で囁き続ける。
———なんでこの場所なんだ?
———告白ならもっと、ロマンチックな場所があるだろ?
———なぜ誰もいない時に、閉じ込めるように。
———まるで計画されていたかのようじゃないか。
———服装もそうだ。汗まみれのボロボロな姿で告白なんてするか?
———料理も不自然だったよな。何でこんな精のつくものばかり。
———まるで
———もうわかってるんだろ?
———絶対に振り向くな。
———逃げろ!
———早く!
(やめろッ!そんなこと考え———)
「ユウ」
「ッッッ⁉︎」
たった一言。
背後から放たれた百代の声は、耳の中を舐めるかのような色気を孕んでいた。触れられてもいないのに、ゾクゾクと背中を撫でられているかのような感触が走る。
ゆっくりと、ユウは後ろを振り返る。
逃げろ逃げろ逃げろ!と警告が脳を叩くが、百代を信じたいという想いがユウの体を動かした。
「———」
布団が敷かれていた。
ユウがいつも使っている布団だ。
いつの間にか、音すら立てずに広げられたそれの真上には———メスになった川神百代が立っていた。
「え———」
「ふーっふーっ…❤︎」
そこには、ユウが知っている川神百代の姿はなかった。理性という鎖は、完全に引きちぎれていた。隠す気のない性欲により、全身は興奮の熱で多量の汗をかいている。頬は真っ赤になるほど上気、息は荒くいつものクールな表情は獣のような顔によって塗りつぶされている。
そしてその獲物は、自分だ———とユウが気付いた時には既に彼女の顔は息がかかる程に肉薄していて。
「んんぅっ⁉︎」
「ふー、ふーっ❤︎ちゅっ、ちゅぱっ…あぶっ、んぶっじゅるるっ❤︎❤︎ぷはっ…はぁ、はぁ…❤︎あぶっ…ぐぷぷぷぷぷっ、じゅるるるるっ…❤︎ちゅっちゅっ…れろっ…じゅるるるっぷはぁっ❤︎ふー、ふーっ❤︎」
口元が塞がれたと気付いた次の瞬間、百代の蹂躙劇が始まった。その瑞々しい唇をユウの唇と併せキスをしたかと思うと、次の瞬間には吸い付き、舌で嬲り、呼吸するため口を離して頬に優しく当てて再び口へ……と、激しい水音を立てて彼の顔をふやかしていく。
まるで性交でもしてるかのような水音は部屋中に響くが、百代は気にも留めない。
ユウはと言えば意識が一瞬飛んでいた。だが彼女の痛みも感じる愛情表現に引き戻され、しかしその力に抗えずされるがままになっていた。
「んちゅっ、じゅるるるっ…❤︎さわっ、れんちゅっ❤︎…ここ…❤︎」
そんな手持無沙汰なユウの手を見て百代はその両手を掴むと、それぞれを胸と秘所にあてがう。柔らかくハリのある胸は彼にとって未知の触感であり、ぐにゅうっ❤︎と指が沈み込む感覚に電流が走る。秘所は太ももに至るまでぐっしょりと濡れており、彼女が如何に興奮しているかをユウに教えていた。
その二つの触感に魅了され茫然としているユウに、再び百代はキスの嵐を降り注がらせるのであった……
(ヤバい、戻って……これなく、な———)
カケラ程度に残った理性を振り絞ったユウは、胸と秘所にあてがわれた両手を百代の肩に移動させて、無理矢理引き離した。
チュプッ——互いの口の中でブレンドさせた涎が、2人の舌の先端を繋げている。それは離れたくない、まだ繋がっていたいという百代の意思のように伸び続け、やがてぷつりと切れた。
「はーっはーっ…❤︎」
あれだけやってまだ足りないらしい。百代は下品に舌を出し、ベロンベロンと動かしている。まるで別の生き物のようだ。
見つめ合う中でユウは見た。彼女の瞳の奥が❤︎となって、自分に狙いを定めている。
ゾクリと、恐怖心が全身を駆け巡る。一手の遅れが命取りとなることを悟り、すぐにある場所へ手を伸ばす。
川神院はその強さゆえに、あらゆる勢力からの襲撃も少なからずあった。それゆえに、すぐに異常事態に対応できるようにするため、院内には飾りとして武器があちこちに置かれている。
ユウの部屋には木刀が。それに向かって手を伸ばし、この結界を破って外へ逃げる。あとは鉄心のいる方へ全速力で逃げる。これが最善だ。
……が、無情にもそれは叶うことはなかった。
「させるか!」
「がぁっ⁉︎」
木刀を手に取るよりも先に、百代の手がユウの手を掴んだ。そして一本背負い。抵抗もできず、受け身も取れず布団に叩きつけられる。
(力が……出ねぇ……‼︎)
それもそのはず。ユウは今日、川神大戦で全力で百代と戦ったのだ。持てる力全てを注ぎ込んで、勝利をもぎ取ろうとして、負けた。
対して百代は瞬間回復によって、傷も疲労も一切ない。気もまだまだ余裕があり、万全の状態であると言っていい。気も体力も使い果たした今のユウが、武神から逃げることなどできるはずがなかったのだ。
おそらく、これも百代の策略。肉食獣はまず獲物を弱らせてから食う。川神大戦という戦場に立った時から、もう狩は始まっていたのだ。
「ふふふ、もう逃げられないぞユウ!」
倒れた愛しき彼の胴へすかさずのしかかり、両腕を掴んで起き上がれないよう押さえつける。再びキスの嵐をしようと、ベロベロと舌を突き出して顔を近づけてくる百代に、ユウは叫んだ。
「ま、待て百代!一旦落ち着け!絶対おかしい!」
こんな、強姦みたいな真似!
「こんなの本当のお前じゃないだろ!」
「本当の私……か……」
唇が重なるまでほんの数ミリのところで、百代はピタリと止まった。顔を移動させて、ユウと目を合わせる。その距離は互いの吐息が鼻腔をくすぐり、いやでも口の臭いを嗅がなければならないほどに近い。
「聞くが、お前にとっての本当の私は何だ?」
「それは……」
水城ユウにとっての川神百代というのは、一言で表すのなら憧憬だ。
強く、誰よりも強く気高い。男として生まれたのならば、誰もが一生に一度世界最強を夢見る。その存在が自分の近くにいる。それを越えたくて、剣を振ってきた。
いつしかユウにとって百代は越えるべき壁だけでなく、憧れの存在として認識するようになった。傍若無人で狡賢く、女好きのバトルマニア。およそ乙女とは言い難いが、どこか人を惹きつける魅力を持っている。だから一子は姉として慕い、大和も翔一も惹かれたのだろう。
しかし、それは川神百代なのだろうか?それは、ユウ個人が見た百代の印象をイメージとして投影し、押し付けているだけなのではないだろうか。
「本当の私は、私しか知らない。ジジイも、師範代も、ワン子も、大和も、ファミリーのみんなも、学園の奴らも、本当の私を知らない」
それを知るのは、この世で1人———
「私が私を自覚したのは、中3になってから……お前を欲しいと思ったあの日からなんだよ❤︎」
今までこの想いを押し留めてきた。
強烈な欲求を、理性と常識という名の扉と鍵で閉じ込め続けてきた。
だが器には必ず限界が来る。
彼の姿を見る度に。
彼に見つめられる度に。
彼に声をかけられる度に。
彼と戦う度に。
日を追うごとに、もう我慢なんてできないぐらいに欲求は高まってくる。
そして今、そのタガが外れてしまった。
解放された獣は言う。
「本当の私を知るのは、お前だけだ。ユ・ウ❤︎」
理由はよくわかった。現実を受けとめよう。
だからと言って、それでも足掻くのをやめるつもりはなかった。
「断った、はずだぞ……!」
百代への告白は、ちゃんとNOと言ったはずだ。
だからこの話はもう終わりだと。
「お前は一回負けた程度で、勝利を諦めるのか?」
その言葉に、脳に衝撃が走った。
何度も百代に負けては挑んできた。敗北したからといって、挑み続けてはならない道理はない。その言葉を胸に、ユウは百代に負けては鍛錬を繰り返し再び挑んできた。
百代は言う、それと同じだと。告白を断られたからといって、相手へのアプローチを続けてはならない道理はない。その言葉を胸に、百代は断られようともその手でユウをものにするまで止まるつもりはないのだ。
だがそれとこれとは別だろう。
今やろうとしていることは、人の尊厳を奪う行為と同じ。
だが、百代はユウの耳元で囁く。
何度も、何度でも、私はお前を犯す。
たとえ学園を卒業しても、社会人になっても、ヨボヨボのババアになってもお前を犯し続けてやる。
それが終わるのは、お前が快楽に堕ちた時だ。
「堕ちた後も犯すがな❤︎」
(ダメだ、この女……)
聞く耳を持たないのがこんなにも恐ろしいとは、ユウは戦慄する。しかも自分が百代に対して今日述べた言葉をそのまま返されてしまった。
抜け出そうと抵抗する力が、緩む。
その隙を百代は逃さなかった。
ユウの両手首と両足首に圧迫感が襲う。しまった!と、再び体に力を入れるが上手く動くことができない。見ると、気によって形成された手錠のようなものが体の自由を奪っていた。
百代がそっと、押さえつけていたユウの腕を離す。これでもう逃げられない。あとは愛と性に飢えた獣のされるがままだ。
布団の上で大の字に拘束されるユウと、それにのしかかり見下ろす百代。川神大戦が終わった時と同じ構図だ。違うのは、これから何かが始まると言うことだ。
「さぁ、始めようユウ❤︎」
動けなくなったユウの制服に手をかけ、百代は思いっきりそれを引っ張って引き裂く。ビリビリに破けて無残に宙を舞う制服と、その制服に包まれていた彼の肉体が露わとなった。
「———美しい」
それを見た百代が呟く。
細身でありながらも、引き締まった均等の取れた肉体美がそこにあった。岳人のような、ただ無計画に鍛えて増やしただけの筋肉などではない。見せるのではなく、使うための筋肉。腹筋は六つに割れ、胸筋は大きすぎず小さすぎないサイズ、腕も刀を自在に振るために太くしなやかだ。
百代の瞳には、ユウの肉体はまさにご馳走のように映る。今夜は最高のディナーであるといえよう。ジュルリと、口から溢れた涎を舌で舐めとる。
「こっちも脱がなければな」
彼だけが裸など、フェアではない。
百代は羽織っていた制服を脱ぎ捨て、シャツのボタンに手をかけた。
愛する人の目の前で始まるストリップショー。
魅せるのは川神百代。
客は水城ユウ、ただ1人。
プチ、プチ、一つずつボタンが外れていく音と、肌とシャツが擦れる音が静寂の中で嫌によく聞こえてくる。スルリとシャツが百代の体を滑り落ちると、その肉体美が露わになった。
どれだけ武神、怪物と恐れられても、川神百代は生物学的にはれっきとした人間の女だ。武道家として鍛えたことにより、その体はまさに芸術のように美しかった。無駄な脂肪はなく、くびれはキュッと引き締まっている。肌は絹のように滑らかで、ついさっき大戦で斬られ殴られ続けたと言うのに、瞬間回復によってシミひとつない。
何よりその胸。90cmを超えるたわわに実ったその爆乳は、黒いブラジャーに包まれていながらも大きさと存在感を失うことはない。寧ろ食い込んでいる為強調されており、たぷんっと波を打つ。
どれだけの男がこの胸を見て劣情を抱いたことだろう。弄ぶ自分を想像したことだろう。
月夜に照らされる武神の裸。
それは世界の名画すらも霞む美しさだ。
流石のユウも、生唾をゴクリと飲み込む。
「これでお揃いだな」
さらにスカートのジッパーを外し、無造作に投げ捨てる。
百代が身に纏っているのは黒のブラジャーとパンティーのみ。しかも男の性欲を刺激するデザインの、いわゆる勝負下着だ。
「下はまだ脱がさないぞ。そこはメインディッシュだからな」
まずは前菜、上半身を犯す。
天の声「おい、前菜行く前に終わったぞ?
どうなってる?
SEXはどうしたんだよ、SEXはー⁉︎」
作者「まず過程が大事だと思いまして!」
天の声「クソボケ‼︎R-18の自覚あんのか⁉︎」
百代に性的に襲われたら誰も逃げられねぇよな
※IFルート読みたいですか?
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