日付が変わる時刻。今日も彼女はあの場所で私を待っている。
「お待ちしておりました」
月明かりに照らされる彼女の姿は幻想的でとても美しい。それと同時に儚さもあり。まるで既にこの世に居ないような……そんな雰囲気を纏う彼女に私は惹かれていく。
「"君の事をもっと知りたい"」
その問いに対して彼女は微笑みながら隣に座って「私もあなたの事が知りたいです」と答えてくれた。
その後彼女の口からは信じられないような事を言われた。そのどれもが信じられるような内容ではないが彼女は嘘をついているようには見えない。何より彼女の事を信じたい。
「……後輩ちゃんにも話していない事まで言ってしまいました。あなたと居るとなんだか安心して、ついつい話してしまいます」
「"そっか……なんだか嬉しいな。アビドスの子達は基本私には関わってくれないからさ。君がこうして話してくれるだけでも満たされるよ"」
「私で満たされる……そう思って頂けるのであればとても嬉しいです」
口ではそう言うも何かを思い出したのか寂しそうに笑う彼女。その姿を見て思わず抱き寄せてキスをした。舌も入れて彼女の口内を隅々まで侵食するように。
「………」
何も言わずに受け入れてくれる彼女。そのまま終わるはずもなくお互いに服を脱いで裸で抱き合う。
「不思議です……こうしているとどんな不安も吹き飛んでしまうような心地よさがあって……とても暖かい……」
「"……うん、私も同じ気持ちだよ"」
その日はそれ以上の行為を行う事なく抱き合って一夜を過ごした。
「"……やっぱり居ないか……"」
朝になると彼女は消えてしまう。まるで存在していないかのように。だが彼女は確実に存在しているのだ。ほんのり残った温もりがそれを証明している。
……何度か彼女と出会っていく中で分かった事がある。彼女と会える日は学校内に誰も居ない時。そして夜の間だけ。どちらかが欠けていると彼女は姿を見せてくれない。最近はアビドスに行っても他の生徒や黒服がいる事が多く彼女としばらく会えていない。
「先生、最近上の空になる事が多いですけど大丈夫ですか?」とユウカに心配される程だ。その場では「"大丈夫だよ。最近寝不足で……"」と誤魔化しているがそろそろ限界だ。彼女に会いたい。何がそんなに自分を惹きつけているのかは分からないが今夜もアビドスに向かう。
倉庫に行くと彼女はいた。目が合うといつものように微笑んでくれる。そんな彼女を乱暴に押し倒して愛撫を始める。
「……久しぶりですものね。好きなだけ私の身体を使ってください」
全てを受け入れてくれる彼女に私は本能のままに性をぶつける。
顔に、身体に、中に自身の性液を出して自分色に染め上げる。嫌な顔一つせずむしろ欲しがっているようにも見える彼女。いつしかそんな彼女の虜になっていた。
「んっ……今日は一段と激しいですね……」
「"しばらく会えてなかったから……抑えられなくて"」
「ふふ……その想いを全部ぶつけてください」
そう耳元で囁かれて僅かに残っていた理性は失われ獣となり彼女を乱暴に犯し始める。先程までの甘々な性行為とは違いただ快楽を満たす為だけの欲に従う行為。
「あぁ……♡あなたの愛を感じます……♡」
彼女と繋がっているだけで抑えられなくなるほど愛おしくてたまらない。彼女ともっと気持ちよくなりたい。その一心で無我夢中で交わっていると気がついたら夜明けに買っていた。彼女は精液まみれになって幸せそうに眠っている。その姿が愛おしくて思わず口付けをしてしまうが起きる気配はない。そのまま眺めていようと思っているとある事に気がついた。彼女が消えないのだ。いつも目を離した際に居なくなってしまう彼女が目の前にいる。……やる事は一つだった。
ーーー
自宅に帰って一息付く。隣には眠ったままの彼女が。……そう、アビドスから連れて帰ってしまった。バレたら大変な事になると分かってはいるのだが欲が抑えられなかった。しかし太陽が昇る時間になっても彼女が側にいるという事実に勝る感情はなく、そのまま抱きしめて眠りについた。