※この作品はR-18です。

媚薬精液   作:微熱@

1 / 7
媚薬精液(1)

 いつものメディカルチェック。

 ブリーフ一枚の姿で診察台の上に横になることにも、もうなれた。

 青白い光が体をなぞっていくのを見ていると、自分が巨大なコピー機にでも掛けられたような錯覚を覚える。

 

「いいわ。起きて」

 

 スキャンが終わり、リツコに言われてシンジは診察台から降りた。

 検査結果が表示されているモニターを覗き込んでいるリツコの前に行く。

 

「特に異常は無いわね」

 

 何度も繰り返していることとはいえ、いつも結果を聞く前は少し不安になるから、異常なしと聞いてシンジはほっとする。

 

「でも――」

 

 リツコは言葉をいったん止めて、視線をやや下げた。たどってみると、シンジの股間のあたりを見つめている。

 

「シンジ君、ちょっと下着を下ろして、ペニスを見せてくれるかしら?」

「え、えぇ、な、なんでですか?」

 

 シンジは、わけが分からずに悲鳴を上げた。

 

「別に変な意味で言ってるわけじゃないわよ。ただ、あなたは体つきも顔立ちも男っぽくないし、男性ホルモンの分泌が少ないんじゃないかと思って。確認したいのよ」

「…………」

 

 検査とはいえ、さすがに性器を晒すのは躊躇われた。

 

「恥ずかしがることなんてないでしょう。ここでは私は医師だと思ってと、言ったはずよね」

 

 確かにそうなのだが。シンジは室内いるもう一人の人物に視線を向けた。

 その人物は端末を操作する手を止めて、興味津々といった表情でこちらを見ていた。視線がぶつかって、彼女は慌てて操作を再開させる。

 

「マヤ、しばらく向こうを向いていなさい」

「は、はい」

 

 リツコに注意されて、マヤはこちらに完全に背を向けた。

 

「これでいいわね。私には、あなたの健康を管理する義務があるの。さっ、ペニスを見せて、これは命令です」

 

 静かながらも決然と言われて、シンジはしぶしぶブリーフをずり下ろした。

 リツコの手が伸びて、無遠慮にシンジの性器を触診する。うつむいていたシンジは、それを見ないように正面を見据えた。

 

(あぁ、そんなに強く触られたら……)

 

 声が出そうになるのは必死に我慢する。これは検査なんだと、何度も呪文のように唱え続ける。

 リツコの手が離れて、

 

「やっぱりすこし小さいみたいね。陰毛もまったく生えていないようだし」

 

 言われた言葉に、シンジはショックを覚えた。

 

「ち、小さいんですか?」

 

 今まで他人と比べたことなんてなかったから、分からなかった。大きいとは思わなかったが。

 

「ええ、すこしね。まあ、成長はこれからだから不安になる必要ないけれど。でも、小さいわね」

 

 また小さいと言われて、不安になる。

 

「あ、あの――」

「ホルモン注射しておく? 継続的に打つ必要があるけれど」

 

 成長させる方法を聞こうとして、それはリツコに先回りされた。

 シンジは、一瞬だけ迷って――注射は嫌いだ――注射をしてもらうことにする。

 

「お、お願いします」

「そうね。そのほうがいいわね。いくらなんでも、ずっとこのままじゃ問題があるわ。マヤ」

「はい」

 

 マヤは素早い動作で注射器を用意して、リツコに渡す。

 シンジは腕を差し出した。が、

 

「違うわよ。これは腕にするんじゃないの」

「え、じゃあ……?」

 

 どこに、と聞く前にリツコは、晒されたままだったシンジのペニスの付け根に針を差し入れた。

 

「ひゃぁっ!」

 

 大声で悲鳴をあげる。痛み自体はちくりとしただけでそれほどでもなかったが、精神的なショックが大きすぎる。こんなところに注射するなんて。

 

「これでいいわ。服を着て、今日はもう帰っていいわよ」

 

 注射を終えたリツコは平然と言った。

 

「いきなり打つなんて酷いです……」

 

 シンジは、文句を言ったが、

 

「ペニスに打つなんて言ったら、やめるって言い出したでしょ?」

 

 そう言われてしまうと、返す言葉が無い。

 シンジは服を身につけて、部屋を出た。

 

(これで大きくなるのかな……? 何度も打たなきゃいけないって言ってたから、すぐには無理だよね)

 

   ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

 シンジが部屋を出て行ってから、リツコは煙草に火を付けてくわえた。

 

「あ、あの、先輩…あの薬って……」

 

 マヤが遠慮がちに言ってくる。相変わらずの潔癖症のようだ。将来を思うと、同情する。

 

「マヤ、その先は言わなくていいわ」

 

 分かっている。馬鹿なことをしていることは、けれど、

 

「ロジックじゃないのよ、人間は」

 

   ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

「シンジ、お茶ちょうだい」

 

 夕食後にテレビの前で寝転がっていたアスカが、後片づけをしていたシンジに言う。

 

「うん、ちょっと待って」」

 

 シンジはこの現状に特に疑問を持つことなく、素直にお茶を入れて運んだ。

 

「ありがと」

 

 湯飲みを受け取ったアスカの表情が強張る。お茶を持つ手も微かに震えていて、なんだか危なっかしい。

 注意しようするが、それより速くアスカが口を開いた。。

 

「あ、あんた、なに考えてんのよ?」

 

 意味が分からずに、シンジは首を捻った。

 アスカの双眸は、シンジの股間を凝視していて――そこは、はっきりと膨らんでしまっている。

 

「なっ、なんで!?」

 

 シンジ自身が驚きの声を上げた。なにも卑猥な想像などしていないのに。

 顔面にクッションが叩き付けられる。

 

「エッチ、痴漢、変態!」

 

 罵声と共にアスカは、手近にあった物を手当たり次第に投げつけてくる。

 

「ちょ、ちょっと……」

「あんた、私を犯す気? 出ていきなさいよ! この大馬鹿シンジっ!」

 

 シンジは堪らず、自室に逃げ込んだ。

 

 

「どうしちゃったんだろ……?」

 

 シンジはベットの縁に座り、ため息をついた。朝ならともかくこんな時間に、脈絡なく勃起してしまうことなんて今までなかった。

 

「たまってるのかな?」

 

 けれど、昨日も自慰をしている。

 

「やっぱり……あの注射のせい?」

 

 リツコはすぐに効果はないと言っていたが、それくらいしか考えられない。

 ともかく確認してみようと、シンジはズボンを脱いだ。性器は信じられないくらいブリーフの生地を伸ばしている。

 恐る恐るブリーフも脱ぐと、

 

「うわぁ」

 

 ペニスは勢いよく、立ち上がった。ほとんど腹に着きそうだ。

 

「こんな……」

 

 シンジは絶句してしまう。長さも太さも五割り増し程度の大きさになっている。昨日までとは、まるで別の物のように思えた。

 

「……」

 

 シンジは息を飲んだ。無意識に、右手が伸びる。

 

「あぁぁっ!」

 

 ペニスを擦り上げると、電流のように快感が突き抜けた。違う。昨日までとは感じ方もなにもかも。

 五、六回、擦っただけで、鈴口からは先走りの汁が溢れ出した。

 

「うぅ、あっあぁぁ」

 

 シンジは、夢中でペニスをしごき続けた。いつもは大した力も入れずにゆっくりとした動きの手が、今は力一杯できる限りの早さで動いている。

 ペニスが、熱くて熱くて堪らなかった。

 

「あぁぁっ、す、すごい…出る。出ちゃうよっ!」

 

 快楽の波が押し寄せる。シンジは叫び声を上げて絶頂を迎えようとした。刹那――

 鍵なんかかけようのないふすまが、横に引かれて、

 

「うっさいわね! いったい、なにしてんのよ」

 

 アスカが顔を出した。その表情が瞬間で凍りつく。

 頭の中が白くなりかけていたシンジは、手の動きを止めることなんてできない。

 

「きゃあぁぁぁーーっ!」

 

 アスカが耳をつんざく悲鳴を上げたのと、その体の間近までシンジの精液が噴出したのは、ほとんど同時だった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。