※この作品はR-18です。

媚薬精液   作:微熱@

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 シンジはヒカリとの関係を断ち切ろうとするが──


媚薬精液(6)

「嫌な雲行きだな」

 

 灰色の雲が、駆け足で広がっていく放課後の空を見上げながら、シンジはひとりごちた。

 いつもの体育館裏。ヒカリを待っている。

 

「本当に、もうやめなくちゃ」

 

 決心が鈍らないように、あえて口に出してつぶやく。今日は、まだヒカリのお世話にはなっていない。けれど、それはリツコの器具のお陰ではなく、自分で処理しただけに過ぎない。休み時間の度に、ヒカリに声を掛けられる前にトイレの個室にダッシュした。お腹の調子が悪いのだと言い訳をしたが、周りからは変に思われたことだろう。

 

「それくらいしょうがないよね……僕がいけないんだから……」

 

 日射しの完全に消えた世界は、なんだか滲んで見える。心まで陰鬱に滲みそうだ。

 と、足音が聞こえて、

 

「委員長」

 

 小走りで駆けてくるヒカリに、声を掛ける。

 

「はぁ、はっ、碇君…お待たせ……」

 

 走ってきたせいか、ヒカリの息は酷く弾んでいる。教室から大した距離ではない。全力疾走してきたのでもないだろうし。シンジは少しだけ怪訝に思ったが、

 

(やっぱり、女の子って体力ないんだな)

 

 微笑して、そう心の内で納得した。

 ヒカリの呼吸が整うのを待って、口を開くと、

 

「話しがあるんだ」

「話しがあるの」

 

 それはヒカリの声と同調した。

 

「「どうぞ、お先に」」

 

 同時に手で相手を促す。

 

 シンジは吹き出してしまった。ヒカリも顔を赤く染める。

 

「い、碇君からどうぞ」

 

 普段なら「委員長が先でいいよ」と連鎖が始まってしまうのだが、笑ったことでリラックスできたシンジは、軽くうなずいた。

 

「うん。あのね、僕たちこのままじゃいけないと思うんだ」

「私も、それが言いたかったの」

 

 ヒカリの言葉は意外だった。

 

「え、そ、そうなんだ……」

 

 ちょっと拍子抜けしてしまう。残念に思う気持ちも――ほんの、ほんの少しあったかもしれない。

 

「じゃあ――」

 

 もう、ここで会うのはやめよう、そう続けようとしたシンジは、ヒカリに素早く腕を掴まれた。そのまま彼女は走り始める。

 

「うわっ、わわっ」

 

 シンジは悲鳴を上げた。しっかりと掴まれているので、自分も走り出すしかない。

 

「ちょ、ちよっと待って、話しを――」

 

 前のめりになりながら、ヒカリの後頭部に制止の声を投げかける。

 

「大事な話だから、教室でしましょ」

 

 ヒカリは振り返りもせずに、告げてくる。

 

「で、でも、誰かいたら」

「だいじょうぶ。今は誰もいないから」

 

 やはり顔は見せずに、しかし自信たっぷりにヒカリに言い切られ、シンジは黙って足を動かすことしかできなくなってしまう。

 空は益々どんよりと、暗く染まっていく。

 

 

 教室の前に着いて、ヒカリが入り口の戸を開けた。カーテンが閉められているのか、中は薄暗い。

 そのことを不審に思っていると背中を押され、シンジはたたらを踏んで教室の中に入った。

 入った瞬間に妙な匂いが充満していることに気づくが、そんな些細なことはすぐに忘れてしまう。

 教室の中には、ずらりと女の子たちが――まるでシンジを待ちかまえていたように――並んでいる。シンジは目を丸くした。

 

「委員長……?」

 

 振り返り、ヒカリにすがるが、

 

「言ったでしょ。〝男の子は〟誰もいないって」

 

 そう言って、後ろ手で扉の鍵を閉める。

 教室の中にいる女子はヒカリを含め九人。それは疎開が進みすっかり少なくなってしまったクラスの――アスカとレイを除く――女子全員だ。

 

「な、なんなの?」

 

 わけが分からずに問い掛ける。

 

「私ひとりじゃ、碇君を満足させることはできなそうだから、みんなにも手伝ってもらうことにしたの。碇君も、そう思ってたんでしょ? このままじゃいけないって」

 

(そんなわけないじゃないか!)

 

 シンジは、胸中で悲鳴を上げた。

 ヒカリの表情は、処理を手伝ってくれていたときの――まるでシンジの性器しか見えていないような――ものになっている。それは他の女子も同じだった。

 危険を感じて逃げ道を探すが、彼女たちはシンジの周りをぐるりと囲んでいる。その包囲の輪は徐々に縮まってきていた。

 輪の中心で体を巡らすことしか、シンジにはできない。恐い。堪らなく恐い。

 

「こないでっ!」

 

 叫ぶが、女の子達は反応らしい反応も見せてはくれない。とうとう包囲は手の届く範囲にまで縮まり、

 

「捕まえた♪」

 

 ついに背中を羽交い締めにされてしまう。声から察するにクラスで一番背の高い女の子だ。シンジよりも十センチ以上も高い。

 

「は、放して――」

 

 シンジは逃れようと暴れたが、彼女はびくともしない。逆に床に引き倒されてしまう。

 それが合図であったかのように、全員がシンジの身に襲いかかってくる。

 

「やめて、やめてよっ」

 

 ズボンが、シャツが、衣服があっと言う間に剥ぎ取られていく。ブリーフだけを残したところで、女の子達の手が止まった。

 手足をそれぞれ押さえつけられ、身動き一つできない。

 

「うわ、はみ出してるよ」

「収まりきらないんだ」

「すごいね」

 

 女の子達の言うように、ブリーフからは勃起した性器が情けなくその姿を覗かせていた。

 

「なんで、なんでこんなことするさっ! やめてよっ! 放してよっ!」

 

 シンジは半狂乱になって絶叫した。

 

「往生際が悪いなあ」

「ねえ、あれ使ってあげたら」

「そうね」

 

 ヒカリが胸ポケットに手をやり、小瓶を取り出した。香水かなにかだろうか。

 それをシンジの顔に吹き付ける。それは教室に満ちている匂いだった。

 

(これって……)

 

 精液の匂いと同じであることに気づいて、シンジはえづいたように呻いた。

 

「う、ううっ」

「あれぇ?」

「気持ち悪そうだよ」

「男の子にはきかないんじゃないの?」

「でもこれ以上騒がれても困るし」

 

 ヒカリはショーツを引き下ろして、足を抜いた。はっきりと濡れて見えるそれを丸めて、

 

「苦しいかも知れないけど、我慢してね」

 

 シンジの口に詰め込もうとする。シンジは口をつぐんだが、鼻を摘まれて、すぐに息を吸うために開いてしまう。

 瞬間、ショーツが口の中に押し込まれた。吐き出そうとするが、それより早くガムテープで封印されてしまう。

 

「うぅ、うぅぅ」

 

 動きも言葉も封じられて、シンジは涙を浮かべた。どうして、こんな酷い目に遭わなければいけないのだろう。

 

「あーぁ、泣いちゃってるよ」

「ちょっと可哀想かも」

「でも、碇君のためにしてることだし」

「じゃあ、いよいよご開帳だね」

 

 女の子達の視線が集まる中、ブリーフが引き下ろされた。

 

「うわぁ~」

「やっぱり、大きいね……」

「でも、まだ生えてないんだ」

「おちんちんだけ大人だなんて、アンバランスで、なんだか可愛いね」

 

 女の子達から歓声と笑い声が上がる。口々に勝手なことを言われるたびに、シンジの顔は赤く染まっていく。

 わずかな抵抗として股を閉じようとしたが、逆に思い切り広げられてしまう。

 

「はは、お尻の穴まで丸見えだよ」

「きれいなお尻。男の子とは思えないねえ」

 

 なぜ、こんな屈辱的な目に遭わなければいけないのだろう。ペニスが不自然に肥大化したあげく、ほとんど常時勃起しているような状況に陥り、よりによってそれをクラスメートの女子全員に見せ物にされるなんて。それほどの罪を、自分は犯したのだろうか。

 

「まず私が、お手本を見せるね」

 

 ヒカリがペニスを手に取り、舌を這わせた。快感が電気のように走る。

 

「碇君は裏筋が感じるの。でも、もっと感じるのが――」

 

 ペニスがヒカリの口にくわえられる。舌と唇が荒々しく、亀頭を責める。

 

(あぁ、嫌なのに、嫌なのに……)

 

 こんな風に無理矢理陵辱されるなんて嫌で堪らないのに、それならヒカリの愛撫は不快であるはずなのに、今までと同じに――いや、それ以上に気持ちよい。

 もうこの性器は自分の体ではないと、シンジは思おうとした。そうとでも思わなければ、自我を保っていられそうもない。

 ヒカリの歯が亀頭に軽く当てられた。その刺激で、ペニスは射精してしまう。

 脈打つペニスを逃すまいと、ヒカリは口でくわえたまま手で押さえつける。射精全てを受け止め、それを時間をかけて飲み下してから、

 

「ちょっと乱暴にされるのが、好きみたい」

 

 淫靡な笑みを浮かべ、言う。

 

「うぅ、うぅぅ」

 

 シンジは否定しようとしたが、言葉になんてなるはずもない。口の中のショーツはもともとの染みと、唾液とでぐちょぐちょになっていた。

 

「じゃあ、後は順番通りお願いね」

 

(じゅ、順番通り?)

 

 嫌な予感がした。まさか――。

 

「私からね。ねえ、誰か代わって」

「はい、はい、早くしてよね。後がつかえてるんだから」

 

 シンジの体を押さえつけていた背の高い女の子が、正面に回りペニスの前に屈み込んだ。

 

「ううぅ」

 

 ペニスが、ぎゅっと掴まれる。少し、きつすぎる。痛い。

 

「へえ、出した後なのに勃起したまんまなんだ」

 

 長身の少女は感心したように言って、ペニスをしごきたてた。やはり、力強い。

 

「うぅ、ううぅ」

 

 呻き声が逃げ場なく、口の中でわだかまる。痛みのためか、快楽のためか――恐らくは両方だろう。

 

「おもしろいね。ここを擦るだけで色っぽい顔になっちゃうんだね、男って」

 

 恥辱と悦楽に上気し、屈辱と苦痛に歪むシンジの顔を見て、少女は愉快そうに笑った。

 少女がペニスを一舐めする。

 

「うん、熱い…」

 

 舌舐めずりして、

 

「碇ってなよなよしてて、あんまり好きじゃなかったけど、こんなに立派なもの見せられたら惚れちゃうかも」

 

 少女は大きく口を開きペニスを深くくわえ込むと、豪快に抽送させた。

 シンジの意思と反して、快楽の波は簡単に高まっていく。どんなに抵抗し、我慢をしたところで、それはほんの少し射精までの時間を長引かせるだけでしかない。そう諦めてしまうと、

 

「うぅっ!」

 

 ちょうど彼女がペニスから口を離した瞬間に、射精してしまう。勢いよく少女の顔目がけて、白濁の液が放たれる。

 

「あっ、あぁっ」

 

 顔を白く染めた少女は、陶然とした表情を見せた。

 

「垂れたらもったいないわよ」

 

 ヒカリが彼女の脇にしゃがんで、頬の辺りに付いた精液を舐め取った。それを見た別の女生徒も逆の頬を舐めた。

 これが夢――悪夢でないのなら、狂っている。なにかが確かに、狂っている。

 

「んじゃ、次はあたしの番だよね」

 

 今度は逆にクラスで一番小柄な少女が、名乗りを上げた。まだ座り込んでいる長身の娘とシンジの間に押し入ってくる。

 

「ほんとおいしそうだね、碇君のおちんちん」

 

 きらきらと目を輝かせて、少女が言う。

 と、入り口の戸が揺れた。誰かが外から開けようとしたらしい。

 すこし間があってから、戸がノックされる。

 

「誰かいるの?」

 

 アスカの声だった。

 シンジだけでなく全員の視線が集まる。

 

「ねえ、誰かいるんでしょ。開けてよ」

 

 ノックの音が強くなる。

 そのまま誰も身動きをしないでいると、

 

「さっさと開けなさいよっ! いるのは分かってるんだから!」

 

 ノックは、ノックではなくなった。ただ力任せに、戸が叩かれる。

 このままでは戸が破壊されるのではないかと、危惧された最中、

 

「開けてあげて」

 

 ヒカリが、戸の近くの女生徒に言った。

 

「え、でも、いいの?」

「うん、いいから」

 

 不安げに聞き返す女の子に、ヒカリは再度繰り返した。

 鍵が外されて、戸が開けられる。

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