ダンまち 静寂IF 作:ショタ、コン?
バタフライエフェクト。
ちょっとしたことで運命が変わるなんて話はよくあって。今回のきっかけは闇派閥に片足を突っ込んでいるソーマ・ファミリアのザニスという男が原因だった。
ソーマ・ファミリアは主神の意向でお酒を作ることを主としていた。そしてそのお酒を下賜されてお酒に酔い、悪どいことでもやってしまうようなクズファミリアとも言われている。まだ表向き問題にはなっていないためにギルドや治安維持を担っているガネーシャ・ファミリアも検挙できていない。
迷宮都市オラリオが今そんな小物に拘っている時間がないというのが正しい現状だ。六年前にゼウスとヘラ・ファミリアが黒竜討伐に失敗したせいで世界の中心と呼ばれるオラリオの秩序が崩壊。
闇派閥という悪がのさばっていた。
ソーマ・ファミリアは表向き酒を販売することで善良性をアピールし、その裏では闇派閥とも繋がりを持って悪どい金稼ぎをしていた。
ソーマ・ファミリアがそうまで落ちてしまった理由は主神が造るお酒にあった。これを飲んだ人たちは酔ってしまい正常な思考回路が働かない。酒を飲みたい一心で何でもやってしまうのだ。
ザニスもソーマという神酒を飲みたいために悪知恵を働かせたのだ。自分たちは神の恩恵という理外の力がある。恩恵がある者とない者では能力が違いすぎる。
なら、神の恩恵を持っていないオラリオの外の村を襲えばいいのではないかと。そういう発想になった。
村の資産や特産物、そして物好きの貴族に売るための子供を確保するには良い手段だと考えたのだ。ギルドには闇派閥のせいでお酒が思うように売れないために外部に売りに行くと話をつけて外出許可も得た。
ソーマ・ファミリアに実力者がいなかったために、居てもいなくても変わらないと判断されて許可は降りてしまった。
そして惨劇が起こる。
目を付けられた村は全てを奪われた。家も家族も物もお金も、何もかもを。
まだ五歳になったばかりの白髪赤目の子供はその見目から貴族に売れるだろうとザニスの手によって確保されていた。その暴虐を許す祖父ではなかったが、いくら神であっても冒険者には勝てなかった。
白髪の老人は複数の槍に刺される。血を吐き、神特有の終わりである光の柱となって消えていった。
「おじいちゃあああああんっ!」
「何だ。神だったのか。まずいな、近くの村から人が来るかも知れん。撤退するぞ」
神の送還は目立つ。そのためソーマ・ファミリアは早急にその村から撤退した。
神がいたことはイレギュラーだったが、この行いで得た利益は莫大だった。そのため村の襲撃は何度か行われる。
そうして得た子供は、小児趣味の貴族へ貸し出される奴隷のような扱いを受けた。白髪の少年──ベル・クラネルもそれは変わらない。
首には首輪が付けられてその首輪には鎖が付けられている。オラリオ内部だとバレそうだったために闇派閥に教えてもらった秘密通路を使って都市外で派遣娼館のようなことを始めた。
商品のすることは一つ。客に好き勝手されるだけだ。
「五日で五十万ヴァリス。確かに」
「さっさと出て行きなさい。殺さなければ何をしてもいいのよね?」
「ええ。お好きなように」
ソーマ・ファミリアの団員は三十代の女から大金の入った麻袋を受け取り、中身を確認してさっさと退室した。
残されたのは女とベルだけ。
この女は貴族の妻のようで、立派な別荘へ連れ込まれていていた。鎖を女が持っているためベルは逃げられない。
ベルは恐怖で涙が止まらない。何をされるのか、五歳児が理解しろという方が無理だ。
その泣き顔がそそると、女は嗜虐心を満たしながら舌舐めずりをした。
女は子ウサギの服を脱がして行く。その度に恐怖を浮かべる幼子の表情がたまらなかった。
そして現れた下腹部についた可愛らしいもの。年齢相応に小さい物を咥える。
「ああっ⁉︎やめて、きたないよぉ!」
「あら、本当に初めてなのね。じゃあ存分に可愛がってあげるわ。んっ、じゅぶ」
唾液を絡ませられて、卑猥な水音が響く。どうしたって年齢的に勃たない上に子種が出ることもないが、それでも女の口による奉仕は続いた。
たとえ出なくても快感は感じるようで、散々弄られたベルは過呼吸と一緒に口から涎が出て、体は痙攣を繰り返していた。
それが初日の夜のこと。二日目の朝からは肉棒以外も開発され、徹底的に快楽に落とされる。乳首を舐められれば艶声を上げるようになってしまい、尻穴も指や棒状のものを突っ込まれたり、放尿をさせられたり。
口を散々ねぶられてディープキスも経験し、女の潮吹きを飲まされ、女への奉仕を覚えさせられ。
二日目の夜からはこの別荘にいた使用人の女も加わって二人掛かりの調教が施された。食事と睡眠以外はずっと快楽の海に溺れ、ベルの神経は完全におかしくなった。
そんな調教が五日も続き、ベルの脳は破壊された。完全に奴隷としての自覚を植えつけられてしまった。
オラリオの片隅でそんな悲劇が生まれ、誰も処理できなくなっていた。ベルは二年ほどそんな男娼まがいのことをさせられて精神が壊れた。行為をされれば反応はするものの、それ以外は生気のない人形のようになっていた。
ベル専属に任命された小人族のリリルカ・アーデがお風呂に入れて体を洗っていても何も反応をしなくなったほどだ。
「流しますよ、ベル様」
「……」
お湯を頭からかけられても何も言わない。リリルカも慣れたものだ。こんなことを二年もやっているために、無反応でもリリルカはベルの体を綺麗にしていく。
「これでも感謝しているんですよ……。ベル様のおかげでこうしてお風呂に入れます。ご飯も食べられます。こんな時代だからこそ、破格の待遇です」
今は暗黒期とまで呼ばれる最悪の時代だ。お風呂も食事もろくに取れないほどオラリオは混沌が広がっている。略奪が横行するほど食料もないのだが、そこは闇派閥と繋がっているために外からの食料を手に入れることができていた。
最悪な地獄だからこそ得られる幸福を享受できる立場だったのだ。
リリルカも幼いながらもベルの境遇には悲観していた。リリルカは一応正規のソーマ・ファミリアの一員として娼婦のようなことはさせられていなかったが、いつそうなるかわからない立場だ。
そして自分がベルの立場に置かれることを想像してベルに同情した。
見た目が可愛らしい男の子の苦しみをどうすれば取り除けるか。リリルカはお風呂に入れたベルの股座に座る。そしてベルのそれを、自分の秘部に入れ込む。
「んっ……」
「……リリルカ?」
「わたしの、大事なものあげます。だから泣かないで……」
リリルカが残しておいた純潔。それをベルに渡した。大きくもなっていないそれを挿れても膜までは破けなかったが、それでもそれは契約だった。
泣くに泣けない弟を守るかのような、子供の戯れ。痛くはなかったのにリリルカは泣いていた。
誰か助けてくださいと。
そこら中にいる神ではなく、英雄に祈った。
・
「アルフィア。一緒に悪にならないか?」
「……話はわかった。だが壁になるのは私だけか?私だけでは全ての敵を屠れないぞ」
「本当はザルドにも頼むつもりだった。お前と一緒のレベル七だからな。……二年前に、死んでいた」
「はぁ?──ベヒーモスの毒か」
「ああ。ゼウスが送還されていたようでな。毒に勝てなかったようだ。恩恵が毒を抑えてたんだろう」
「……待て。私たちの忘れ形見は?あの子はどうなった?」
「忘れ形見なんていたのか?もしゼウスと一緒だったのなら、もしかしたら……」
「……ああ、わかった。あの子が戦わなくていい世界のためならと思ったが、あの子がいない停滞しきった世界なら。──私がオラリオを更地にしよう。早いか遅いかの違いだろうからな。行くぞ、エレボス。あの箱庭を打ち滅ぼす」
神と女の誓い。
彼らは全てを壊しに迷宮都市へ向かった。
結局、停滞は続くことになったが彼らのおかげで救える人がいる。彼女は英雄になるのだから。
次回ベル君は助かります。