※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説 第六部 『戦旗編』   作:CHACOとJAGUAR

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以下、イズヴァルトの伝説関連のリンクです。

ハーメルンにて掲載


聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・前半まとめ
https://h.syosetu.org/novel/427506/

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・忠烈編
https://h.syosetu.org/novel/363415/

読み飽きた人向けの最終回
https://h.syosetu.org/novel/428929/

豚小屋
https://h.syosetu.org/novel/429382/

ひよこ芸術
https://h.syosetu.org/novel/429966/


アルファポリス版です。バックアップ兼保管用
(本編と外伝を分けての掲載です。)

☆本編
聖騎士イズヴァルトの伝説 〜無双の武と凶悪無比なデカチンを持つ英雄の一大叙事詩〜
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/934913837


☆外伝
前世の記憶を持つ神業尺八使いの狸系美少女の妹と、女帝サキュバスの祖先の才を受け継ぐ清楚ビッチな姉の2人で、搾精の王国を建てちゃいます☆
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/779914728

転生したらあたし、セックス教団の教主の養女でいつでもどこでもエッチがしたくなっちゃう、レベル999のビキニアーマーの美少女魔法戦士でした!
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/959004604


旧版のイズヴァルトの伝説です。ノクターンにて掲載
ストーリーの細かいところがかなり違っておりますが、大まかな筋はおんなじです。

エリクサーみたいに栄養満点の精液を放つ絶倫聖騎士は、転生美幼女淫魔にまとわりつかれておちんちんをチューチュー吸われる。(旧題・聖騎士イズヴァルトの伝説)
https://novel18.syosetu.com/n3094lt/


19 癒着

 6日前の飛鳥山公園の『大火事』について、統制を敷いて隠してきたがいよいよ各種メディアに勘づかれ始めたようだ。公安からの報告によれば、警察とは別に焼け跡を探る私服の者らの姿を見かけたという。

 

 いよいよメディアとの戦闘開始だ。敵は大手メディアではない。そっちは各部署に密告役を置いているし、社長や役員どもらにはきつく言いつけてある。言論と報道の自由? とっくに無きに等しいだろう。笑わせるな。

 

 問題は出版社、特に週刊誌や反権力を標榜する連中だ。こっちは面倒くさい。『ぶんしゅーほー』などで何度閣僚が辞任に追い込まれた戦績もあった。はっきり言って手強いのはこちら側だ。テレビ局や新聞社が「あてにならねえ」と見られている昨今、本当の敵はそっちなのだ。

 

「おい。そいつらの顔と名前はしっかりと抑えてくれているのかね?」

「もちろんです。で、タブレットで観ているその番組はなんですか?」

「バチェラー・ジャパンだよ。孫娘が薦めたんでね」

 

 美男の青年実業家を巡ってうだつのあがらない美女たちが争うというリアリティ・ショーだ。みにくい争いがこれでもか、と繰り広げられてうんざりしてしまう。

 

 はっきり言って趣味が悪すぎる。決めた。来年の孫娘へのお年玉は半分にしよう。この手のドラマを観たがるようでは将来が不安だ。後味が悪いのは文化庁推薦かギャラクシー賞受賞の良質なドラマで良い。あっちは考えさせてくれるからだ。リアリティ・ショーは観る者の人格を悪くしてしまう。

 

(娘は孫の教育をちゃんとやっているのか? こっちのほうが漫画やアニメやゲームより害悪だろうに……)

 

 その娘は青少年の健全な育成のために漫画などの表現規制を求める団体に足を突っ込んでいた。彼は思った。夫と仲が良くないからとつまらぬ運動に加担して、寂しさを埋め合わせようというのか。

 

「あんまりおもしろくなさそうですね?」

「まあ、な。調べ上げた人物はあの方に共有してくれ。警視庁と警察庁は黙らせておくとお伝えするのも忘れずにな」

「……わかりました。それでは失礼いたします」

 

 一応は話が決まった。この件はすべて、彼に一任されている。万事できるだけ穏便に事を進めてくれ。とやかくは言わないから。報道規制がちゃんと機能してくれれば何もしなくていいのだ。亀裂が生じ穴が抜けたら、『お願い』を申し出れば良いだけだ。あの方に。

 

 バチェラーを観るのはやめにした。仕事のメールが届いていないかとアプリを立ち上げる。新着に、重要事項というタグがついた英文のメールがあった。

 

「……在日米軍からか」

 

 要約。アメリカが指名手配しているテロリストが見つかったから協力しろ。場所は千葉県船橋市、沿岸地域。そちら側に出没しているという情報を掴んだ。今すぐ出発するのでご了承頂きたい。

 

「日本政府の協力は不要だ。あくまでアメリカ政府が要請した協力者による逮捕を行うつもりである。交通規制など、いらぬ気は回さないでいただきたい……またかよ!」

 

 つまりは、アメリカが用意した民間軍人会社を使う気だ。いや、メールにはPDFがついている。在日米軍の公式文書みたいだ。多分100〜200の規模で行うに違いない。

 

 飛鳥山公園近くで何名かが展開して全員が死亡したと聞いていた。もちろんそっちは死体と遺品ごと、もう1つの厄介な『国際団体』が片付けてくれてメディアの注目を浴びなかったのだが。

 

(こいつらこそ黙らせてえよ! 本当にろくなことをしないんだからな!)

 

 アメリカ。13年前の大破壊前で半分の人口と半分の国力を失ってもなお、日本国に親分ヅラをして様々なことを要求してくる、要介護に片足を突っ込んだ乱暴者の老父みたいな存在だ。

 

 しかし彼と、彼をこの役目に任じた日本国のお偉方たちは、その手切れの時をひそかに伺っていた。その一番の推進剤となるが、あの人物との提携だった。

 

(カント教会。あいつらの力を借り、異能に目覚めた者を多く輩出するようになれば、無用の長物そのものの日米同盟など、いつでも切れるだろう……)

 

 そうなった暁に、日本国は1つのひそかな計画を企てていた。北米大陸侵攻である。太平洋戦争のリベンジマッチをけしかけ、完全勝利を目論みたい。戦前の支配階級たちの流れを組む、彼の悲願でもあった。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 あてが外れたようだ。ポリメコフィアンナより念話魔法でその様な通知を受け取ったイズヴァルトは落胆した。カント教会の千葉支部があるという情報をラッドが手に入れたのだ。例によって『別名義』。建物の中はもぬけの殻だったという。

 

「ラッドどのが一生懸命に調べてくれたのに。とほほ、でござるよ……」

 

------工場地帯の中にあるというのが、なんともうさんくさいと思えたがな。

 

 イズヴァルトにしか聞こえぬ声で髭切が言う。イズヴァルトはテーブルに座り、大きな口でハンバーガーを一口噛んだ。もごもご。ウェンディーズはマクドナルドよりおいしいでござる。

 

 彼がいたのは南船橋にあるラーラポートだ。いくつもの厚い城壁が並んでいるかのように見えた。その中に市が立ち、衣服や宝石、たくさんの店が並んで人の出入りが激しい。特設ステージでは地元千葉のアイドルが踊っていた。

 

「しかしこの、らーらーぽーと、というのはすごいところでござるな!」

 

------モールというものだ。大市と思ってくれればいい。この世界にはもっと大きなものがあるぞ。

 

らーらぽーと

【挿絵表示】

 

 

「目まぐるしいでござる。しかも複雑ででっかい吹き抜けもある。聖騎士団、いや、ホーデンエーネン軍がここに籠もれば、どれぐらい持ちこたえられるでござろうか?」

 

 埋立地の中にあるショッピングセンターだ。周囲に競馬場やお城のような大きさの家具店がある。全盛期のホーデンエーネン軍は10万以上いたから、この辺を占拠すれば全て押し込めるはずだ。

 

------海に囲まれている。軍船からの集中砲火を受けたらひとたまりもない。

 

「しかし、全部がセメントで固められているでござる。ここでなら良き籠城ができるに違いないでござるよ?」

 

------それは言えているな。この世界のあらくれどもを集めて、日本国と戦争でも仕掛けてみるか? お前のちからがあれば統一できるはずだぞ、イズヴァルト?

 

 イズヴァルトは青ざめた。これ以上はよそう、と思いながらハンバーガーをもう1口。やはりうまい。万世橋にある、豚オークやミノタウロスのマスコットが可愛いステーキ屋も美味だったが、こっちもなかなかだ。しかしマクドナルドはいただけなかった。お肉がちょっとパサパサし過ぎでござるよ。

 

「クワン=ダッタどのはまだお買い物でござろうか?」

 

------さあな。しかしあの女、首をニンゲンのものに変えると、男を吸い寄せそうなきらいがあるな。

 

 蜘蛛女のクワンも同行していた。イズヴァルトとともにラーラポートで待機だ。婦人服コーナーのあたりを練り歩き、自分の服のほかになぜか、ベビー用品やおもちゃ屋のほうにも足を運んでいた。

 

------カワウソ女はいつ戻るか言ってたか?

 

「1時間後には、でござるよ。それの周辺のかたがたに聞き込みをしているらしいでござる」

 

 それまではこの大きなショッピングモールを回って、楽しむことにしよう。南船橋以外にも教会の支部はあるという。そこを虱潰しに探していけばいい。

 

 食事を終えてイズヴァルトは店を出た。露天で目の前には別の棟への入り口があった。空を見上げる。明るい晴天だ。

 

「くもり空1つ、無いでござるな……あれ?」

 

 目のいい彼はじっと空を凝視する。何か小さなものがいくつも、ふわふわと浮かんでいた。虫だろうか。

 

(ちがうでござるな。そらとぶおもちゃでござろうか?)

 

 そのおもちゃたちはどれも、4つのプロペラを回し続け、下部についているカメラでイズヴァルトの姿を伺っていた。

 

 ドローンだった。軍用のだ。




リアリティ・ショーほど、くそなコンテンツはございません。
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