アイマスのアイドルが童貞をもらってくれるシリーズ 作:ふりーじ屋/家庭内禁書
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「み、三船さん、俺……こういう経験がなくって」
「それで、何か差し障りがおありですか?」
「え、ええと」
お仕事ではいつも頼りになる私のプロデューサーさんが、ホテルの廊下をいつになく心細そうに歩いていました。借りてきた猫よりは、足が動いているぶんだけましかもしれない……本当に心細そうでした。足元や手すりの間接照明ごしにお顔をうかがうだけでも、そう断言できてしまうぐらい。
「だいじょうぶですよ、プロデューサーさん。初めてだって」
「いつも三船さんにデキる男づらにしておいてこの体たらくで、幻滅されたらなぁって」
「ふふっ、おかしなプロデューサーさん」
そんなプロデューサーさんを置いてけぼりにしないよう、私は奥歯を噛み締めて自分を押さえつけていました。興奮してうっかり何を言い出すか私自身でもわかったものじゃありません。口だけじゃありません。すっかり浮き足立ってて、廊下がステージよりもふわふわして雲のようです。いま私がまとっているスカーフもブラウスもタイトスカートもストッキングもパンプスも、上から下まですべて羽衣のようで、うっかりすると舞い上がってしまいそうです。天女気取りなんて、私らしくもなく。
「だって……誰でも、初めてがあるものですよ?」
部屋に着いたら、プロデューサーさんはもっと明け透けに、自分が童貞さんだって告白してくださいました。もしかして私が『経験がなくって』を別の意味にとった、と思ったのでしょうか?
私はうっかり『きっとそうだろうな、って』と口走っちゃいました。プロデューサーさんがシャワーも浴びず立ち尽くしたまま一段とうなだれていました。
いけない、いけない。
「私が、あなたの初めての“ひと”になれたらいいな、って、そう思ったんですが」
今夜は、私がプロデューサーさんをリードして差し上げるつもりだったのに。
※
プロデューサーさんと顔を合わせてから、いまこうしてホテルの部屋で2人きりになるまで、今夜はずっと私がリードしていました。私とプロデューサーさんにしては珍しい展開です。
リードと言っても、お店を一軒選んだだけですが。
『天気予報ではあいにくの……と言われておりましたが、梅雨らしくよいお湿りですね』
『三船さんじゃなかったら、皮肉に聞こえちゃったかもしれませんよ、それ』
『あら……雨にお似合いのお店を一軒、プロデューサーさんにご案内して差し上げたいと思ったのに』
プロデューサーさんはニコニコ笑っていましたが、眉にちらっと驚いた様子が浮かんでいました。
私が何か提案してみせる、というのが意外だったのでしょうか。なんだか背筋のあたりがざわつきます。確かに、私はいつもお仕事でプロデューサーさんにリードしてもらっておりますが……。
『あじさい、ですか?』
『お店の名前にはよく使われますけど……こうしてあじさいを見ながらお酒をいただけるところは珍しくて、いいな、と思っていたんです』
私がプロデューサーさんにスカウトされて、勤め先を辞めてアイドルになって、それから長いような短いようなあいだに、こうしてお仕事なんだかプライベートなんだかってお付き合いをする仲になっていました。有り体に言うと、結婚を前提とした……アイドルとプロデューサーという間柄でそれはいかがなものか、という葛藤もあるにはあったのですが、少なくとも私はそのつもりで、うれしくなったりさびしくなったりしながら……お付き合いで仲を深めているつもりでした。
……食事のとき、私がお店を決めるのは今回が初めてでしたが。
『お花見しながら……というと、皆さん桜を連想されますが、あじさいも風情があると思いまして』
『鎌倉を思い出しますね。あのときの三船さんも、雨とあじさいがお似合いでしたよ』
あじさいの紫、青、桃、白、それから緑。木目のインテリア。私が目星をつけておいたお店は、プロデューサーさんにとって本当に物珍しく思われたようでした。植物って、匂いがついたり虫が寄ったりで飲食と相性が悪いから、借景に取り入れるお店は多くても、インテリアに取り入れるお店は少ないはずです。あじさいは、花のなかでは匂いも少なく虫も寄りにくいんですけど。
お店のなかを進む一歩一歩ごとに、フィトンチッドみたいなちょっと青臭い匂いがやってきます。
カウンターで並んでプロデューサーさんと乾杯。
『あじさいは……私の祖父母ぐらいの世代だと、あまり好まれないお花だったようです。萼(がく)が4枚で、死を連想させるとか……』
『萼って、花びらのそばについているあれでしたっけ……? ああ良かった、年少組の理科のお勉強に付き合っておいて』
プロデューサーさんは私より年下……ほとんど同世代のはずなんですけど……とは思えないほど頼れる人です。仕事ではいつも私をしっかり支えてくださって、私、つい甘えたくなってしまって……他人に甘えるなんて、苦手だったはずなのに。
『ふつうのお花はそうなのですが……あじさいは、花びらのように見えるこれが萼です』
『えっ』
『あじさいの花は、この萼の真んなかにある……』
『ええと……あ。これが、ですか?』
『はい。すごく小さくて、あまり匂いもしません』
甘えるばかりじゃありません。気後れせず、他の人と話せるようになってきました。
けれどプロデューサーさんとは、いま一歩、関係を進められないところがあって。
『あと、色が……あじさいって、土の栄養で花の色が決まるんですが、植え替えると花の色も変わるんです。すでに咲いている花であっても』
『え、じゃあ、この薄紫とか水色とかピンクとか白とか……』
『ええ、それが心変わりを連想させたらしく。花言葉も“移り気”です』
さえない会社員だった私は、プロデューサーさんと出会ってアイドルとして歓声を浴びるまでになりましたが、その先へ自分で踏み出す勇気を、ここまで奮い起こせませんでした。お仕事と同じように、プロデューサーさんに手を引いてもらうつもりが残っていたのかもしれません。
だから、プロデューサーさんからのアプローチを待って……待っている、ばかりで。
『あじさいって、いままで身近な花だと思っていましたけど、俺はぜんぜん知らなかったんだなぁ。三船さん、お姉さんみたいです』
『もうっ、私、いちおう年上でしたよね……?』
『あはは、すみません』
『でもおっしゃるとおり、同じあじさいでも、いまはずいぶんイメージが変わったようです』
私はどこまで変わっていけるのでしょう……? なんて、昔、プロデューサーさんに問いかけたことがありましたね。
『あじさいは、咲いている時期が長くて、何種類もの色を並べやすいし、匂いもきつくないし、虫も寄りにくいし、それでお手入れが簡単なんです。だから公園によく植えられて、親しまれるように……』
だから、きょうは私からいけたら、って。
お酒や、あじさいや、雨の雰囲気も借りながら、ですけれど。
お店を出たときは、しとしと雨。街灯からの光が水たまりに反射して、妙にキラキラしていました。それも私の背中を押しているんだ、って言い聞かせながら。
『あら……遣らずの雨、でしょうか』
『あぁ、いま呼びますよ』
タクシーを呼ぼうとしてか、スマートフォンにかかっていたプロデューサーさんの手を、引き止めます。
『休んでいきませんか。雨が、やむまで』
……私が、男性をホテルに誘うなんて。そういう目的のために。
プロデューサーさん、こんどは露骨に驚いていました。うろたえているようでさえありました。
あなたもそういうお顔をされるんですね、なんて。
『これは、私が自分の意志で決めたことです……って言えば、わかりますよね。あなたであれば』
ちょっと重すぎるかな、でもこれが通らなければどうしようもない。そうして考えた殺し文句の返事は、言葉もなく、ただプロデューサーさんから手を握り返してもらっただけ。
それでじゅうぶんでした。
出会ったときの……いまこうして私がアイドルをするきっかけになった言葉を蒸し返すのは、ずるかったかも。
※
もう一度プロデューサーさんに念押し。
「――私が、あなたの初めての“ひと”になれたらいいな、って、そう思ったんですが」
ホテルの部屋まで来て、うなだれたままのプロデューサーさん。本当に童貞さんだったんですね。あまりお付き合いが清いから、そうじゃないかなぁと思っていましたけれど。
だめです、いまのプロデューサーさんは一時だって目を離してあげられない、シャワーだって浴びさせてあげられない。
「あ、み、みふっ」
「“美優”って呼んでください、ね?」
放っておけないぐらい意気消沈しているプロデューサーさんでも、肩や腕にふれるとごつごつしていて、ああ男の人なんだなって肌触りがします。首とかあごとか、ちょっとちくちくします。あ、カミソリ負けしちゃってるところも。
蒸れた汗をこのまま嗅いでいたらアルコールより酔ってしまいそう。
近くて遠かったあなたの肌が、こんなに熱かったんだ。
「そう呼んでくれたら……あなたのしたいこと、なんでもしていいですから」
勢いで、都合が良すぎるかな、なんてセリフまで口走ってしまいます。
この夜より前に、プロデューサーさんとの関係が進められない……と悩んでいて、それを心さんと早苗さんに悟られてしまったことがありました。
幸か不幸か宅飲みの席で、もうたいへんでした。『あれかぁ、美優ちゃんがあまりに尽くすものだから、オトコがつけあがり始めたとか?』とか『あの人だけはだいじょうぶ……お~い、典型的なダメ女の言葉じゃないか』とか、『うわぁ、清いなぁ、10年前のはぁとぐらい清いよっ!』とか、好き勝手言われちゃって。
それだけなら、ただの笑い話で済んだのですが。『もしかして、結婚するまでは……っておうちの人なのかもしれんね。よう知らんけど』とも言われて、ドキッとしました。私、プロデューサーさんのこと、よく知らないんだな、って。
それから『宗教は、ちょっと探り入れたほうがいいと思うぞ~。家族以外には言っちゃいけないってご教義のとこがトラブル起こして、籍を入れるまで伏せてて、たま~に警察や家裁の沙汰になるらしいのよ。あたしが担当したこたぁないけど』……いや、その、ええと。そうでしたね、私たち、そういう年ごろでしたね……なんだか話が深刻になったり。
童貞かも……ぐらいならともかく、そんな話に飛ぶとは想定外でした。
さらに『美優ちゃん、まさか処女じゃないでしょうね?』『あー、童貞と処女じゃぜったいしくじるからなぁ』なんて……うぅうぅ。お二人だけじゃなく私も酔ってたから、処女じゃなかったらどうなんですかって口走って、聞かれないことまで話してしまって、『今までのオトコとはさぁ……さしづめ、尽くしすぎて、あなどられて、軽く扱われて、それで美優ちゃんが寂しくなって耐えられなくなったんだろー』『まぁ、別に、仕事でリードしてもらっているからといって、えっちでもリードしてもらわなきゃならない理屈はないのよ~?』『早苗さん……自分が“ああ”だからって、同じ穴のムジナ増やそうとしないでくださいよ』『あたしたちはオトナなのよ、びしっと決めるとこ決めなきゃ!』……いや、もう。
そういうのを思い出す時間じゃありませんね。
「み、み……みゆ、さん」
「はい」
「い、いやだったら、言ってくださいね?」
「うふふ。何をされちゃうんでしょうね、私」
プロデューサーさんが童貞さんだって、教えてくださってから、なんだか私、自分がお姉さんになった気がします。われながら現金ですね。お姉さんらしくしなきゃ。
「じゃあ、シャワー浴びてきて……いっしょに入ります?」
「あ、あの、このままで……」
「ふふ、わかりました。ではベッドに……ゆっくり脱がせてくださいね? あなたのための一張羅のつもり、でしたので」
この『あなたのための一張羅』という言い草は半分本当でした。プロデューサーさんに脱がせてもらうつもりだったから、スカーフ、ブラウス、タイトスカート、ストッキング……『エチュードは1曲だけ』で着せてもらった衣装に、きょうのコーディネートを似せていました。プロデューサーさんが私に着せてくれたなかでは、ふつうに外を歩けるぐらいお淑やかで、うまく着せてくれた風な服ならうまく脱がせてもらえる……なんて。
もう私の体がとろとろになりはじめちゃったようです。プロデューサーさんと並んで腰をおろしたベッドの反発が、ぐいぐいときついように思われました。
「わ、あ、あぅ……」
「そちらからでだいじょうぶですか? 女物は、ボタンが男物と逆ですけど」
プロデューサーさんは、自分のシャツを脱がすときのように、私の背中側から手を回して、ブラウスのボタンを外そうとしています。下から外そうとしているので、アンダーバストのあたりで指をもぞもぞやられてよく見えないのですが、手こずっているようです。私だってそのあたりは手探りでいつも着け外ししているのに。おかげで、まるで服越しにくすぐられているみたい。
くすぐったいといえば、後ろ髪とうなじにかかるプロデューサーさんの鼻息も……私も、シャワー浴びてませんでしたね。匂い、嗅がれちゃってるかな。
「ブラのホックは……外せます?」
「ちょ、ちょっと自信が」
「だいじょうぶですよ。ほら、私がやってみせますから……」
プロデューサーさんが四苦八苦しているのを感じる内に、『エチュード~』で先生役だった気分が蘇ってきたのか、私はプロデューサーさんに扱い方をあれこれ教えてあげちゃっていました。自分でも驚くぐらい甘ったるい声が出ていました。小さな子供相手じゃないのに、つい甘やかしたくなってしまいます。ほかの男の人が聞いたら馬鹿にされてるんじゃないかってとられちゃったかもしれません。でもプロデューサーさんは、あいかわらず指先と声と吐息で私をくすぐってくるばかり。
「もっと、ぎゅってしてみたいですか?」
「ぎゅ、ぎゅって……」
「私が『ゆっくり脱がせて』なんて言ったせいか、遠慮しいしいな感じしますから」
「え、ええと……じゃあ、その、三船さんのおっぱい……」
「美優って呼んでください」
「あぅっ、み、美優さんの、おっぱいを……」
「触りたいですか?」
「触りたい、ですっ」
とっくにブラウスを脱いで素肌を曝しているのですが、さらにブラの肩紐を落とすところまで進みました。胸がワイヤーとカップの締め付けから解放されてしまうと、本当の本当にいよいよだなぁって、頭の後ろあたりから何かじわじわしたものが広がっていく心地がしました。これまでアニマルパークとかクリスマスパーティーとかいろいろ露出のきつい衣装も着てきましたが、さすがに乳首やアンダーバストまでプロデューサーさんに見せたことは……まして、触らせるなんて。
あ、さきっぽ、ちょっと勃っちゃってます。プロデューサーさんに見られていないでしょうか。最初から期待していたってバレバレなのは恥ずかしいから。
「お、ぅぉ、美優さんの、柔らかくて、あったかい、です……それに、しっとりして……」
「ん、っ……蒸れちゃって、ますか……? あっ、んんっ、あまり、嗅がないで」
「だって、美優さん、いい匂いするから……」
胸は、アイドルになってからたくさん体を動かしたり、睡眠や食事に気をつけたりしていたので、形もボリュームもそれなりに自信がありました。ただ、プロデューサーさんの手で、手のひらで重さを吸われるように触られていると、もうちょっと控えめな方がよかったかな、という気もしてきます。重いおっぱいを揉ませていると、触られたがってしょうがない女だって、そうとられちゃいそうで。プロデューサーさんには、私、まさにそう思っているんですが。
「やんっ、はうっ、あうぅ……っ」
「美優さんの、とっても……」
「きゃんっ♥ そ、そこはっ」
「あ、ごめんなさい……っ」
「そこは……敏感に、なってます、から……♥」
私の拒絶は甘ったるくて、プロデューサーさんを挑発しちゃってるんじゃないかと思います。できてたらいいな。
もっと求めて。私を押し流して。
「あ、あうぅぅ……♥」
吐息のあたり具合で、まだプロデューサーさんが私のうなじあたりに顔を埋めているとわかります。そのせいでしょうか、ソフトタッチがあっちこっちにさまよっています。優しすぎて物足りないぐらいの刺激なのに、どこに来ちゃうかわからなくて、いろんな意味ではらはらどきどきです。かわいくない声が出ちゃうかも。
「はーっ、はぁぁー……っ♥ わかります、か……? そこ、私の……乳首、です……♥」
「あ、その……わかり、ますっ」
「プロデューサーさんに……あてられちゃって、私も……恥ずかしいですけど、大きくなってきちゃって……」
指先でいよいよしっかり触られそうになって、先に言い訳します。あなたのせいで興奮してるんですよ、って。こういう責任転嫁、いつもならいけないなぁ……って後ろめたくなるのですが、いまはいいでしょう。聞かされたプロデューサーさんがほんのり勢いづいて、だんだん私をぴりぴりともてあそんでくれるようになってくれる。
「んはあぁっ!? あ、っ、ぷろでゅ……やあ、あぁぁ……♥」
親指と、人差し指と、中指で、逃げられないようにしっかり囲まれてもらいます。それだけで胸のさきっぽからいちばん下までなびいていきます。心臓のどきどき弾んでいるより、もっとどろどろして、太腿のあいだまではしたなくじめじめしていきます。
「んっ、ふぁぁっ……そ、そこっ……んっ、んくっ……!」
くにくにって、つままれて、引っ張られちゃいます。無造作な、おもちゃみたいなやり方。本当に童貞さんらしい。それで感じちゃう。私のおっぱいが受け入れちゃってます。
「美優さん、その……すごく、えっち、です……っ」
「あふっ、んぁ、ぃぃっ……プロデューサー、さんっ……」
乳首からそれた指先と手が、おっぱいをむぎゅむぎゅ、すりすりってしてきます。でもやっぱりお好みは乳首だったようで、すぐ逃げ場もなくコリコリに絞り出された先っぽをいじめるほうに。こころなしか、手付きが滑らかになっています。少しはリラックスできていますか。
「ち、ちくびぃ、だめ、あ、あっ……きゃぅっ、やぁっ、んあぁ……!?」
「その……だめじゃなさそうな声色で、だめって言わないでください」
「だって、その」
「勘違い、しちゃいます……」
だめ、なんて言っちゃう。乳首どころか乳輪も張ってきちゃいました。プロデューサーさんが指先でつねってきてもぷりぷり跳ね返してしまいます。
「んっ……そ、そぇ、それぇ、い、ぃい、ですぅ……ぁ、ああっ……!」
「すぅ……はぁ……美優さんが……どんどん……」
「に、匂いは、ちょっと、だけに……あぁあ、うぅうう……っ」
おっぱい触ってもらっていい気分になっていました。それで、匂いを嗅がれながらいい気分になりすぎて、恥ずかしくなりすぎてがまんできなくなるまで、ずっと……。
※
「プロデューサーさん……他にもしたいことがあったら、聞かせてくださいね?」
ええと、恥ずかしくなりすぎたので、仕切り直しです。
姿勢を向かい合わせに戻すと、プロデューサーさんの顔つきがだいぶほぐれているのが見えてほっとします。
ついでに、先生っぽい雰囲気をがんばって思い出してみます。
「あ、あの、匂いを……美優さんの……」
「お好き、なんです?」
「足の……ストッキング履いたままと、脱いだのと、両方……」
「……わぁ、び、びっくり……」
プロデューサーさんのご希望に虚をつかれて、変な声が。ストッキングがいきなりえっちなランジェリーのように感じられてきました。どちらもたいてい透けてる化繊だから、似ていると言えば似ているのですが。
「う、その……やっぱり、引いちゃい、ますよね」
「あの、“やっぱり”って、なんです?」
「や……やっぱりは、やっぱりですよっ」
はしたないと思いつつ、ふくらはぎと足首に力を入れて、プロデューサーさんに足の裏を向けます。あ、もうわかる、目が……たぶん目の奥の頭も……釣られちゃってる。私の足なんかに。
「含みのあること言われると……気になっちゃいますよ。私、プロデューサーさんのこと、あまり知らないみたいですもの」
「あ、ぅ」
「でも……正直に言ってもらえたら、嗅がれちゃってもいいかなぁって、流されちゃうかもしれませんね……」
プロデューサーさんは口で説いても煮え切らないままでしたが、私がストッキングをしゅるしゅるさせたり、プロデューサーさんの胸元に顔を埋める……ふりをして、髪をプロデューサーさんの鼻先に近づけ……たりすると、効果てきめん。2度3度くちびるをもごもごさせたあと、存外あっさり白状しました。
なんでも、昔の彼女さんと初めてするときにそういうおねだりをして、引かれて、フラれてしまったんだとか。そういう思い出のせいで、セックス全般が苦手になっちゃったのかもしれません。『幻滅されたらなぁ』とか、私がそういうことに慣れている素振りを見せると凹むのとか、そういうことだったんでしょうか。
そういうことにしましょう。
「悲しい思い出ですね……でも、だいじょうぶですよ。きょうは、雨です」
「雨ですね……雨だと、だいじょうぶなんです……?」
「私が、さっきの雨みたいに、悲しい思い出もぜんぶ洗い流してあげます」
プロデューサーさんの初めて。いい思い出にしてあげたいって、心から思いました。たぶんこのときのために、私はここまでやってきたんです。
決して……プロデューサーさんとえっち寸前まで行ってた彼女さんがいたからとか、どうとか、そういうのではないはず、です、たぶん。
「下から嗅ぎたいんですか……? プロデューサーさんを見下ろすなんて……ステージでは、ありましたか。でも、こんな近くで……」
私がベッドに腰掛けると、プロデューサーさんが床に恭しくひざまずいてくださいます。ストッキングごしの足の甲に接吻を受けます。ああ、きょうは、まだくちびるとくちびるでキスしていないのに。
プロデューサーさんは私にひざまずいていますが、示しているのは私への敬意ではなく欲望です。私をむさぼりたいっていう。それを半笑いで受け止めている私も私。これまでとは違うことになっちゃう。そうに違いない。期待と不安がないまぜになって、それこそ足の爪先から頭のてっぺんまでぞくぞくしています。ひくひくって舌なめずりみたいな動きしちゃってたら……そんなの想像するだけでいやらしすぎて死んじゃう。
「美優さん、と」
「プロデューサーさん?」
「美優さんと初めて会ったとき、こうじゃありませんでしたか」
「あれは……ええっ……?」
「そうでしたよ」
だからこうしててもいいよね、ってプロデューサーさんの顔に書いてありました。
プロデューサーさんと私が出会った日、私は自分へのクリスマスプレゼントにめいっぱい背伸びした靴を買って初めて履いていったのに誰にも気づいてもらえなくて、夜にはすっかり落ち込んでて、ダメ押しに買ったばかりの靴のヒールが折れて立ち上がれなかったところを、プロデューサーさんに……まぁ、似てなくもないでしょうか。
そういうことにしておいて差し上げましょう。
「……あのときは、クリスマスでしたね」
「ええ」
「冬だったから……こんなに、足、蒸れてなかったと思うんですが……」
「きょうが雨で良かったです」
「私、そういう意味で言ったんじゃ……!? く、くさく、ありませんか……?」
「もっと嗅ぎたいですっ、ああ、だから引かないで」
「もうっ……」
プロデューサーさんは重たい過去を告白し終えてだいぶ心持ちが軽くなったらしく、もう遠慮なく私の足とストッキングをくんくん、すぅはぁ……まるでイヌみたいです。私が昔飼ってたあの子より、よっぽど勢いが良いんですけど。指先、土踏まず、くるぶし、一つひとつさわさわって撫でて、頬ずりして。本当にしたかったんだなぁって仕草だけでも伝わるぐらい、
「プロデューサーさんは、私より、私の匂いが好きなんですね~?」
「むぐっ、ふむっ、むううぅーっ……あぁ、あ、あー……美優さん……」
イヌだと思ってしまうとこっちも遠慮がなくなって、つま先をプロデューサーさんの顔に押し付けてしまいます。するとプロデューサーさんがますますうれしそうに……嫌がられたら引っ込めるつもりだったのに。されるがままだと、私は離すタイミングを失ってしまう。ストッキングが湿気っていました。雨か、私か、プロデューサーさんのせいか。
「あの、美優さん、ストッキング、脱がせてもいいですか」
「あ、自分で脱ぎます……」
「だいじょうぶですっ、脱がさせてください」
「……は、はぁ……」
プロデューサーさんは、私のブラウスやブラを脱がせるのはあんなに手こずった割に、タイトスカートとストッキングはするすると手際よく脱がせてしまいます。伝線して気まずくなったら……というのは杞憂でした。もう、だいぶ緊張がほぐれてきたようですね。
「あ……」
「……そんなに、お好きですか……?」
「濡れるんだなぁ、って。本当に……」
プロデューサーさんが急におとなしくなって、どこを見てるのかと思ったら私の下着でした……自分がとてもはしたなく思えます。プロデューサーさんのせいなんですが。そのプロデューサーさんが足を閉じさせてくれなくて、隠せない。恥ずかしいのに……やっぱりプロデューサーさんはイヌじゃありません。わんちゃんなら、見られてもこうなりません。
「ぬ、濡れますよっ、女ですもん」
「初めてなもんで、つい」
「初めてだから、そんなに……じぃっと見ていいって、わけはありませんよっ」
私だって、自分以外の女性がそういう濡らしたところを見た経験はありませんが。
「で、でも見たい、美優さんの……」
「み、見てたら……嗅ぎますよね、プロデューサーさん……」
「嗅ぎます……舐めます……!」
どさくさに紛れて要求を増やさないでください……と言えず、けっきょく太腿を開いて、見せてあげてしまいます。そうしたら、またくんくん、すぅはぁって嗅がれて……期待、してましたけどね。だって、ねだってもらえるから『したいこと、なんでもしていい』って言った甲斐があるんです。
それにしても、クンニって童貞さんがいきなりできる行為なのでしょうか。ハードルが高いのでは……あんまりシてもらえた記憶もないですし。
「すごっ……美優さんったら、むんむんです」
「あ、雨のせいです……!」
「これが美優さんのフェロモン……」
「フェロモンじゃありません……っ」
フェロモンというのは客観的で、ある意味で生易しい言い方でした……私自身の鼻にも、うっすら感じられます。ねっとりした、私由来の、汗と発情の匂い。私の体が、プロデューサーさんの体を欲しがって、かまってほしくて、気を引くために……そんな事実が、一呼吸ごとに私とプロデューサーさんのあいだに染み渡って、期待でぐちゃぐちゃになってしまいそう……もう、なりつつあります。
プロデューサーさんは私に気を取られて気づいていないかもしれませんが、プロデューサーさんが脱がせた私の下着に、うっすらぴかぴかしてしまうぐらいのシミがついています。私は、目に入っただけで恥ずかしくて頭がのぼせてしまいます。
「もっと、よく……美優さんの……!」
「あ、ぅ……♥」
クンニされる前から、プロデューサーさんの視線でべろべろ舐められてイッてしまいそうです。ふつうのイクとは雰囲気が違って……イッてしまったらいいな、イッちゃいたいな、って体より頭が先走ってます。イッちゃったらいやらしいお汁がもっと溢れてプロデューサーさんがもっとよろこんで夢中になってくれる。だめ、いやらしすぎる。
もっとだめになりたい。
「あぁー、ぅう……美優さんのおまんこ……」
「ひゃうっ!? そ、そこ、いきなり……敏感に、なって、ます、から……っ♥」
大切なところのすぐそばですぅはぁすぅはぁされると、そこから何かイケないものを吸い込まれてしまっている気分になります。一瞬だけ、くちびるがいちばん敏感なところをかすめました。私が声を跳ねさせたら一瞬で終わっちゃった。
「あ……ごめんなさい、その、ちょっと大げさ、だった、かも……」
「続けても、いいですか?」
プロデューサーさんを驚かせないように、声を抑えてこらえます。探り探りな手や舌が、焦れったくてたまらないけど。あと指先みたいな感覚がお尻の穴をそろそろなぞってきたみたいな、不意打ちに困ってしまいます。童貞さんだからつい触ってしまったのか、それとも……判断に困ります。
「なんだか……さっきよりも、美優さん、もっと濡れてる気が……」
「う、ぅう、そうかも、しれません、ね……」
わからないふりをしましたが、プロデューサーさんの顔で隠れてたってわかります。私の神経が通っている肌やら肉やら粘膜やら。濡れてます。お腹をすかせてよだれを垂らしています。
「ナカも……舐めたい、です」
「い、いいです、けど……」
ぴちゃぴちゃって音までが聞こえてきます。思ったよりずっと力強い舌で、おまんこの割れ目をずりずりされてるって、否応なく。おまんこにやってくる刺激は焦れったいままなのに、プロデューサーさんにクンニされちゃってるって状況が頭に焼き付けられてたまらない。うずいちゃう。背中がそれちゃう。手で口を抑えないともうどんな声が出ちゃうか。私、この人のものにされちゃってる……いやいや、まだ、ものにされてないんですけど。
自分でも呆れるぐらい、プロデューサーさんとえっちすることで頭がいっぱい。目の前の男性に、あつあつとろとろに仕上げられたおまんこに突きつけられて、ずっぽずっぽされちゃうって……えっちできなかったら死んじゃう。しても死んじゃうかもしれません。もう完全にだめになってます。
「あ、あの、プロデューサー、さん……舐めるのも、いいんですけど……っ♥」
プロデューサーさんはそれで察してくださったのか、体を起こして手早く衣服をはだけます。
早く早く早くしてください。きっと私は頭がおかしくなっていて、ホテルに入る前から、なんならお店でプロデューサーさんと席を並べていたときから、キスしたり抱きしめ合ったりしていたような気分になってるのです。
コンドームの場所がわからない? だいたい決まってるものです。ほら……セックスで手際が良いところを見せてしまうとプロデューサーさんが凹んでしまうのはわかっているんですけど、もう待てないんです。
ほら、おちんちんしっかりおっきくなっててこっちは準備万端じゃないですか。着けちゃいます、着けちゃいます。
「あ、あの、美優さんっ」
「焦らないで……もう少し下です……焦らしてくださっても、いいですけど……♥」
ベッドに仰向け。足を開いてプロデューサーさんを見上げる。陰毛やクリトリスのあたりにあのおちんちんの気配がする。おへその裏側が勝手にぐつぐつする。でもなかなか入ってくれない。下半身だけを使っておちんちん挿入するのは、慣れが必要らしいです。他の場面ではやりそうもない動作だからでしょうか。あとおちんちんって心臓がどきどきするとそれに合わせてちょっと動いちゃうからなおさらやりにくいんだとか。うふふ、初々しいですね。
焦れっぷりでは私もいい勝負だと思いますが。だからいくらでも焦ってくださいプロデューサーさん。あなたといっしょなら焦れるのもしあわせです。
「ふぅ、はぁー……ん、あっ……ぷろ、でゅ……っ♥」
「で、出る、でちゃ、……ぅううあっ!? ぇっ、ぁああっ!」
ぬぷ、って。挿入っちゃっ、たぁ。すぐに、私のおまんこ、本当にすぐに、はしたなくぎゅうぎゅうって詰め寄っちゃう。プロデューサーさんのための穴になっちゃう……いや、そうじゃない、プロデューサーさんをしゃぶり尽くすための穴になっちゃってる。ちょっとナカに進められるだけで奥までぐいぐい吸い付いてしまう。あんまりきつくしないよう気をつけて息を吐き出して力を抜いていたはずなんですけど入れられちゃった瞬間もうそんなの。
ぎゅううって、締めちゃう。おまんこどころか手でも足でも。絡みついて、離さない。
「ふーっ……ふー、んっ、んー……っ! あっ……よく、できましたね♥」
「……ぉ、お、っ、しま、る……! ほ、ほんと、もう、ぁ……美優、さんっ……!」
プロデューサーさんは呆然とした表情でした。私の取ってつけたねぎらいあたりで射精してしまったようです。ああ、もったいない。初めてなんだからもっとじっくりたっぷり味わってほしかったのに私ったらしょうがないおまんこでごめんなさい。初めてのえっちなのに、おまんこでおちんちん食べちゃってごめんなさい。
ええっ!? もう抜いちゃうんですか。そんなのいや。離れたくない。
「あぁ、もっとゆっくりしてくださってもいいのに……」
ずるる、っておちんちんが抜けてしまいました。コンドームの精液だまりが見たこともないぐらいぱんぱんです。プロデューサーさんの童貞が、これで卒業……?
「でも、いったん射精したら、新しいのに替える必要がありますね……♥」
いやいや、まだまだ。ホテルの時間も余裕があります。シンデレラみたいな時間の縛りはありません。
「そうなんですよ。ちゃーんと、1回射精したら、新しいのにしなきゃだめなんです。破けちゃったら……ナカに、精液が……♥」
プロデューサーさんからへなへなと泣きそうな表情で見られると……まだまだ一人にできませんね……気まずくなるんですが、私、体が火照ったままです。
「ちょっと、よろしいですか……? おちんちん、貸して……」
それはそれとして、おちんちん。わがままおまんこのお相手、よくがんばりましたね……♥
ゴムを外したらあの青臭い精液、プロデューサーさんの、匂いにつられてついおちんちんにキスしてちゅるちゅる舐めて味わってしまいます。お掃除フェラって言うらしいけど好きな人の精液なら掃除なんて事務的なものじゃないです。ケーキのフィルムにくっついたクリームを舐めてるみたいで思ったより自分がさもしい気分になります。止められませんけれど。
きょうはまだキスしてませんけどもうクンニされちゃったんだから私がフェラしちゃってもいいですよね? ちゅぶちゅぶ。じゅるじゅる。べろべろ、れろぉ……クンニよりやかましい。舌だけじゃ飽き足らず、指先で裏筋をなぞって、たまのほうまでいじって。つんつん、くちゅくちゅ。
「はうぅ、んぷっ……ちゅっ、ちゅう……んっ、ちゅぶ……れぅ……」
「おぁ――ふぁ、ぉ、あ、みゆ、しゃんっ……!」
そうしたら元気になってくれないかな……あ、本当になってくれそう。ますます身が入るというものです。
「プロデューサーさん……もう1回、できそうですね……♥」
「あ、あの……美優さんって、こういう経験、豊富なので――あうっ!?」
「できますよね?」
プロデューサーさんの口が滑ったので、皮を軽くつねって打ち消しちゃいます。もうおわかりですよね。昔を思い出しながらするセックスはイマイチだって。
思い出せなくさせてあげましょうか。
「……まぁ、どうしても気になっちゃうのであれば……」
こんどは私がプロデューサーさんを押し倒しちゃいます。
「私の思い出も、あなたの色に塗り替えてください♥」
おまんこだけじゃなくって、頭までわがままになっていました。
※
「プロデューサーさんって、匂いフェチ、なんですよね……?」
「……た、たぶん、そうだと、思います」
悪いことを思いつきました。
プロデューサーさんに脱がせてもらったショーツを見たら、もうかぴかぴしていました。あれからここまであっという間だった感じなんですが、実はけっこうな時間をかけていたのかもしれません。そんな。まだまだしたりないのに。
みっちりしなきゃ。
「これ……さっき脱がせてもらった下着、なんですけど……嗅ぎたい、ですか……♥」
「かっ……嗅ぎたい、です」
「でしょうねっ」
「みゆ、さん……?」
きのうまでの私だったら、プロデューサーさんから懇願されても応えられたかどうか、って際どい提案。きょうは私からしてしまいます。そうしたらプロデューサーさんが、おちんちん以外もすっかり元気になってくれるはずだから。わかっていればあっさりできるんですね。
「これ、嗅がせてあげたら……もう1回、できます……?」
「で、できます、やらせてくださいっ」
いやらしすぎます、私ったら。プロデューサーさんにおっぱいいじられてえっちな気分になった私のお汁がこびりついた下着を、嗅がれて……もとい、嗅がせてしまうなんて。いやらしい女だってバレて、しかも開き直っている。こんなえっち初めてです。
「被せちゃってもいいですか? うふふ、変態さんみたいです♥」
「う、ぅう……それは、否定できません、けど……」
「じゃあ、私に被せられてくださいっ」
「もがっ、んぐっ……あ、あっ、美優さんの、匂い……」
いいじゃないですか、変態さんみたいなの。私はこんなので引いたりしませんもん……なんて。私も、プロデューサーさんの昔の人、気にしてる。
「……私だって、こんなことされた経験、ないんです……けど……」
もうけっこうおちんちんがおっきく復活しています。やろうと思えばできそうです。ただ、さっきよりべたべたしたい気分になったので、こんどはプロデューサーさんに仰向けになってもらって、私がおちんちんにおっぱいを覆い被せます。
パイズリ。よくも男の人はこんなこと考えつくものです。しっかり血が流れ込んで熱く固くなって、ホテルのシーリングライトを指しているおちんちん。それをおっぱいで押し包んで谷間に埋めてしまいます。
「んぁっ♥ なんだか……おまんこのときより、固くなってません……?」
「あぅ、う、くっ……それは……美優さんのおっぱいがふわふわで、おまんこがきつきつだから……ああうっ!」
左右交互に、いっぱい押し付けます。勢いで胸郭のごつごつしたところまでぶつけてしまいます。心臓がどくどくしてるのおちんちんに伝わってしまったらどうしよう。プロデューサーさんの荒い呼吸がおちんちんに伝わってるのはわかりますから、私のも……。
勝手にあふれてくるよだれを、プロデューサーさんの先走りと混ぜて、ぬちゃぬちゃ、ぴたぴた。どうですか? 私のおっぱい、気持ちいいですか?
「はいぃっ……美優さんの、おっぱい、もう、でちゃぅ……!」
「えー、出すのはいいですけど……おまんこが、いいですーっ」
「あぅっう! そんな、ナマ、は」
「うふふ、想像しちゃいましたか……イケない人ですっ」
プロデューサーさんのおちんちんナマで突っ込まれて、精液どぷどぷ中出ししてもらって、そんなの……プロデューサーさんの赤ちゃん孕むことしか考えられなくなっちゃう。アイドルなのに。子宮がそうなんだって言ってる。だめ、だめ。現実的にはアフターピルかなにか飲むんでしょうが。飲むときどんな味がするんでしょう。たぶんこの精液よりえぐい味でしょう。それはちょっとごめんですし……童貞さん卒業してそうそう、プロデューサーさんにそこまで背負い込ませるのも気が引けます。
それに私だって、まだプロデューサーさんを独り占めし足らない。じゃあ赤ちゃんはしばらくたってからで。
「まぁ、きょうはゴムを着けましょうね……童貞さん卒業に、集中して……」
「あ、うあっ……あ、くぁ、あっ!」
「そうです、二人で気持ちよくなることだけ考えて……赤ちゃんは、あとで作れますから……♥」
赤ちゃん作ろうが作らなかろうが、プロデューサーさんの初めてが私……っていうのは死ぬまで覆しようのない事実なんです。そう思うと、楽しめる余裕と楽しみたい欲望がふくらみます。
「プロデューサーさんが元気になってくれると……私も、したくて、したくて、たまらなくなっちゃうんですっ」
「もぁ、あっ、う、ぁ」
プロデューサーさんの体とおちんちんを、膝を割ってまたいで、有無も言わせずぬぷぬぷっと挿入。私を壊してくれるぐらい固くて大きくて熱い。でも、プロデューサーさんの表情が、私の下着を被されたままなのでよく見えません。惜しいことをしました。ショーツごしにプロデューサーさんのくちびるがもごもごしてるのと、あと、男らしい腕や胸筋がぴくぴくしてるのはわかります。こっけいですね。私のせい。よろこんでくれてる。ぜったい私のせい。好き、好き、大好き。
「えぃ、えぃっ! ……あっ♥ んっ、うっ、あ、あっ……! あぁっ、はぁぁぁぁ……!」
最初はほんのりした甘イキが、おまんこの奥で染みる。これなんです、もっと、気持ちいいの。おちんちんぎゅうぎゅうってしながら腰を動かす。ナカイキできる。しちゃう。
「ごめんなさいっ♥ ぷろでゅーさーさんの……あ、ああっ♥ あのっ、とめられ、ないんですっ……!」
ぐちゃんぐちゃん、ぐちゃぐちゃ、ぱしん、ぱしん。謝るんだか媚びるんだかってだらしない声が出ちゃう。息を止めて、落ち着こうとするんですけど、おまんこはお構いなし。腰も手足もお構いなし。セックスさせてあげているような素振りだったのに、入れられちゃったら自分ばっかり。
「やめ、はぉ、おっ……ぉ、あ、や、だめ、ぇ……あ、あ、あ、ぁっ♥」
プロデューサーさんの手がふらふら浮いてて、それを捕まえておっぱいに押し当ててあげたら、すぐに乳首くりゅくりゅっていじめられちゃいます。あって思う間もなく、おまんこがきゅうってなって、それ、それ、好きって教えてる。乳首またプロデューサーさんにしてもらってうれしくなって弾ける。そうですよね♥ ここもおまんこと同じようにプロデューサーさんのためだけって言ってます。
「ふぁあ、はぁ、ッ、くぅ……ちくび、ぃ……おまんこ、も……あぁ、あふ、あっ♥」
乳首覚えちゃう。おまんこ覚えちゃう。アニマルパークよりクリスマスパーティーより、透けてる羽衣よりしどけない花魁より、カットの大胆なビキニより学生時代のセーラー服より……うぅ、あーもー、どんなに際どい衣装を着せられたって……ここはプロデューサーさんのためだけのものですよね。
もしかしたらいつかは……ヘアヌードとか、しちゃうのかもしれませんけど。だってプロデューサーさんについていったら私なにをしちゃうかわかりませんもの。まぁ、そうなったとしても写真や映像だけのことです。触れられるのはプロデューサーさんだけ。じゃなきゃ耐えられない。
それに……いまはとてもそんなこと考えられないと言っても、これから私がどうするかもわかりません。プロデューサーさんに下着をかぶせて上からおちんちんまたがってぱんぱんしてるいまこそ、きのうまでだったら考えられないことですもの。
流されるって本当に怖いことなんですね。怖いからいっしょに来てください。ずっといっしょに来てください。来てくれたら怖くったって構いません。
「あっ、やっ……やっぱり、お、お、く、よすぎ、です……っぁ、あ、ぅ、ぁ、ああぁあ……っ!」
「う、ぐ――ふぁ、ぉ、あ、め、ぐ、ぅう、う――っ!」
私が好き放題ぱんぱんしてるのに、プロデューサーさんのおちんちんはずっとがちがちしたまま。さっき初めてえっち卒業したおちんちんなのに。感心しちゃいます。私の初めてじゃこうは行きませんでしたもの。なんて心強いんでしょう。受け止めてもらえてる、って心地に染まって離れられなくなります。溺れちゃう。支えがあると弱くなれちゃう。私が攻めてるんですけど私が弱いんです。射精させたい。イかせたい。屈服“したい”。
「は、ぁ、あ……あの、プロデューサーさん……すみません、やっぱり、お顔、見たい、です……」
見たいのは、半分だけ本当、半分だけ嘘です。見てもらいたいんです。あなたのものになってイカせてもらいたくてイク三船美優を。知ってもらいたいんです。そういう三船美優を。
「ふぁ、あ、あぅ……美優さんっ……夢、みたい、ですっ……」
「夢にしては、苦しそうですけどね……だいじょうぶですか……?」
「あ、はは、じゃあ、現実……」
下着をはがしてあげたら、プロデューサーさんの表情がすっごくふやけてました。私のえっちなお汁ですっかり汚してしまった。私のえっちな色にしちゃった。どうしよう。これからプロデューサーさんの顔を見るたびに思い出しちゃう。
これは責任をとってもらわなければなりません。
「あ、あっ……は、ァっ、しま、って、ぇ……! く、うぁああ、はぁー、はぁあ……っ」
「あぁ、声もよく聞こえて……もっと、聞かせて……!」
体重をかけて奥の奥でぐりぐりすると、入ってきちゃいけないところにめりめりっとおちんちんが刺さってきて、それでイって、イッて……腰を止めても、イクの止まらない。そうですよね、すっかりのぼせちゃったら、冷えない。ごぽおっとえっちなお汁があふれて、プロデューサーさんの腰も濡らしてしまう。あふれてるところ、しっかり見られてる。食い入るような目で。
「あ、はっ……んぐ……うっ! あお゛……ぉお゛ッ、い、いっ……っ……♥」
たがが外れちゃう。かわいくない声が出ちゃう。それでプロデューサーさんがますます興奮してくれたのか、おまんこの奥をめりめりっと押し広げられて、ああ下から突き上げられてるんだ、って。なんてしあわせな反撃なんでしょう。好きとか愛してるとか言いたくて、言えない。先に言っておけばよかったのに。
じゃあそのぶん、終わってから言えばいいですね。言わなきゃ。
「ハッ、ハッ、はっ、ハッ、はぁっ……! ぷろ、でゅ……あ゛あっイく……ま、またっ、あ゛、あ゛っ♥」
がっしりとくびれのところを両手で捕まえられる。そんなことしなくても逃げないし抜けさせないのに。わかってるんでしょう? 止めないで、もっとえっちしたい、ってだけのおねだりですか。そう思いを馳せたが最後、おまんこがはしゃぎまわってすっかり赤ちゃん作る気分に舞い上がっています。きゅんきゅん泣いてよろこんでます。しっかりゴムを着けてるから気分だけなのですが。切ない。やっぱり赤ちゃんほしい。子宮の奥までプロデューサーさんのものになりたい。
「知りません、でしたよ……美優さんが、こんな、えっちな人だった、なんて……っ!」
「あひっ♥ い゛っ……ち、ちがいますもん、いま、えっちに、されてるんですっ……ぷろでゅーさーさんの、ぉ……いっ、っっうぅーっ! あ、ァア、あ゛……っ♥」
いや、いや、きょうは流されませんっ。
プロデューサーさんとはこれからのこともいっぱいあります。きょうはあくまで初めて。特別なんです。私にとっても初めてみたいなものです。初めては、初めてを味わいましょう。
「お゛っ、ひ……あ、ははっ……うれしぃ……う、お、お、く……ぁ、あ、い゛っ、イって、ぅ、ぁ、あ゛あ……♥」
……プロデューサーさんの初めておちんちん。私だけの。だって初めてに2度はありません。
意識しちゃった。何もかもしあわせになっちゃう。おまんこも頭も壊れちゃう。とりあえず涙腺は壊れちゃってるようです。泣いちゃいます。涙、止まってほしいのですが。まかり間違ってプロデューサーさんから嫌がってたって思われたら困ります。あとプロデューサーさんの顔が見えにくくて困ります。
「うふ、ぇへ、へ……イッちゃって、きもちいい、です……? ぷろでゅーさー、さぁん……ふふ、あはは、はっ♥」
そういう強がりとか、あと少し照れくさくて、えへへって笑います。目と口で笑ったはずみでお腹まで笑ってきゅっとして、おちんちんでおまんこ真っ白になって、もう、あとは……それからは、ええと、その。
ホテルから出たあと、プロデューサーさんにべちょべちょにしてもらった下着をわざと穿(は)いて帰りました。それからは、しっかり覚えてます。無事におうちにも帰れました。おやすみのメッセージも送りました。愛してます、とも。
下着は……その……ずっとプロデューサーさんにキスしてもらってるみたいで、クセになったら困る……と思ったんですが、つい、出来心で。私もプロデューサーさんと同じぐらいには変態さんになれちゃいそうです。
※
『あぁ、早苗さん、心さん』
『い……いい顔になってるわよ、美優ちゃん』
『おかげさまで、私、大人の役目を果たしました』
『お、おう、良かったね』
後日、早苗さんと心さんに事務所で顔を合わせて、背中を押してもらったことでお礼を申し上げるつもりが、なんだか不用意に匂わせる言い回しになってしまいました。
『もちろん、これからもせいいっぱい力を尽くしていきます』
まじめに続けたつもりなのですが、なんだか戸惑ったふうな表情のまま。ええと、何か……何かもっと言わないと。
『お礼、というわけじゃないのですが……いまの季節にぴったりのお店、見つけたんですよ。あ、お酒のです』
『ほう、いまの季節にぴったりとな』
『いつも飲んでるじゃないですか早苗パイセン……ひゃうっ、いひゃい、引っひゃらんでー!?』
『んー、よく聞こえないなー♪ あははっ、ろくがつーは、雨降りーで、酒が飲めるぞー♪』
あのお店はプロデューサーさん以外誰も誘ったことがありませんでした。お2人は気に入ってくださるでしょうか?
ちょうどいいですから、誘ってみました。
飲むときは、前よりいっそう気をつけないといけませんから、こんどからなるべくお店で……宅飲みだと雰囲気が気楽すぎて、聞かれなくてもうっかり話してしまいそうですもの。
(おしまい)
『早苗さん……自分が“ああ”だからって、同じ穴のムジナ増やそうとしないでくださいよ』
っていうのは→ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16286632 のことです。
手が空いたらハーメルンにも転載します。忘れていたら「忘れとるやんけ」とか言ってくださるとありがたく存じます。