アイマスのアイドルが童貞をもらってくれるシリーズ 作:ふりーじ屋/家庭内禁書
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下記のとおり前日譚はありますが、この話単体でも読めます。
恋鐘に筆下ろししてもらったシャニP https://syosetu.org/novel/325614/2.html が、
恋鐘から童貞卒業の補習を食らった https://syosetu.org/novel/325614/3.html あと、
こんどは摩美々に初体験させてもらう話です。
>だから、男の性的知識欲と性的満足とのドラマには、永久に「童貞のおわり」のくりかえしがあるだけで、性的技巧の上達など、末の問題にすぎないとはいえないだろうか。
> ――三島由紀夫『おわりの美学』「童貞のおわり」
シャニPにまた「童貞のおわり」を迎えてもらいます。
「愛の請求書」のくだりは吉田順『「叱り方」の教科書』学事出版110頁を参考にしたのですが、「盗みは愛の請求書」は珍しい言い回しだと思います。昭和には「男の顔は履歴書で、女の顔は請求書」という言い回しがあったようです。
「私だって言うほど慣れてませんからね、こういうところ」
「言うほどじゃない、って自分から言う人は摩美々が初めてだよ」
プロデューサーは引きつり半分に笑った。担当アイドル・田中摩美々を後部座席に乗せてラブホテルの敷地内で営業車のハンドルを握っているという緊張が、ほんの少しほぐれた。
「ゼロとイチは大きく違う、とも思いますが~?」
仮に摩美々がラブホテルで誰かと過ごした経験があるとして――それが“こういう”部屋ごとにガレージが付く郊外型ラブホテルだったかどうかは怪しい、おそらく繁華街に多いビル型だ――などと、彼はセックスから思考を強いて遠ざけた。ラブホテルを利用するとしてもそこでセックスするかどうかは別問題、と自分にいまさら言い聞かせた。
徐行でゆるく流れるフロントガラスごしの光景に、空室を示すランプがようやく見えた。
「ひょっとしてラスト1だったか」
「危なかったですね……ほら私の言った通り、こうなったらラブホも早いもの勝ち、って」
地方での仕事を済ませた帰りに摩美々を送っていると、通る予定だった幹線道路にトラブルが起きて大型車両が巻きこまれ事故となった、とのニュースが入ってきた。復旧作業のため道路が通行止めになってしまった。さらに迂回路を探す各車両がバラバラに動き、あちこちが渋滞してしまっていた。
「せめて東京の近くならどうとでもなったんだが、摩美々だけ電車とか」
「不慣れな土地で独りぼっちなんて心細いです~」
「男とラブホで過ごすよりも?」
土地勘の薄いここでウロウロするよりは、と摩美々がどこか宿泊施設で復旧を待つことを提案した。そこからいちばん手近で、しかも人目を避けて利用できそうな施設がワンルーム・ワンガレージ式のラブホテルだった。
「プロデューサーなら安心ですよ、シャワーも浴びれます」
ガレージが狭く感じて、いつもより駐車に手こずった。バックミラーごしに摩美々がにっこり笑いかけてきた。切り返しがズレて余計に車体を行きつ戻りつさせてしまった。
「いいですねこれ、ほかのカップルにばったり会っちゃったりしないで済む」
「それは気まずそうだ」
「エレベーターとかで、うっかり……本当に気まずいですよ」
車を停めたあとはスムーズだった。支払いも扉のロック解除もすべて機械で済んだ。摩美々に引っぱられるように部屋の扉を開けた。
※
「ふっふふ、ふふふーんっ♪」
「楽しそうだな」
「ええ、私のキャラじゃないみたいっ……一緒に浴びます?」
「遠慮しておくよ」
浴室からの遮音性がいまいちで、シャワーの水音と摩美々のごきげんな鼻歌が、部屋で待つプロデューサーをさっきからずっとそわそわさせている。
おかげで彼は業務連絡の文面を考えて送るだけでも苦労してしまった。
「ほっぺがおちちゃう♪ とろけちゃう~♪ ちゃ~う、ちゃうちゃう♪」
「……摩美々ぃ……」
「あとでプロデューサーの歌も聞かせてくださいねっ」
摩美々がいつになくハイテンションな気がする。部屋に入ってからますますそう感じる。
これまでは、彼の机に落書きの付箋を貼ったり、砂糖をわざと入れすぎたコーヒーを飲ませてきたりといった、成人したばかりにしては子どもじみたイタズラをしてきた。いまはエスカレートして、ラブホテルは初めてか、シャワーを一緒に浴びるか、などと彼をからかってくる。
そんな摩美々は彼の記憶に――
「いっそ帰りの目処が立つまでカラオケでもするか?」
「それは、気が向いたらで~」
――あった。
『え~? そんなことないと思うんですけど~、プロデューサーがそういう目で見すぎなだけじゃありません~?』
数週間前、摩美々はアイドルユニット・L'Anticaの同僚である月岡恋鐘の寮室でごろごろくつろぎつつ、自身の太ももに指をつつと這わせるさまをプロデューサーに見せつけていた。
L'Anticaの曲を宣伝する動画の撮影中であった。恋鐘の寮室は曲とかけ離れたファンシーな雰囲気であって、動画もオフショットらしくくつろいだ方向性と決まっていた。
『いくらカメラに映らなくても……その、俺には、見え……』
座布団やクッションに体を預けてごろごろとしているところまでは、摩美々も恋鐘も同じであった。2人はこの直前まで、寝転がりながらイヤホンを片耳ずつシェアするところをシーンに収められていた。
『これでもアイドルですから、見られて恥ずかしくないスタイルのつもりですけど~。ね~恋鐘~?』
摩美々の服装は、トップスが赤と黒の柄であるオフショルダーと黒いキャミソール、ボトムスが黒いショートパンツだった。彼女がよくまとうファッションよりややルーズなシルエットがゆるく隙間を作る。下着や肌の起伏がチラチラのぞけてしまう。
『……まぁ、この部屋で2人でくつろいでる設定やけん、こがんだらしなくても』
『われらがリーダーのお墨付きいただいちゃいました~』
事務所が公称するアイドル・田中摩美々のスリーサイズは81-56-83である。彼が初めて彼女と出会った時――夜、繁華街をぶらぶらしていた彼女を心配したら呆れられた――から優れていたスタイルに、より磨きがかかっている。
『ばってん摩美々にばーりセクシーにされたら、うちが霞んでしまうかもなぁ』
隣でくすくす笑う恋鐘に張りあうように、摩美々がゆるい胸元をぽよぽよと手で揺らして彼を挑発してくる。バストサイズでは恋鐘が上だが、セックスアピールとして引けを取らない。
ふだん摩美々が袖を通す着衣は、パンキッシュでタイトに締めつけるものか、袖が余るほどのオーバーサイズが多い。気だるげな言行と裏腹に、素肌のぎりぎり隠すべき部分まで人目からきちんと隠している。
少なくとも、アウターや下着がズレて彼をヤキモキさせる姿は初めて見せる。
『プロデューサーは私たちのこと、お仕事でよく見てるから、これぐらいでいやらしい気分になったりしないですよね~っ』
『は、ははっ、どうかな……』
もし彼が田中摩美々という女についてすべて思い出を消去していたとしたら、羞恥や興奮でそれなりに動揺していただろう。
輪郭が丸みを帯びてかわいらしいが、目鼻立ちや口元は整いつつも挑発的に動く。『ペットに似ちゃったのかなぁ……カメレオンとヒョウモントカゲです~』と彼女自身は評する。流し目や吊り上げた口元など表情を作ると、爬虫類より深く底知れなさを感じさせる。
『恋鐘聞いてよ、プロデューサーったら私に初めて会ったとき、夜遅くにそんなとこウロウロしてたら危ない、悪い男に捕まって食われちゃうとかなんとか』
『そいはもう3回は聞いたばい』
彼は大いに動揺していた。
田中摩美々の思い出はイタズラが多い。してくるくせにこちらが叱ると満足げに笑う。笑って済ませられないが顔をしかめて説教するほどではない具合を巧妙に狙ってくる。いくらそうされても許してしまうほど、彼は摩美々がアイドルとしてさらに成功してくれる、と期待している。
彼の視線を見透かしてか、こんどは下肢を曲げたり戻したりして、太ももからつま先までの脚線美をゆらゆらと振る。同時にアウターの裾もまくり上げてウエストを見せつける。
どういう風の吹き回しだ、という疑念で欲望がいっそう煽られる。
『でもね、力不足を感じるようになっちゃった』
『摩美々が? なんの?』
『プロデューサーからの叱られ力』
『……しかられりょく?』
長く引き締まった脚が健康的でまぶしい。彼女が実は体力づくりやダンスレッスンにまじめに取り組んでいることを彼は知っている。見せつける仕草がはしたないせいでまじまじと見るのが憚られるにしても。
『……私より悪い子が事務所に増えちゃった気がするの』
『あんしょら、ね……ほどほどにしとくんよ、摩美々ももうお姉さんなんよ』
『なんだか恋鐘、お母さんみたい』
摩美々は寝転がったまま彼に足先から太ももまでを宙に浮かせて見せている。浮かせるために、体幹や太ももの筋肉に負担がかかっているはず。内ももやウエストに力が入ってうっすら筋が出ている。柔らかそうな尻や乳房との対比までもきっと計算して見せているのだろう。触らなくても肌と肉の弾力が伝わってくる。
そのくせ余裕綽々の澄まし顔で彼に視線を送っている。やがて濃い紫のアイシャドーやリップカラーがうっすら満足げに緩む。
『あんまりえらかすと、プロデューサーがまた……』
『また?』
『まぁ、うん、なんでもなかよ』
『……プロデューサー、ちょっと話があります』
『撮影と、その見せつけるのが終わったらで頼む』
つまりプロデューサーが摩美々に性的魅力を感じたのも、きのうきょう始まったことではない。
「プロデューサー、空きましたよ~」
「摩美々っ、服……!?」
「魅せるための体なんですけどね~」
それをきょうほど煽られているのは初めてだった。
※
「あなたで性欲処理したい、って言ったらヒいちゃいます?」
「……人肌恋しいのか」
「わざわざそんな言い換えしなくても」
「摩美々があんまり露悪的に言うんで」
「プロデューサーは格好つけすぎです」
摩美々のあとにシャワーを浴びているうちに、プロデューサーは心を決めてしまう。摩美々がしたい、というのであれば応じる。幸か不幸か、操を立てるべき特定の交際相手がいない。
担当アイドルと肉体関係を結ぶことの倫理的葛藤も、すでにかなり失っていた。
「……もっと動揺してくれると思ったのに」
「俺の反応がご期待よりつまらなくて、気分じゃなくなっちゃったかな」
「いっぱい叱って欲しかったな、もっと自分を大切にしろ、とかって」
彼は同窓会で話しこんだ同級生の言葉を思い出した。その同級生がいま中学校の教師になっていて、年ごろの少年少女(彼が相手するのは少女ばかりだったが)を導くべき立場として共通の悩みがあり盛り上がった。『教師の世界でえらい人いわく、子どもが大人を困らせる行動……例えば欲しくもないものを万引きするのは、愛の請求書なんだそうな。構って欲しいんだそうな。さしずめ、本当に盗みたいのは愛か関心か……』と聞いた。
摩美々は、彼がアイドルとしてスカウトするほどかわいらしいから、万引きより媚態を振りまくほうがよほど高い愛の請求書を出せる。その請求書の券面に金銭を書き加えればアイドルの仕事となる。
「摩美々をラブホに連れこんでおいて、それは……昔の俺だったら、説教したかも」
シャワーを浴び終えて部屋で着替えようとしている彼に、摩美々がバスローブをひらひらさせつつ素肌をチラつかせてきた。動揺はほんの少しで済んだ。
「ラブホは不慣れそうだったのに」
「この部屋ってスロットマシンがあるのかな」
「探してみますか……冗談ですよ」
興奮は大いにしている。
いつもの摩美々は濃い紫に染めた髪を、高く二つ結びにしていた。結んだ先の髪をめいっぱいふんわりセットして、翼を広げたコウモリにも似た独特のシルエットを作っていた。
湯上がりの摩美々は、髪が水分を孕んで、肩甲骨の下ぐらいまでを隠すストレートヘアにがらりと変わっている。紫を目立たせるいつものメイクも落とされている。頬の赤らんだすっぴんで、いつもの挑発より照れくさそうに笑いかけてくる。
彼女が他人に隠している姿を見せてくれている、と強く実感する。
「性欲処理、ってのは……冗談ではありません」
「ま、摩美々っ」
摩美々が彼の正面に回ってきて、バスローブの合わせ目をすっかりはだけてしまう。
目を逸らせず、さりとてどんな目遣いをすればいいかもわからず、彼は無意味に目をぱちぱちさせる。
シャワーでしっとりした風合いになった摩美々の素肌が、ふっくらしたバストラインを描いている。初めて見る彼女の乳首が頬より濃い赤に染まっていて、ぷっくりと形の良いバストから存在を主張している。指でつついたらどれぐらいツンと反発して、どんな声と表情で反応してくれるか、彼は知りたくてたまらない。
「こういうキャラですから、いろいろ言われるんですが、あしらうのウザったくて」
「……プロデューサーとして胸に突き刺さるよ」
「できるときにちゃんとしたいと思うんです、あなたが相手ならなおさら」
「摩美々……っ……」
ノドが鳴ってしまいそうで咳払いしてごまかす。
摩美々がバストより下でも彼を誘う。引き締まったウエストのラインの真ん中で、ヘソ近くの肌が息を殺しているように浮き沈みして、かえってセックスを焦れながら待ち受けているとさえ思えてしまう。
ほんのりふっくらした恥丘では、黒い――彼は一瞬だけ、そっちは染めてないか、と気にしてしまった――陰毛が濡れてしんなりして、彼の見下ろす視線からかろうじて膣口を隠している。
「これの二度目を待つのはごめんです……あなたと……したが……」
摩美々の声が急に小さくなる。彼は聞き返すが聞き取れず、つい身をかがめる。
「んぐっ、ぢゅっ、ぷふ、んぐ……っ!」
「んぷ、ちゅう、んんっぱぁ……っふふっ、キス、初めてみたいですねっ」
立ったままでの舌を絡めるほど深いキスは、摩美々に言われた通り初めてだった。
「……心臓が止まるかと思った……」
「びっくりしてくれました? イタズラで済ませられないぐらい」
こんどは軽いバードキスでくちびるを奪われる。摩美々が勢いよく背伸びしていたのか、スリッパと床のぺたついた音を聞いた。
「コーヒー、あまり飲まなくなりましたよね」
「……口臭がな」
「誰かキスする相手でも?」
「相手にあてがなくても気にするよ」
「……私から、たださせて欲しいって頼むのも気になりますね」
バスローブをくるくる丸めて打ち捨てて、彼の手を引いてベッドへ導く。
「ふふ、よろしければ、私で勉強していきませんか、女の体ってモノを」
「……お手柔らかにお願いいたしますよ、摩美々先生」
「私以外オンナじゃない、ぐらい思わせてみたいんです、そしたらプロデューサーは……」
童貞みたいなもんです、と摩美々はくちびるだけで続けて見せた。
「ぴちゃ、れぢゅ、れぢゅ……ん、く、ん、んふ……♪」
「うぉ、ふ、ぅ……まみ、みっ……!」
「そう、そう……気持ち良いときは、気持ち良さそうに呼んでください、摩美々の名前を」
プロデューサーをベッドのへりに腰掛けさせ、足を開かせたあいだに摩美々がヒザ立ちで陣取っている。すでに勃起しつつあったペニスを人差し指でちょんとつついて、ねっとりほかの指も絡みつかせて、亀頭にくちづける。ペニスのもっとも敏感な部分にちゅるちゅると唾液を塗りつけ、くちびるでむにむにと圧迫する。
「う、ぉっ!? あ、ぅ……」
「れぅ、はむ……んくっ、んふっ……ねぇ、名前、ですよっ」
「摩美々っ……これ、ただの呼びかけと紛らわしいんじゃあ……ぁああぅうっ……!?」
「区別つきますよそれぐらい……これだから、どうて……不慣れな人は、ねぇ」
摩美々のフェラチオや手コキで喘がされるままに甘んじてしまう。プロデューサーが自分の声で情けなくなって、少しでもこらえようとヒザ頭を手でぎゅっと握る。
その片方の中指を摩美々が、すうっと指先でなぞってくる。
「あとで私の体も触ってくださいね、このぐらいぎゅって爪立てて」
「っ……痛いだろう、それじゃ」
「でしょうねぇ……へう、んぷ、ちゅう……っ」
摩美々は頬をすぼめて亀頭全体にみっちり圧をかけたあと、舌で鈴口から裏筋にかけてをずるずるとこすってやる。快楽と背徳感のせいか彼の全身がこわばる。面倒なことが嫌いと公言までするアイドル・田中摩美々が、ツンと澄ました表情のよく似合うクール系の美貌を、頬をすぼめるほど崩して熱心にフェラチオしてくれている。そう彼に感じさせる。先にひりついて痛いほど敏感なところに集中して強く、すぐ一歩引いて焦らすように弱く広くまんべんなく、また強く、とくちびると舌のペースをひらひら切り替える。
刺激に慣れさせてやらず、彼がどんどん呼吸を荒くし、手や太ももや下腹部をびくびく震わせる。ベッドに体重を預けていなければ腰を抜かしていただろう。
「あ、あ、あ、く、ぅ……摩美々、それ……っ……」
「んふっ、ぷはっ……はふんっ……プロデューサー、おちんちんの反応はいいんですね……♪ ふだんからこんなだったら……」
「……気持ち悪いだろ、そんな男……ほ、ぉ……!?」
「そうですね~、プロデューサーがふだんとぜんぜん違うから、いま、私……興奮、しちゃってるんでしょうね~」
摩美々は口中からペニスを解放する。かと思わせて、唾液と先走りで泡まみれのような亀頭を舌先でぺろりとなぞってから、べったり糸を引くようにゆっくり顔を離す。
「……そんなに違うかな」
「スカウトするために街で女の子物色してたのに、夜遅いんだから早く家に帰れとか本気で言い出したり」
「だって危ないじゃないか、女の子が一人で」
「おかげでプロデューサーに出会えたんで」
「その摩美々にこうしてもらってると、立つ瀬がない……」
「いまだけ、いまだけですから……もっとサービスしちゃいましょうかね~」
べとべとのままの竿に向かって、摩美々が胸のふくらみを押しつけてくる。ずりゅ、ずりゅと強くこすりつけて彼の悲鳴じみた喘ぎを味わったあと、谷間で竿をみっちりと挟みこむ。
摩美々のこりこりした乳首を彼は下腹部に感じ取ってしまう。
「わぁ、もっとおっきくなって……安心してください、おっぱいからあふれちゃった先っぽも、またおしゃぶりしてかわいがってあげます~」
「あ、あんまりいっぱいされると、出ちゃって……止めて、って言ったら止めてくれよ」
「どうしましょうかねぇ」
「目とか髪とかにかかっちゃったらたいへんだろ……く、うぁああ、あっ!?」
摩美々が自分の二の腕で乳房を強く、挟んだ竿ごと圧迫してずるずるこする。乳房がむにゅむにゅ隙間なく押し寄せて、滑らかな肌がよだれと先走りがぬちゃぬちゃと音を立てつつこすって、彼の快楽のボルテージを跳ねあげる。
「なんですか、顔射させてくれっておねだりのつもりですか?」
「はうぅっくぅっ!? まみ、みっ、ちが……あ、あっ……は、ァ……!」
「それはさせませんよ、言ったでしょう?」
激しいパイズリと快楽にペニスも揉まれて痙攣して、摩美々の攻めから逃れるようにバタつくが、その亀頭がぱっくり開いた摩美々のくちびるにあらためて捕らえられる。
「ふぁ、あっ……あ、あっ、あッ……!」
竿を深く口中に含んで、いったん引いてくちびるでカリ首をぎゅうぎゅう締めつける。じゅぶ、じゅるる、と唾液を塗りつけ、口で吸いたて、舌や頬裏や口蓋の粘膜をこすりつけ、目まぐるしく責めたてる。このままパイズリフェラで果てさせるつもりか、それともペースを変えて焦らしてくるか。わからないまま彼はとにかく耐える。
「あ、う、ぁ、くっ……口なら出していいわけ、じゃあ……それ、ぇあ、あっ、う、あっ」
「じゅるっ……んー……んじゅるるっ……!」
フェラチオがエスカレートする。首を振るピストン運動を止めた代わりに、男性器をすっかり吸い上げようと言うほどの強烈な吸い上げを見舞われる。摩美々が自分の呼吸に回すべき肺活量まで動員しているのか、鼻からふぅはぁ、と彼と同じぐらい苦しげな呼吸をこぼす。
息切れで吸い上げが途切れるときも、手でみちみちに圧力をかけたパイズリで責めつづける。
「ぷはっ、はぁっ、はぁっ……プロデューサー、結構えっちです……顔も、声も……」
「む、ぐ……ふぁ、あぅ……! ま、摩美々が、いっぱいしてくれるから……」
「ふふふっ、いっぱいかわいがってあげますよ……お返しも楽しみにしてます~っ」
摩美々が再びくちびるで亀頭をぱっくり覆う。舌が鈴口をグリグリ圧迫してくる。上目遣いがにんまり細くなる。もうがまんできませんよね、と摩美々の声で彼は幻聴が聞こえて背筋がぞくぞくぞくと一際どうしようもなく長く震える。下腹部が緊張して痛みすら感じて、ついに根負けする。
「あっ、まみみっ! もう出るからっ……摩美々っ!」
「ぴちゃ、れぢゅ、れぢゅ……ん、く、ん、んっう……んふんふっ」
奉仕と呼ぶには押しつけがましすぎるし、凌辱と呼ぶには気持ち良すぎる。どくどく、びくびく、射精して、絶頂とともに彼の男性器が暴れようとする。けれど摩美々の口中と乳房でみっちり捕らえられ、んじゅるるるっ、と追い打ちで吸いたてられる。大量の精液を出してしまっているのに、摩美々が咳き込みもせず受け止めてくれる。
「ずっ、じゅずずっ、れろろっ、んぷっ、ちゅ……んん~っ……♪」
摩美々が左目だけ閉じながら、くちびるを薄く開けて彼の精液を見せつけてくる。白くドロドロに濁った汁が、彼女の赤くなったくちびるや舌を汚している。ぐじゅぐじゅ、と唾液に混ぜられ粘りを失っていく。
彼は鼻腔にイカ臭い匂いが漂ってきて、アイドル・田中摩美々を犯してしまった罪悪感が、彼女の合意を得ていたはずなのにじわりと湧く。言葉を失ったまま摩美々の様子をうかがっていると、彼女が口を大きく開けて、ぶくぶく、ぶくぶくと精液でうがいを見せつけ、視線で感想を促してくる。
「……殺菌効果はないと思うぞ」
「んぷっ!? げほっ、お゙っ、ごほっ……!」
「摩美々っ……あ、ごめん……」
むせるのが収まったあとも、摩美々はしばらくプロデューサーに背中を撫でさせつづけた。精液臭が残ったままの口中の匂いを彼の顔にはぁはぁ吐きかけて笑っていた。
※
「プロデューサーって、前から私に筋トレを勧めてきますよね」
「聞き流されてなかったようだな……あだっ」
「家におっきなヨガマット送りつけるなんて夏葉にもされたこと……私にシェイプアップが足りない、って言いたいんですか~?」
「そんなことは……いや、デリカシーがなかったか……すまん……」
「謝ってもらいたいんじゃないんですよぉ」
ベッドの上でプロデューサーの脇腹をつねったあと、摩美々がごろりと寝転がって、下から視線を投げかける。
「不足かどうか、その手で確かめてみてください……不足だって言うなら、やる気にさせてみてください~っ」
寝転がりながら、腕でバストを隠す。ウエストをねじるように肩、腰、脚をもぞつかせる。アンダーバストからヘソを通って恥丘まで視線誘導するように引かれた腹筋の溝が見え隠れして、彼の目を奪う。長い脚も、見るからにむっちりと弾力がありそうな太ももや、意外に引き締まって精悍な印象を与えるふくらはぎを代わる代わる彼の視界に放り入れる。
「見せるだけであなたを興奮させられるようですが……もう、さっき出したばかりでしょう?」
「……触ったらもっと興奮してたまらなくなりそうだ」
彼の手指がまず摩美々の尻に伸びる。摩美々は勝ち誇った笑みを浮かべる。ふわふわと柔らかいようで、指先を沈めるか沈めないかのところで様子が変わって、つきたての餅のような弾力を感じ取らせる。
「うぉ、おっ」
「プロデューサーが触られてる側みたいな反応ですね~」
摩美々はアイドルとして、同世代女子の運動部と同じぐらいレッスンで体を鍛えている。そんな努力をパフォーマンスのとき以外できるだけ隠している。
そのとき、例えばダンスでしっかりと体重移動を安定させるなどの大切な役割のための部分が、いまプロデューサーの欲望を煽るために使われている。
「んっ、ぁ……だいじょうぶですよプロデューサー、そんなにそーっと、しなくて……女の子のお尻は怖くありませんよ~?」
「さっきは摩美々の口とおっぱいに、がんがんやられちゃったからなぁ」
摩美々のヒップの、太もも寄りのもちもちしているところから、腰骨が近くこちこちしているところまで、ゆっくりと撫で、こねる。ときどき摩美々がぷりん、とお尻に力を入れて彼の手を押し返す。彼に微笑みかけながら、とろんとした目つきを投げかけてくる。
「やぁん……優しいの、もう、いいですから……もっと、ぐいって、ぎゅって」
「……焦れったいかな」
「マッサージじゃないんですから」
「気持ち良くするという意味では……参考になるかと思って……」
「えっちなビデオとか見たりしないんです?」
「……いっそ見るか、ここで、一緒に」
「イヤですよ」
摩美々は不満と媚びを重ねて頬をふくらませてくちびるを尖らせている。彼が手の矛先を転じてその頬をつつこうとすると、パッと首を振って逆に指先をかじられる。しゃぶられる。
「れぅ、はむ……んくっ……ほんあのほは、えぅえー」
「しゃべるんならちゃんと聞かせてくれ」
「んむ……んぷ、ちゅっ……女の子は、ですね、男の人の指先を見て、どんなふうに触ってくれるのかなぁって、想像するんです」
「摩美々がシャワー浴びてるうちに爪やすりかけとくんだった」
「それじゃ爪が立たないじゃないですか」
「……本当に立てて欲しいのか?」
「一度くらいは」
彼は指をしゃぶられていない方の手で、ついさっきペニスをむにゅむにゅ責めたてた摩美々の乳房をそろそろと撫でる。かりっ、と指先に軽く歯を立てられる。
「……そーっと触ったほうが、俺も堪能しやすい気がするんだよ、摩美々のお尻もおっぱいも、ほかも」
「あんまり優しげだと、内心がいやらしいんだなってかえって邪推されちゃいますよ。スカウトのお兄さんとかそうでした」
「そのお兄さんの中に、俺も含まれているんだよな」
胸愛撫をいくらも重ねないうちに、かぴかぴしていたパイズリの名残が汗に溶けて、肌の触れあう部分がじっとりぺたぺたしてくる。彼がめいっぱい片手の指を広げると片乳なら十分おさまるボリュームだが、柔らかく弾力のあるふくらみがみちみち詰まって体積以上の存在感を与える。こりこりとしこりたった乳首が彼の手のひらの真ん中で焦れったそうにずりずりこすられる。
「っん、ふ、あぅ、んんっ……もっと、触って……!」
「摩美々……あまり俺を調子に乗らせないでくれよ」
「私を気持ち良くしたいって、すっごく伝わって……私みたいな女の子が、感じて、感じすぎちゃって、ダメになっちゃうところが見たいんですよね~?」
「摩美々が……見たい」
「わぁ、こわい、こわいなぁ……手加減してくださいよ~」
摩美々の“こわい”が、絶叫マシーンやお化け屋敷を前にしたふうなようすで、セクシーな体に対して妙にかわいらしい。本当に恐れてはいないがふざけてもいない。
「摩美々の好みってどんな感じなんだろうな」
「んふっ……むに、むにって……ぁ、きゃんっ……!? だ、めぇ、ですぅ……」
乳房を指でぐいぐい押してやる。摩美々が大仰に声を跳ねさせる。頬を紅潮させて、色目とも睥睨とも見える、じっとりした視線を送ってくる。
「い、いけないですね~、プロデューサーの手っ」
「……もう、興奮しちゃってる」
「煽ってるつもりはないんですけどね、いまは……んふっ、あっ、あっ」
摩美々は力を抜いて、彼の手や腕に体重を預けてくる。彼が少し指先をカギ型に曲げて、彼女の乳輪や乳首をかすめさせると、むにゃむにゃ口を動かして甘い吐息を漏らす。強めにつままれると、くちびるを噛んで声を押し殺し身悶える。腰をうねうね振って、太ももを彼の脚にすり寄せてくる。
「……摩美々……」
「名前、はっ……ふふっ、こんな焦れったいのでも、感じちゃう気分、かも、です……♪」
「もう少し、こういう感じで続けていいか」
「プロデューサーがうぶでチョロいから、私もそんな気分になっちゃう」
摩美々のウエストにも内ももにも、彼の手が迫る。さわさわと撫でて、吐息が火照って湿る。膣口から愛液がじわじわと漏れていて、早くも挿入を催促するようにひくつく。
「んっ、あっ……そこ、敏感で……あっ、あっ、あぁ……んっ……!」
「摩美々……」
「も、もしかしてぇ……計算してそうシてます? アイドルより恐ろしいですよ……」
ついに彼は摩美々の陰核に触れる。かわいい悲鳴とぼやきにつられて、彼のペニスもすっかり勢いが戻っている。
「もう入れちゃいます?」
「もっと摩美々の、触ってたいな」
「知ってます? ラブホでも騒ぎすぎると、ホテルの人が様子を見に来ちゃうんですよ」
「じゃあ、声を抑えて」
「……やぁですっ」
手加減しながら優しくクリトリスをこすると、摩美々がむしろ大げさに媚態を振りまく。鎖骨や首筋のラインを浮き沈みさせながらながら鼻にかかる嬌声をこぼす。膣口からさらに愛液がとろりと垂れて、こすりあわされる内もものあいだで糸を引く。
「ほかのところも……ふだん摩美々が見せつけてくれるような」
「へ、へぇ、いろいろと、覚えがありすぎて……んん、ぁっ……こ、声、出ちゃ……あうっ、うぅぅっ」
摩美々の秘所から手を退いて、腋下の筋や脇腹の肋骨の凹凸をなぞる。アイドルの衣装でときどき見せつけるところを、味わうように何度も手を往復させる。腋から胸の横側にかけてを撫で回していると、摩美々の乳首はさっきより張りつめて硬くなり、勃起しているように見える。あらためて摘んで指の腹でこねくり回すと、摩美々がびくびく震えて嬌声を洩らす。
「ひふっ、あぅっ……ね、ねぇプロデューサー……私のこと、気持ち良くしたいんですか……」
「……そりゃあ」
「そりゃあ、じゃありませんよっ……えっちで、めちゃくちゃに、とろとろに……ふふっ」
「高望みかなぁ、摩美々とこうしてるだけで、俺は」
「いいんですよ、私は……プロデューサーが、こんな都合のいい子じゃないと満足できない男になっちゃえば……」
こんどは摩美々の太ももを強引に開かせる。指先2本でクリトリスをとらえていじくり回す。愛液がぬめってつるつるして、しかも摩美々が逃げるようにびくんと腰を引く。
彼は指先で摩美々を追う。陰核と、さらに膣肉の入口もずりずりと責めたてる。
「んぉ、あっう……ふふっ、プロデューサーの指で、もっと、めちゃくちゃにして欲しいです~っ」
「調子に乗らせるな、って言ったじゃないか」
「こんな棒読み聞かされたぐらいで調子に乗らないでくださいよ」
「摩美々がそういう演技してくれるってだけで、その」
「……チョロいこと言っちゃダメです~っ!」
愛撫をねだるようにしなだれかかったり濡れた目で見つめたり、快感から引き戻すように笑ったり手を払ったり、摩美々がプロデューサーの腕の中でくるくる態度を変える。ときどき、切り替えのあいまに静かに身を震わせるだけの瞬間が射し入る。
「は、ぅ……クリも、いいですけど……もっと、深く、指で……いきなりこんなおちんちんだと、びっくりして死んじゃいますから……」
摩美々は彼の手をとって自分の方へ導く。膣口に指が触れあう。彼から触れてもらったときより鼓動が速い。
じゅぷ、と指を入れさせるとすぐに愛液とともに膣肉が抱擁する。内ももの付け根やウエスト、お尻など触られていないところまでびりびりと痙攣が走る。これでは肌に出てしまって、彼にも本気で感じているとバレバレか、と照れくさくなる。
「う、あ、あああっ……気持ち、いい……プロデューサーの……っ……!」
「摩美々……!」
「だめ、呼んじゃ……ああ、でも……っ……ぷろでゅ……ん、ぅ……」
媚びてやろうと声を作っていたつもりが、いざ彼の愛撫を受けるとノドが詰まる。後頭部も首筋も背骨もぞわぞわとしびれて、羞恥と意地と好意と性欲がとろけて境目がぼんやりしてくる。自分の体が先走りすぎて驚く。
「っくっぅあっ!? あ、ぃ、いいっ……う、く、ぐぐ、ふぅううっ……!」
じりじり彼が膣内の深くまで指を滑り入らせて、ずぬっ、と折り曲げてくる。指の関節で膣壁がむずむずこすられ歪められ、鋭い快楽にこめかみあたりがパチパチと白む。手マンされているところを目視して、彼の中指と人差し指がめいっぱい根本まで使ってグリグリしてくれているのを確かめる。ますます快感と期待が深くなって、届かないままの子宮口や卵巣あたりが熱く震える。
「プロデューサーぁ……ちょっと……肩、貸して……」
「苦しいか……んんむっ」
「えへ、ごめんなさぁい、一度やってみたかったんです、感じすぎて爪立てちゃうの……」
「……爪が割れないぐらいにな」
「はぁい……手加減してくれれば、どうにか……」
摩美々は体をねじって彼の肩と首元にしがみつく。彼の汗や腋窩の匂いがぐんと沁みてきてますます興奮してしまう。涙や鼻水やよだれまで出てきそうで、さすがに顔を隠しながらこっそりすする。すすり終わったあとに彼の指が腟愛撫を再開し始めて思わず歯噛みしてしまう。
演技以上の嬌声が混ざってしまう。
「くひっ、ひんっ! はぁぁっ、んぅぅぅっ……!」
「摩美々の中、すごく締めつけてきて……俺のが入ったら、きつくて痛いかも」
「大きさ自慢ですか!? 入りますよ、心配しなくても」
「入らなかったらもう1回パイズリして欲しいな……」
「入りますったらぁ!」
摩美々は内心より強い口調で言い張っている。パイズリしているときは――(まぁ、身長高いからこれぐらいあるかも、って思ってた)――大きないぁ、程度の感想だったが、手マンされているうちに――(……私の中のほうが、どんどん、きゅっきゅって、勝手に……)――自分には大きすぎるかも、という気がしてくる。
「まぁ、でも、その……あんまり、指でくちくちかわいがられちゃうと……私の中が、プロデューサーの指に合わせちゃって……その……ねぇ?」
「そんなことが……?」
「……冗談ですっ、したいだけ、どーぞっ!」
期待とプライドに背中を押されて躊躇を振り捨てる。もっと彼の手でも口でも男性器でも、いじりたいようにしてくれればいい。どうせ後悔させてくれない。
「ふふっ、プロデューサーの指、入れられてるだけでドキドキしちゃうんですから……えいっ、えいっ」
自分から膣肉をゆるめたり締めたりして彼の指をくいくい揉む。反動で快楽が花火のように飛んで弾ける。たまらず彼にすがりつく。嬌声ごとくちびるを彼の肩か腕かどこかのごつごつした筋肉に押しつける。
「はぁあ、ふ、っく……んっ! い゙、ひっ……ぁぁあぁっ!」
たった二度、三度繰り返しただけで、体の奥より手前で絶頂する。膣壁が彼の指を食い締めて波打つ。ぴちゃぴちゃ通り雨のような愛液を噴いてしまう。驚いたらしき彼の吐息を、髪と後頭部で感じる。
「摩美々っ、その……すごく……」
「ふ、ふふっ、言わないでも……伝わります……えっち……♪」
摩美々は肩で息をつきながらへらへら笑う。いったん彼に絡めていた腕をほどいて、背中とお尻を向けて、ぷりぷり二度腰を振って挑発してから、ベッドサイドの引き出しを開けてコンドームをとってやる。
「ピーチフレーバーですって、口で着けてあげましょうか」
「えっ……普通に着けるよ、自分で」
「一人で着けられるんですかぁ?」
「練習ぐらいしてたよ」
「それはプロデューサーが……いいです、わざわざ見せなくって……むしろ、着けたふりだけで実はナマかも、なんて思いながら」
「着けたら、摩美々が上で入れて欲しいな」
「……はぁー……私で味をしめたら、ほかの女とするときが心配になっちゃう……いーですけどっ」
桃色のゴム膜をまとって、ファンシーとグロテスクが強引に混ぜられたプロデューサーの勃起ペニスに、摩美々は笑いながら頬ずりしてやった。
※
「……ほらぁっ、プロデューサー……入った……もっと、ゆるゆるにしたほうがいいですかぁ……?」
「まみっ……摩美々っ……!?」
「あはっ、ごめんなさぁい、もっときつくして欲しいって聞こえちゃってぇ……」
摩美々はプロデューサーをベッドにあお向けに寝かせ、彼の腰と屹立するペニスをヒザ立ちでまたいだ。くいくい、と腰を使って素股で煽って、彼から挿入の懇願を引き出して、満面の余裕と笑みを浮かべながら対面騎乗位で挿入した。
「えへ、へへっ……ぅっ、あううっ……あーっ……しあわせ、ですっ♥」
「う、うぉっ!?」
「こういうの好きなんですか? じゃあ、いっぱい言います♥ プロデューサーと、えっちできて……っ♥」
余裕が吹っ飛ぶ。快楽が深すぎて何も言えなくなる。どうにか我に返って、取り繕うためにやりすぎなほど甘ったるい声をぶつけたら彼の反応が良くて、また何も言えなくなる。
「ふふっ……女の子が気持ち良さそうにしてると、自分も舞い上がっちゃうなんて……いいですよプロデューサー、かわいいっ♥」
「わ、あっ、まみみ、いっ」
「こんな演技丸出しの、あまあまの……私がこんな声……へ、ぇへっ、まぁ、いっか……きょうだけ、ですよっ」
摩美々が探り探りでゆったり腰を使っている割に、あんまり愛液が濡れすぎたり膣肉やペニスが震えすぎて、ずちゅ、ぬちゅと水音がやかましい。少しでもゆとりが戻ってきたら、背中をそらして乳房を彼に向けて突き出しゆさゆさ揺らす。汗やよだれでてらてらしながらツンと張りつめた乳首が当然丸見え。彼が堪らず手を伸ばしてくれるだろうか。想像しただけで胸が奥までむずつく。
「くひっ、ひんっ! はぁぁっ、んぅぅぅっ……! あっはは……あした、声枯れちゃってたら、どうしましょうっ」
「……カラオケでやり過ごしてて、ついでに歌ってたことにするかぁ」
「じゃあっ! プロデューサーも、もっと声出してっ」
プロデューサーの胸板に両方の手のひらをべったりつける。彼の拍動や呼吸から興奮が伝わってくる。ほっとするやら誇らしいやら。とにかく、自分を支えやすくして、奥の奥にまで受け入れる準備ができた。こうしていなければ騎乗位のままばったり倒れてしまうかも知れない。
「あ、んぅうあ、あァ……やっぱり、ふか、ぃ……ああオッ……!」
「摩美々っ……! これ、本当に、気持ち、よく、って……」
「もっと、もっと、言葉にならない、ぐらいっ」
支点を増やしたぶん、より激しく忙しなく小刻みに腰を振る。彼の男性器の形も硬さも熱も味わい尽くすそう締めつけて、ピストンのたびにぐぽぐぽと音が鳴ってしまう。彼の快楽も反射してくるように摩美々に感じられる。何度もえぐられた膣奥がじくじく疼いてますます彼のペニスにこすりつけてしまう。
「くひっ、ひんっ! はぁぁっ、んぅぅぅっ……! 私の、あそこ……もっと、おくっ、たくさんっ♥」
快楽が強すぎて痛みが混じってくる。心臓が拍ちすぎてかすかに耳鳴りまでする。けれどもっと続けたい。死ぬとしたらこれで死にたい。けだものより乱暴で、お互いのことを気持ち良くなる道具としか扱っていないセックスなのに、心底それが欲しくて欲しくてたまらない。いまは彼も同じだ、と信じて疑わない。
「ひっ、ふぐっ♥ ぐっお゙っ、おっぐ、んん゙っ♥」
彼が摩美々のお尻をぐっとつかんできたと気づく。爪がきりきり食いこんで痛む。鷲づかみがうれしくて嬌声と笑いが混じってむせてしまう。摩美々のリクエストを覚えていてくれたのでもただの反射でも良かった。
「いいですよっ……はぁっく、ぐ、ぅ……きょうは、好きなだけっ……私の体っ……ぉ、ほ……っ♥」
お尻側でしっかりホールドされたあと、大きく硬く熱く、いつ射精してもおかしくないペニスであらためて奥まで届かされる。子宮が燃えているかと思う快楽でのけ反って、乳房やウエストを見せびらかすようにびくびく痙攣してしまう。愛液だか汗だか涙だかよだれだか、ひょっとすると失禁か、とにかく体液がぶわっとあふれてまたがっている彼まで濡らす。
「摩美々……あ、ぅう……もう、俺も……!」
「んっ……あ、はッ、アッアっ……おちんちん、びくって……ふふっ、がんばってますね」
舌を噛みそうになりつつ挑発する。彼が快楽をこらえるだけのために顔の表情や首筋をぎりぎり歪ませている。
「……そんなに、私の中で、ずっとっ♥」
ペニスがびくびく脈打つだけで摩美々の膣壁を快楽で苛む。さらに彼が腰で下から突き上げて、痙攣が奥の奥まで広がる。その刺激に彼の男性器がまた反応する。理性を削りあって失神寸前まで追い詰められつつ、ばちゅばちゅ性器を打ちつけあう。
「ね、ねぇっ、出して……私のナカ、気持ち良くって……ああっ、だめ、すき、これすきぃっ♥」
「摩美々が……っく、う、うぅっ……!」
ペニスや腰が力強いくせに情けない声も好き、童貞みたいにうぶな態度だったくせにセックスでは女を泣かせて……嫌い、でも好き――摩美々の感情もセックスに煽られ、騎乗位で腰に振られているような上半身と同じぐらいひどくふらつく。
「いっ、っうぅーっ……♪ ぷろ、でゅ……見て、いっちゃう、とこ……いっちゃっ……っく、イク、いッぐう、うっ……♥」
求めて、欲しがって、気持ち良くさせて、気持ち良くなってもらう。童貞がどうのこうの、この期に及んでは愉快すぎてどちらでも良い。
プロデューサーの目つきも完全にとろけきる。ペニスの脈打ち方が急に変わって射精を察する。摩美々は膣壁に力をこめてぎゅうぎゅうと締めつけながら腰をうねらせる。彼が快楽を抑えきれずうめき声をこぼしてぶるぶる震えている。
いま精液がびゅーびゅーとほとばしってるんだ、と確信して摩美々まで有頂天になる――(プロデューサー、イッちゃったの丸わかりなんて、えっちすぎるよね……)――絶頂の波に揺られながら彼を見下ろす。彼が射精を終えて脱力してぜぇぜぇ息をついている。
ゴム越し射精なのに、あるいはそのせいで子宮奥がうるさく疼く。自棄半分に下腹部を力ませてペニスを吸う。
「うぉ、ぉ……摩美々っ、い、いまっ……!」
「は、ぉ……ぅ、あっ……あ、あははっ、まだ、どくどくって……あ、っきゅ」
それから腰を浮かせてペニスを抜こうとする。快楽や絶頂で酷使してしまったダメージが遅れてやってきたらしく、下半身があちこちきりきり痛んではかどらない。上下だけで抜くのを諦めて、這うようにしてやっとの思いでペニスをずるずる抜く。彼の肩や胸板に向けてがっくり倒れこみかけ、腕で抱きとめてもらう。
「ぃ、っひ、ぅ……ちょ、ちょっと、やりすぎて……え、へへっ」
「めちゃくちゃ動いてたもんなぁ……んぎゃっ!?」
「いーですよねぇ、男の人は……こんなおっきなの体に突っこまれなくても、気持ち良くってぇ」
「摩美々ぃ……っ」
震える指で彼の乳首をつねった。彼の苦悶とともに胸板の浮き沈みを感じられた。余韻でじくじく疼く膣奥が落ち着かなくて、手を下ろして触ってみると愛液のべとべとした粘りと量がどぎつくて自分に呆れてしまった。
「いま……外してあげますから、ね……ん、んっ……うわぁ、べっとべと……♥」
下に敷いたままのペニスに手探りで触れる。ゴムを外してやりながら、ウエストや腰をヘコヘコさせてべとべとの一部を彼に責任転嫁した。
※
「さぁて、ご卒業のご感想をうかがいたいですね」
事後の汗を流したあとの摩美々は、バスローブの合わせ目をしっかり閉じて水気を吸わせていた。
そこからパフォーマンスの仕上がりで感想を聞くような声音で、空いた浴室に行こうとするプロデューサーへ質問を投げた。
「気持ち良すぎて……摩美々でセックスを覚えちゃったらたいへんだ、とも思ったよ」
「フツー、パイズリとか精液ごっくんとか、してあげませんから……ええ、きっと……たぶん、フツーは」
「だろう?」
「迷惑でした?」
「いやいや」
「そんな迷惑なら、もっとずっと……かけてもらいたいなぁ、なんて思ってたりしませんか~? あ~あ、摩美々のせいでプロデューサーがセックスへたっぴな男になっちゃう」
彼はどう返したらいいか迷った。摩美々のあとから浴室で汗を流そうとする寸前で、もう裸になっていた。彼女の視線を浴びているとセックス中がウソだったように恥ずかしい。しかしやり取りをここで打ち切るようにシャワーを浴び始めるのもためらわれる。
「……俺の下手は俺の責任だよ」
「私のせいにしてくれていいんですけど。私、プロデューサーのおかげでだいぶ変わっちゃいましたし、プロデューサーにも……」
「逆に、俺ってそんなに変わらないように見えるかな」
「ごめんなさい、シャワー浴びててください」
彼が浴びるシャワーのさぁさぁとした響きを聞きながら、摩美々は備え付けのメモを1枚ちぎってボールペンで走り書きして、彼のノートパソコンに挟んだ。
『卒業させてくれたお姉さん、いい趣味してそうですね。会ってみたいです』
(おしまい)